651 / 1,263
650 レイチェル 対 リコ
しおりを挟む
「レイチェル・エリオットだ」
私は目の前の、小柄で無表情な女に向かって名を告げた。
腰まで伸びた長く艶のある紫色の髪。
髪と同じ紫色の瞳からは感情が読み取り難いが、私を戦うべき相手として認識している事は分かる。
その体には、深紅に染められた丸みのある肩当てと胸当て、肘から下の腕当て、膝から下への脛当てを身に着けている。
そして帝国の幹部のみ着用を許される深紅のマント。
私の名前を聞いても返事もなく、これと言って動きも見せないので、もう一度こちらか言葉をかけてみた。
「リコ・ヴァリン、それがお前の名前だろ?すごいな、お前と戦って生き残った者は一人もいなって話しを聞いたぞ」
するとリコ・ヴァリンは、そこで初めて反応らしい反応をしてみせた。
眉をピクリと動かして、私の後方に目を向けた。
「・・・一人いる。後ろの男、サカキ・アラタ」
「・・・なに?」
反射的に振り返りそうになるのを、無理やり堪えた。視線を切ってはならない。
リコ・ヴァリンの一言で、私は全てを理解した。
つまり、今のアラタの状態はこの女のせいだというわけか?
サリーはヒールをかけて薬を飲ませたから、時期に目を覚ますと言っていたが、相当危ない状態だった事はよく分かる。
こいつか・・・・・
こいつがアラタをこんな目に合わせたって事か。
「アラタに勝ったのか・・・マルコス・ゴンサレスを倒したアラタをね、やるじゃないか」
「・・・彼は強かった・・・ただ、あまい」
どこか不満気な言い方、そしてあまいという言葉に私はピンときた。
アラタの事だ、相手が女だから、おそらく殴れなかったのではないか?
「あ~、うん、なんとなく分かったかも・・・じゃあ、そろそろ始めようか?女同士遠慮なくね」
私は左右の腰に下げたナイフを抜き取り、右のナイフは順手、左は逆手に持ち左半身を前に構えた。
「・・・構えないのか?」
私が臨戦態勢に入っても、目の前の小柄な女は両手を下げたままだった。
それは一瞬の油断。
両手をを下げたまま、ただ立っているだけにしか見えないリコ・ヴァリンに対して、僅かに気が抜けてしまったのだろう。
微かに笑ったように見えたと思ったその次の瞬間、私の右肩から左の脇腹にかけて鋭い痛みが走り、同時に真っ赤な血が宙に飛び散った。
「・・・すごい。あのタイミングで一歩後ろに下がるなんて・・・」
目を離したわけではない。一瞬だけ気が逸れたその間隙をついて、リコ・ヴァリンは私の目の前まで距離を詰めていた。
そして何も持たない右腕を振るい、私を切り裂いた。
「ぐッ・・・ハァッツ!」
レイチェルとて百戦錬磨、バリオスに鍛えれ今日まで研鑽を怠らなかった戦いの勘が、考えるより先に体を動かしていた。
一歩後ろに体を引き、リコ・ヴァリンの見えざる刃から致命的なダメージを回避すると、そのまま体を左に回し、右のナイフでリコ・ヴァリンの頭を狙って斬りかかった。
「・・・遅い」
しかし胸から斬られたダメージが、レイチェルの動きを鈍らせる。
リコ・ヴァリンは大きく上体をのけ反らせてレイチェルの右のナイフを躱すと、そのまま流れに任せるように軽く飛び上がり、両足でレイチェルの腹を蹴り付けて後方に飛び退いた。
「うぐっ・・・!」
リコ・ヴァリンは宙に舞う一枚の羽のように軽やかに、そしてクルリと縦に回転して、音も立てずに足を付ける。
「そ、れが・・・お前の武器か」
何も持っていないと思われたリコ・ヴァリンの右手には、キラリと握られる何かがあった。
その先には今しがた、レイチェルの体を切り裂いた時に付いた赤き血が滴り落ちていた。
「そう・・・これが私の武器、ガラスの剣」
淡々とレイチェルの問いに答えると、リコ・ヴァリンは剣を振るい、床に血を払い落とした。
「くっ・・・」
ガラスか・・・剣の素材でガラス何てよく思いついたものだ。
そして元々透明感のあるガラスを、可能な限り薄く研ぎ澄ましたという事か?
それが分かれば見えなくはない。だが・・・見えなくはないが、見え辛い事に代わりはない。
面倒な武器だ・・・
次に体の状態を確認する。
腹を蹴られたが、ダメージはほとんどない。私から距離を取る事を目的とした蹴りだからだろう。
胸から袈裟懸けに斬られた傷も、それほど深くはない。
両手に握るダガーナイフの感触を確かめるように、くるりと回して握り直す。
・・・大丈夫、指は震えない。まだまだ戦える。
「・・・そろそろいいかな?」
「おや、待っててくれたのかい?いいとこあるじゃん、それとも余裕かな?」
レイチェルが自分の状態を確かめている間、リコ・ヴァリンは何もせずに、レイチェルの様子を見つめていた。
仕掛ける事ができなかったわけではない。だが、レイチェルの注意が自分から切れていない事を感じ取り、踏みとどまったのだ。好機ではあったが、思わぬ反撃をくらいかねないと判断して。
「やっぱり傷は浅そうだね。あなたもスピードタイプかな?」
「どうかな?スピードに自信がある事は確かだけどね」
レイチェルの返事に、リコ・ヴァリンはほんの少しだが微笑みを見せた。
「・・・私に付いて来れたら、嬉しいな・・・」
独り言のように呟くと、一定のリズムを刻みながら、何度か爪先で跳躍をし始めた。
トーン・・・トーン・・・と微かな足音が鳴る度に、リコ・ヴァリンは静けさを深めていった。
それはまるで存在そのものを消すような、か細く消え入りそうな空気。
そしてその静けが生み出したものは・・・混じり気の無い純粋な殺気。
数メートルの距離をとって対峙するレイチェルに寒気が走った。
それは初めての経験だった。
クインズベリー最強と言われた男、マルコス・ゴンサレス。
一騎当千と言われるゴールド騎士、アルベルト・ジョシュア。
魔道剣士四人衆、ラクエル・エンリケス。
いずれも強かった。
しかし、どんな強者と戦っても、寒気を感じて怯まされた事など無かった。
ただ自分を仕留める。
そこには怒りも憎しみも無い。ただ殺すだけ。
これほど研ぎ澄まされた殺気を向けられたのは初めてだった。
この女・・・リコ・ヴァリンとはいったい・・・・・
一気に全身に冷や汗をかかせられたレイチェルは、リコ・ヴァリンに吞まれていた。
「集中しなきゃだめじゃない」
目の前にいたはずのリコ・ヴァリンの声が後ろから聞こえた。
背後を取られた事は初めてだった。
私は目の前の、小柄で無表情な女に向かって名を告げた。
腰まで伸びた長く艶のある紫色の髪。
髪と同じ紫色の瞳からは感情が読み取り難いが、私を戦うべき相手として認識している事は分かる。
その体には、深紅に染められた丸みのある肩当てと胸当て、肘から下の腕当て、膝から下への脛当てを身に着けている。
そして帝国の幹部のみ着用を許される深紅のマント。
私の名前を聞いても返事もなく、これと言って動きも見せないので、もう一度こちらか言葉をかけてみた。
「リコ・ヴァリン、それがお前の名前だろ?すごいな、お前と戦って生き残った者は一人もいなって話しを聞いたぞ」
するとリコ・ヴァリンは、そこで初めて反応らしい反応をしてみせた。
眉をピクリと動かして、私の後方に目を向けた。
「・・・一人いる。後ろの男、サカキ・アラタ」
「・・・なに?」
反射的に振り返りそうになるのを、無理やり堪えた。視線を切ってはならない。
リコ・ヴァリンの一言で、私は全てを理解した。
つまり、今のアラタの状態はこの女のせいだというわけか?
サリーはヒールをかけて薬を飲ませたから、時期に目を覚ますと言っていたが、相当危ない状態だった事はよく分かる。
こいつか・・・・・
こいつがアラタをこんな目に合わせたって事か。
「アラタに勝ったのか・・・マルコス・ゴンサレスを倒したアラタをね、やるじゃないか」
「・・・彼は強かった・・・ただ、あまい」
どこか不満気な言い方、そしてあまいという言葉に私はピンときた。
アラタの事だ、相手が女だから、おそらく殴れなかったのではないか?
「あ~、うん、なんとなく分かったかも・・・じゃあ、そろそろ始めようか?女同士遠慮なくね」
私は左右の腰に下げたナイフを抜き取り、右のナイフは順手、左は逆手に持ち左半身を前に構えた。
「・・・構えないのか?」
私が臨戦態勢に入っても、目の前の小柄な女は両手を下げたままだった。
それは一瞬の油断。
両手をを下げたまま、ただ立っているだけにしか見えないリコ・ヴァリンに対して、僅かに気が抜けてしまったのだろう。
微かに笑ったように見えたと思ったその次の瞬間、私の右肩から左の脇腹にかけて鋭い痛みが走り、同時に真っ赤な血が宙に飛び散った。
「・・・すごい。あのタイミングで一歩後ろに下がるなんて・・・」
目を離したわけではない。一瞬だけ気が逸れたその間隙をついて、リコ・ヴァリンは私の目の前まで距離を詰めていた。
そして何も持たない右腕を振るい、私を切り裂いた。
「ぐッ・・・ハァッツ!」
レイチェルとて百戦錬磨、バリオスに鍛えれ今日まで研鑽を怠らなかった戦いの勘が、考えるより先に体を動かしていた。
一歩後ろに体を引き、リコ・ヴァリンの見えざる刃から致命的なダメージを回避すると、そのまま体を左に回し、右のナイフでリコ・ヴァリンの頭を狙って斬りかかった。
「・・・遅い」
しかし胸から斬られたダメージが、レイチェルの動きを鈍らせる。
リコ・ヴァリンは大きく上体をのけ反らせてレイチェルの右のナイフを躱すと、そのまま流れに任せるように軽く飛び上がり、両足でレイチェルの腹を蹴り付けて後方に飛び退いた。
「うぐっ・・・!」
リコ・ヴァリンは宙に舞う一枚の羽のように軽やかに、そしてクルリと縦に回転して、音も立てずに足を付ける。
「そ、れが・・・お前の武器か」
何も持っていないと思われたリコ・ヴァリンの右手には、キラリと握られる何かがあった。
その先には今しがた、レイチェルの体を切り裂いた時に付いた赤き血が滴り落ちていた。
「そう・・・これが私の武器、ガラスの剣」
淡々とレイチェルの問いに答えると、リコ・ヴァリンは剣を振るい、床に血を払い落とした。
「くっ・・・」
ガラスか・・・剣の素材でガラス何てよく思いついたものだ。
そして元々透明感のあるガラスを、可能な限り薄く研ぎ澄ましたという事か?
それが分かれば見えなくはない。だが・・・見えなくはないが、見え辛い事に代わりはない。
面倒な武器だ・・・
次に体の状態を確認する。
腹を蹴られたが、ダメージはほとんどない。私から距離を取る事を目的とした蹴りだからだろう。
胸から袈裟懸けに斬られた傷も、それほど深くはない。
両手に握るダガーナイフの感触を確かめるように、くるりと回して握り直す。
・・・大丈夫、指は震えない。まだまだ戦える。
「・・・そろそろいいかな?」
「おや、待っててくれたのかい?いいとこあるじゃん、それとも余裕かな?」
レイチェルが自分の状態を確かめている間、リコ・ヴァリンは何もせずに、レイチェルの様子を見つめていた。
仕掛ける事ができなかったわけではない。だが、レイチェルの注意が自分から切れていない事を感じ取り、踏みとどまったのだ。好機ではあったが、思わぬ反撃をくらいかねないと判断して。
「やっぱり傷は浅そうだね。あなたもスピードタイプかな?」
「どうかな?スピードに自信がある事は確かだけどね」
レイチェルの返事に、リコ・ヴァリンはほんの少しだが微笑みを見せた。
「・・・私に付いて来れたら、嬉しいな・・・」
独り言のように呟くと、一定のリズムを刻みながら、何度か爪先で跳躍をし始めた。
トーン・・・トーン・・・と微かな足音が鳴る度に、リコ・ヴァリンは静けさを深めていった。
それはまるで存在そのものを消すような、か細く消え入りそうな空気。
そしてその静けが生み出したものは・・・混じり気の無い純粋な殺気。
数メートルの距離をとって対峙するレイチェルに寒気が走った。
それは初めての経験だった。
クインズベリー最強と言われた男、マルコス・ゴンサレス。
一騎当千と言われるゴールド騎士、アルベルト・ジョシュア。
魔道剣士四人衆、ラクエル・エンリケス。
いずれも強かった。
しかし、どんな強者と戦っても、寒気を感じて怯まされた事など無かった。
ただ自分を仕留める。
そこには怒りも憎しみも無い。ただ殺すだけ。
これほど研ぎ澄まされた殺気を向けられたのは初めてだった。
この女・・・リコ・ヴァリンとはいったい・・・・・
一気に全身に冷や汗をかかせられたレイチェルは、リコ・ヴァリンに吞まれていた。
「集中しなきゃだめじゃない」
目の前にいたはずのリコ・ヴァリンの声が後ろから聞こえた。
背後を取られた事は初めてだった。
0
お気に入りに追加
142
あなたにおすすめの小説
幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~
月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。
「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。
そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。
『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。
その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。
スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。
※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。)
※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
お前じゃないと、追い出されたが最強に成りました。ざまぁ~見ろ(笑)
いくみ
ファンタジー
お前じゃないと、追い出されたので楽しく復讐させて貰いますね。実は転生者で今世紀では貴族出身、前世の記憶が在る、今まで能力を隠して居たがもう我慢しなくて良いな、開き直った男が楽しくパーティーメンバーに復讐していく物語。
---------
掲載は不定期になります。
追記
「ざまぁ」までがかなり時間が掛かります。
お知らせ
カクヨム様でも掲載中です。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~
樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。
無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。
そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。
そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。
色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。
※この作品はカクヨム様でも掲載しています。
異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!
夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。
ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。
そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。
視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。
二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。
*カクヨムでも先行更新しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる