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77 静かな時を願い
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午前中は買取りが多く忙しかった。ジャレットさんが査定をしている間は、俺が防具コーナーで防具の手入れをしている事が多い。
手入れをしながら、兜や鎧、盾の作りを見て勉強しろというのが、ジャレットさんの教えた方だ。
そして俺は今、店中の防具を全部磨かせられている。
ジャレットさんは忘れていなかったのだ。あの日、俺がマルゴンに協会に連れて行かれた日、帰ってきたら店中の防具全部磨かせるからな、と言っていた事を。
兜、鎧、盾、ガントレット、胸当てやら、色々と細かい物を入れると、一体どれだけの数になるだろう。終わりの見えない防具磨きに、少し参ってしまった。
「アラやん、その盾磨き終わったか?」
「あ、はい。丁度今終わったところです」
俺は今まで磨いていた鉄の大盾を壁に掛けた。大人の体が隠せるような大きな盾だ。
ジャレットさんは1点1点必ずチェックをする。磨いた物は、ジャレットさんがチェックするまで、元の場所に戻さないように言われている。そして、磨きがあまいとやり直しなのだ。
「アラやん、この盾の使い方はどうすると思う?」
「あ、はい。これは体全体を守る盾です。使い方は地面に置いて固定した状態で使います。肉厚なので、程度にもよるでしょうが、攻撃魔法もある程度は防げると思います。ただ、これだけ大きいので使い所が難しいと思います。普段から持ち歩くわけにはいかないでしょうし、おそらく防衛戦での使用がメインになるのではと思いました」
ジャレットさんは俺が磨いた防具をチェックして、磨き方が合格だった場合は、必ず質問をして来る。
それは、ただ何も考えずにぼんやり磨いていたか、考えて磨いていたかを確認するためだ。
「そうだ。よく分かってるじゃねぇか。しかし、ずいぶん的確だったし、お前この盾を知ってたか?」
ジャレットさんは顎に手を当て、俺に目を向けた。
「あ、はい。日本にいた時、同じような盾を見た事があります。ここで言う、治安部隊みたいな組織があって、そこに所属している隊員達が、敵の攻撃を防ぐために使用してました。形はもう少し小さくて丸みがあって、素材も違ってましたけど、似たような感じです」
「そうか、アラやんのいた世界も、そんな組織があったのか。世界が違っても、人間ってのは同じような事考えるもんなんだな」
ジャレットさんは、ニホンではもう少し丸いのか、と声に出しながら大盾を見る。
こういう情報が、なにか新しい物作りに繋がるのかもしれない。
盾のチェックが終わると、ジャレットさんは壁掛け時計に目をやった。
「もう12時だな。じゃあアラやん、昼休憩行っていいぜ」
「はい。ありがとうございます。では、後お願いします」
軽く頭を下げると、ジャレットさんは手をひらひらと振って、行ってこいと促した。
今日はカチュアが弁当を作ってくると言っていた。
弁当の日は、事務所で食べる事が多いが、たまに近くの公園に行く事もある。
この街は空気が綺麗だし、公園も色鮮やかな花が咲き誇り、静かでのんびりできるのだ。
今日はどうしようかと考えながら白魔法コーナーへ行くと、小さな女の子がカウンターから出て来た。
エル・ラムナリン。ユーリを慕って、よく来るようになった女の子だ。
ブロンドヘアーを青のリボンでポニーテールに結んでいる。
小顔で、少し金色がかった茶色の瞳が特徴的だ。
ピンク色の長袖パーカーを着て、下は日本でいうところの、インディゴのデニムパンツを履いていた。
俺は先日店に復帰したばかりだから、会うのは今日で2回目だけど、人見知りせず元気に話しかけてくる明るい子だった。
そう言えば、ユーリが今日も来ると言ってたな。
「エルちゃん、こんにちは」
「あ!アラタお兄ちゃん、こんにちは。カチュアお姉ちゃんとご飯ですか?」
しゃがんで目線を合わせて声をかけると、にっこりと笑って挨拶を返してくれた。
7歳と言えば、小学2年生くらいだが、年齢以上にしっかりとした子だと思う。
エルウィンもだが、この世界の子供は精神年齢が高いように感じる。
10歳にもなれば大抵の子供は働きに出るようだし、日本と違い、子供が遊んでいられる年齢が短い事も関係しているのかもしれない。
「うん。これからお昼だから、誘いに来たんだ。エルちゃんはお昼はどうするの?」
「私は11時に来たので、ユーリお姉ちゃんと後で入ります。今日はキッチン・モロニーに連れて行ってくれると言ってたので、とっても楽しみです」
それじゃあ、と言って、エルはメインカウンターの方へ歩いて行った。
「あ、アラタ君!お昼でしょ?迎えに来てくれたの?」
エルを見送ると、カチュアがカウンターから身を乗り出してきた。
「うん。迎えに来たよ。でっかい盾磨いたから腹減ったよ。今日はなに?」
「お疲れ様。今日はサンドイッチと、から揚げ作ってきたよ。いっぱいあるからね」
そう言ってカチュアはカウンターから出てくると、今日は公園に行かない?と言ってきたので、公園でお昼にする事にした。歩きで数分の距離だし、今日は秋晴れで風も気持ちが良いから、俺も賛成した。
俺は花には詳しくない。チューリップや向日葵と薔薇くらいしか名前も分からない。
花には興味が全くなかったから、知ろうともしなかった。
だけど、この世界に来て、少しだけ花に対する見方が変わった。
赤、青、黄色、色とりどりの花が咲き誇る自然いっぱいの公園で、カチュアと並んでベンチに座り、静かに風を感じていると、とても心が穏やかになる。
「アラタ君・・・アラタ君?」
肩を軽く揺すられ、慌ててカチュアに向き直ると、カチュアが少し笑ってサンドイッチを渡してきた。
「はい、アラタ君の好きな卵サンド。アラタ君、また考え事してたね」
「ごめんごめん。うん・・・花が綺麗だなって・・・」
「うん。綺麗だよね。前に話した事あったかもしれないけど、私この街が大好きだよ。こんなに綺麗なお花が沢山あるんだもん。男の人でもお花が綺麗だなって思うんだね?ちょっと意外かも」
「この世界に来る前は、全然興味は無かったんだ。でも、不思議だね。
俺の元いた世界では、車があって、電話があって、テレビがあって、ゲームがあって、便利で何でもできたんだ。
でも・・・世界が便利になればなるほど、大事な何かを失ってたんだと思う。
この世界に来て、風を感じて、花を見る。それがどれだけ安らぎをくれるのか分かったんだ。
ずっと、こんな時間が続けばいいなと思うよ・・・」
カチュアと目が合う。
外側にはねた少しクセのあるオレンジ色の髪が、そよ風になびいた。
「私も・・・ずっと、こんな時間が続けばいいと思うよ」
そっと手を重ねる。
そのまましばらく言葉を交わさなかった。
秋晴れの日差しは少し強いが、木陰の下は日差しを遮ってくれるし風も心地が良い。
公園には、すべり台や砂場、子供が乗れる木馬があり、小さな子供を連れた家族が何組かいて、楽しそうな笑い声も聞こえてくる。
きっと平和という言葉に音があれば、こういう声だと思った。
「アラタ君」
「うん」
「大好きだよ」
「俺もカチュアが大好きだよ」
とても静かで優しい時間だった
こんな日がずっと続けばいいと心から願った
手入れをしながら、兜や鎧、盾の作りを見て勉強しろというのが、ジャレットさんの教えた方だ。
そして俺は今、店中の防具を全部磨かせられている。
ジャレットさんは忘れていなかったのだ。あの日、俺がマルゴンに協会に連れて行かれた日、帰ってきたら店中の防具全部磨かせるからな、と言っていた事を。
兜、鎧、盾、ガントレット、胸当てやら、色々と細かい物を入れると、一体どれだけの数になるだろう。終わりの見えない防具磨きに、少し参ってしまった。
「アラやん、その盾磨き終わったか?」
「あ、はい。丁度今終わったところです」
俺は今まで磨いていた鉄の大盾を壁に掛けた。大人の体が隠せるような大きな盾だ。
ジャレットさんは1点1点必ずチェックをする。磨いた物は、ジャレットさんがチェックするまで、元の場所に戻さないように言われている。そして、磨きがあまいとやり直しなのだ。
「アラやん、この盾の使い方はどうすると思う?」
「あ、はい。これは体全体を守る盾です。使い方は地面に置いて固定した状態で使います。肉厚なので、程度にもよるでしょうが、攻撃魔法もある程度は防げると思います。ただ、これだけ大きいので使い所が難しいと思います。普段から持ち歩くわけにはいかないでしょうし、おそらく防衛戦での使用がメインになるのではと思いました」
ジャレットさんは俺が磨いた防具をチェックして、磨き方が合格だった場合は、必ず質問をして来る。
それは、ただ何も考えずにぼんやり磨いていたか、考えて磨いていたかを確認するためだ。
「そうだ。よく分かってるじゃねぇか。しかし、ずいぶん的確だったし、お前この盾を知ってたか?」
ジャレットさんは顎に手を当て、俺に目を向けた。
「あ、はい。日本にいた時、同じような盾を見た事があります。ここで言う、治安部隊みたいな組織があって、そこに所属している隊員達が、敵の攻撃を防ぐために使用してました。形はもう少し小さくて丸みがあって、素材も違ってましたけど、似たような感じです」
「そうか、アラやんのいた世界も、そんな組織があったのか。世界が違っても、人間ってのは同じような事考えるもんなんだな」
ジャレットさんは、ニホンではもう少し丸いのか、と声に出しながら大盾を見る。
こういう情報が、なにか新しい物作りに繋がるのかもしれない。
盾のチェックが終わると、ジャレットさんは壁掛け時計に目をやった。
「もう12時だな。じゃあアラやん、昼休憩行っていいぜ」
「はい。ありがとうございます。では、後お願いします」
軽く頭を下げると、ジャレットさんは手をひらひらと振って、行ってこいと促した。
今日はカチュアが弁当を作ってくると言っていた。
弁当の日は、事務所で食べる事が多いが、たまに近くの公園に行く事もある。
この街は空気が綺麗だし、公園も色鮮やかな花が咲き誇り、静かでのんびりできるのだ。
今日はどうしようかと考えながら白魔法コーナーへ行くと、小さな女の子がカウンターから出て来た。
エル・ラムナリン。ユーリを慕って、よく来るようになった女の子だ。
ブロンドヘアーを青のリボンでポニーテールに結んでいる。
小顔で、少し金色がかった茶色の瞳が特徴的だ。
ピンク色の長袖パーカーを着て、下は日本でいうところの、インディゴのデニムパンツを履いていた。
俺は先日店に復帰したばかりだから、会うのは今日で2回目だけど、人見知りせず元気に話しかけてくる明るい子だった。
そう言えば、ユーリが今日も来ると言ってたな。
「エルちゃん、こんにちは」
「あ!アラタお兄ちゃん、こんにちは。カチュアお姉ちゃんとご飯ですか?」
しゃがんで目線を合わせて声をかけると、にっこりと笑って挨拶を返してくれた。
7歳と言えば、小学2年生くらいだが、年齢以上にしっかりとした子だと思う。
エルウィンもだが、この世界の子供は精神年齢が高いように感じる。
10歳にもなれば大抵の子供は働きに出るようだし、日本と違い、子供が遊んでいられる年齢が短い事も関係しているのかもしれない。
「うん。これからお昼だから、誘いに来たんだ。エルちゃんはお昼はどうするの?」
「私は11時に来たので、ユーリお姉ちゃんと後で入ります。今日はキッチン・モロニーに連れて行ってくれると言ってたので、とっても楽しみです」
それじゃあ、と言って、エルはメインカウンターの方へ歩いて行った。
「あ、アラタ君!お昼でしょ?迎えに来てくれたの?」
エルを見送ると、カチュアがカウンターから身を乗り出してきた。
「うん。迎えに来たよ。でっかい盾磨いたから腹減ったよ。今日はなに?」
「お疲れ様。今日はサンドイッチと、から揚げ作ってきたよ。いっぱいあるからね」
そう言ってカチュアはカウンターから出てくると、今日は公園に行かない?と言ってきたので、公園でお昼にする事にした。歩きで数分の距離だし、今日は秋晴れで風も気持ちが良いから、俺も賛成した。
俺は花には詳しくない。チューリップや向日葵と薔薇くらいしか名前も分からない。
花には興味が全くなかったから、知ろうともしなかった。
だけど、この世界に来て、少しだけ花に対する見方が変わった。
赤、青、黄色、色とりどりの花が咲き誇る自然いっぱいの公園で、カチュアと並んでベンチに座り、静かに風を感じていると、とても心が穏やかになる。
「アラタ君・・・アラタ君?」
肩を軽く揺すられ、慌ててカチュアに向き直ると、カチュアが少し笑ってサンドイッチを渡してきた。
「はい、アラタ君の好きな卵サンド。アラタ君、また考え事してたね」
「ごめんごめん。うん・・・花が綺麗だなって・・・」
「うん。綺麗だよね。前に話した事あったかもしれないけど、私この街が大好きだよ。こんなに綺麗なお花が沢山あるんだもん。男の人でもお花が綺麗だなって思うんだね?ちょっと意外かも」
「この世界に来る前は、全然興味は無かったんだ。でも、不思議だね。
俺の元いた世界では、車があって、電話があって、テレビがあって、ゲームがあって、便利で何でもできたんだ。
でも・・・世界が便利になればなるほど、大事な何かを失ってたんだと思う。
この世界に来て、風を感じて、花を見る。それがどれだけ安らぎをくれるのか分かったんだ。
ずっと、こんな時間が続けばいいなと思うよ・・・」
カチュアと目が合う。
外側にはねた少しクセのあるオレンジ色の髪が、そよ風になびいた。
「私も・・・ずっと、こんな時間が続けばいいと思うよ」
そっと手を重ねる。
そのまましばらく言葉を交わさなかった。
秋晴れの日差しは少し強いが、木陰の下は日差しを遮ってくれるし風も心地が良い。
公園には、すべり台や砂場、子供が乗れる木馬があり、小さな子供を連れた家族が何組かいて、楽しそうな笑い声も聞こえてくる。
きっと平和という言葉に音があれば、こういう声だと思った。
「アラタ君」
「うん」
「大好きだよ」
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