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08 通貨
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驚いた事が一つある。通貨の単位が「イエン」なのだ。
しかも1イエンが日本円の1円の感覚で合っているようだから、これは分かりやすく馴染みがあって助かる。
実際の通貨を見せてもらったが、
1イエンが1円くらいの大きさの平たい円状で、銀灰のような色でアルミのような質感だ。
10イエンが10円くらいの大きさの平たい円状の銅で、真ん中に穴が開いている。
100イエンも10イエンと同じ大きさだが、銅と銀の合金のようで少し赤紫色に見える。
1,000イエンは500円くらいの大きさで、平たい円状の銀。
10,000イエンは1000イエンより1回り大きく、平たい円状の金。
日本円で言うところの5円、50円、500円、5000円は存在しないらしい。
そして驚いたのが、100,000イエン、1,000,000という通貨が存在していた。
お札が存在しないので、硬貨でかさばるのを防ぐ意味合いだろう。
100,000イエンも金が使われているようだが、今日は店に無く見られなかった。
1,000,000イエンは貴族など上流階級しか使用しないようで、平民はなかなか見る事がないそうだ。
「なるほど。アラタ君の世界とこっちの世界は通貨が似てるんだね」
帚ほうきで店内を掃除して回っていると、カチュアが話しかけてきた。
もう一人、回復魔法の担当が来たから、俺の様子を見に来たようだ。
「そうだね。俺は日本ってとこにいたんだけど、そこの通貨と感覚は、ほとんど同じだよ。服装なんかも似たようなの多いしさ。魔法って言葉はあったけど、物語の中だけのもので、本当には使えないから、そこは驚いたけどね。ここじゃ普通かもしれないけど、魔法使えるなんて本当にすごいよ。みんな魔法使えるの?」
「こっちでも魔法が使えない人は沢山いるよ。それに魔法が使えるからって良い事ばかりじゃないよ。魔法が使える人は、魔法が使えない人より体力が少ないの。
身体が成長する時に、魔法使いは魔力に、魔法が使えない人は筋力に、成長の力が分かれていっちゃうの。だから、魔法が使えない人は筋力があって体力が多いの。魔法使いが全く体力無いわけじゃないけど、私なんて特に体力ないからさ。ちょっと走るとすぐに疲れちゃうんだ」
カチュアは小さく溜息をついた。なるほど、魔法は使えるが体力は低い。
やっぱりロールプレイのゲームのようだ。
力は強いが戦士は魔法が使えない。魔法は使えるが魔法使いは体力が低い。
メリットとデメリットが分かりやすいし、これなら魔法が使えない者でも活躍の場はいくらでもある。
「あ、だんだんお昼休憩だね。アラタ君お昼はどうするの?レイチェル何か言ってた?」
レジカウンターに掛けられている時計を見ると、正午近かった。
「いや、お昼の事はなにも聞いてなかったし、そういや考えてなかったな」
「うーん、レイチェルはお昼はお弁当が多いけど、昨日家に帰ってないんだと、お弁当作ってないと思うんだよね。アラタ君連れて、外に食べに行く予定なのかも。でも、さっき大剣の買い取りで査定に入ってたから、しばらく時間かかるかも・・・ちょっと待ってて」
そう言うとカチュアは武器コーナーに向かって行った。
「よぉ、アラタ?でいいんだよな?」
カチュアがいなくなると、レジカウンターの中から声をかけられた。
振り向くと、そこにはヒョウ柄の黒のタンクトップを着た男がいた。
細身だが筋肉質で、引き締まった体つきをしている。
ロングウルフというヤツだろうか?
パーマがかったボリュームのある金髪は肩の下まで伸びており、肌は日焼けなのか浅黒かった。
眉毛は細く整えられており、鼻ピアスをしている。
青い石の付いたシルバーのネックレスが、胸元で光っている。
「・・・え?ギャル男?」
あまりの衝撃に、思ったことがそのまま口をついて出た。
しかも1イエンが日本円の1円の感覚で合っているようだから、これは分かりやすく馴染みがあって助かる。
実際の通貨を見せてもらったが、
1イエンが1円くらいの大きさの平たい円状で、銀灰のような色でアルミのような質感だ。
10イエンが10円くらいの大きさの平たい円状の銅で、真ん中に穴が開いている。
100イエンも10イエンと同じ大きさだが、銅と銀の合金のようで少し赤紫色に見える。
1,000イエンは500円くらいの大きさで、平たい円状の銀。
10,000イエンは1000イエンより1回り大きく、平たい円状の金。
日本円で言うところの5円、50円、500円、5000円は存在しないらしい。
そして驚いたのが、100,000イエン、1,000,000という通貨が存在していた。
お札が存在しないので、硬貨でかさばるのを防ぐ意味合いだろう。
100,000イエンも金が使われているようだが、今日は店に無く見られなかった。
1,000,000イエンは貴族など上流階級しか使用しないようで、平民はなかなか見る事がないそうだ。
「なるほど。アラタ君の世界とこっちの世界は通貨が似てるんだね」
帚ほうきで店内を掃除して回っていると、カチュアが話しかけてきた。
もう一人、回復魔法の担当が来たから、俺の様子を見に来たようだ。
「そうだね。俺は日本ってとこにいたんだけど、そこの通貨と感覚は、ほとんど同じだよ。服装なんかも似たようなの多いしさ。魔法って言葉はあったけど、物語の中だけのもので、本当には使えないから、そこは驚いたけどね。ここじゃ普通かもしれないけど、魔法使えるなんて本当にすごいよ。みんな魔法使えるの?」
「こっちでも魔法が使えない人は沢山いるよ。それに魔法が使えるからって良い事ばかりじゃないよ。魔法が使える人は、魔法が使えない人より体力が少ないの。
身体が成長する時に、魔法使いは魔力に、魔法が使えない人は筋力に、成長の力が分かれていっちゃうの。だから、魔法が使えない人は筋力があって体力が多いの。魔法使いが全く体力無いわけじゃないけど、私なんて特に体力ないからさ。ちょっと走るとすぐに疲れちゃうんだ」
カチュアは小さく溜息をついた。なるほど、魔法は使えるが体力は低い。
やっぱりロールプレイのゲームのようだ。
力は強いが戦士は魔法が使えない。魔法は使えるが魔法使いは体力が低い。
メリットとデメリットが分かりやすいし、これなら魔法が使えない者でも活躍の場はいくらでもある。
「あ、だんだんお昼休憩だね。アラタ君お昼はどうするの?レイチェル何か言ってた?」
レジカウンターに掛けられている時計を見ると、正午近かった。
「いや、お昼の事はなにも聞いてなかったし、そういや考えてなかったな」
「うーん、レイチェルはお昼はお弁当が多いけど、昨日家に帰ってないんだと、お弁当作ってないと思うんだよね。アラタ君連れて、外に食べに行く予定なのかも。でも、さっき大剣の買い取りで査定に入ってたから、しばらく時間かかるかも・・・ちょっと待ってて」
そう言うとカチュアは武器コーナーに向かって行った。
「よぉ、アラタ?でいいんだよな?」
カチュアがいなくなると、レジカウンターの中から声をかけられた。
振り向くと、そこにはヒョウ柄の黒のタンクトップを着た男がいた。
細身だが筋肉質で、引き締まった体つきをしている。
ロングウルフというヤツだろうか?
パーマがかったボリュームのある金髪は肩の下まで伸びており、肌は日焼けなのか浅黒かった。
眉毛は細く整えられており、鼻ピアスをしている。
青い石の付いたシルバーのネックレスが、胸元で光っている。
「・・・え?ギャル男?」
あまりの衝撃に、思ったことがそのまま口をついて出た。
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