420 / 1,347
419 クリスの宿屋で ④
しおりを挟む
「それじゃあ、アラタの勝利と婚約を祝って、乾杯!」
飲み物が揃うとレイチェルの音頭に合わせて、みんなでグラスを上げた。
俺は酒が苦手だけど、さすがに今日は飲む。
なんせ俺のために開いてくれた飲み会だ。飲まないわけにはいかない。
ちなみにリカルドとユーリはジュースだ。
リカルドは単純に不味いから酒は飲まないらしい。ユーリも苦手だからと言っていた。
次々運ばれてくる料理を飲み込むように食べているリカルド。
コイツは底無しだな。
「あれ?リカルド・・・お前、レバニラ炒めは?」
リカルドの前に置かれた料理には、レバニラ炒めが見当たらなかった。
まだ来てないだけかと思ったが、リカルドは信じらない事を口にした。
「レバニラ?あぁ・・・考えてみたら、今日はレバニラの気分じゃなかったわ」
「・・・お前ほんと自由過ぎるだろ?」
あんなにレバニラレバニラ言って、それはないだろう?
しかし、このマイペースに食べ続ける男を見ていたら、怒る気力も無くなってしまう。
「ふふふ・・・アラタ君、リカルド君はしかたないよ。はい、これ美味しいよ」
隣に座るカチュアが、俺とリカルドのやりとりを見て口元を押さえて笑っている。
小皿に取って回してくれた料理は、チーズの乗ったからあげだった。
「ありがと・・・うん、美味いね」
「男の人って、ああいう話しで盛り上がれるから面白いよね」
「ん?あぁ、さっきのレバニラの話し?」
「うん、隣で聞いてて笑っちゃった!だって、みんな真剣に議論してるんだもん。ジーンまで混ざってたし」
カチュアは思い出したようにクスクスと笑い出した。
言われてみると、ああいうノリは男ならではかもしれない。
それから俺はカチュアが取り分けてくれた料理を食べて、カチュアが注いでくれるお酒を飲んだ。
決して俺が要求しているわけではない。カチュアは至って普通に、ごく自然の流れでやってくれるのだ。
俺はあらためて実感した。ジャレットさんの言う通り、カチュアは尽くすタイプなのだろう。
甘えっぱなしな気がするが、ニコニコしながらやってくれているし、自分でやるからと断る方がカチュアには寂しく感じるのかもしれない。
だから俺は、お礼はちゃんと口にして、ここはカチュアにあまえる事にした。
「おじゃましまーす」
6時を少し過ぎた頃、扉をノックしてクリスさんが顔を覗かせた。
赤いバンダナと黒の前掛けは外していて、白いシャツに紺色のスカート姿だ。
「あ、クリスさん!仕事終わったの?」
ケイトが手を挙げて声をかけると、クリスさんはいそいそと部屋に入ってきた。
ケイトが場所を詰めてスペースを作ろうとすると、ジャレットさんも手を挙げて呼びかけた。
「クーちゃん、こっちこっち!ミッチーの隣空けるからこっち来なよ」
「あ、お、おい!ジャレット!」
ジャレットさんが場所を空けようと、自分のグラスを持って立とうとすると、ミゼルさんが困ったような声を出して、ジャレットさんを引き留めようとした。
「おいおいおいおい!ミッチーよぉ~、お前彼氏だろ?さっき怒られたのはあれで終わりだろ?あとはちゃんと話して飲めばいいんだよ。ヘタッてんじゃねぇぞ?あ、ケイティー、そこは俺が座るわ」
そう言うとジャレットさんは、ケイトの隣に場所を移した。
場所を交換する形でクリスさんが俺の正面、ミゼルさんの隣に座る事になった。
「あ、サカキ・アラタ君。良かった場所近くて。ちょっと話したかったからさ」
前に座る俺に気が付くと、クリスさんは軽く手を振ってきた。
「あ、どうも。あの、フルネームじゃなくて、呼びやすいように呼んでください」
「そう?じゃあ、アラタ君でいいかな?私の事もクリスでいいよ」
やっぱりだいぶ話しやすい人のようだ。
簡単には挨拶をすませると、話題はマルゴンの話しになって、どうやって倒したのかというところに食いついた。
「はぁ~、それはすごいね!光の拳かぁ・・・聞いたことないよ。見てみたいけど、そんなに体に負担がかかるなら頼めないな。でも、本当によく無事だったね」
「はい、みんなのおかげです。俺一人ではとても無理でした」
「謙虚だね。ミゼル君も見習いなよ?」
「え?ここで俺にふるの?」
ミゼルさんが困り顔になったので、俺は助け船を出すことにした。
「あの、そう言えばさっき、俺と話したかったって言ってましたけど、なにかありましたか?」
そう尋ねると、クリスさんはミゼルさんを指差した。
「うん、あのさ、どうやったらミゼル君をアラタ君みたく真面目にできるかな?」
ズバリ言われて、ミゼルさんもさすがに顔が引きつっている。
「え?いや、俺は別に真面目って程じゃないですよ」
「そんな事ないよ。レイチェルちゃんからよく聞いてるし、私も今少し話しただけでも十分分かったよ。アラタ君は真面目だよ。あ、バカにしてるわけじゃないからね?ミゼル君なんて、お酒とギャンブルばかりで・・・本当、なんでこんな人好きになったんだろ?ね、ミゼル君」
そう言ってクリスさんは、頬杖をついてミゼルさんに顔を向ける。
「え、いや、そんなん俺に言われても・・・」
ミゼルさんはうろたえながらも、好きと言われた事は嬉しかったのか少しにやけた顔で頭を掻いている。
なんだかいきなり二人の世界に入ってしまったので、俺もそこで会話を切ってカチュアと話しながら料理を食べた。
そうして楽しい時間はあっという間に過ぎて行った。
俺がこの世界に来て三ヶ月と少し。俺の祝勝会というこの飲み会で、俺はみんなから沢山の温かい言葉をもらい、本当に歓迎されていると感じて、嬉しさで胸がいっぱいになった。
「アラタお兄ちゃん、カチュアお姉ちゃんと結婚するんですよね?」
飲み会もぼちぼち終わりの雰囲気になってきた頃、エルちゃんが俺の隣に来た。
「ん、うん。そうだよ。まだいつ式を挙げるかは決まってないけど、カチュアと結婚するよ」
「おめでとうございます!結婚式には私も行っていいですか?」
エルちゃんは目を輝かせてそう両手の平を合わせる。
ずいぶん興味があるみたいだ。
「ありがとう。もちろんだよ。エルちゃん、結婚式を見るのは初めて?」
「はい。ウエディングドレスを見てみたいんです!カチュアお姉ちゃんが着たらすっごい綺麗なんだろうなぁって思って!式を挙げるんなら、来年の春とかですか?」
「う~ん、そうだね・・・やっぱり暖かくなってからの方がいいのかな・・・」
あまり考えないようにしていたが、来年式を挙げるとして、その前に片づけなければならない問題が一つある。
そう・・・偽国王を打倒する事だ。
偽国王との戦いに勝利しなければ結婚もなにも無い。
なぜあまり考えないようにしていたか、王妃様から戦いの連絡が来ていないからだろうか・・・
いや、自分で考えないようにしていたんだ。
レイジェスは王妃様の側について、偽国王と戦う事になる。
治安部隊との戦い以上の規模になるのは間違いないだろう。
もしも負けたらどうなる?
今の国王が偽者と分かっているのは、王妃様達と俺達くらいだ。敗者の弁なんて誰も聞いくれるはずがない。
負けたら・・・・・
「・・・アラタお兄ちゃん?どうしたんですか?」
エルちゃんがきょとんとした顔で俺を見ている。
「・・・あ、あぁ、ごめんごめん、なんでもないよ。結婚式いつにしようか、ちょっと考え込んじゃっただけだよ。楽しみだなって」
いけない。エルちゃんみたいな小さい子の前で、悪い方に考えてしまった。
俺はすぐに笑って見せると、エルちゃんも同じように笑顔を返してくれた。
「あはは!待ちきれないんですね!」
純粋に俺とカチュアの結婚式を楽しみにしてくれている。
そんな笑い顔を見せてくれるエルちゃんに、俺も胸の不安が薄れていく気がした。
その後、酔いつぶれてテーブルに伏して寝ているジャレットさん、ミゼルさんを担いで男部屋に運び俺は床に着いた。
飲み物が揃うとレイチェルの音頭に合わせて、みんなでグラスを上げた。
俺は酒が苦手だけど、さすがに今日は飲む。
なんせ俺のために開いてくれた飲み会だ。飲まないわけにはいかない。
ちなみにリカルドとユーリはジュースだ。
リカルドは単純に不味いから酒は飲まないらしい。ユーリも苦手だからと言っていた。
次々運ばれてくる料理を飲み込むように食べているリカルド。
コイツは底無しだな。
「あれ?リカルド・・・お前、レバニラ炒めは?」
リカルドの前に置かれた料理には、レバニラ炒めが見当たらなかった。
まだ来てないだけかと思ったが、リカルドは信じらない事を口にした。
「レバニラ?あぁ・・・考えてみたら、今日はレバニラの気分じゃなかったわ」
「・・・お前ほんと自由過ぎるだろ?」
あんなにレバニラレバニラ言って、それはないだろう?
しかし、このマイペースに食べ続ける男を見ていたら、怒る気力も無くなってしまう。
「ふふふ・・・アラタ君、リカルド君はしかたないよ。はい、これ美味しいよ」
隣に座るカチュアが、俺とリカルドのやりとりを見て口元を押さえて笑っている。
小皿に取って回してくれた料理は、チーズの乗ったからあげだった。
「ありがと・・・うん、美味いね」
「男の人って、ああいう話しで盛り上がれるから面白いよね」
「ん?あぁ、さっきのレバニラの話し?」
「うん、隣で聞いてて笑っちゃった!だって、みんな真剣に議論してるんだもん。ジーンまで混ざってたし」
カチュアは思い出したようにクスクスと笑い出した。
言われてみると、ああいうノリは男ならではかもしれない。
それから俺はカチュアが取り分けてくれた料理を食べて、カチュアが注いでくれるお酒を飲んだ。
決して俺が要求しているわけではない。カチュアは至って普通に、ごく自然の流れでやってくれるのだ。
俺はあらためて実感した。ジャレットさんの言う通り、カチュアは尽くすタイプなのだろう。
甘えっぱなしな気がするが、ニコニコしながらやってくれているし、自分でやるからと断る方がカチュアには寂しく感じるのかもしれない。
だから俺は、お礼はちゃんと口にして、ここはカチュアにあまえる事にした。
「おじゃましまーす」
6時を少し過ぎた頃、扉をノックしてクリスさんが顔を覗かせた。
赤いバンダナと黒の前掛けは外していて、白いシャツに紺色のスカート姿だ。
「あ、クリスさん!仕事終わったの?」
ケイトが手を挙げて声をかけると、クリスさんはいそいそと部屋に入ってきた。
ケイトが場所を詰めてスペースを作ろうとすると、ジャレットさんも手を挙げて呼びかけた。
「クーちゃん、こっちこっち!ミッチーの隣空けるからこっち来なよ」
「あ、お、おい!ジャレット!」
ジャレットさんが場所を空けようと、自分のグラスを持って立とうとすると、ミゼルさんが困ったような声を出して、ジャレットさんを引き留めようとした。
「おいおいおいおい!ミッチーよぉ~、お前彼氏だろ?さっき怒られたのはあれで終わりだろ?あとはちゃんと話して飲めばいいんだよ。ヘタッてんじゃねぇぞ?あ、ケイティー、そこは俺が座るわ」
そう言うとジャレットさんは、ケイトの隣に場所を移した。
場所を交換する形でクリスさんが俺の正面、ミゼルさんの隣に座る事になった。
「あ、サカキ・アラタ君。良かった場所近くて。ちょっと話したかったからさ」
前に座る俺に気が付くと、クリスさんは軽く手を振ってきた。
「あ、どうも。あの、フルネームじゃなくて、呼びやすいように呼んでください」
「そう?じゃあ、アラタ君でいいかな?私の事もクリスでいいよ」
やっぱりだいぶ話しやすい人のようだ。
簡単には挨拶をすませると、話題はマルゴンの話しになって、どうやって倒したのかというところに食いついた。
「はぁ~、それはすごいね!光の拳かぁ・・・聞いたことないよ。見てみたいけど、そんなに体に負担がかかるなら頼めないな。でも、本当によく無事だったね」
「はい、みんなのおかげです。俺一人ではとても無理でした」
「謙虚だね。ミゼル君も見習いなよ?」
「え?ここで俺にふるの?」
ミゼルさんが困り顔になったので、俺は助け船を出すことにした。
「あの、そう言えばさっき、俺と話したかったって言ってましたけど、なにかありましたか?」
そう尋ねると、クリスさんはミゼルさんを指差した。
「うん、あのさ、どうやったらミゼル君をアラタ君みたく真面目にできるかな?」
ズバリ言われて、ミゼルさんもさすがに顔が引きつっている。
「え?いや、俺は別に真面目って程じゃないですよ」
「そんな事ないよ。レイチェルちゃんからよく聞いてるし、私も今少し話しただけでも十分分かったよ。アラタ君は真面目だよ。あ、バカにしてるわけじゃないからね?ミゼル君なんて、お酒とギャンブルばかりで・・・本当、なんでこんな人好きになったんだろ?ね、ミゼル君」
そう言ってクリスさんは、頬杖をついてミゼルさんに顔を向ける。
「え、いや、そんなん俺に言われても・・・」
ミゼルさんはうろたえながらも、好きと言われた事は嬉しかったのか少しにやけた顔で頭を掻いている。
なんだかいきなり二人の世界に入ってしまったので、俺もそこで会話を切ってカチュアと話しながら料理を食べた。
そうして楽しい時間はあっという間に過ぎて行った。
俺がこの世界に来て三ヶ月と少し。俺の祝勝会というこの飲み会で、俺はみんなから沢山の温かい言葉をもらい、本当に歓迎されていると感じて、嬉しさで胸がいっぱいになった。
「アラタお兄ちゃん、カチュアお姉ちゃんと結婚するんですよね?」
飲み会もぼちぼち終わりの雰囲気になってきた頃、エルちゃんが俺の隣に来た。
「ん、うん。そうだよ。まだいつ式を挙げるかは決まってないけど、カチュアと結婚するよ」
「おめでとうございます!結婚式には私も行っていいですか?」
エルちゃんは目を輝かせてそう両手の平を合わせる。
ずいぶん興味があるみたいだ。
「ありがとう。もちろんだよ。エルちゃん、結婚式を見るのは初めて?」
「はい。ウエディングドレスを見てみたいんです!カチュアお姉ちゃんが着たらすっごい綺麗なんだろうなぁって思って!式を挙げるんなら、来年の春とかですか?」
「う~ん、そうだね・・・やっぱり暖かくなってからの方がいいのかな・・・」
あまり考えないようにしていたが、来年式を挙げるとして、その前に片づけなければならない問題が一つある。
そう・・・偽国王を打倒する事だ。
偽国王との戦いに勝利しなければ結婚もなにも無い。
なぜあまり考えないようにしていたか、王妃様から戦いの連絡が来ていないからだろうか・・・
いや、自分で考えないようにしていたんだ。
レイジェスは王妃様の側について、偽国王と戦う事になる。
治安部隊との戦い以上の規模になるのは間違いないだろう。
もしも負けたらどうなる?
今の国王が偽者と分かっているのは、王妃様達と俺達くらいだ。敗者の弁なんて誰も聞いくれるはずがない。
負けたら・・・・・
「・・・アラタお兄ちゃん?どうしたんですか?」
エルちゃんがきょとんとした顔で俺を見ている。
「・・・あ、あぁ、ごめんごめん、なんでもないよ。結婚式いつにしようか、ちょっと考え込んじゃっただけだよ。楽しみだなって」
いけない。エルちゃんみたいな小さい子の前で、悪い方に考えてしまった。
俺はすぐに笑って見せると、エルちゃんも同じように笑顔を返してくれた。
「あはは!待ちきれないんですね!」
純粋に俺とカチュアの結婚式を楽しみにしてくれている。
そんな笑い顔を見せてくれるエルちゃんに、俺も胸の不安が薄れていく気がした。
その後、酔いつぶれてテーブルに伏して寝ているジャレットさん、ミゼルさんを担いで男部屋に運び俺は床に着いた。
0
お気に入りに追加
199
あなたにおすすめの小説

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。

異世界に転生した社畜は調合師としてのんびりと生きていく。~ただの生産職だと思っていたら、結構ヤバい職でした~
夢宮
ファンタジー
台風が接近していて避難勧告が出されているにも関わらず出勤させられていた社畜──渡部与一《わたべよいち》。
雨で視界が悪いなか、信号無視をした車との接触事故で命を落としてしまう。
女神に即断即決で異世界転生を決められ、パパっと送り出されてしまうのだが、幸いなことに女神の気遣いによって職業とスキルを手に入れる──生産職の『調合師』という職業とそのスキルを。
異世界に転生してからふたりの少女に助けられ、港町へと向かい、物語は動き始める。
調合師としての立場を知り、それを利用しようとする者に悩まされながらも生きていく。
そんな与一ののんびりしたくてものんびりできない異世界生活が今、始まる。
※2話から登場人物の描写に入りますので、のんびりと読んでいただけたらなと思います。
※サブタイトル追加しました。

37才にして遂に「剣神」の称号を得ましたが、20年前に自分を振った勇者のパーティのエルフの女剣士に今更求婚されました。
カタナヅキ
ファンタジー
20年前、異世界「マテラ」に召喚された「レオ」は当時の国王に頼まれて魔王退治の旅に出る。数多くの苦難を乗り越え、頼りになる仲間達と共に魔王を打ち倒す。旅の終わりの際、レオは共に旅をしていた仲間のエルフ族の剣士に告白するが、彼女から振られてしまう。
「すまないレオ……私は剣の道に生きる」
彼女はそれだけを告げると彼の前から立ち去り、この一件からレオは彼女の選んだ道を追うように自分も剣一筋の人生を歩む。英雄として生きるのではなく、只の冒険者として再出発した彼は様々な依頼を引き受け、遂には冒険者の頂点のSランクの階級を与えられる。
勇者としてではなく、冒険者の英雄として信頼や人望も得られた彼は冒険者を引退し、今後は指導者として冒険者ギルドの受付員として就職を果たした時、20年前に別れたはずの勇者のパーティの女性たちが訪れる。
「やっと見つけた!!頼むレオ!!私と結婚してくれ!!」
「レオ君!!私と結婚して!!」
「頼む、娘と結婚してくれ!!」
「はあっ?」
20年の時を迎え、彼は苦難を共に乗り越えた仲間達に今度は苦悩される日々を迎える。
※本格的に連載するつもりはありませんが、暇なときに投稿します。


公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!

ゴミスキルでもたくさん集めればチートになるのかもしれない
兎屋亀吉
ファンタジー
底辺冒険者クロードは転生者である。しかしチートはなにひとつ持たない。だが救いがないわけじゃなかった。その世界にはスキルと呼ばれる力を後天的に手に入れる手段があったのだ。迷宮の宝箱から出るスキルオーブ。それがあればスキル無双できると知ったクロードはチートスキルを手に入れるために、今日も薬草を摘むのであった。
転生リンゴは破滅のフラグを退ける
古森真朝
ファンタジー
ある日突然事故死してしまった高校生・千夏。しかし、たまたまその場面を見ていた超お人好しの女神・イズーナに『命の林檎』をもらい、半精霊ティナとして異世界で人生を再スタートさせることになった。
今度こそは平和に長生きして、自分の好きなこといっぱいするんだ! ――と、心に誓ってスローライフを満喫していたのだが。ツノの生えたウサギを見つけたのを皮切りに、それを追ってきたエルフ族、そのエルフと張り合うレンジャー、さらに北の王国で囁かれる妙なウワサと、身の回りではトラブルがひっきりなし。
何とか事態を軟着陸させ、平穏な暮らしを取り戻すべく――ティナの『フラグ粉砕作戦』がスタートする!
※ちょっとだけタイトルを変更しました(元:転生リンゴは破滅フラグを遠ざける)
※更新頑張り中ですが展開はゆっくり目です。のんびり見守っていただければ幸いです^^
※ただいまファンタジー小説大賞エントリー中&だいたい毎日更新中です。ぜひとも応援してやってくださいませ!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる