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507 四日目の勤務 ①
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翌日、まだ本調子には遠いけど、普通の筋肉痛程度の痛みにはなったので、俺は店に顔を出す事にした。
カチュアは昨日、俺の面倒を見るために休みをもらっていたようだ。
俺が動けるようになるまで、休んで付いてていいと言われたようだけど、流石に三日も寝ていたわけだし、俺ばかり甘えていられないと思い、今日から出勤する事にした。
快晴といっていい青空が広がっているが、11月に入るとすっかり朝の風が冷たくなった。
すっかり通い慣れた樹々の間を通り抜けて1~2分も歩くと、シンプルな横長の箱型で、外壁がレンガ作りの建物が見えて来た。
「・・・なんか、帰ってきたなって感じがするな」
リサイクルショップ、レイジェスだ。
始業開始が8時30分。家を出たのが8時頃だから、今は8時5分とかそのくらいだろう。
十分な余裕を持って到着した。
「うん、私もね、あの日お城から帰って来てレイジェスを見た時、なんだかすごい久しぶりって感じがしたの!やっぱりここが、私達の帰る場所って感じだよね」
隣を歩くカチュアが楽しそうな声で賛同してくれた。
カチュアも同じ感覚だったようだ。
きっと、あれだけの戦いで、とても密度の濃い時間を経験したせいなのかもしれない。
「ねぇアラタ君、体、本当に大丈夫?」
「うん、痛い事は痛いけど、筋肉痛みたいな感じだから、もう大丈夫だよ。動いてた方が気がまぎれそうだし、無理はしないから」
従業員用の出入り口の前で、カチュアがもう一度確認してくる。
これは、朝から何回も聞かれた事なのだが、カチュアは俺が無理をしていると思っているようだ。
笑顔で言葉を返して、無理はしないと約束すると、やっとカチュアは納得してドアを開けてくれた。
「おはよー」
先にカチュアが挨拶をして入る。
それに続いて俺も、おはよー、と言って入ると、俺の声をかき消しすように、中から一斉に声が上がった、
「おいおいおいー!アラやんじゃん!なになになに?もう体はいいのかよ!?」
やたら白い歯を見せて、笑顔で俺の肩を叩いてきたジャレットさんを筆頭に、ミゼルさん、ジーン、リカルド、シルヴィアさん、ケイト、ユーリが集まって、色々と声をかけてくれた。
体を気遣う言葉を沢山もらって、俺はすごく嬉しい気持ちになった。
日本にいた時は、風邪で休んだ後に出勤しても、村戸さんと弥生さんくらいにしか、そういう言葉をかけてもらった事がないからだ。
ただ、これは俺が全面的に悪い。そういう人間関係を作ってしまった原因は俺にあったからだ。
だから、今こうしてみんなが気遣ってくれるのは、俺が変われたという事なんだと思う。
「あ、レイチェルと店長さんは・・・」
みんなと挨拶をしていくと、人数が足りない事に気が付く。
「ん?カっちゃんから聞いてないのか?二人とも城だよ。レイチェルはともかく、店長はしばらく帰ってこれないかもな」
「あ、いえ、やっぱりそうなんですね。昨日カチュアからも聞きました。怪我を治してもらいましたし、店長さんにはまだちゃんと挨拶もできてなかったので・・・」
俺がそう話すとジャレットさんは、あぁ~、と言って二度三度頷いた。
「はいはいはい、そういやアラやんが店に来た時には店長いなかったし、今回もずっと寝てたから、まだ会って話しもしてないんだよな?」
俺が頷くと、シルヴィアさんが、大丈夫じゃない?と軽い感じで口を開いた。
「アラタ君、今の状況だと、確かにしばらく店長は帰って来れないと思うわ。でも、会いに行く分には問題ないのよ?」
「あ、そうだね。エリザもアラタの事気にしてたし、回復したんなら元気なとこ見せに行ったらいいじゃん?」
シルヴィアさんの話しに、ケイトも乗って来た。
そう言えば、エリザ様とはあれきり会っていない。
城で一緒に行動して、身分なんて関係ないという感じで接してもらったのは嬉しかった。
「偽国王と戦ってそれきりだったな・・・一度ちゃんと挨拶しないと。あ、ところでみんなは怪我とか・・・その、体は大丈夫なの?」
俺ばかり心配されているが、みんなも四勇士と戦ってたんだ。
見た感じみんな元気そうだけど、それぞれの顔を見回してみる。
「あ~、兄ちゃんよぉ~、見りゃ分かんだろ?俺らはピンピンしてっから!まぁよ、ちょっとばかし?チラっと怪我した事は認めっけどぉ~、四勇士?俺の敵じゃなかったね」
リカルドがイスに座り、俺に人差し指を向けて得意気な顔をして見せる。
「えーリカルド君、私達も結構危なかったじゃない?リカルド君も左肩焼かれて痛そう・・・」
「カチュアーーーーーっ!言ってんじゃねぇよぉぉぉーーーっ!」
カチュアがサラリとつっこみを入れると、リカルドがテーブルを両手で叩き、席を立って大声を出して食いついた。
「リカルド、うるさい」
「うぐぉッツ!」
すかさずユーリのボディブローで黙らされたのは、言うまでも無い。
話しも一区切りがつくと、ジャレットさんが手を叩いてみんなに呼びかけた。
「おーし!そろそろ朝礼始めんぞー!みんな席に着けー!」
あと10分で開店時間だ。
朝礼という言葉に、自分が店員だという事を思い出す。
あんな戦いの後だからか、いまいち感覚が戻っていない感じがする。
「レイチェルがいない時は、ジャレットさんが責任者なんですか?」
隣に座るシルヴィアさんに訊ねると、シルヴィアさんはニコリと微笑んで教えてくれた。
「ええ、そうよ。そう言えばレイチェルは休みの日でも店にいる事が多かったから、アラタ君は知らなくて当然よね。順番としては、レイチェルがいない時はジャレット、ジャレットもいない時は私ね。その次がミゼルかしら。まぁ、レイチェルもジャレットもいなかった時なんて今まで数える程度しかなかったから、私が責任者をやった事なんて数回しかなかったけどね。あ、店長がいる時はもちろん店長が一番よ」
シルヴィアさんの説明に、へぇ~、と言葉をもらして頷いたところで、ジャレットさんが話し始めた。
「じゃあ、朝礼始めます。え~と、城での戦いから今日で4日目です。レイジェスは昨日から営業再開したけど想定外の混雑でした。ぶっちゃけ、城が半壊して帝国の侵入者に国王が殺害されたなんて事態になれば、お客なんて誰もこないんじゃねぇか?くらいに思ってたけど、あんなに混んだのはいつ以来だってくらい混んだよな?みんなビビったろ?」
ジャレットさんがみんなを見回すと、みんな、うんうん、唸っている。
そんなに混んだのか?
「兄ちゃんよ、ありゃ俺もビビったぜ。朝っぱらから何をそんなに買う物あんだよ?ってくらい人来んだぜ?」
リカルドがうんざりしたと言うように、眉間にシワを寄せて首を横に振った。
「そんなにか?なんで?」
俺が疑問をそのまま口にすると、それに答えたのはシルヴィアさんだった。
「あのね、答えから話すと、町の人達は買い物目当てじゃなくて、うちに話しを聞きに来る人がほとんどだったの。私達が今回の騒動に関わってるって、どこかで聞いた誰かがペラペラ噂を流したのね。事が事だもの、町の人もみんな不安でしょ?何がどうなって、これからどうなるのか?王妃様もメッセージは出されたけど、それだけじゃ不安なのよ。まぁ面白半分の輩も多かったけどね。治安部隊はまだマルコスさんの影響で怖がられてるし、うちが一番聞きやすいのよ」
なるほど、そういう理由か。
「実際、来客数に対して売り上げはそれほどじゃなかったのよ。まぁ、危機感を持った人が武器や防具を沢山買ってくれたから、それなりには良かったけど・・・仕事以外の対応で忙しかったから疲れたわ」
シルヴィアさんが溜息を付く。
買い物に来たお客ではなく、城での話しを聞きに来た人が相当いたようで、レジや品出し、メンテなど、通常業務に支障がでていたようだ。
シルヴィアさんの話しから、俺が状況を理解したところを見て、ジャレットさんが話しをまとめた。
「まぁ、そういうわけで、昨日よりはマシだと思うけど、今日もけっこういると思うんだよな。なにか聞かれた時の対応だけど、王妃様が出されたメッセージ以上の事は話さないようにしてくれ。俺らも戦ったけど、内容を詳しく話す必要はねぇから。当たり障りない事だけ言って、あとは口外禁止されてますんでって言って対応してくれ。それでもしつこく聞かれたら俺を呼んでくれ。それじゃあ、今日も一日よろしくお願いします!」
ジャレットさんの号令で、みんな席を立って売り場に出た。
俺が最後に売り場に立ってから一週間も経ってないけれど、なんだかすごく久しぶりな感じがした。
カチュアは昨日、俺の面倒を見るために休みをもらっていたようだ。
俺が動けるようになるまで、休んで付いてていいと言われたようだけど、流石に三日も寝ていたわけだし、俺ばかり甘えていられないと思い、今日から出勤する事にした。
快晴といっていい青空が広がっているが、11月に入るとすっかり朝の風が冷たくなった。
すっかり通い慣れた樹々の間を通り抜けて1~2分も歩くと、シンプルな横長の箱型で、外壁がレンガ作りの建物が見えて来た。
「・・・なんか、帰ってきたなって感じがするな」
リサイクルショップ、レイジェスだ。
始業開始が8時30分。家を出たのが8時頃だから、今は8時5分とかそのくらいだろう。
十分な余裕を持って到着した。
「うん、私もね、あの日お城から帰って来てレイジェスを見た時、なんだかすごい久しぶりって感じがしたの!やっぱりここが、私達の帰る場所って感じだよね」
隣を歩くカチュアが楽しそうな声で賛同してくれた。
カチュアも同じ感覚だったようだ。
きっと、あれだけの戦いで、とても密度の濃い時間を経験したせいなのかもしれない。
「ねぇアラタ君、体、本当に大丈夫?」
「うん、痛い事は痛いけど、筋肉痛みたいな感じだから、もう大丈夫だよ。動いてた方が気がまぎれそうだし、無理はしないから」
従業員用の出入り口の前で、カチュアがもう一度確認してくる。
これは、朝から何回も聞かれた事なのだが、カチュアは俺が無理をしていると思っているようだ。
笑顔で言葉を返して、無理はしないと約束すると、やっとカチュアは納得してドアを開けてくれた。
「おはよー」
先にカチュアが挨拶をして入る。
それに続いて俺も、おはよー、と言って入ると、俺の声をかき消しすように、中から一斉に声が上がった、
「おいおいおいー!アラやんじゃん!なになになに?もう体はいいのかよ!?」
やたら白い歯を見せて、笑顔で俺の肩を叩いてきたジャレットさんを筆頭に、ミゼルさん、ジーン、リカルド、シルヴィアさん、ケイト、ユーリが集まって、色々と声をかけてくれた。
体を気遣う言葉を沢山もらって、俺はすごく嬉しい気持ちになった。
日本にいた時は、風邪で休んだ後に出勤しても、村戸さんと弥生さんくらいにしか、そういう言葉をかけてもらった事がないからだ。
ただ、これは俺が全面的に悪い。そういう人間関係を作ってしまった原因は俺にあったからだ。
だから、今こうしてみんなが気遣ってくれるのは、俺が変われたという事なんだと思う。
「あ、レイチェルと店長さんは・・・」
みんなと挨拶をしていくと、人数が足りない事に気が付く。
「ん?カっちゃんから聞いてないのか?二人とも城だよ。レイチェルはともかく、店長はしばらく帰ってこれないかもな」
「あ、いえ、やっぱりそうなんですね。昨日カチュアからも聞きました。怪我を治してもらいましたし、店長さんにはまだちゃんと挨拶もできてなかったので・・・」
俺がそう話すとジャレットさんは、あぁ~、と言って二度三度頷いた。
「はいはいはい、そういやアラやんが店に来た時には店長いなかったし、今回もずっと寝てたから、まだ会って話しもしてないんだよな?」
俺が頷くと、シルヴィアさんが、大丈夫じゃない?と軽い感じで口を開いた。
「アラタ君、今の状況だと、確かにしばらく店長は帰って来れないと思うわ。でも、会いに行く分には問題ないのよ?」
「あ、そうだね。エリザもアラタの事気にしてたし、回復したんなら元気なとこ見せに行ったらいいじゃん?」
シルヴィアさんの話しに、ケイトも乗って来た。
そう言えば、エリザ様とはあれきり会っていない。
城で一緒に行動して、身分なんて関係ないという感じで接してもらったのは嬉しかった。
「偽国王と戦ってそれきりだったな・・・一度ちゃんと挨拶しないと。あ、ところでみんなは怪我とか・・・その、体は大丈夫なの?」
俺ばかり心配されているが、みんなも四勇士と戦ってたんだ。
見た感じみんな元気そうだけど、それぞれの顔を見回してみる。
「あ~、兄ちゃんよぉ~、見りゃ分かんだろ?俺らはピンピンしてっから!まぁよ、ちょっとばかし?チラっと怪我した事は認めっけどぉ~、四勇士?俺の敵じゃなかったね」
リカルドがイスに座り、俺に人差し指を向けて得意気な顔をして見せる。
「えーリカルド君、私達も結構危なかったじゃない?リカルド君も左肩焼かれて痛そう・・・」
「カチュアーーーーーっ!言ってんじゃねぇよぉぉぉーーーっ!」
カチュアがサラリとつっこみを入れると、リカルドがテーブルを両手で叩き、席を立って大声を出して食いついた。
「リカルド、うるさい」
「うぐぉッツ!」
すかさずユーリのボディブローで黙らされたのは、言うまでも無い。
話しも一区切りがつくと、ジャレットさんが手を叩いてみんなに呼びかけた。
「おーし!そろそろ朝礼始めんぞー!みんな席に着けー!」
あと10分で開店時間だ。
朝礼という言葉に、自分が店員だという事を思い出す。
あんな戦いの後だからか、いまいち感覚が戻っていない感じがする。
「レイチェルがいない時は、ジャレットさんが責任者なんですか?」
隣に座るシルヴィアさんに訊ねると、シルヴィアさんはニコリと微笑んで教えてくれた。
「ええ、そうよ。そう言えばレイチェルは休みの日でも店にいる事が多かったから、アラタ君は知らなくて当然よね。順番としては、レイチェルがいない時はジャレット、ジャレットもいない時は私ね。その次がミゼルかしら。まぁ、レイチェルもジャレットもいなかった時なんて今まで数える程度しかなかったから、私が責任者をやった事なんて数回しかなかったけどね。あ、店長がいる時はもちろん店長が一番よ」
シルヴィアさんの説明に、へぇ~、と言葉をもらして頷いたところで、ジャレットさんが話し始めた。
「じゃあ、朝礼始めます。え~と、城での戦いから今日で4日目です。レイジェスは昨日から営業再開したけど想定外の混雑でした。ぶっちゃけ、城が半壊して帝国の侵入者に国王が殺害されたなんて事態になれば、お客なんて誰もこないんじゃねぇか?くらいに思ってたけど、あんなに混んだのはいつ以来だってくらい混んだよな?みんなビビったろ?」
ジャレットさんがみんなを見回すと、みんな、うんうん、唸っている。
そんなに混んだのか?
「兄ちゃんよ、ありゃ俺もビビったぜ。朝っぱらから何をそんなに買う物あんだよ?ってくらい人来んだぜ?」
リカルドがうんざりしたと言うように、眉間にシワを寄せて首を横に振った。
「そんなにか?なんで?」
俺が疑問をそのまま口にすると、それに答えたのはシルヴィアさんだった。
「あのね、答えから話すと、町の人達は買い物目当てじゃなくて、うちに話しを聞きに来る人がほとんどだったの。私達が今回の騒動に関わってるって、どこかで聞いた誰かがペラペラ噂を流したのね。事が事だもの、町の人もみんな不安でしょ?何がどうなって、これからどうなるのか?王妃様もメッセージは出されたけど、それだけじゃ不安なのよ。まぁ面白半分の輩も多かったけどね。治安部隊はまだマルコスさんの影響で怖がられてるし、うちが一番聞きやすいのよ」
なるほど、そういう理由か。
「実際、来客数に対して売り上げはそれほどじゃなかったのよ。まぁ、危機感を持った人が武器や防具を沢山買ってくれたから、それなりには良かったけど・・・仕事以外の対応で忙しかったから疲れたわ」
シルヴィアさんが溜息を付く。
買い物に来たお客ではなく、城での話しを聞きに来た人が相当いたようで、レジや品出し、メンテなど、通常業務に支障がでていたようだ。
シルヴィアさんの話しから、俺が状況を理解したところを見て、ジャレットさんが話しをまとめた。
「まぁ、そういうわけで、昨日よりはマシだと思うけど、今日もけっこういると思うんだよな。なにか聞かれた時の対応だけど、王妃様が出されたメッセージ以上の事は話さないようにしてくれ。俺らも戦ったけど、内容を詳しく話す必要はねぇから。当たり障りない事だけ言って、あとは口外禁止されてますんでって言って対応してくれ。それでもしつこく聞かれたら俺を呼んでくれ。それじゃあ、今日も一日よろしくお願いします!」
ジャレットさんの号令で、みんな席を立って売り場に出た。
俺が最後に売り場に立ってから一週間も経ってないけれど、なんだかすごく久しぶりな感じがした。
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