203 / 1,359
【203 クリスマスパーティー②】
しおりを挟む
一階の広間はクリスマスパーティーで盛り上がっていた。
落ち着いた場所で話したくて、メアリーを二階の、泊まる時に俺が使っている部屋に誘うと、メアリーは二つ返事で付いて来てくれた。
ヤヨイさんの話しでは、ニホンのクリスマスという行事では、恋人同士がプレゼントを交換するものらしい。
俺はこの日のために選んだプレゼントを渡そうとして、メアリーと二人きりになったのだが、いざ渡そうとすると、急に意識してしまい、なかなか渡す事ができなかった。
そんな煮え切らない俺を見てか、メアリーは綺麗にリボンが巻かれた包装紙を俺に手渡して、メリークリスマスです。と笑いかけてくれた。
メアリーからもらったマフラーは、黒と白の二色を交互に使ったストライプ柄だった。
「メアリー、ありがとう。すごい嬉しいよ」
俺が首にマフラーを巻いてお礼を言うと、メアリーは顔をほころばせる。
「喜んでもらえて嬉しいです。ウィッカー様の事を想いながら、編みました」
メアリーの気持ちに俺も照れて頬が赤くなるが、メアリーが好意をストレートに口にする事にも、大分慣れた。
最初は何と言葉を返していいか戸惑ったけれど、難しく考える事はない。
自分もその時の気持ちをそのまま返せばいいんだ。
「ありがとう。俺もメアリーの事を想って選んだんだ。はい、プレゼント」
先にプレゼントをもらったからか、自然に言葉にする事ができた。
手の平に納まるくらいの、小さくて四角く包装された箱をメアリーに手渡す。
メアリーは笑顔で受け取ってくれた。
開けていいですか?と聞いてくるので、もちろんだよ。と言葉を返す。
「・・・ウィッカー様。これは・・・・・そういう事でよろしいのでしょうか?」
メアリーは箱から取り出した指輪をじっと見つめている。
月明かりが指輪の宝石に触れて、淡い輝きを放つ。
サイズはジャニスから聞いていたので間違いないはず。
石もどういう物がいいのか分からなかったから、宝石店までジャニスに来てもらい、相談しながら選んだのだ。
ジャニスに相談ばかりしたけれど、メアリーの顔を思い浮かべ、なにが似合うか一生懸命考えた。
「うん。これはそういう事だよ。メアリー・・・・・結婚しよう」
「・・・・・・」
いつものように抱き着いて来るかと思ったけど、メアリーは両手の指先で指輪を持ち、じっと見つめたまま何も答えなかった。
「・・・えっと、メアリー?」
もしかして振られたか?そう心配になり、メアリーの肩にそっと触れると、メアリーは大粒の涙を零し、うつむいてしまった。
「メ、メアリー!?どうした!?なんで泣くの?」
「・・・・・う、うれしい・・・です・・・・・本当に・・・私、ウィッカーさまの、お嫁さんに・・・うぅ・・・ぐすっ・・・」
「・・・メアリー・・・うん。ご両親にもご挨拶に行かないとね。来年、暖かくなったら式を上げよう。あ、まず結婚を許してもらわないといけないな」
メアリーをそっと抱き寄せると、メアリーはいつものように力いっぱいに、俺の背中に手を回す。
「大丈夫です。もう許してもらってます」
「え?」
もう許してもらってる?
俺は今日プロポーズしたのに、なんですでに許してもらっているのか理解できず、俺の胸に顔をうずめるメアリーに目を向ける。
「ウィッカー様が告白してくださった日に、両親に手紙を書いて送ったのです。ウィッカー様の事は父も母も存じておりますので、私はこのまま結婚しますと書いたのですが、ウィッカー様なら安心だね。と返事がきました。だからもう許可は下りてます」
メアリーが顔を上げる。
俺と目が合うと、まるで花のような笑顔を咲かせた。
さすがに予想外だったけど、メアリーのこういう行動には散々驚かされてきたので、俺は笑ってメアリーの頭を撫でた。
「あ、ウィッカー、あんたの用意したプレゼント、子供達みんな大喜びだったよ!良いの見つけて来たね!」
一階に降りると、ジャニスが駆け寄って来た。
俺は今回、子供達のプレゼント用意が担当だった。
ジャニス達、女性陣は料理やらなんやら忙しいというので、一番自由がきく俺が用意する事になったのだが、これがなかなか難しかった。
女の子はよくお人形遊びをしているので、新しい人形でいいかなと、すぐに決まったのだが、男の子が難しかった。
男の子達は人形遊びはしないし、体を使った遊びが多い。
木登りをしたり、追いかけっこをしたり、川で遊んだりだ。
でも、今は冬なので、家で剣士ごっこや、外では雪を投げて遊んだりしている。
そこで俺は、雪遊びのセットをプレゼントする事にした。
二人乗りできるソリと、雪を掘るための人数分のスコップ。
これを師匠から子供達へ渡してもらった。
買ってきたウィッカーが渡したらどうだ、と言われたが、子供達の父親は師匠だ。
ヤヨイさんから、クリスマスにはサンタという赤服で白髭の小太りの男が、プレゼントを届けに来るという話しも聞いたが、それは子供達に夢を与えるための話しで、実在はしないらしい。
トナカイという、馬に似た動物に乗って空を飛んでくるというので、俺はサンタは黒魔法使いかと聞いたら、ヤヨイさんは涙が出るほど大笑いをしていた。なぜだ?風魔法で飛ぶんじゃないのか?
まぁ、そんな話しもあったけれど、サンタの代わりに親が子供にプレゼントをするそうだ。
ならばやはり師匠しかいない。この孤児院の父は師匠だからだ。
子供達は初めてもらうクリスマスプレゼントに、とても大喜びをしていた。
俺にも、スコップを見せて来て、明日からこれで雪遊びするんだ!とみんな沢山の喜びの声を聞かせてくれた。
年に一度のクリスマス、とても良い行事だと思った。
「ねぇ、ウィッカー、今日はいつも以上にメアリーがくっ付いてない?」
ジャニスは俺の腕に、ぎゅっとしがみついているメアリーに目を向ける。
「あぁ、プレゼント渡したんだ。そしたらもうずっとこうなんだ」
「あ~、なるほど。メアリーならそうなるよね。そっか、でも良かったね。うまくいったんだ?って言うか、メアリーが断るわけないか」
ジャニスが、これでもかと言う程、俺に腕を組ませているメアリーの顔を覗き見る。
メアリーはニコニコと幸せそうな顔をしており、周りの言葉は全く聞こえていないようで、完全に自分の世界に入っていた。
「全くこの子は・・・ウィッカー、今日はメアリーずっとこのままだと思うから、あんたちゃんと見てるんだよ?後片付けとか、その辺は私達でやっておくからさ」
「あ、あぁ、なんか悪いな」
「いいよ。大丈夫。それに、普段のメアリーは人の何倍も働いてるよ。朝一番早く来て、みんなのご飯作ってさ。だから、私もヤヨイさんもキャロルも、みんなメアリーがウィッカーに抱き着いてる時は、気が済むまでそうさせようって決めてあるの」
ジャニスはそう言って俺の肩を軽く叩くと、しっかり見てるんだよ。と言って、広間の談笑に混ざって行った。
ジャニスの背中を見送って、俺はメアリーと一緒に玄関脇の窓から、外を眺めた。
「・・・なぁ、メアリー、ニホンではクリスマスに雪が降ると、ホワイトクリスマスって言うらしいぞ」
「はい。ロマンチックですね・・・うふふ」
少し落ち着いたのか、メアリーから言葉が返ってきた。でも、腕を組む力は変わらず強く、ちょっと離れそうにない。
「ウィッカー様・・・私、ウィッカー様に結婚して良かったって思ってもらえるように、頑張りますね」
メアリーが少し顔を上げて俺を見る。
「じゃあ・・・俺もメアリーが結婚して良かったって思ってもらえるように、頑張るよ」
同じ言葉を返すと、メアリーは背伸びをして、俺の唇に軽くキスをした。
「ウィッカー様、私幸せです」
そう微笑むメアリーが愛しくて強く抱きしめた
落ち着いた場所で話したくて、メアリーを二階の、泊まる時に俺が使っている部屋に誘うと、メアリーは二つ返事で付いて来てくれた。
ヤヨイさんの話しでは、ニホンのクリスマスという行事では、恋人同士がプレゼントを交換するものらしい。
俺はこの日のために選んだプレゼントを渡そうとして、メアリーと二人きりになったのだが、いざ渡そうとすると、急に意識してしまい、なかなか渡す事ができなかった。
そんな煮え切らない俺を見てか、メアリーは綺麗にリボンが巻かれた包装紙を俺に手渡して、メリークリスマスです。と笑いかけてくれた。
メアリーからもらったマフラーは、黒と白の二色を交互に使ったストライプ柄だった。
「メアリー、ありがとう。すごい嬉しいよ」
俺が首にマフラーを巻いてお礼を言うと、メアリーは顔をほころばせる。
「喜んでもらえて嬉しいです。ウィッカー様の事を想いながら、編みました」
メアリーの気持ちに俺も照れて頬が赤くなるが、メアリーが好意をストレートに口にする事にも、大分慣れた。
最初は何と言葉を返していいか戸惑ったけれど、難しく考える事はない。
自分もその時の気持ちをそのまま返せばいいんだ。
「ありがとう。俺もメアリーの事を想って選んだんだ。はい、プレゼント」
先にプレゼントをもらったからか、自然に言葉にする事ができた。
手の平に納まるくらいの、小さくて四角く包装された箱をメアリーに手渡す。
メアリーは笑顔で受け取ってくれた。
開けていいですか?と聞いてくるので、もちろんだよ。と言葉を返す。
「・・・ウィッカー様。これは・・・・・そういう事でよろしいのでしょうか?」
メアリーは箱から取り出した指輪をじっと見つめている。
月明かりが指輪の宝石に触れて、淡い輝きを放つ。
サイズはジャニスから聞いていたので間違いないはず。
石もどういう物がいいのか分からなかったから、宝石店までジャニスに来てもらい、相談しながら選んだのだ。
ジャニスに相談ばかりしたけれど、メアリーの顔を思い浮かべ、なにが似合うか一生懸命考えた。
「うん。これはそういう事だよ。メアリー・・・・・結婚しよう」
「・・・・・・」
いつものように抱き着いて来るかと思ったけど、メアリーは両手の指先で指輪を持ち、じっと見つめたまま何も答えなかった。
「・・・えっと、メアリー?」
もしかして振られたか?そう心配になり、メアリーの肩にそっと触れると、メアリーは大粒の涙を零し、うつむいてしまった。
「メ、メアリー!?どうした!?なんで泣くの?」
「・・・・・う、うれしい・・・です・・・・・本当に・・・私、ウィッカーさまの、お嫁さんに・・・うぅ・・・ぐすっ・・・」
「・・・メアリー・・・うん。ご両親にもご挨拶に行かないとね。来年、暖かくなったら式を上げよう。あ、まず結婚を許してもらわないといけないな」
メアリーをそっと抱き寄せると、メアリーはいつものように力いっぱいに、俺の背中に手を回す。
「大丈夫です。もう許してもらってます」
「え?」
もう許してもらってる?
俺は今日プロポーズしたのに、なんですでに許してもらっているのか理解できず、俺の胸に顔をうずめるメアリーに目を向ける。
「ウィッカー様が告白してくださった日に、両親に手紙を書いて送ったのです。ウィッカー様の事は父も母も存じておりますので、私はこのまま結婚しますと書いたのですが、ウィッカー様なら安心だね。と返事がきました。だからもう許可は下りてます」
メアリーが顔を上げる。
俺と目が合うと、まるで花のような笑顔を咲かせた。
さすがに予想外だったけど、メアリーのこういう行動には散々驚かされてきたので、俺は笑ってメアリーの頭を撫でた。
「あ、ウィッカー、あんたの用意したプレゼント、子供達みんな大喜びだったよ!良いの見つけて来たね!」
一階に降りると、ジャニスが駆け寄って来た。
俺は今回、子供達のプレゼント用意が担当だった。
ジャニス達、女性陣は料理やらなんやら忙しいというので、一番自由がきく俺が用意する事になったのだが、これがなかなか難しかった。
女の子はよくお人形遊びをしているので、新しい人形でいいかなと、すぐに決まったのだが、男の子が難しかった。
男の子達は人形遊びはしないし、体を使った遊びが多い。
木登りをしたり、追いかけっこをしたり、川で遊んだりだ。
でも、今は冬なので、家で剣士ごっこや、外では雪を投げて遊んだりしている。
そこで俺は、雪遊びのセットをプレゼントする事にした。
二人乗りできるソリと、雪を掘るための人数分のスコップ。
これを師匠から子供達へ渡してもらった。
買ってきたウィッカーが渡したらどうだ、と言われたが、子供達の父親は師匠だ。
ヤヨイさんから、クリスマスにはサンタという赤服で白髭の小太りの男が、プレゼントを届けに来るという話しも聞いたが、それは子供達に夢を与えるための話しで、実在はしないらしい。
トナカイという、馬に似た動物に乗って空を飛んでくるというので、俺はサンタは黒魔法使いかと聞いたら、ヤヨイさんは涙が出るほど大笑いをしていた。なぜだ?風魔法で飛ぶんじゃないのか?
まぁ、そんな話しもあったけれど、サンタの代わりに親が子供にプレゼントをするそうだ。
ならばやはり師匠しかいない。この孤児院の父は師匠だからだ。
子供達は初めてもらうクリスマスプレゼントに、とても大喜びをしていた。
俺にも、スコップを見せて来て、明日からこれで雪遊びするんだ!とみんな沢山の喜びの声を聞かせてくれた。
年に一度のクリスマス、とても良い行事だと思った。
「ねぇ、ウィッカー、今日はいつも以上にメアリーがくっ付いてない?」
ジャニスは俺の腕に、ぎゅっとしがみついているメアリーに目を向ける。
「あぁ、プレゼント渡したんだ。そしたらもうずっとこうなんだ」
「あ~、なるほど。メアリーならそうなるよね。そっか、でも良かったね。うまくいったんだ?って言うか、メアリーが断るわけないか」
ジャニスが、これでもかと言う程、俺に腕を組ませているメアリーの顔を覗き見る。
メアリーはニコニコと幸せそうな顔をしており、周りの言葉は全く聞こえていないようで、完全に自分の世界に入っていた。
「全くこの子は・・・ウィッカー、今日はメアリーずっとこのままだと思うから、あんたちゃんと見てるんだよ?後片付けとか、その辺は私達でやっておくからさ」
「あ、あぁ、なんか悪いな」
「いいよ。大丈夫。それに、普段のメアリーは人の何倍も働いてるよ。朝一番早く来て、みんなのご飯作ってさ。だから、私もヤヨイさんもキャロルも、みんなメアリーがウィッカーに抱き着いてる時は、気が済むまでそうさせようって決めてあるの」
ジャニスはそう言って俺の肩を軽く叩くと、しっかり見てるんだよ。と言って、広間の談笑に混ざって行った。
ジャニスの背中を見送って、俺はメアリーと一緒に玄関脇の窓から、外を眺めた。
「・・・なぁ、メアリー、ニホンではクリスマスに雪が降ると、ホワイトクリスマスって言うらしいぞ」
「はい。ロマンチックですね・・・うふふ」
少し落ち着いたのか、メアリーから言葉が返ってきた。でも、腕を組む力は変わらず強く、ちょっと離れそうにない。
「ウィッカー様・・・私、ウィッカー様に結婚して良かったって思ってもらえるように、頑張りますね」
メアリーが少し顔を上げて俺を見る。
「じゃあ・・・俺もメアリーが結婚して良かったって思ってもらえるように、頑張るよ」
同じ言葉を返すと、メアリーは背伸びをして、俺の唇に軽くキスをした。
「ウィッカー様、私幸せです」
そう微笑むメアリーが愛しくて強く抱きしめた
0
お気に入りに追加
206
あなたにおすすめの小説

貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。

大国に囲まれた小国の「魔素無し第四王子」戦記(最強部隊を率いて新王国樹立へ)
たぬころまんじゅう
ファンタジー
小国の第四王子アルス。魔素による身体強化が当たり前の時代に、王族で唯一魔素が無い王子として生まれた彼は、蔑まれる毎日だった。
しかしある日、ひょんなことから無限に湧き出る魔素を身体に取り込んでしまった。その日を境に彼の人生は劇的に変わっていく。
士官学校に入り「戦略」「戦術」「武術」を学び、仲間を集めたアルスは隊を結成。アルス隊が功績を挙げ、軍の中で大きな存在になっていくと様々なことに巻き込まれていく。
領地経営、隣国との戦争、反乱、策略、ガーネット教や3大ギルドによる陰謀にちらつく大国の影。様々な経験を経て「最強部隊」と呼ばれたアルス隊は遂に新王国樹立へ。
異能バトル×神算鬼謀の戦略・戦術バトル!
☆史実に基づいた戦史、宗教史、過去から現代の政治や思想、経済を取り入れて書いた大河ドラマをお楽しみください☆

魔力ゼロの忌み子に転生してしまった最強の元剣聖は実家を追放されたのち、魔法の杖を「改造」して成り上がります
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
小説家になろうでジャンル別日間ランキング入り!
世界最強の剣聖――エルフォ・エルドエルは戦場で死に、なんと赤子に転生してしまう。
美少女のように見える少年――アル・バーナモントに転生した彼の身体には、一切の魔力が宿っていなかった。
忌み子として家族からも見捨てられ、地元の有力貴族へ売られるアル。
そこでひどい仕打ちを受けることになる。
しかし自力で貴族の屋敷を脱出し、なんとか森へ逃れることに成功する。
魔力ゼロのアルであったが、剣聖として磨いた剣の腕だけは、転生しても健在であった。
彼はその剣の技術を駆使して、ゴブリンや盗賊を次々にやっつけ、とある村を救うことになる。
感謝されたアルは、ミュレットという少女とその母ミレーユと共に、新たな生活を手に入れる。
深く愛され、本当の家族を知ることになるのだ。
一方で、アルを追いだした実家の面々は、だんだんと歯車が狂い始める。
さらに、アルを捕えていた貴族、カイベルヘルト家も例外ではなかった。
彼らはどん底へと沈んでいく……。
フルタイトル《文字数の関係でアルファポリスでは略してます》
魔力ゼロの忌み子に転生してしまった最強の元剣聖は実家を追放されたのち、魔法の杖を「改造」して成り上がります~父が老弱して家が潰れそうなので戻ってこいと言われてももう遅い~新しい家族と幸せに暮らしてます
こちらの作品は「小説家になろう」にて先行して公開された内容を転載したものです。
こちらの作品は「小説家になろう」さま「カクヨム」さま「アルファポリス」さまに同時掲載させていただいております。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
追放されたら無能スキルで無双する
ゆる弥
ファンタジー
無能スキルを持っていた僕は、荷物持ちとしてあるパーティーについて行っていたんだ。
見つけた宝箱にみんなで駆け寄ったら、そこはモンスタールームで。
僕はモンスターの中に蹴り飛ばされて置き去りにされた。
咄嗟に使ったスキルでスキルレベルが上がって覚醒したんだ。
僕は憧れのトップ探索者《シーカー》になる!

僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜
犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。
この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。
これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる