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第67話 侯爵令嬢は専属侍女の正体を知る
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冷たい笑いを浮かべて間近に迫ったアンナの顔にルルは悲鳴を上げた。
「ふふふ。アンナちゃん程々にね」
「私は後輩になる者への挨拶をしただけです」
澄まし顔のアンナにエルゼはくすくすと笑った。
「あんまり他の女の子と仲良くするとリリちゃんに嫉妬されるわよ」
「「これのどこが仲良く見えるんですか!!!」」
声を揃えて反論してしまったルルとアンナはばつの悪そうな顔を見合わせて、その様子にエルゼだけでなくリリも思わず声を立てて笑ってしまった。
先ほどまで張り詰めていた部屋の空気が少し和む。
これがエルゼの能力なのだろうと、リリは感心した。
「それでルルちゃん、今回の件でうちの穀潰しが関わっているようだけど……」
「あ、いえギル様……王弟殿下が関わっているわけではないんですぅ。あくまで攻略のためのイベントでして」
「そう?この件に関して他にはもう何もないのね?」
「ええ……あ!……いえ、事件に関係のありそうなことはないですねぇ」
「今の『あ!』はなんですか!貴女、まだ何かありますね!ゲロしなさい」
「ぐぇぇぇ!アンナさん絞まってます!死んじゃいますぅ!」
「アンナちゃんどうどう!で、ルルちゃん何かあるの?」
アンナから解放されて首を摩るルルにエルゼが尋ねるが、ルルは首を振った。
「いえ、ホントに無関係なことなんですぅ」
「どんな些細な事でもいいの」
「うーん……これ言っちゃっていいのかなぁ?」
「貴女に判断させると碌なことになりません。ちゃきちゃきと吐きなさい!」
「ホントに関係ないのにぃ……話してもいいですけどぉアンナさん怒らないでくださいよぉ」
「私が何で怒るんですか?」
意味が分からないと首を傾げるアンナを恐る恐る見ながらルルはゲームにおける王弟殿下ギルバート・シュバルツバイスについて語り始めた。
「この『しろくろ』では攻略対象と結ばれる時に悪役令嬢がイジメや嫌がらせで邪魔をするのですが……」
「恋には障害が必要よね」
エルゼがしたり顔で頷く。どこか楽しそうだ。やはり色恋沙汰は幾つになっても女性にとって興味のある内容のようだ。
「基本的にその障害役はリリ様なのです。ですが、王弟殿下の攻略だけは、その悪役令嬢がいないのですぅ」
「それは面白くないのではなくて?」
恋にスパイスは必要よ!と拳を握ってエルゼが息巻きながら脱線しまくる。
「代わりに王弟殿下の恋人の座を巡って色々なイベントで対決するライバル令嬢が登場するのですぅ」
「なるほど!恋を巡る真っ向勝負も熱いわね」
「そのライバル令嬢はこんな女に勝てるか!って叫びたくなる程の強力な人物で、『しろくろ』シリーズ史上で最強最悪極悪のライバル令嬢と言われているのですが……」
「は!まさか!」
その時、アンナは気がついた。これはこの場で暴露してはいけない話だと!
「待ちなさいルル!嫌な予感がします。その話は屋敷に戻ってから聞きます」
アンナがルルを止めようとしたが、エルゼの目が獲物を狙う猛禽類の様に鋭く光った!
「私も読めてきたわ!許可します。ルルちゃん洗いざらい喋りなさい!」
「なりませんルル!話してはいけません!」
「え?え?え?」
アンナとエルゼの板挟みにあったルルは混乱し、話そうとすればアンナに制止され、黙ればエルゼに話すように強制され、話そうとすれば……という具合に2人の間で視線をきょろきょろとさせてしまった。
「あう、あう、うぅぅぅ~……リリ様ぁ!」
テンぱったルルは瞳をうるうるさせてリリに助けを求めた。
「お願いしますぅ!お助けください!」
「う~ん、そうねぇ……」
ルルに縋られて、おかしそうにクスクスと笑ながら、リリは自分の唇に人差し指をちょんちょんと当てながら思案するふりをした。
「面白そうだから話すことを許可します。私も知りたいし」
「リリ様!」
「さすがリリちゃん!話せるわ」
「ふふふ……じゃあルルお願いね」
珍しく絶望の表情をするアンナと満面の笑みを浮かべるエルゼを見てリリは楽しそうに笑うとルルに話すよう促した。
「え~と……ホントにいいんですかぁ?」
アンナの様子を盗み見たルルが確認するが、リリは笑って頷いた。
「構いませんよ。私も許可します」
「まあリリ様がそう仰るなら……それでそのライバル令嬢というのが『アンナ・ギムレット』なのですぅ」
「「やっぱり!」」
アンナとエルザの声が揃ったが、うんざり顔のアンナと嬉しそうなエルザと表情は対照的だった。
「攻略対象の『ギルバート・シュバルツバイス』……王弟殿下のルートに入ると、王弟殿下のことを愛している『アンナ・ギムレット』が立ちはだかり勝負となるのですぅ」
「まあ!アンナちゃんはギルを愛していたのね!」
「ゲームの話です!現実ではありません!!あり得ません!!!」
エルゼ大喜び!アンナげんなり。
「その勝負の一つにコラーディン伯爵の事件を暴くイベントがあるわけですが、このライバル令嬢『アンナ・ギムレット』の能力値が異様に高くて……しかも王弟殿下への執着がもはや恋人のそれを通り越して怨霊クラス」
「きゃー!アンナちゃんそんな熱愛なの!」
「私はリリ様一筋です!他の者など知りません!!!」
いやマリーに邪な視線を向けてただろとリリは思ったが、賢明にもにこにこ顔のまま口にはせずに傍観に徹した。
「また王弟殿下の方も初期では『アンナ・ギムレット』に懸想していて、2人が想い合っているこのルートの攻略はほぼ絶望的。宝くじを当てる方が簡単と言われていたほどですぅ」
「ラブラブ相思相愛なのね!」
「否です!断じて否です!!!」
狂喜乱舞のエルゼにアンナは青筋たてて否定するが、エルゼは全く聞く気が無い。
「あのいい歳したニートには困っていたのよぉ。いつまで経っても良い女性を見つけてこないから。でもアンナちゃんとそんな関係だったなんて!」
「だから違いますよ!現実の話ではないですからね!」
だから言わなかったのにと他人事のようにルルは傍観していたが、次のエルゼの一言で自分も無関係ではないことを知った。
「これでアンナちゃんがギルとくっついてくれたら言うことないわ!やったわ王家にリリちゃんだけじゃなく、ルルちゃん、アンナちゃんを囲い込めるわね!」
「あんな男は絶対拒否です!」「え!?私もですかぁ!?」
アンナとルルがエルゼへ抗議を申し立てるが、もう遅い!
恋愛脳になったエルゼの耳には2人の声は届かない!
「ライルとリリちゃんは決定事項として、アンナちゃんにはニート義弟を、ルルちゃんには二番目の子を充てがいましょう!」
「あの男はいやぁぁぁ!」
「レオナルドって次回作の攻略対象じゃないですかぁ!ネネと争うのはごめん蒙りますぅ!」
「さあこれから忙しくなるわぁ!まずはギルとアンナちゃんをさっさと入籍させて、ルルちゃんとあの子の婚約発表の準備を早急に……」
「「聞いてねぇ!!!」」
コンコン!コンコン!
そんな3人の大騒ぎを突然のノックが中断させた。入室の許可の後に入ってきたのはエルゼの専属侍女の1人。
「ご歓談中申し訳ございません。リュシリュー様にお屋敷から報せが届いております」
「リリ様にですか?」
その侍女の言葉にアンナが動いた。
「はい。お屋敷にリリーエン様をお訪ねになられているお客様がいるそうです」
「お客……ですか」
アンナは侍女から手紙を受け取るとリリに手渡した。
その内容を読んで、リリは僅かに眉を顰めた。
「どうかなさいましたか?」
「3人の男が私を訪ねてきたようですが……どうにも堅気ではないようです」
「どの様な方々なのですか?」
「20代くらいの赤髪の男性と10代前半の金髪碧眼の少年、白髪の中年男性の3人です」
リリは急な訪問客にも困らない。だけどどこかで聞いたことのある特徴です……
~~~~~後書きコント~~~~~
ルル「ぐわぁ!アンナさんの巻き添え食いましたぁ!」
アンナ「貴女のせいでしょう!」
ルル「アンナさんが強制したんじゃないですかぁ!レオナルド殿下は10歳ですよぉ!私ショタの趣味はありません!」
アンナ「私だってオジン趣味はありません!」
ルル「第二王子のレオナルドは次回作の攻略対象なんですぅ!ヘタをするとネネと争うことに……いやぁぁぁ!ネネに嫌われるぅ!」
アンナ「私だってあの男はご免です……こうなったら最終手段です!王妃殿下を亡き者に!」
ルル「アンナさん物騒ですぅ!でもそれしかないですね」
リリ「もう2人とも馬鹿を言わないの」
アンナ「止めないでください!もはやこれしか方法がないのです!」
リリ「そうなの?だけど残念だわ。アンナと王弟殿下、ルルとレオナルド様が結婚したら私たち親戚になるのよ?せっかく楽しくなりそうだったのに」
アンナ「は!確かに!」
ルル「何を騙されてるんですかぁ!アンナさんは既にリリ様の従姉で親戚じゃないですかぁ!」
「ふふふ。アンナちゃん程々にね」
「私は後輩になる者への挨拶をしただけです」
澄まし顔のアンナにエルゼはくすくすと笑った。
「あんまり他の女の子と仲良くするとリリちゃんに嫉妬されるわよ」
「「これのどこが仲良く見えるんですか!!!」」
声を揃えて反論してしまったルルとアンナはばつの悪そうな顔を見合わせて、その様子にエルゼだけでなくリリも思わず声を立てて笑ってしまった。
先ほどまで張り詰めていた部屋の空気が少し和む。
これがエルゼの能力なのだろうと、リリは感心した。
「それでルルちゃん、今回の件でうちの穀潰しが関わっているようだけど……」
「あ、いえギル様……王弟殿下が関わっているわけではないんですぅ。あくまで攻略のためのイベントでして」
「そう?この件に関して他にはもう何もないのね?」
「ええ……あ!……いえ、事件に関係のありそうなことはないですねぇ」
「今の『あ!』はなんですか!貴女、まだ何かありますね!ゲロしなさい」
「ぐぇぇぇ!アンナさん絞まってます!死んじゃいますぅ!」
「アンナちゃんどうどう!で、ルルちゃん何かあるの?」
アンナから解放されて首を摩るルルにエルゼが尋ねるが、ルルは首を振った。
「いえ、ホントに無関係なことなんですぅ」
「どんな些細な事でもいいの」
「うーん……これ言っちゃっていいのかなぁ?」
「貴女に判断させると碌なことになりません。ちゃきちゃきと吐きなさい!」
「ホントに関係ないのにぃ……話してもいいですけどぉアンナさん怒らないでくださいよぉ」
「私が何で怒るんですか?」
意味が分からないと首を傾げるアンナを恐る恐る見ながらルルはゲームにおける王弟殿下ギルバート・シュバルツバイスについて語り始めた。
「この『しろくろ』では攻略対象と結ばれる時に悪役令嬢がイジメや嫌がらせで邪魔をするのですが……」
「恋には障害が必要よね」
エルゼがしたり顔で頷く。どこか楽しそうだ。やはり色恋沙汰は幾つになっても女性にとって興味のある内容のようだ。
「基本的にその障害役はリリ様なのです。ですが、王弟殿下の攻略だけは、その悪役令嬢がいないのですぅ」
「それは面白くないのではなくて?」
恋にスパイスは必要よ!と拳を握ってエルゼが息巻きながら脱線しまくる。
「代わりに王弟殿下の恋人の座を巡って色々なイベントで対決するライバル令嬢が登場するのですぅ」
「なるほど!恋を巡る真っ向勝負も熱いわね」
「そのライバル令嬢はこんな女に勝てるか!って叫びたくなる程の強力な人物で、『しろくろ』シリーズ史上で最強最悪極悪のライバル令嬢と言われているのですが……」
「は!まさか!」
その時、アンナは気がついた。これはこの場で暴露してはいけない話だと!
「待ちなさいルル!嫌な予感がします。その話は屋敷に戻ってから聞きます」
アンナがルルを止めようとしたが、エルゼの目が獲物を狙う猛禽類の様に鋭く光った!
「私も読めてきたわ!許可します。ルルちゃん洗いざらい喋りなさい!」
「なりませんルル!話してはいけません!」
「え?え?え?」
アンナとエルゼの板挟みにあったルルは混乱し、話そうとすればアンナに制止され、黙ればエルゼに話すように強制され、話そうとすれば……という具合に2人の間で視線をきょろきょろとさせてしまった。
「あう、あう、うぅぅぅ~……リリ様ぁ!」
テンぱったルルは瞳をうるうるさせてリリに助けを求めた。
「お願いしますぅ!お助けください!」
「う~ん、そうねぇ……」
ルルに縋られて、おかしそうにクスクスと笑ながら、リリは自分の唇に人差し指をちょんちょんと当てながら思案するふりをした。
「面白そうだから話すことを許可します。私も知りたいし」
「リリ様!」
「さすがリリちゃん!話せるわ」
「ふふふ……じゃあルルお願いね」
珍しく絶望の表情をするアンナと満面の笑みを浮かべるエルゼを見てリリは楽しそうに笑うとルルに話すよう促した。
「え~と……ホントにいいんですかぁ?」
アンナの様子を盗み見たルルが確認するが、リリは笑って頷いた。
「構いませんよ。私も許可します」
「まあリリ様がそう仰るなら……それでそのライバル令嬢というのが『アンナ・ギムレット』なのですぅ」
「「やっぱり!」」
アンナとエルザの声が揃ったが、うんざり顔のアンナと嬉しそうなエルザと表情は対照的だった。
「攻略対象の『ギルバート・シュバルツバイス』……王弟殿下のルートに入ると、王弟殿下のことを愛している『アンナ・ギムレット』が立ちはだかり勝負となるのですぅ」
「まあ!アンナちゃんはギルを愛していたのね!」
「ゲームの話です!現実ではありません!!あり得ません!!!」
エルゼ大喜び!アンナげんなり。
「その勝負の一つにコラーディン伯爵の事件を暴くイベントがあるわけですが、このライバル令嬢『アンナ・ギムレット』の能力値が異様に高くて……しかも王弟殿下への執着がもはや恋人のそれを通り越して怨霊クラス」
「きゃー!アンナちゃんそんな熱愛なの!」
「私はリリ様一筋です!他の者など知りません!!!」
いやマリーに邪な視線を向けてただろとリリは思ったが、賢明にもにこにこ顔のまま口にはせずに傍観に徹した。
「また王弟殿下の方も初期では『アンナ・ギムレット』に懸想していて、2人が想い合っているこのルートの攻略はほぼ絶望的。宝くじを当てる方が簡単と言われていたほどですぅ」
「ラブラブ相思相愛なのね!」
「否です!断じて否です!!!」
狂喜乱舞のエルゼにアンナは青筋たてて否定するが、エルゼは全く聞く気が無い。
「あのいい歳したニートには困っていたのよぉ。いつまで経っても良い女性を見つけてこないから。でもアンナちゃんとそんな関係だったなんて!」
「だから違いますよ!現実の話ではないですからね!」
だから言わなかったのにと他人事のようにルルは傍観していたが、次のエルゼの一言で自分も無関係ではないことを知った。
「これでアンナちゃんがギルとくっついてくれたら言うことないわ!やったわ王家にリリちゃんだけじゃなく、ルルちゃん、アンナちゃんを囲い込めるわね!」
「あんな男は絶対拒否です!」「え!?私もですかぁ!?」
アンナとルルがエルゼへ抗議を申し立てるが、もう遅い!
恋愛脳になったエルゼの耳には2人の声は届かない!
「ライルとリリちゃんは決定事項として、アンナちゃんにはニート義弟を、ルルちゃんには二番目の子を充てがいましょう!」
「あの男はいやぁぁぁ!」
「レオナルドって次回作の攻略対象じゃないですかぁ!ネネと争うのはごめん蒙りますぅ!」
「さあこれから忙しくなるわぁ!まずはギルとアンナちゃんをさっさと入籍させて、ルルちゃんとあの子の婚約発表の準備を早急に……」
「「聞いてねぇ!!!」」
コンコン!コンコン!
そんな3人の大騒ぎを突然のノックが中断させた。入室の許可の後に入ってきたのはエルゼの専属侍女の1人。
「ご歓談中申し訳ございません。リュシリュー様にお屋敷から報せが届いております」
「リリ様にですか?」
その侍女の言葉にアンナが動いた。
「はい。お屋敷にリリーエン様をお訪ねになられているお客様がいるそうです」
「お客……ですか」
アンナは侍女から手紙を受け取るとリリに手渡した。
その内容を読んで、リリは僅かに眉を顰めた。
「どうかなさいましたか?」
「3人の男が私を訪ねてきたようですが……どうにも堅気ではないようです」
「どの様な方々なのですか?」
「20代くらいの赤髪の男性と10代前半の金髪碧眼の少年、白髪の中年男性の3人です」
リリは急な訪問客にも困らない。だけどどこかで聞いたことのある特徴です……
~~~~~後書きコント~~~~~
ルル「ぐわぁ!アンナさんの巻き添え食いましたぁ!」
アンナ「貴女のせいでしょう!」
ルル「アンナさんが強制したんじゃないですかぁ!レオナルド殿下は10歳ですよぉ!私ショタの趣味はありません!」
アンナ「私だってオジン趣味はありません!」
ルル「第二王子のレオナルドは次回作の攻略対象なんですぅ!ヘタをするとネネと争うことに……いやぁぁぁ!ネネに嫌われるぅ!」
アンナ「私だってあの男はご免です……こうなったら最終手段です!王妃殿下を亡き者に!」
ルル「アンナさん物騒ですぅ!でもそれしかないですね」
リリ「もう2人とも馬鹿を言わないの」
アンナ「止めないでください!もはやこれしか方法がないのです!」
リリ「そうなの?だけど残念だわ。アンナと王弟殿下、ルルとレオナルド様が結婚したら私たち親戚になるのよ?せっかく楽しくなりそうだったのに」
アンナ「は!確かに!」
ルル「何を騙されてるんですかぁ!アンナさんは既にリリ様の従姉で親戚じゃないですかぁ!」
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