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464 クインズベリー城への突入
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クインズベリー城を覆うこの結界は、おそらく四つの塔からそれぞれ一つの結界が張られている。
つまり合計で4つの結界で護られているというわけだ。
最初は分からなかったが、結界を見続けていると、あるタイミングで薄くなる事が分かった。
なにか規則性があったわけではないが、おそらく四つの塔の内、どれかの大障壁が破壊された時だろう。
結界が一定の色合いを失うのだ。
四つの結界が三つに、三つが二つに、重ね掛けの結界が減る毎にその密度が失われ、薄くなるという事だ。
ジャレット達がそれぞれの塔に別れて行って、一時間程経った頃に全ての結界が解けた。
「行くぞ!」
私が駆け出すと、ヴァン、フェンテスが私に続く形で地を蹴った。
順番で言えば私かヴァン達のどちらかが、先にゴールド騎士と戦う事になるだろう。
アラタとエリザ様は一番後ろだ。
偽国王との戦いのために、アラタは可能な限り体力を温存しておかなければならない。
止むを得ない場合は途中でアラタも戦う事になるだろう、だがそうなったとしても、白魔法使いのエリザ様がいる事は大きい。
「・・・レイチェル、どうやら歓迎の準備はできてるようだぜ」
正面の出入口に続く階段を駆け上がり、ドアを開けたところで一階の大広間にでる。
広間に足を踏み入れるなり、私の隣にたったヴァンが、苦笑いをしながら前方を顎で促した。
「ふん、けっこうな数じゃないか・・・アラタ、ここは私達三人でやる。キミはエリザ様を護り、止むをえない時だけ戦え。なるべくそっちに行かせないようにするが・・・この数ではな」
私もまた、この広間を端から端まで眺めながら、後ろのアラタに言葉をかけた。
70~80、いや100人はいるな。
煌びやかな広間を埋め尽くすように、目の前には騎士団がずらりと並び立ち、剣を構えて私達を見据え立っていた。
「レイチェル・・・あんなに・・・・・いや、分かった。エリザ様は俺が絶対に護る」
アラタは言いかけた言葉を飲み込んで、私の指示に了承の返事をくれた。
そうだ・・・それでいい。目的を忘れるな。
「・・・さて、100人以上は間違いないだろう。やれるね?ヴァン、フェンテス」
少し挑発じみた言葉をかけると、ヴァンが含み笑いして頷いて見せた。
「クックック、あんまなめんなよ?シルバーが何人かいるが、ほとんどはブロンズじゃねぇか?こんなんで俺らを殺れると思ってるとはな」
ヴァンは右手で腰から大振りのナイフを抜くと、順手で持ち構えた。
「その通りです。隊長、俺達の実力を見せてやりましょう。レイチェル、心配するな。この程度の数、なんて事はない」
フェンテスも右手にナイフを構え、臨戦態勢に入る。
「ふっ、それならいいんだ。ヤボな事言ったね・・・じゃあ私も、ゴールド騎士の前の準備運動をさせてもらおうかな」
私も両手にナイフを持ち構えた。
協会でマルコスと戦った時以来の戦闘だ。まさか治安部隊と共闘する事になるとは、思いもしなかったよ。
「・・・ふぅ・・・ハァァァァァァァッツ!」
一度ゆっくり息をつき、私は全身から気を発した。
「ぐっ!?」
「な、なんだと!?」
「こ、これは!?」
ビリビリと空気を震わせ騎士団に圧力をかける。やはり治安部隊と比べて弱い。
シルバーの騎士は受けきったようだが、今のでブロンズは、ほとんどが尻込みしてしまったようだ。
「クックック・・・さすがだ。マルコスと五分に戦ったってのは伊達じゃねぇな?」
隣に立っているヴァンが、面白そうに口の端を持ち上げる。
「フッ、これでやりやすくなっただろ?じゃあ、行こうか!」
戦意を削がれつつある騎士団に向かい、私達は駆けた。
つまり合計で4つの結界で護られているというわけだ。
最初は分からなかったが、結界を見続けていると、あるタイミングで薄くなる事が分かった。
なにか規則性があったわけではないが、おそらく四つの塔の内、どれかの大障壁が破壊された時だろう。
結界が一定の色合いを失うのだ。
四つの結界が三つに、三つが二つに、重ね掛けの結界が減る毎にその密度が失われ、薄くなるという事だ。
ジャレット達がそれぞれの塔に別れて行って、一時間程経った頃に全ての結界が解けた。
「行くぞ!」
私が駆け出すと、ヴァン、フェンテスが私に続く形で地を蹴った。
順番で言えば私かヴァン達のどちらかが、先にゴールド騎士と戦う事になるだろう。
アラタとエリザ様は一番後ろだ。
偽国王との戦いのために、アラタは可能な限り体力を温存しておかなければならない。
止むを得ない場合は途中でアラタも戦う事になるだろう、だがそうなったとしても、白魔法使いのエリザ様がいる事は大きい。
「・・・レイチェル、どうやら歓迎の準備はできてるようだぜ」
正面の出入口に続く階段を駆け上がり、ドアを開けたところで一階の大広間にでる。
広間に足を踏み入れるなり、私の隣にたったヴァンが、苦笑いをしながら前方を顎で促した。
「ふん、けっこうな数じゃないか・・・アラタ、ここは私達三人でやる。キミはエリザ様を護り、止むをえない時だけ戦え。なるべくそっちに行かせないようにするが・・・この数ではな」
私もまた、この広間を端から端まで眺めながら、後ろのアラタに言葉をかけた。
70~80、いや100人はいるな。
煌びやかな広間を埋め尽くすように、目の前には騎士団がずらりと並び立ち、剣を構えて私達を見据え立っていた。
「レイチェル・・・あんなに・・・・・いや、分かった。エリザ様は俺が絶対に護る」
アラタは言いかけた言葉を飲み込んで、私の指示に了承の返事をくれた。
そうだ・・・それでいい。目的を忘れるな。
「・・・さて、100人以上は間違いないだろう。やれるね?ヴァン、フェンテス」
少し挑発じみた言葉をかけると、ヴァンが含み笑いして頷いて見せた。
「クックック、あんまなめんなよ?シルバーが何人かいるが、ほとんどはブロンズじゃねぇか?こんなんで俺らを殺れると思ってるとはな」
ヴァンは右手で腰から大振りのナイフを抜くと、順手で持ち構えた。
「その通りです。隊長、俺達の実力を見せてやりましょう。レイチェル、心配するな。この程度の数、なんて事はない」
フェンテスも右手にナイフを構え、臨戦態勢に入る。
「ふっ、それならいいんだ。ヤボな事言ったね・・・じゃあ私も、ゴールド騎士の前の準備運動をさせてもらおうかな」
私も両手にナイフを持ち構えた。
協会でマルコスと戦った時以来の戦闘だ。まさか治安部隊と共闘する事になるとは、思いもしなかったよ。
「・・・ふぅ・・・ハァァァァァァァッツ!」
一度ゆっくり息をつき、私は全身から気を発した。
「ぐっ!?」
「な、なんだと!?」
「こ、これは!?」
ビリビリと空気を震わせ騎士団に圧力をかける。やはり治安部隊と比べて弱い。
シルバーの騎士は受けきったようだが、今のでブロンズは、ほとんどが尻込みしてしまったようだ。
「クックック・・・さすがだ。マルコスと五分に戦ったってのは伊達じゃねぇな?」
隣に立っているヴァンが、面白そうに口の端を持ち上げる。
「フッ、これでやりやすくなっただろ?じゃあ、行こうか!」
戦意を削がれつつある騎士団に向かい、私達は駆けた。
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