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第32話 侯爵令嬢は乙女ゲームについて知る
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リリもアンナもルルの話を真剣な顔で口を継ぐんで傾聴し、ルルは一生懸命に前世のこと、そこでの生活、乙女ゲームのこと、そして『白銀と黒鋼の譚詩曲』のことを話した。
時折、リリはそれに頷く。
ただルルの話を黙って聞き、その内容を吟味する。
ルルが前世で『日本』と呼ばれる平和で豊かな国にいたことを知った。
ルルが前世で家族から愛情を与えられず愛に飢えていたことを知った。
ルルが前世で傷心を癒すために乙女ゲームに嵌っていたことを知った。
この世界と『白銀と黒鋼の譚詩曲』が、類似しているとルルは語った。
「このゲーム……『しろくろ』と呼ばれる物語は恋愛ものなのですが、結ばれる相手にルートがあって、主人公は攻略対象の誰かと結ばれないと借金の形で悪徳商人の変態ジジイに売られてしまうんです」
その攻略対象はライルとその側近、そして王弟殿下だという。
さらに、この物語の続編では冒険者となったネーネシア・ルミエンが敵役として登場する。この物語にはルミエン家が出てこない。このままではルミエン家が無くなってしまう恐れがある。
そのようなことをルルはつらつらと語る。
「なんとか阻止したかったんですが、ルミエン家が既に問題の悪徳商人に借金をしていて。というのもこの借金は私が5歳の時にかかった流行病の治療費なんです。前世を思い出したのもこの時だったからどうにもならなくて……」
──5歳の時の流行病……ルルは私と同じ病に罹患していたのね。
当時の医療魔術では治療できなかった感染症。今でこそ魔術で安定して安価で治療できるこの疾患も、この頃では希少な薬を必要とした。普段はそれほど高価なものではなかったが、爆発的に患者が増えたために数量を確保できなかったために、この薬は信じられないほど高騰したのだ。
リリもルル同様にこの病で死にかけている。
この時のことを思い出すと今でも不思議だ。
死の淵から生還したリリは自分が自分ではない違和感にとらわれた。
確かに自分はリリーエン・リュシリューだ。その自覚はあった。
今自分が寝ている部屋が自分の部屋であって、自分の部屋ではないような。
心配して自分を見る人達が自分の家族であって、自分の家族ではないような。
そんな不思議な感覚。
──あれはなんだったのでしょうか?
しかし、自分は自分。リリーエン・リュシリューだ。幸いにもリリもルルも命を落とさずにすんだのだ。それでいい。
だが、ルルにとってはルミエン家が莫大な借金を抱える原因になってしまったのだからよかったではすまない。
「ヒロイン転生者としての力があれば冒険者として稼いで借金を返せるのではとも思ったんですが……」
現実はあまくなかった。
魔力保持容量は主人公であったため大きかったものの魔術が生活魔術の定型文くらいしか使えなかったのだ。
魔術は学問だ。それもかなり高度な。高位貴族ならば講師をつけて学べるが、下位貴族のルルでは望むことはできない。いくら魔力保持容量が大きく才能があっても独学で学ぶには限界がある。
「けっきょく何もできずに時間だけ過ぎていき、去年その悪徳商人からこの学園に通うように指示されました。まるでゲームをなぞるように……」
「だからルルはゲームの内容に沿って行動すれば助かると思ってライル様たちに近づいた。だけどそこでライル様たちの思惑を知って攻略するのではなく協力することで見返りに援助してもらう契約をしたのね?」
「はい」
「ライル様たちには前世の話を?」
「してません。だってこんな突拍子もない話……リリ様は信じてくれるんですか?」
不安そうにリリを見るルルに優しく微笑みかけてリリは頷いてみせた。
「荒唐無稽な話よね。確かに信じ難いものだわ。でも私はルルを信じるわ。だってルルは嘘をつけるような娘ではないもの」
「リ、リリ様ぁぁぁ私リリ様に一生ついて行きますぅ」
自分の姿で滂沱の涙を流しながら縋り付くルルにリリは苦笑いした。
その後ろでアンナは「嘘をつけないのではなく嘘がすぐばれる娘です」と心の内で独りごちた。
「それにアンナも転生者だしね。意外と周りにいるのかしら?」
「え!?」
「貴女、気がついていなかったのですか?」
目が点になっているルルにアンナは呆れ顔だ。
「もしかしてアンナさんは私が転生者だと気づいて?」
「当たり前でしょう。それにしても私があれだけ前世関連の話題振っていたのに気がつかないとは」
「じゃあ、じゃあ、もしかしてリリ様のお父さんも?」
「え?お父様も前世持ちなの?」
「私の話にのりで返してくるからおそらくは」
これはリリもさすがに驚いた。
「それもあって私がリリ様の専属侍女に選ばれたのではないかと」
「朝の様子だとだいぶん後悔していそうですね」
「あれは振りです振り。当主様は何だかんだ言って私を辞めさせませんから」
アンナとルル、それに父もどうやら転生者らしい。
──だから仲がいいのか……
アンナと父、ルルとアンナ。いがみ合っているようでいて楽しそうにしていると感じてはいた。
いつも父やアンナの間には入ることができない。今もルルとアンナの間に入れない時がある。そこに寂しさを伴う疎外感を抱いていた。
リリはその原因がみな転生者だったからだと理解した。彼らには特有のシンパシーがあるのだと。そして同時に、ああ母も同じように疎外感を抱いていたのかと気がついた。
──お母様はきっと孤独だったのね。私と同じ不器用だもの。
しかし、リリは疎外感の原因だ分かったので、アンナやルルとはまた違った関係を築いていけばよいのだと割り切った。そこが母とは違う。エルゼのお陰なのだろうとリリは思う。
だからリリは寂しさとともに優しい気持ちで2人を見守ることができた……
リリはアンナとルルが仲良しでも困りません。ただちょっとだけ寂しさを感じます。ちょっとだけ……
~~~~~後書きコント~~~~~
ルル「アンナさんも転生者だったとは!?」
アンナ「いや読者もとっくに気がついていたと思いますよ?」
ルル「ちょくちょくネタ振ってたからですかぁ?でもこれコメディですしぃ」
アンナ「まあそうなんですが、『リーマン予想』とか口にしてたでしょう」
ルル「もしかしてあれって私に対する符号だった!?」
アンナ「しかし、主人公以外が転生者の乙女ゲームものも珍しい」
ルル「作者も書き始めるにあたって検索しまくったみたいですよぉ。まあ、ゼロではなかったようですが……」
アンナ「まあ、誰でも考えそうなことですからね」
ルル「作者的には主人公以外が転生者で、悪役令嬢とヒロインが入れ替わるとか誰も考えまい!ふっふっふっふっ……ってやってたらしいんですけどね」
アンナ「残念な作者です」
時折、リリはそれに頷く。
ただルルの話を黙って聞き、その内容を吟味する。
ルルが前世で『日本』と呼ばれる平和で豊かな国にいたことを知った。
ルルが前世で家族から愛情を与えられず愛に飢えていたことを知った。
ルルが前世で傷心を癒すために乙女ゲームに嵌っていたことを知った。
この世界と『白銀と黒鋼の譚詩曲』が、類似しているとルルは語った。
「このゲーム……『しろくろ』と呼ばれる物語は恋愛ものなのですが、結ばれる相手にルートがあって、主人公は攻略対象の誰かと結ばれないと借金の形で悪徳商人の変態ジジイに売られてしまうんです」
その攻略対象はライルとその側近、そして王弟殿下だという。
さらに、この物語の続編では冒険者となったネーネシア・ルミエンが敵役として登場する。この物語にはルミエン家が出てこない。このままではルミエン家が無くなってしまう恐れがある。
そのようなことをルルはつらつらと語る。
「なんとか阻止したかったんですが、ルミエン家が既に問題の悪徳商人に借金をしていて。というのもこの借金は私が5歳の時にかかった流行病の治療費なんです。前世を思い出したのもこの時だったからどうにもならなくて……」
──5歳の時の流行病……ルルは私と同じ病に罹患していたのね。
当時の医療魔術では治療できなかった感染症。今でこそ魔術で安定して安価で治療できるこの疾患も、この頃では希少な薬を必要とした。普段はそれほど高価なものではなかったが、爆発的に患者が増えたために数量を確保できなかったために、この薬は信じられないほど高騰したのだ。
リリもルル同様にこの病で死にかけている。
この時のことを思い出すと今でも不思議だ。
死の淵から生還したリリは自分が自分ではない違和感にとらわれた。
確かに自分はリリーエン・リュシリューだ。その自覚はあった。
今自分が寝ている部屋が自分の部屋であって、自分の部屋ではないような。
心配して自分を見る人達が自分の家族であって、自分の家族ではないような。
そんな不思議な感覚。
──あれはなんだったのでしょうか?
しかし、自分は自分。リリーエン・リュシリューだ。幸いにもリリもルルも命を落とさずにすんだのだ。それでいい。
だが、ルルにとってはルミエン家が莫大な借金を抱える原因になってしまったのだからよかったではすまない。
「ヒロイン転生者としての力があれば冒険者として稼いで借金を返せるのではとも思ったんですが……」
現実はあまくなかった。
魔力保持容量は主人公であったため大きかったものの魔術が生活魔術の定型文くらいしか使えなかったのだ。
魔術は学問だ。それもかなり高度な。高位貴族ならば講師をつけて学べるが、下位貴族のルルでは望むことはできない。いくら魔力保持容量が大きく才能があっても独学で学ぶには限界がある。
「けっきょく何もできずに時間だけ過ぎていき、去年その悪徳商人からこの学園に通うように指示されました。まるでゲームをなぞるように……」
「だからルルはゲームの内容に沿って行動すれば助かると思ってライル様たちに近づいた。だけどそこでライル様たちの思惑を知って攻略するのではなく協力することで見返りに援助してもらう契約をしたのね?」
「はい」
「ライル様たちには前世の話を?」
「してません。だってこんな突拍子もない話……リリ様は信じてくれるんですか?」
不安そうにリリを見るルルに優しく微笑みかけてリリは頷いてみせた。
「荒唐無稽な話よね。確かに信じ難いものだわ。でも私はルルを信じるわ。だってルルは嘘をつけるような娘ではないもの」
「リ、リリ様ぁぁぁ私リリ様に一生ついて行きますぅ」
自分の姿で滂沱の涙を流しながら縋り付くルルにリリは苦笑いした。
その後ろでアンナは「嘘をつけないのではなく嘘がすぐばれる娘です」と心の内で独りごちた。
「それにアンナも転生者だしね。意外と周りにいるのかしら?」
「え!?」
「貴女、気がついていなかったのですか?」
目が点になっているルルにアンナは呆れ顔だ。
「もしかしてアンナさんは私が転生者だと気づいて?」
「当たり前でしょう。それにしても私があれだけ前世関連の話題振っていたのに気がつかないとは」
「じゃあ、じゃあ、もしかしてリリ様のお父さんも?」
「え?お父様も前世持ちなの?」
「私の話にのりで返してくるからおそらくは」
これはリリもさすがに驚いた。
「それもあって私がリリ様の専属侍女に選ばれたのではないかと」
「朝の様子だとだいぶん後悔していそうですね」
「あれは振りです振り。当主様は何だかんだ言って私を辞めさせませんから」
アンナとルル、それに父もどうやら転生者らしい。
──だから仲がいいのか……
アンナと父、ルルとアンナ。いがみ合っているようでいて楽しそうにしていると感じてはいた。
いつも父やアンナの間には入ることができない。今もルルとアンナの間に入れない時がある。そこに寂しさを伴う疎外感を抱いていた。
リリはその原因がみな転生者だったからだと理解した。彼らには特有のシンパシーがあるのだと。そして同時に、ああ母も同じように疎外感を抱いていたのかと気がついた。
──お母様はきっと孤独だったのね。私と同じ不器用だもの。
しかし、リリは疎外感の原因だ分かったので、アンナやルルとはまた違った関係を築いていけばよいのだと割り切った。そこが母とは違う。エルゼのお陰なのだろうとリリは思う。
だからリリは寂しさとともに優しい気持ちで2人を見守ることができた……
リリはアンナとルルが仲良しでも困りません。ただちょっとだけ寂しさを感じます。ちょっとだけ……
~~~~~後書きコント~~~~~
ルル「アンナさんも転生者だったとは!?」
アンナ「いや読者もとっくに気がついていたと思いますよ?」
ルル「ちょくちょくネタ振ってたからですかぁ?でもこれコメディですしぃ」
アンナ「まあそうなんですが、『リーマン予想』とか口にしてたでしょう」
ルル「もしかしてあれって私に対する符号だった!?」
アンナ「しかし、主人公以外が転生者の乙女ゲームものも珍しい」
ルル「作者も書き始めるにあたって検索しまくったみたいですよぉ。まあ、ゼロではなかったようですが……」
アンナ「まあ、誰でも考えそうなことですからね」
ルル「作者的には主人公以外が転生者で、悪役令嬢とヒロインが入れ替わるとか誰も考えまい!ふっふっふっふっ……ってやってたらしいんですけどね」
アンナ「残念な作者です」
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