593 / 1,253
592 本当の国王
しおりを挟む
風の初級魔法、ウインドカッター。
レイチェルの首を押さえつける空気の輪が、国王の魔力操作で絞られそうになった瞬間、下から上へと放たれた風の刃がそれを切り裂いた。
「なっ!?なんだ!?」
国王には予想すらできなかった事だった。
現在この部屋で立って動いているのは自分と赤毛の女、それ以外誰もいないはずなのに、突如風魔法が放たれ空気の輪を切ったという事実に驚き、思考が一瞬停止する。
国王の動きが止まった事を見てか、続け様に両手首、両足首、そして腹、レイチェルを天井に拘束する全ての空気の輪に、ウインドカッターがあてられ切り裂かれる。
天井に張りつけにされても、レイチェルが全く動じる事のなかった理由がこれである。
腕力で抜け出す事は難しそうではあったが、自分を拘束している枷は空気を圧縮した輪である。
鉄のように固い物ではない。ならば風の刃で切る事は可能であろう。
そして彼女ならばレイチェルが声に出さずとも、それを見抜き行動に移してくれるはず。
付き合いは短いが、今日まで密度の濃い時間を共に過ごした仲間。
黒魔法使いシャノン・アラルコンへの信頼である。
「レイチェル!かましてやりなよ!」
数発の風魔法を使った事で、シャノンの体を透明化させていた明鏡の水が飛ばされ、その姿をあらわにする。強い意思を持ったその黒い瞳は、天井から落ちて来るレイチェルを見据え、声を大にして叫んだ。
レイチェルは拘束がとけた瞬間、前転の要領で体を回し、両足を天井に当てると強く蹴りつけた。
本来の落下速度に加えて、更に加速して飛んでくるレイチェルが狙うは、国王カークランド。
手の内を晒してしまった以上、風の固砲も二度目は通用しない。
真正面から同じ技を続けて受けるようでは、レイチェルは今の立場にいない。
今度こそ眠ってもらうよ!
国王の頭上を完全に捉え、レイチェルは顔の横で拳を構えた。
手を伸ばせば届く距離。そしてレイチェルのハンドスピードは、国王では反応すらできない。
この状態で魔法使いの国王には、レイチェルの攻撃から身を護る手段はない。
これが外での戦いならば、上級魔法を使う事もでき、まだ戦うすべは残っていた。
だが、船室という特殊な状況ゆえに、国王は完全に手詰まりになっていた。
レイチェルだけでなく、シャノンもリンジーもファビアナも、誰もが勝ったと思った瞬間だった。
『・・・う、ぐ、に、げろ・・・』
だが、あとはこの拳を、国王の顎先目掛けて振り抜くだけという状況で、レイチェルは耳に届いたかすれ声に拳を止めた。
そしてそのまま床に着地すると、大きく後ろに飛び退いて距離を取った。
「レ、レイチェル!なんで止めた!?あのまま・・・」
突然の不可解な行動に、駆け寄ってきたシャノンだが、眉根を寄せて国王を凝視するレイチェルの顔を見て、口をつぐみその視線を追った。
「・・・・・なに、あれ?」
視線の先には、頭を抱えてうずくまった国王がいた。
苦しそうに体を震わせ、呼吸は荒く、とても正常な状態には見えない。
部屋中に広げていた魔力も、不安定に揺らぎ始めている。
しかし一番目を引いたのはその形相だった。
眼球はグルグルと上下左右に動き回り、頬はピクピクと引きつり、口元からは涎を垂れ流している。
ブツブツと吐き出される言葉にならない声は、まるで呪詛のようだった。
「・・・レイチェル、あれは・・・」
このまま見ていて大丈夫なのか?
そう問いかけようとしたが、動きを制するように出された手に、シャノンは言葉を止めた。
戦闘に関しては、レイチェルがはるかに上である。
そのレイチェルが様子を見ると決めた以上、シャノンがこれ以上口を挟む事はなかった。
「・・・逃げろ、と・・・そう聞こえたんだ」
「逃げろ?・・・そう、だから・・・」
だから、攻撃を止めたのか。
前を向き、視線は国王から外さず経緯を話すレイチェル。
シャノンも事情を理解した事で、これからレイチェルが見極めようとしている何かに、力を注ぐ事を決めた。
「・・・アタシはフォローに回るからさ、レイチェルのやりたいようにやりなよ」
左手で、右のシャツの袖をまくり、手の平に魔力を集める。
ここでレイチェルがどんな行動に出ようとも、それをやり遂げさせてみせる。
原因は分からないが、見た限り国王は苦しんでいる。魔力も不安定で乱れているが、それでもいつ襲い掛かってくるか分かったものではない。シャノンはいつでも攻撃魔法を撃てるように構えた。
シャノンの言葉にレイチェルは前を向いたまま頷いた。
『・・・う、うぅ・・・は、はやく・・・に、げる、んだ・・わ、私が、正気で、いる、うちに・・・」
「国王・・・今のあなたが本当のあなたなんですね?」
苦しそうに頭を押さえながら、ゆっくりと顔を上げる国王カークランド。
額には大粒の汗の玉を浮かべ、苦しそうに途切れ途切れに言葉を紡ぎ話す。
しかしレイチェル達に向けるその目は、さっきまでの狂気に満ちたものではなく、確かな人間としての意思があった。
『私は・・・リゴベルト・カークランド・・・ロンズデールの、国王、だ・・・・・勇敢な戦士よ、私が正気でいるうちに、は、はやく・・・船を、下りる、んだ・・・』
「・・・なるほど、あなた自身も何らかの方法で操られているか、それに近い状態という事ですね?ここまでの記憶はあるのですか?あるのならば、私達が引けない事はご存じでしょう?」
ここまでの国王の傍若無人さから、話しに聞いていた人柄とのあまりの違いに、一体どうした事かと思っていた。しかし今は違う。
ほんの二言三言だが、さっきまでとは別人のように違う。
レイチェルはこっちが本当の国王だと確信した。
ならば、この相反する二人の国王は、同じ体に二人の人格が宿ったという事だろうか?
話しに聞いたシンジョウ・ヤヨイのように・・・いや、違う。
似ているとは思うが、シンジョウ・ヤヨイは一つの体に二人の人格が共存していた。
だが、この国王は自分の中のなにかを必死に抑え込んでいる。まるで体乗っ取られないように、意思の力で懸命に戦っているんだ。
精神を操作する魔法はある。
以前、レイジェスに襲撃をかけてきたディーロ兄弟。
ヤツらは、町の人を魔法で操り自我を失わせて暴徒に変えていた。
今の国王の状態はそれに近いと思う。
しかし、国王は暴走はしなかった。別人のように変わってしまうが自我を持っていた。
もしこれが、あの時の町の人にかけられた魔法と同じならば、精度はまるで違う。
もしくはラルス・ネイリーの薬か・・・・・
『何もかも・・・すべて、分かっている・・・もう、カーンは止められ、ない・・・カ、カーンは、いざとなれば、この船を、沈める事も、躊躇わんだろう・・・だ、だから、は、早く・・・逃げ・・・』
「国王、ちょっとごめんなさい」
国王が言い終わらない内に視界からレイチェルが消えた。
一瞬のうちに距離を詰めたレイチェルの手刀が国王の首を打ち、カークランドの意識はそこで途切れた。
「レイチェル、いいの?」
正面から倒れる国王を受け止めたレイチェルに、後ろシャノンが声をかける。
聞く事は沢山あった。
今の国王の状態についても、聞ける時に聞いておかないでよかったのか?
シャノンの言いたい事はすべて分かっていた。
「これでいい。あのままじゃ国王の精神が持たなかっただろう。起きた時に、またクラッカーがどうの言い出したら、もう一度眠らせてやるさ」
「・・・そう。うん、分かった。そこらへんはレイチェルに任せるよ。説得はできなかったけど、これで時間は稼げる。行こうか」
シャノンは懐から明鏡の水を取り出すと、自分とレイチェル、そして国王に吹き付けた。
レイチェルの首を押さえつける空気の輪が、国王の魔力操作で絞られそうになった瞬間、下から上へと放たれた風の刃がそれを切り裂いた。
「なっ!?なんだ!?」
国王には予想すらできなかった事だった。
現在この部屋で立って動いているのは自分と赤毛の女、それ以外誰もいないはずなのに、突如風魔法が放たれ空気の輪を切ったという事実に驚き、思考が一瞬停止する。
国王の動きが止まった事を見てか、続け様に両手首、両足首、そして腹、レイチェルを天井に拘束する全ての空気の輪に、ウインドカッターがあてられ切り裂かれる。
天井に張りつけにされても、レイチェルが全く動じる事のなかった理由がこれである。
腕力で抜け出す事は難しそうではあったが、自分を拘束している枷は空気を圧縮した輪である。
鉄のように固い物ではない。ならば風の刃で切る事は可能であろう。
そして彼女ならばレイチェルが声に出さずとも、それを見抜き行動に移してくれるはず。
付き合いは短いが、今日まで密度の濃い時間を共に過ごした仲間。
黒魔法使いシャノン・アラルコンへの信頼である。
「レイチェル!かましてやりなよ!」
数発の風魔法を使った事で、シャノンの体を透明化させていた明鏡の水が飛ばされ、その姿をあらわにする。強い意思を持ったその黒い瞳は、天井から落ちて来るレイチェルを見据え、声を大にして叫んだ。
レイチェルは拘束がとけた瞬間、前転の要領で体を回し、両足を天井に当てると強く蹴りつけた。
本来の落下速度に加えて、更に加速して飛んでくるレイチェルが狙うは、国王カークランド。
手の内を晒してしまった以上、風の固砲も二度目は通用しない。
真正面から同じ技を続けて受けるようでは、レイチェルは今の立場にいない。
今度こそ眠ってもらうよ!
国王の頭上を完全に捉え、レイチェルは顔の横で拳を構えた。
手を伸ばせば届く距離。そしてレイチェルのハンドスピードは、国王では反応すらできない。
この状態で魔法使いの国王には、レイチェルの攻撃から身を護る手段はない。
これが外での戦いならば、上級魔法を使う事もでき、まだ戦うすべは残っていた。
だが、船室という特殊な状況ゆえに、国王は完全に手詰まりになっていた。
レイチェルだけでなく、シャノンもリンジーもファビアナも、誰もが勝ったと思った瞬間だった。
『・・・う、ぐ、に、げろ・・・』
だが、あとはこの拳を、国王の顎先目掛けて振り抜くだけという状況で、レイチェルは耳に届いたかすれ声に拳を止めた。
そしてそのまま床に着地すると、大きく後ろに飛び退いて距離を取った。
「レ、レイチェル!なんで止めた!?あのまま・・・」
突然の不可解な行動に、駆け寄ってきたシャノンだが、眉根を寄せて国王を凝視するレイチェルの顔を見て、口をつぐみその視線を追った。
「・・・・・なに、あれ?」
視線の先には、頭を抱えてうずくまった国王がいた。
苦しそうに体を震わせ、呼吸は荒く、とても正常な状態には見えない。
部屋中に広げていた魔力も、不安定に揺らぎ始めている。
しかし一番目を引いたのはその形相だった。
眼球はグルグルと上下左右に動き回り、頬はピクピクと引きつり、口元からは涎を垂れ流している。
ブツブツと吐き出される言葉にならない声は、まるで呪詛のようだった。
「・・・レイチェル、あれは・・・」
このまま見ていて大丈夫なのか?
そう問いかけようとしたが、動きを制するように出された手に、シャノンは言葉を止めた。
戦闘に関しては、レイチェルがはるかに上である。
そのレイチェルが様子を見ると決めた以上、シャノンがこれ以上口を挟む事はなかった。
「・・・逃げろ、と・・・そう聞こえたんだ」
「逃げろ?・・・そう、だから・・・」
だから、攻撃を止めたのか。
前を向き、視線は国王から外さず経緯を話すレイチェル。
シャノンも事情を理解した事で、これからレイチェルが見極めようとしている何かに、力を注ぐ事を決めた。
「・・・アタシはフォローに回るからさ、レイチェルのやりたいようにやりなよ」
左手で、右のシャツの袖をまくり、手の平に魔力を集める。
ここでレイチェルがどんな行動に出ようとも、それをやり遂げさせてみせる。
原因は分からないが、見た限り国王は苦しんでいる。魔力も不安定で乱れているが、それでもいつ襲い掛かってくるか分かったものではない。シャノンはいつでも攻撃魔法を撃てるように構えた。
シャノンの言葉にレイチェルは前を向いたまま頷いた。
『・・・う、うぅ・・・は、はやく・・・に、げる、んだ・・わ、私が、正気で、いる、うちに・・・」
「国王・・・今のあなたが本当のあなたなんですね?」
苦しそうに頭を押さえながら、ゆっくりと顔を上げる国王カークランド。
額には大粒の汗の玉を浮かべ、苦しそうに途切れ途切れに言葉を紡ぎ話す。
しかしレイチェル達に向けるその目は、さっきまでの狂気に満ちたものではなく、確かな人間としての意思があった。
『私は・・・リゴベルト・カークランド・・・ロンズデールの、国王、だ・・・・・勇敢な戦士よ、私が正気でいるうちに、は、はやく・・・船を、下りる、んだ・・・』
「・・・なるほど、あなた自身も何らかの方法で操られているか、それに近い状態という事ですね?ここまでの記憶はあるのですか?あるのならば、私達が引けない事はご存じでしょう?」
ここまでの国王の傍若無人さから、話しに聞いていた人柄とのあまりの違いに、一体どうした事かと思っていた。しかし今は違う。
ほんの二言三言だが、さっきまでとは別人のように違う。
レイチェルはこっちが本当の国王だと確信した。
ならば、この相反する二人の国王は、同じ体に二人の人格が宿ったという事だろうか?
話しに聞いたシンジョウ・ヤヨイのように・・・いや、違う。
似ているとは思うが、シンジョウ・ヤヨイは一つの体に二人の人格が共存していた。
だが、この国王は自分の中のなにかを必死に抑え込んでいる。まるで体乗っ取られないように、意思の力で懸命に戦っているんだ。
精神を操作する魔法はある。
以前、レイジェスに襲撃をかけてきたディーロ兄弟。
ヤツらは、町の人を魔法で操り自我を失わせて暴徒に変えていた。
今の国王の状態はそれに近いと思う。
しかし、国王は暴走はしなかった。別人のように変わってしまうが自我を持っていた。
もしこれが、あの時の町の人にかけられた魔法と同じならば、精度はまるで違う。
もしくはラルス・ネイリーの薬か・・・・・
『何もかも・・・すべて、分かっている・・・もう、カーンは止められ、ない・・・カ、カーンは、いざとなれば、この船を、沈める事も、躊躇わんだろう・・・だ、だから、は、早く・・・逃げ・・・』
「国王、ちょっとごめんなさい」
国王が言い終わらない内に視界からレイチェルが消えた。
一瞬のうちに距離を詰めたレイチェルの手刀が国王の首を打ち、カークランドの意識はそこで途切れた。
「レイチェル、いいの?」
正面から倒れる国王を受け止めたレイチェルに、後ろシャノンが声をかける。
聞く事は沢山あった。
今の国王の状態についても、聞ける時に聞いておかないでよかったのか?
シャノンの言いたい事はすべて分かっていた。
「これでいい。あのままじゃ国王の精神が持たなかっただろう。起きた時に、またクラッカーがどうの言い出したら、もう一度眠らせてやるさ」
「・・・そう。うん、分かった。そこらへんはレイチェルに任せるよ。説得はできなかったけど、これで時間は稼げる。行こうか」
シャノンは懐から明鏡の水を取り出すと、自分とレイチェル、そして国王に吹き付けた。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる