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600 命と尊厳
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「・・・俺以外に生存者はいないのか?」
今自分のいるフロアを歩いて見て回る。
さっきまでは自分自身が混乱していたせいか目に入らなかったが、そこかしこに大勢の人の亡骸を見つけた。
そしてそのほとんどが、おそらく落下死だという事も察せられた。
身なりの良い男性はおそらく貴族だろう。首がおかしな方向にねじ曲がって息絶えていた。
全身を強く打ち付けたのだろう。両手両足が本来曲がらない方に曲がり、口から血の泡を吐いて事切れている女性もいた。
折れたイスの足に体を貫かれて死んでいる者。
ブロンズ像に頭を打ち付けて死んでいる者。
折り重なって死んでいる者達は、落下の時に上の者が下の者を押し潰したのかもしれない。
ポタポタと頭上から落ちて来る何かに気付いて顔を上げると、上の階の手すりにダラリと体をブラ下げている、男性の指先から滴り落ちている赤い流動体だった。
微動だにしないところを見ると、どうやら絶命しているようだ。
俺もこの世界に来て、協会では投獄されて理不尽な暴力を受けたり、パスタ屋では夢の世界に入って闇の中に飛び込んだり、偽国王との戦いでは、トレバーと偽国王の命を奪う事もした。
いくつかの修羅場を超えて、精神的にも強くなったと思っている。
けれど、これだけ大勢の死体を見ると、さすがにくるものがある。
だが、目を逸らさず見なければならない。なぜなら、仲間がいるかもしれないからだ。
「・・・・・誰も、いないのか?・・・ガラハドさんも」
俺と一緒にいたガラハドさんはどうした?
ここで見つからないという事は、あの時俺とは別の場所に落ちたのか?
船が転覆したのなら、どこに投げ飛ばされていてもおかしくはない。
けど、あの人も体力型だし、体格は俺よりずっといいからそう簡単に死ぬとは思えない。
・・・・・きっと無事だろう。
「・・・おやおや?生き残りがいたんですね」
一通り見て周り、仲間が誰もいない事を確認して、他のフロアに行こうとすると、ふいに後ろから聞こえた声に足が止まった。
振り返りその人物を目にして、俺もさすがに驚いた。
中分けで整えられたシルバーグレーの髪、白いシャツに青のドット柄のネクタイ、紺色のスーツを着ているその男は、ブロートン帝国の大臣、今回のクルーズ船の主賓、ダリルパープルズだった。
「ダリル・・・パープルズ・・・」
思わず言葉が口を突いて出ると、自分の名を呼ばれた事に、ダリル・パープルズは嬉しそうに頬を緩ませた。
「おやおや、私の名前を覚えてくださったのですね。ありがとうございます。それにしても、お互い命があって良かったですね。命は一つしかありません。大事にしないと」
手を差し出して、俺より10cm以上は高く見える体を大きく使い、ダリル・パープルズは乗船前の挨拶をした時のように話し出した。
一挙手一投足が計算されているかのように映えて見える。
日本にいれば、なんちゃらコンサルタントとでも名乗って、演説だけで食っていけそうな雰囲気だ。
そしてその両脇には、二人の護衛が立っていた。
一人は腰まである長く艶のある紫色の髪と、髪と同じ紫色の瞳をした女性。リコ・ヴァリン。
近くで見るとかなり若い。20歳にもなっていないかもしれない。
深紅のマントを風になびかせ、その体には丸みのある肩当てと胸当て、肘から下の腕当て、膝から下への脛当てを身に着けている。
そしてそれらの装備も全て深紅に染められていた。
周囲を警戒しつつ、俺に対してもなにかあればいつでも対処できるよう、油断なく気を張っている。
乗船前に、リンジーさんが言っていた。
リコ・ヴァリンと戦えば生存率はゼロ。死は免れない絶対的な殺戮者だと。
「・・・ダリル様、この男、他の乗客とは少し違っているようですねぇ、この状況でも落ち着いてますし、雰囲気が・・・もしやこの男がカーンの話していた侵入者ではぁ?」
俺の注意がリコ・ヴァリンに向いていると、もう一人の護衛が話し出した。
40歳くらいだろう。落ちくぼんだ目、黒く短く縮れた髪の毛、口周りにも同様の縮れた黒い髭が生えている。背はあまり高くなく、170cm無いくらいだろう。
ダリル・パープルズの隣に立つこの男は、ラルス・ネイリー。
ディリアンの魔法の師であり、因縁の相手だ。
頭の上から足の先まで、全身をくまなく見られる感覚に気持ちの悪さを感じる。
それは単に、男に見られるからというだけではない。
このラルス・ネイリーが俺を見る視線、それはアラタにとって、一つ嫌な記憶を思い出させた。
そう・・・あれは小学生の時だった、同級生にいつも一人で誰とも話さない男子がいたんだ。
大抵はいじめの標的になりそうなものだけど、あいつはそうならなかった。
ただ誰からも無視されていた。それはなぜか・・・誰も関わりたくなかったんだろう。
時折一人で笑っているところを見る事があるが、本当に何を考えているか分からず不気味なヤツだった。
ある日の学校の帰りに、俺は川原であいつが一人で、しゃがんで何かしているのを見かけた。
いつもなら放っておくのだが、この日の俺はなぜだかあいつが何をしているのか気になって、声をかけた。
【×××君、そこでなにしてるの?】
【・・・・・】
【・・・・・ねぇ、それなに・・・え?】
後ろから覗き込んで、それがカエルのだったと理解するのに、とても長い時間がかかったように思う。
カエルは石を並べて作った台座の上で、腹を切り裂かれて内臓を取り出されていた。
そう・・・それはカエルの解剖だった。
【新君・・・僕達の生まれる前は、学校の授業でカエルの解剖をやっていたんだよ。でも今は廃止されてしまった。楽しみにしていたのに、残念でしかたないよ。でも、ちょっと考えれば問題ない事だった。自分でカエルを捕まえてやればいいだけの事なんだよ。ちょうど今終わったところなんだ、どうだい?美しいと思わない?】
そこから先の事はあまり覚えていない。
けれど、あの時・・・振り返ったあいつの顔、あいつの目は・・・生き物を、命をなんとも思っていない目だった。
あいつにとってはただの解剖実験。
しかし俺にとってはそうではない。生き物が無残に殺されて、その腸を目にしてそうとう取り乱したのだと思う。
後から聞いた話しだが、俺は家に帰って泣き喚いていたらしい。
そしてその話しが親から学校へ行き、そこでどういう話しになったのかわからないが、ほどなくしてあいつは転校した。
もうあいつと会う事はないだろう
名前も思い出せない・・・アルバムを見ればわかるだろうけど、見る事はないだろう
ただ、あの時のあいつの目だけは生涯忘れる事はない
命を、自分の探求心を満たすものとしか考えていないあの目だけは・・・・・
「ラルス・ネイリー・・・・・」
拳を握りネイリーを睨みつけた。こいつが俺を見る目は、あの時のあいつと同じ目だ。
そしてこいつが、ディリアンの人生を狂わせた張本人。
ベナビデス家で沢山の人の命をもてあそんだ。
「おやぁ?私の事もご存じなのですねぇ?乗船前に私は名乗ってませんし、あなたとは初めて会うはずですよぉ?じゃあなんで私を知っているのでしょうねぇ?それはつまり・・・・・」
ネイリーは口の両端を三日月のように持ち上げて、嬉しそうにニヤ~と笑った。
「あなたが侵入者だから知ってたという事ですよねぇ?」
「ラルス・ネイリー・・・今まで何人の命を・・・尊厳を踏みにじってきた?お前はここで俺が倒す」
ポーチから黒い革のグローブを取り出す。
これはジャレットさんとシルヴィアさんが、光の力を使わなくてもいいようにと、俺のために作ってくれた魔道具だ。
何度か拳を握り感触を確かめると、俺は左手を前に、右手は顔の横に、右足を少し後ろに引いて、左半身を前にして構えた。ボクシング特有のステップを踏み、攻撃へのリズムを作る。
「・・・見た事のない構えですねぇ?あなたに興味が出てきました。どうやって戦うのですか?好奇心が高まってきましたよぉ」
ラルス・ネイリーは、目の前の獲物を好きに調理していい喜びに歓喜していた。
ネイリーにとって、アラタは実験体であると同時に、初めて見る構えをとった新種でもある。
「あぁ、教えてやるよ・・・これがボクシングだ!」
怒りを力に変えて・・・
アラタとネイリーがぶつかり合う!
今自分のいるフロアを歩いて見て回る。
さっきまでは自分自身が混乱していたせいか目に入らなかったが、そこかしこに大勢の人の亡骸を見つけた。
そしてそのほとんどが、おそらく落下死だという事も察せられた。
身なりの良い男性はおそらく貴族だろう。首がおかしな方向にねじ曲がって息絶えていた。
全身を強く打ち付けたのだろう。両手両足が本来曲がらない方に曲がり、口から血の泡を吐いて事切れている女性もいた。
折れたイスの足に体を貫かれて死んでいる者。
ブロンズ像に頭を打ち付けて死んでいる者。
折り重なって死んでいる者達は、落下の時に上の者が下の者を押し潰したのかもしれない。
ポタポタと頭上から落ちて来る何かに気付いて顔を上げると、上の階の手すりにダラリと体をブラ下げている、男性の指先から滴り落ちている赤い流動体だった。
微動だにしないところを見ると、どうやら絶命しているようだ。
俺もこの世界に来て、協会では投獄されて理不尽な暴力を受けたり、パスタ屋では夢の世界に入って闇の中に飛び込んだり、偽国王との戦いでは、トレバーと偽国王の命を奪う事もした。
いくつかの修羅場を超えて、精神的にも強くなったと思っている。
けれど、これだけ大勢の死体を見ると、さすがにくるものがある。
だが、目を逸らさず見なければならない。なぜなら、仲間がいるかもしれないからだ。
「・・・・・誰も、いないのか?・・・ガラハドさんも」
俺と一緒にいたガラハドさんはどうした?
ここで見つからないという事は、あの時俺とは別の場所に落ちたのか?
船が転覆したのなら、どこに投げ飛ばされていてもおかしくはない。
けど、あの人も体力型だし、体格は俺よりずっといいからそう簡単に死ぬとは思えない。
・・・・・きっと無事だろう。
「・・・おやおや?生き残りがいたんですね」
一通り見て周り、仲間が誰もいない事を確認して、他のフロアに行こうとすると、ふいに後ろから聞こえた声に足が止まった。
振り返りその人物を目にして、俺もさすがに驚いた。
中分けで整えられたシルバーグレーの髪、白いシャツに青のドット柄のネクタイ、紺色のスーツを着ているその男は、ブロートン帝国の大臣、今回のクルーズ船の主賓、ダリルパープルズだった。
「ダリル・・・パープルズ・・・」
思わず言葉が口を突いて出ると、自分の名を呼ばれた事に、ダリル・パープルズは嬉しそうに頬を緩ませた。
「おやおや、私の名前を覚えてくださったのですね。ありがとうございます。それにしても、お互い命があって良かったですね。命は一つしかありません。大事にしないと」
手を差し出して、俺より10cm以上は高く見える体を大きく使い、ダリル・パープルズは乗船前の挨拶をした時のように話し出した。
一挙手一投足が計算されているかのように映えて見える。
日本にいれば、なんちゃらコンサルタントとでも名乗って、演説だけで食っていけそうな雰囲気だ。
そしてその両脇には、二人の護衛が立っていた。
一人は腰まである長く艶のある紫色の髪と、髪と同じ紫色の瞳をした女性。リコ・ヴァリン。
近くで見るとかなり若い。20歳にもなっていないかもしれない。
深紅のマントを風になびかせ、その体には丸みのある肩当てと胸当て、肘から下の腕当て、膝から下への脛当てを身に着けている。
そしてそれらの装備も全て深紅に染められていた。
周囲を警戒しつつ、俺に対してもなにかあればいつでも対処できるよう、油断なく気を張っている。
乗船前に、リンジーさんが言っていた。
リコ・ヴァリンと戦えば生存率はゼロ。死は免れない絶対的な殺戮者だと。
「・・・ダリル様、この男、他の乗客とは少し違っているようですねぇ、この状況でも落ち着いてますし、雰囲気が・・・もしやこの男がカーンの話していた侵入者ではぁ?」
俺の注意がリコ・ヴァリンに向いていると、もう一人の護衛が話し出した。
40歳くらいだろう。落ちくぼんだ目、黒く短く縮れた髪の毛、口周りにも同様の縮れた黒い髭が生えている。背はあまり高くなく、170cm無いくらいだろう。
ダリル・パープルズの隣に立つこの男は、ラルス・ネイリー。
ディリアンの魔法の師であり、因縁の相手だ。
頭の上から足の先まで、全身をくまなく見られる感覚に気持ちの悪さを感じる。
それは単に、男に見られるからというだけではない。
このラルス・ネイリーが俺を見る視線、それはアラタにとって、一つ嫌な記憶を思い出させた。
そう・・・あれは小学生の時だった、同級生にいつも一人で誰とも話さない男子がいたんだ。
大抵はいじめの標的になりそうなものだけど、あいつはそうならなかった。
ただ誰からも無視されていた。それはなぜか・・・誰も関わりたくなかったんだろう。
時折一人で笑っているところを見る事があるが、本当に何を考えているか分からず不気味なヤツだった。
ある日の学校の帰りに、俺は川原であいつが一人で、しゃがんで何かしているのを見かけた。
いつもなら放っておくのだが、この日の俺はなぜだかあいつが何をしているのか気になって、声をかけた。
【×××君、そこでなにしてるの?】
【・・・・・】
【・・・・・ねぇ、それなに・・・え?】
後ろから覗き込んで、それがカエルのだったと理解するのに、とても長い時間がかかったように思う。
カエルは石を並べて作った台座の上で、腹を切り裂かれて内臓を取り出されていた。
そう・・・それはカエルの解剖だった。
【新君・・・僕達の生まれる前は、学校の授業でカエルの解剖をやっていたんだよ。でも今は廃止されてしまった。楽しみにしていたのに、残念でしかたないよ。でも、ちょっと考えれば問題ない事だった。自分でカエルを捕まえてやればいいだけの事なんだよ。ちょうど今終わったところなんだ、どうだい?美しいと思わない?】
そこから先の事はあまり覚えていない。
けれど、あの時・・・振り返ったあいつの顔、あいつの目は・・・生き物を、命をなんとも思っていない目だった。
あいつにとってはただの解剖実験。
しかし俺にとってはそうではない。生き物が無残に殺されて、その腸を目にしてそうとう取り乱したのだと思う。
後から聞いた話しだが、俺は家に帰って泣き喚いていたらしい。
そしてその話しが親から学校へ行き、そこでどういう話しになったのかわからないが、ほどなくしてあいつは転校した。
もうあいつと会う事はないだろう
名前も思い出せない・・・アルバムを見ればわかるだろうけど、見る事はないだろう
ただ、あの時のあいつの目だけは生涯忘れる事はない
命を、自分の探求心を満たすものとしか考えていないあの目だけは・・・・・
「ラルス・ネイリー・・・・・」
拳を握りネイリーを睨みつけた。こいつが俺を見る目は、あの時のあいつと同じ目だ。
そしてこいつが、ディリアンの人生を狂わせた張本人。
ベナビデス家で沢山の人の命をもてあそんだ。
「おやぁ?私の事もご存じなのですねぇ?乗船前に私は名乗ってませんし、あなたとは初めて会うはずですよぉ?じゃあなんで私を知っているのでしょうねぇ?それはつまり・・・・・」
ネイリーは口の両端を三日月のように持ち上げて、嬉しそうにニヤ~と笑った。
「あなたが侵入者だから知ってたという事ですよねぇ?」
「ラルス・ネイリー・・・今まで何人の命を・・・尊厳を踏みにじってきた?お前はここで俺が倒す」
ポーチから黒い革のグローブを取り出す。
これはジャレットさんとシルヴィアさんが、光の力を使わなくてもいいようにと、俺のために作ってくれた魔道具だ。
何度か拳を握り感触を確かめると、俺は左手を前に、右手は顔の横に、右足を少し後ろに引いて、左半身を前にして構えた。ボクシング特有のステップを踏み、攻撃へのリズムを作る。
「・・・見た事のない構えですねぇ?あなたに興味が出てきました。どうやって戦うのですか?好奇心が高まってきましたよぉ」
ラルス・ネイリーは、目の前の獲物を好きに調理していい喜びに歓喜していた。
ネイリーにとって、アラタは実験体であると同時に、初めて見る構えをとった新種でもある。
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怒りを力に変えて・・・
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