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10 異世界での戦闘
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ミートグラタンのミートは、その名の通り肉団子だった。
一口サイズの肉団子がゴロゴロ入っており、一口噛むと溢れる肉汁に、ホワイトソースも絡まって、
まろやかだけどジューシーな味わいだった。
「いやー、美味かったね!ミートグラタン!あんな美味いと思わなかったよ」
「気に入ってもらえて良かったよ。キッチンモロニーって、なぜか大勢でワイワイ騒いで食べる雰囲気になってるから、お酒とか、からあげの注文が多いんだけど、私はあのミートグラタンが一番好きなんだ」
「うん。俺もまた食べたいって思った。本当にうまいよ。そのクッキーも人気なんだってね?」
そう言って、カチュアが持っている紙袋を指さした。
「うん。これはレイチェルにね。お昼のお礼。レイチェル、モロニーさんのクッキー好きなんだ」
キッチン・モロニーを出て、店までの帰り道、カチュアはモロニーの料理がいかに美味しいか、
店主は本当は落ち着いた料理屋をやりたいなど、モロニーについて色々と楽しそうに話してくれた。
あの店が本当に好きなようだ。
大通りを並んで歩いていると、ふいに怒鳴り声が聞こえた。
前方に人だかりが出来ており、男二人が掴み合っているのが見える。どうやら喧嘩のようだ。
関わらない方が良いと思い、カチュアに目配し、道の端によって通り過ぎようとすると、突然爆発音が響き、男の一人が吹き飛んで来た。
「危ない!」
咄嗟にカチュアの腕を掴み抱き寄せると、
次の瞬間飛ばされた男が俺たちの目の前で壁に激しく叩きつけられた。
叩きつけられた男は、意識を失ったのか地面に崩れ落ちるとそのまま動かなくなった。
相当な勢いと衝撃だったのか、壁はは大きくひび割れ、バラバラと破片も落ちている。
なんだコレは?中肉中背の普通の成人男性にしか見えないが、人一人をこの勢いで吹き飛ばすなんて、一体どうすればできるんだ?
「あの・・・ありがとう。もう大丈夫だから、その・・・」
目の前で起きた事に驚き、カチュアをずっと抱き寄せていたままだった事に気づいた。
慌てて放して謝ると、カチュアも慌てた様子で手を振った。
「だ、大丈夫だよ!気にしないでね。それよりちょっとマズイかも・・・」
辺りを見回すと、さっきまでの人ゴミが嘘のように無くなっていた。
いや、建物の影からこちらを見ている人もいる。みんな巻き添えを食わないように、
安全と思える距離まで離れて隠れて様子を窺っているようだ。
そして、この騒動の原因であろう男は、10メートル程の距離から俺とカチュアに目を向けている。
興奮しているのか息遣いが荒く、確かにこっちに視線を向けてはいるが、どこか焦点が合っていないように見える。体は小刻みに震え、明らかにまともな状態ではない。
20代だろう。背格好からして、どこにでもいる平均的な成人男性にしか見えないが、
この男が人一人、この距離まで吹き飛ばしたというのか?
ズルズルと足を引きずるようにしてゆっくりと、だが確実にこっちに向かってくる。
危険を感じた俺は、左手を軽く握り顔の前に出し、
右手は顔のすぐ横に、右足を少し後ろに広げ半身に構えた。
上下にゆっくりとリズムを刻み、目の前の「敵」への迎撃態勢をとった。
ボクシング。
ウイニングで働いていた3年間、村戸さんに誘われて俺はボクシングをやっていた。
初めは乗り気ではなかったが、いつの間にか汗を流し鍛える事が楽しくなり、スパーリングも積極的にやった。アマチュアの大会に出たこともある。
戦う事は初めてではない。
「カチュア、俺は昨日来たばかりで、こっちの世界は何も分からない。アレはなんだ?」
近づいてくる敵から視線を切らずに、カチュアへ尋ねた。
動きは遅い。体のバランスが上手くとれていないような、妙なぎこちなさを感じる。
だが、あの爆発音と、人一人が吹き飛んだ事実を考えるとなにかある。
「分からない・・・私もこんなの初めて見る。でも、魔力は感じるから、魔法は使えるはずだよ。
爆発系の攻撃魔法だと思う。アラタ君、戦う気?武器もないのに」
「もう俺達に狙いを付けてる。それに、俺達が逃げたら、その人は殺されると思う。
偽善かもしれないけど・・・それに、さっき危なかったろ?もう少しでカチュアも大怪我してたんじゃないのか?」
男は俺の目の前に立つと、大きく右手を振り上げた。
「それと、俺の武器は・・・この拳だ!」
次の瞬間、これまでの動きの遅さが嘘のような速さで、俺の頭を目掛けて右の拳が振り下ろされた。
その手首を狙い、左手で外へ払うと、がら空きになった顔面に右ストレートを打ち込む。
グシャリと鼻の骨が潰れる嫌な音と、骨を砕いた感触が拳に伝わり、一瞬、男から注意が反れた。
素手だから手加減はしたが、素手で殴ると人の骨はこんなに簡単に砕けるのか?
自分の拳に視線を向けた一瞬の隙に、男の左手が俺の腹に押し当てられる。
次の瞬間、腹にもの凄い圧力を感じた。
まるで熱をもった空気のかたまりに体が押されるような、経験した事のない圧力に息が詰まる。
そのまま上に持ち上げられたかと思うと、腹の下でなにかが爆発した。
耳をつんざく爆発音と共に、俺の体は高く宙を舞った。
「アラタ君!」
交通事故で跳ね上げられた経験はないが、こういう状態なのだろうか。
不思議な事に意識はハッキリしていて、全てがスローモーションのようにゆっくりと見える。
雲の動き、遠巻きに見ている人達、カチュア・・・なにか叫んでいるようだが、爆音にさらされた耳には、言葉は入ってこなかった。
受け身も取れず、無防備なまま地面に落下した。
石畳に打ち付けられる衝撃が体を突き抜ける。あの爆発はなんだ?あれが魔法なのか?
様々な疑問が頭を駆け巡るが、俺はふと異変に気付いた。
あの爆発で、あの高さから落ちて・・・この程度なのか?
確かに痛みはある、だが動けない程ではない。ゆっくりと上半身を起こし自分の体の状態を確認してみた。
上着はほとんどボロ切れになって、切れ端が肩や腕に引っかかっている状態だ。
裂傷は多いが出血は少ない。肋骨や腕、どこの骨も折れていないようだ。
「アラタ君!大丈夫!?」
カチュアが駆け寄ってきた。俺の身体に手を乗せると、淡い光を放ち始めた。
「待ってて、すぐに治すから・・・」
全身の裂傷が少しづつ消え始め、痛みも同時に引いていった。
これが魔法・・・。
男の攻撃の爆発も魔法という事だが、この回復魔法も驚きだ。
半信半疑だったが、魔法の存在を認めないわけにはいかない。
ズルズルと足を引きずりながら、男がまた近づいてきた。
虚ろな表情、口の端からはだらしなく涎も垂れ落ちている。
まるで危ない薬の中毒者のようだが、
潰した鼻から、ボタボタと血がしたたり落ち、苦痛に顔を歪めているところを見ると、
痛みは感じるようだ。
「カチュア、ありがとう。なんとかなると思う。危ないから下がっててくれ」
回復魔法は途中だったが、俺は立ち上がり、左手を前に半身の構えをとった。
いける。理由は分からないが、この耐久力から考えて、俺の身体能力は信じられない程、大きく上がっていると感じた。
目算で2メートルの距離まで男が近づいてきた。意識を集中して男の動き一つ一つを見やる。
男は最初と同じように、右腕を大きく振り上げて、俺の頭目掛けて振り下ろしてきた。
速い、攻撃の瞬間だけは動きが驚くほど速くなる。
だが、振り下ろすだけの直線的過ぎる読みやすい動きだ・・・俺はステップを踏み、
左に回り込むように避けると、左ジャブを数発、男の顔面に浴びせた。
体が軽い、やはり耐久力だけでなく、スピードも上がっている。
最初に右ストレートを放った時も威力に驚いたが、パンチ力も相当上がっているのだろう。
ジャブでよろけたところを、がら空きの顔面に右のショートアッパーで打ち抜く。
全力で打つと危険だと思い、手加減はしたが、それでも手ごたえは十分だった。
力なく倒れた男はピクリとも動かず、完全に気を失っていた。
一口サイズの肉団子がゴロゴロ入っており、一口噛むと溢れる肉汁に、ホワイトソースも絡まって、
まろやかだけどジューシーな味わいだった。
「いやー、美味かったね!ミートグラタン!あんな美味いと思わなかったよ」
「気に入ってもらえて良かったよ。キッチンモロニーって、なぜか大勢でワイワイ騒いで食べる雰囲気になってるから、お酒とか、からあげの注文が多いんだけど、私はあのミートグラタンが一番好きなんだ」
「うん。俺もまた食べたいって思った。本当にうまいよ。そのクッキーも人気なんだってね?」
そう言って、カチュアが持っている紙袋を指さした。
「うん。これはレイチェルにね。お昼のお礼。レイチェル、モロニーさんのクッキー好きなんだ」
キッチン・モロニーを出て、店までの帰り道、カチュアはモロニーの料理がいかに美味しいか、
店主は本当は落ち着いた料理屋をやりたいなど、モロニーについて色々と楽しそうに話してくれた。
あの店が本当に好きなようだ。
大通りを並んで歩いていると、ふいに怒鳴り声が聞こえた。
前方に人だかりが出来ており、男二人が掴み合っているのが見える。どうやら喧嘩のようだ。
関わらない方が良いと思い、カチュアに目配し、道の端によって通り過ぎようとすると、突然爆発音が響き、男の一人が吹き飛んで来た。
「危ない!」
咄嗟にカチュアの腕を掴み抱き寄せると、
次の瞬間飛ばされた男が俺たちの目の前で壁に激しく叩きつけられた。
叩きつけられた男は、意識を失ったのか地面に崩れ落ちるとそのまま動かなくなった。
相当な勢いと衝撃だったのか、壁はは大きくひび割れ、バラバラと破片も落ちている。
なんだコレは?中肉中背の普通の成人男性にしか見えないが、人一人をこの勢いで吹き飛ばすなんて、一体どうすればできるんだ?
「あの・・・ありがとう。もう大丈夫だから、その・・・」
目の前で起きた事に驚き、カチュアをずっと抱き寄せていたままだった事に気づいた。
慌てて放して謝ると、カチュアも慌てた様子で手を振った。
「だ、大丈夫だよ!気にしないでね。それよりちょっとマズイかも・・・」
辺りを見回すと、さっきまでの人ゴミが嘘のように無くなっていた。
いや、建物の影からこちらを見ている人もいる。みんな巻き添えを食わないように、
安全と思える距離まで離れて隠れて様子を窺っているようだ。
そして、この騒動の原因であろう男は、10メートル程の距離から俺とカチュアに目を向けている。
興奮しているのか息遣いが荒く、確かにこっちに視線を向けてはいるが、どこか焦点が合っていないように見える。体は小刻みに震え、明らかにまともな状態ではない。
20代だろう。背格好からして、どこにでもいる平均的な成人男性にしか見えないが、
この男が人一人、この距離まで吹き飛ばしたというのか?
ズルズルと足を引きずるようにしてゆっくりと、だが確実にこっちに向かってくる。
危険を感じた俺は、左手を軽く握り顔の前に出し、
右手は顔のすぐ横に、右足を少し後ろに広げ半身に構えた。
上下にゆっくりとリズムを刻み、目の前の「敵」への迎撃態勢をとった。
ボクシング。
ウイニングで働いていた3年間、村戸さんに誘われて俺はボクシングをやっていた。
初めは乗り気ではなかったが、いつの間にか汗を流し鍛える事が楽しくなり、スパーリングも積極的にやった。アマチュアの大会に出たこともある。
戦う事は初めてではない。
「カチュア、俺は昨日来たばかりで、こっちの世界は何も分からない。アレはなんだ?」
近づいてくる敵から視線を切らずに、カチュアへ尋ねた。
動きは遅い。体のバランスが上手くとれていないような、妙なぎこちなさを感じる。
だが、あの爆発音と、人一人が吹き飛んだ事実を考えるとなにかある。
「分からない・・・私もこんなの初めて見る。でも、魔力は感じるから、魔法は使えるはずだよ。
爆発系の攻撃魔法だと思う。アラタ君、戦う気?武器もないのに」
「もう俺達に狙いを付けてる。それに、俺達が逃げたら、その人は殺されると思う。
偽善かもしれないけど・・・それに、さっき危なかったろ?もう少しでカチュアも大怪我してたんじゃないのか?」
男は俺の目の前に立つと、大きく右手を振り上げた。
「それと、俺の武器は・・・この拳だ!」
次の瞬間、これまでの動きの遅さが嘘のような速さで、俺の頭を目掛けて右の拳が振り下ろされた。
その手首を狙い、左手で外へ払うと、がら空きになった顔面に右ストレートを打ち込む。
グシャリと鼻の骨が潰れる嫌な音と、骨を砕いた感触が拳に伝わり、一瞬、男から注意が反れた。
素手だから手加減はしたが、素手で殴ると人の骨はこんなに簡単に砕けるのか?
自分の拳に視線を向けた一瞬の隙に、男の左手が俺の腹に押し当てられる。
次の瞬間、腹にもの凄い圧力を感じた。
まるで熱をもった空気のかたまりに体が押されるような、経験した事のない圧力に息が詰まる。
そのまま上に持ち上げられたかと思うと、腹の下でなにかが爆発した。
耳をつんざく爆発音と共に、俺の体は高く宙を舞った。
「アラタ君!」
交通事故で跳ね上げられた経験はないが、こういう状態なのだろうか。
不思議な事に意識はハッキリしていて、全てがスローモーションのようにゆっくりと見える。
雲の動き、遠巻きに見ている人達、カチュア・・・なにか叫んでいるようだが、爆音にさらされた耳には、言葉は入ってこなかった。
受け身も取れず、無防備なまま地面に落下した。
石畳に打ち付けられる衝撃が体を突き抜ける。あの爆発はなんだ?あれが魔法なのか?
様々な疑問が頭を駆け巡るが、俺はふと異変に気付いた。
あの爆発で、あの高さから落ちて・・・この程度なのか?
確かに痛みはある、だが動けない程ではない。ゆっくりと上半身を起こし自分の体の状態を確認してみた。
上着はほとんどボロ切れになって、切れ端が肩や腕に引っかかっている状態だ。
裂傷は多いが出血は少ない。肋骨や腕、どこの骨も折れていないようだ。
「アラタ君!大丈夫!?」
カチュアが駆け寄ってきた。俺の身体に手を乗せると、淡い光を放ち始めた。
「待ってて、すぐに治すから・・・」
全身の裂傷が少しづつ消え始め、痛みも同時に引いていった。
これが魔法・・・。
男の攻撃の爆発も魔法という事だが、この回復魔法も驚きだ。
半信半疑だったが、魔法の存在を認めないわけにはいかない。
ズルズルと足を引きずりながら、男がまた近づいてきた。
虚ろな表情、口の端からはだらしなく涎も垂れ落ちている。
まるで危ない薬の中毒者のようだが、
潰した鼻から、ボタボタと血がしたたり落ち、苦痛に顔を歪めているところを見ると、
痛みは感じるようだ。
「カチュア、ありがとう。なんとかなると思う。危ないから下がっててくれ」
回復魔法は途中だったが、俺は立ち上がり、左手を前に半身の構えをとった。
いける。理由は分からないが、この耐久力から考えて、俺の身体能力は信じられない程、大きく上がっていると感じた。
目算で2メートルの距離まで男が近づいてきた。意識を集中して男の動き一つ一つを見やる。
男は最初と同じように、右腕を大きく振り上げて、俺の頭目掛けて振り下ろしてきた。
速い、攻撃の瞬間だけは動きが驚くほど速くなる。
だが、振り下ろすだけの直線的過ぎる読みやすい動きだ・・・俺はステップを踏み、
左に回り込むように避けると、左ジャブを数発、男の顔面に浴びせた。
体が軽い、やはり耐久力だけでなく、スピードも上がっている。
最初に右ストレートを放った時も威力に驚いたが、パンチ力も相当上がっているのだろう。
ジャブでよろけたところを、がら空きの顔面に右のショートアッパーで打ち抜く。
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