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【310 戦慄】
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山を背に、傾斜が急勾配になる場所だった。
あらかじめ待機させておいた帝国の黒魔法使い達は、自分達の元に向かってくるミラーの姿を目にするなり駆け寄ってきた。
吹雪は一層激しさを増しているが、青魔法使いのミラーは結界を使っているので、視界が悪い以外には影響が無い。
「・・・この吹雪はやはり帝国に勝利をもたらす吹雪だ」
ミラーは帝国の勝利を確信し、口の端を持ち上げる。
「ミラー様!ご無事で何よりでございます!」
「あぁ、準備はできているな?」
黒魔法使いの一人が手を向けた先には、6人の黒魔法使いが横一列に立っていた。
6人を挟むように、青魔法使いが一人づつ立っており、両脇から包み込むように結界を張り吹雪から身を護ってた。
それぞれの両手には、歪に欠けた石の破片を持たれており、凝縮した魔力が感じられる。
彼らが手にする歪な形の石は、六つ合わせると六芒星になる。
それがこの魔道具の名の由来である。
「・・・十分なようだな。よし、複合魔道具、六芒魔星を見せてやろうぜ」
複合魔道具。
その名の通り、一つの魔道具を複数の人間で発動させる物である。
複合魔道具は、一人で使用する事はできない。
複数人で使用する事を条件とした魔道具であり、極めて特殊な魔道具である。
魔法使いとしての実力が高い者は、自分だけのオリジナル魔道具を作る事ができる。
だが、それは自分だけの、自分専用の魔道具を作る事を目的としており、他人が使う事も想定して作る事は稀である。
ブレンダンの魔空の枝。ジャニスの魔封塵。エロールの反作用の糸。これらも自分が使用する事だけを考えた魔道具である。
もちろん、誰でも使用できる魔道具も数多くある。
街の魔道具屋で売られている物は全て不特定多数の人間が使用できるよう、癖のない物が多い。
だが、それらもほぼ全てが一人用である。
複合魔道具という物は一人で使用できない以上、使い勝手が悪い。
その一言で、取り扱っている店も少なく、また作る魔法使いも年々減っている。
では、利点はないのか?
「六芒魔星・・・見つけるのに本当に苦労したぜ。なんせ、複合魔道具なんて、今は名前すら知らねぇヤツまでザラにいやがるからな」
ミラーは六人の黒魔法使いの前に立つと、一人一人の顔を順に見て、口を開いた。
「いいか、最初に説明した通り、俺の合図で全員同時に構えて魔法を撃て。魔法発動時には、お前らが経験した事のない程の衝撃が体にかかるだろう。しっかり足に力を入れてふんばるんだな」
利点はある。
それは複数人で使用する分、単純に魔力を人数分込められる。
つまりそれだけ威力を高められる。そして六芒魔星の効果として高めた魔力を更に高める事ができる。
動き回る戦いの中では使用できるものではないだろう。
だが、待ち構えてならば・・・
「光源爆裂弾だ・・・帝国で上位の黒魔法使い、お前ら六人分の魔力を合わせた光源爆裂弾で、カエストゥスを消し飛ばせ」
ビボルに油断があったかと言えば、ビボル自身の認識としては警戒を怠ってはいなかった。
毒を浴びせ、二度目の土竜も防いだ。
撤退する帝国軍への追撃も、自軍の増援がなければ決断しなかったであろう。
さらに、体力型を先行させた事も、追いつくためだけではなく、追撃班を二つに分けるという意味合いもあった。
帝国もただ逃げるわけではないだろう。その考えは当然あった。
逃げながら罠をしかける事もできる。本体を逃がすために捨て石になる兵士もいるだろう。
奇襲をかけられ窮地に陥ったとしても、後続に魔法使いがいれば、戦局を巻き返す事は十分に可能である。
そう判断しての追撃だった。
ビボルに油断があったかと言えば、決して油断はしていなかった。
誤算があったとすれば・・・・・
「・・・動きが止まった?」
ビボルの追跡魔法サーチで捉えていた帝国の動きが止まる。
帝国兵が止まった場所は、セインソルボ山から帝国へ戻る道からは外れた場所だった。
撤退をするのならば、その場所で動きを止める事はありえない。
ビボルの覚えた違和感、だがその時にはすでに帝国の射程に入っていた。
帝国の青魔法使いもまた、サーチでビボルの位置を確認していた。
「しまっ・・・!」
結界が間に合ったのは、ビボルを含めほんの僅かだった。
帝国の複合魔道具 六芒魔星
使用者6人の極限まで高められた光源爆裂弾が、一つになり撃ち放たれた。
「なっ!なんだこの爆発は!?」
その爆発は大地を揺るがした。
数キロ離れた山裾にいるロビンの隊でさえ、その衝撃に立っている事さえできない。
吹雪をかき消し、黒く巨大な煙が天高く上がる。
これほどの黒魔法を撃てる者がこの隊にいただろうか?
そう考えた時、ロビンはビボルの軍が窮地に陥った事を察した。
「全軍に伝えろ!出撃だ!」
巨大なクレーターから立ち込める爆煙。
爆発に伴う爆風も吹き荒れている。
それはあの日、皇帝が放った光源爆裂弾の光景に重なるものだった。
「フハハハハハ!想像以上だ!これほどの威力とはなぁ!」
ミラーはすでにサーチでカエストゥス兵の状況を確認していた。
サーチで生死までは調べられないが、動いている者がいるかいないか、それで把握はできる。
そしてミラーが確認した限りでは、カエストゥス側で動く者はほとんどいなかった。
後方だったため難を逃れたらしき者は少し察知できたが、帝国との距離も十分に開きがあり、現時点ではそこまでの警戒を強める必要はない。
そして自分達に迫り、光源爆裂弾の射程に入っていたカエストゥスの兵達は、一人残らずその動きを止めていた。
ミラーは勝利を確信した。
「・・・ミラー様、凄まじいものですね。これで生き残っていられる者など皆無でしょう」
隣に立つフルトンもまた勝利を確信していた。
ミラーの言葉の通り、結界の最高峰、天衣結界でもこれは受けきれない。
大陸一の青魔法使いと言われるブレンダンであっても不可能だろう。
「当然だ。これが複合魔道具の威力だ。使い勝手が悪いと言われるが、それは考えが足りないだけだ。俺からすれば、これほど優れた魔道具は無い。この威力を見れば分かるな?」
目の前に立ち昇る、空を埋め尽くすほどの巨大な黒煙を目に、ミラーは満足そうに頷き答えた。
フルトンは、はい、と一言だけだったが、その言葉は力強く、ミラーへの尊敬の念がこもられていた。
後ろに控えていた帝国兵達も、ミラーの策略が見事に項をなした事に、感嘆の言葉をもらしていた。
ミラーは正面の黒煙から目を離し後ろへ振り返ると、複合魔道具を使用した6人に労いの言葉をかける。
全魔力を込めて撃ったため、もはや立っている事さえできない彼らだったが、なんとか体を起こそうとする。
「ミラー様、我々帝国の最初の勝利ですね」
フルトンはミラーが、最初の勝利を見せると言った言葉を指した。
その言葉を受け、ミラーもまた笑って口を開いた。
「フルトン・・・あぁ、そうだ。これが俺達帝国の最初のしょう、り・・・」
突然何かに足首を掴まれ、ミラーは視線を落とす
顔を見たのは初めてだった
だが、ミラーは直感で分かった
こいつが、こいつこそが自分の戦っていた男だと
土を被り泥まみれで這いつくばっているその男は、右手でミラーの足首を掴み、僅かに顔を上げるとニヤリと歯を見せて笑った
瞬間、ミラーに戦慄が走る
この男は見るからに瀕死だ
体中がボロボロなのは一目瞭然であり、魔力もほとんど空だ
だが、この死の淵にいる男の目を見たミラーは、己を殺しうる何かを感じ取り恐怖した
今すぐこの男を殺さなければならない
どうやって近づいた?なぜ生きている?様々な疑問も頭をよぎったが、それよりも何よりも今はこの男を一秒でも早く殺さなければならない
なぜなら・・・この状態からでも、この男は自分を殺す手段を持っている
「う。うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーッツ!」
腰に差した護身用のナイフを抜き取り、そのままビボルの背中に振り下ろす
だが、すでに足首を掴んでいるビボルの方が一手早かった
「グッ!が、はぁ・・・・・うがあぁぁッ!」
ミラーはナイフを落とすと、目を見開き歯を噛みしめ、喉を掻きむしりだした。
・・・・・なぁ、ミラーよ、体に直接毒を流される気分はどうだ?苦しいか?苦しいよなぁ?
血を吐きのたうち回るミラーを目に映し、ビボルは笑った
あらかじめ待機させておいた帝国の黒魔法使い達は、自分達の元に向かってくるミラーの姿を目にするなり駆け寄ってきた。
吹雪は一層激しさを増しているが、青魔法使いのミラーは結界を使っているので、視界が悪い以外には影響が無い。
「・・・この吹雪はやはり帝国に勝利をもたらす吹雪だ」
ミラーは帝国の勝利を確信し、口の端を持ち上げる。
「ミラー様!ご無事で何よりでございます!」
「あぁ、準備はできているな?」
黒魔法使いの一人が手を向けた先には、6人の黒魔法使いが横一列に立っていた。
6人を挟むように、青魔法使いが一人づつ立っており、両脇から包み込むように結界を張り吹雪から身を護ってた。
それぞれの両手には、歪に欠けた石の破片を持たれており、凝縮した魔力が感じられる。
彼らが手にする歪な形の石は、六つ合わせると六芒星になる。
それがこの魔道具の名の由来である。
「・・・十分なようだな。よし、複合魔道具、六芒魔星を見せてやろうぜ」
複合魔道具。
その名の通り、一つの魔道具を複数の人間で発動させる物である。
複合魔道具は、一人で使用する事はできない。
複数人で使用する事を条件とした魔道具であり、極めて特殊な魔道具である。
魔法使いとしての実力が高い者は、自分だけのオリジナル魔道具を作る事ができる。
だが、それは自分だけの、自分専用の魔道具を作る事を目的としており、他人が使う事も想定して作る事は稀である。
ブレンダンの魔空の枝。ジャニスの魔封塵。エロールの反作用の糸。これらも自分が使用する事だけを考えた魔道具である。
もちろん、誰でも使用できる魔道具も数多くある。
街の魔道具屋で売られている物は全て不特定多数の人間が使用できるよう、癖のない物が多い。
だが、それらもほぼ全てが一人用である。
複合魔道具という物は一人で使用できない以上、使い勝手が悪い。
その一言で、取り扱っている店も少なく、また作る魔法使いも年々減っている。
では、利点はないのか?
「六芒魔星・・・見つけるのに本当に苦労したぜ。なんせ、複合魔道具なんて、今は名前すら知らねぇヤツまでザラにいやがるからな」
ミラーは六人の黒魔法使いの前に立つと、一人一人の顔を順に見て、口を開いた。
「いいか、最初に説明した通り、俺の合図で全員同時に構えて魔法を撃て。魔法発動時には、お前らが経験した事のない程の衝撃が体にかかるだろう。しっかり足に力を入れてふんばるんだな」
利点はある。
それは複数人で使用する分、単純に魔力を人数分込められる。
つまりそれだけ威力を高められる。そして六芒魔星の効果として高めた魔力を更に高める事ができる。
動き回る戦いの中では使用できるものではないだろう。
だが、待ち構えてならば・・・
「光源爆裂弾だ・・・帝国で上位の黒魔法使い、お前ら六人分の魔力を合わせた光源爆裂弾で、カエストゥスを消し飛ばせ」
ビボルに油断があったかと言えば、ビボル自身の認識としては警戒を怠ってはいなかった。
毒を浴びせ、二度目の土竜も防いだ。
撤退する帝国軍への追撃も、自軍の増援がなければ決断しなかったであろう。
さらに、体力型を先行させた事も、追いつくためだけではなく、追撃班を二つに分けるという意味合いもあった。
帝国もただ逃げるわけではないだろう。その考えは当然あった。
逃げながら罠をしかける事もできる。本体を逃がすために捨て石になる兵士もいるだろう。
奇襲をかけられ窮地に陥ったとしても、後続に魔法使いがいれば、戦局を巻き返す事は十分に可能である。
そう判断しての追撃だった。
ビボルに油断があったかと言えば、決して油断はしていなかった。
誤算があったとすれば・・・・・
「・・・動きが止まった?」
ビボルの追跡魔法サーチで捉えていた帝国の動きが止まる。
帝国兵が止まった場所は、セインソルボ山から帝国へ戻る道からは外れた場所だった。
撤退をするのならば、その場所で動きを止める事はありえない。
ビボルの覚えた違和感、だがその時にはすでに帝国の射程に入っていた。
帝国の青魔法使いもまた、サーチでビボルの位置を確認していた。
「しまっ・・・!」
結界が間に合ったのは、ビボルを含めほんの僅かだった。
帝国の複合魔道具 六芒魔星
使用者6人の極限まで高められた光源爆裂弾が、一つになり撃ち放たれた。
「なっ!なんだこの爆発は!?」
その爆発は大地を揺るがした。
数キロ離れた山裾にいるロビンの隊でさえ、その衝撃に立っている事さえできない。
吹雪をかき消し、黒く巨大な煙が天高く上がる。
これほどの黒魔法を撃てる者がこの隊にいただろうか?
そう考えた時、ロビンはビボルの軍が窮地に陥った事を察した。
「全軍に伝えろ!出撃だ!」
巨大なクレーターから立ち込める爆煙。
爆発に伴う爆風も吹き荒れている。
それはあの日、皇帝が放った光源爆裂弾の光景に重なるものだった。
「フハハハハハ!想像以上だ!これほどの威力とはなぁ!」
ミラーはすでにサーチでカエストゥス兵の状況を確認していた。
サーチで生死までは調べられないが、動いている者がいるかいないか、それで把握はできる。
そしてミラーが確認した限りでは、カエストゥス側で動く者はほとんどいなかった。
後方だったため難を逃れたらしき者は少し察知できたが、帝国との距離も十分に開きがあり、現時点ではそこまでの警戒を強める必要はない。
そして自分達に迫り、光源爆裂弾の射程に入っていたカエストゥスの兵達は、一人残らずその動きを止めていた。
ミラーは勝利を確信した。
「・・・ミラー様、凄まじいものですね。これで生き残っていられる者など皆無でしょう」
隣に立つフルトンもまた勝利を確信していた。
ミラーの言葉の通り、結界の最高峰、天衣結界でもこれは受けきれない。
大陸一の青魔法使いと言われるブレンダンであっても不可能だろう。
「当然だ。これが複合魔道具の威力だ。使い勝手が悪いと言われるが、それは考えが足りないだけだ。俺からすれば、これほど優れた魔道具は無い。この威力を見れば分かるな?」
目の前に立ち昇る、空を埋め尽くすほどの巨大な黒煙を目に、ミラーは満足そうに頷き答えた。
フルトンは、はい、と一言だけだったが、その言葉は力強く、ミラーへの尊敬の念がこもられていた。
後ろに控えていた帝国兵達も、ミラーの策略が見事に項をなした事に、感嘆の言葉をもらしていた。
ミラーは正面の黒煙から目を離し後ろへ振り返ると、複合魔道具を使用した6人に労いの言葉をかける。
全魔力を込めて撃ったため、もはや立っている事さえできない彼らだったが、なんとか体を起こそうとする。
「ミラー様、我々帝国の最初の勝利ですね」
フルトンはミラーが、最初の勝利を見せると言った言葉を指した。
その言葉を受け、ミラーもまた笑って口を開いた。
「フルトン・・・あぁ、そうだ。これが俺達帝国の最初のしょう、り・・・」
突然何かに足首を掴まれ、ミラーは視線を落とす
顔を見たのは初めてだった
だが、ミラーは直感で分かった
こいつが、こいつこそが自分の戦っていた男だと
土を被り泥まみれで這いつくばっているその男は、右手でミラーの足首を掴み、僅かに顔を上げるとニヤリと歯を見せて笑った
瞬間、ミラーに戦慄が走る
この男は見るからに瀕死だ
体中がボロボロなのは一目瞭然であり、魔力もほとんど空だ
だが、この死の淵にいる男の目を見たミラーは、己を殺しうる何かを感じ取り恐怖した
今すぐこの男を殺さなければならない
どうやって近づいた?なぜ生きている?様々な疑問も頭をよぎったが、それよりも何よりも今はこの男を一秒でも早く殺さなければならない
なぜなら・・・この状態からでも、この男は自分を殺す手段を持っている
「う。うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーッツ!」
腰に差した護身用のナイフを抜き取り、そのままビボルの背中に振り下ろす
だが、すでに足首を掴んでいるビボルの方が一手早かった
「グッ!が、はぁ・・・・・うがあぁぁッ!」
ミラーはナイフを落とすと、目を見開き歯を噛みしめ、喉を掻きむしりだした。
・・・・・なぁ、ミラーよ、体に直接毒を流される気分はどうだ?苦しいか?苦しいよなぁ?
血を吐きのたうち回るミラーを目に映し、ビボルは笑った
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