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龍王と狐の来訪者
52話目
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ーーー†††ーーー
時間を少しだけ遡る。バルドラ王都フリューゲル第四層東軍事施設第4区画だった所では、雪姫と玉藻と篝火による肉弾戦と魔法の応酬が所狭しと繰り広げられている所だった
空蝉 篝火は紛うことなき実力者だ。魔力操作、魔法技術、身体能力と判断能力。そのどれをとっても一流と称していいだろう
だが、白雪姫と空狐の玉藻の2人を同時に相手取って優位にやり合えているのは、決して篝火が両者より実力的に優っているからではない。
やり合えている理由はたったの2つ
一つは白雪姫と玉藻両名の不調。玉藻は魔女の死印が消失したとはいえ依然万全には程遠く、白雪姫も魔法戦闘主体であるが故に現在龍王アーカーシャとの契約以降は魔力のリソースがそちらに大部分が割かれており満足な戦闘が出来る状態ではなかった
加えてもう一つは篝火が持っている魔導具有幻の霧笛の存在であった。
この魔導具は撹乱や陽動といったいわゆる目眩しによる時間稼ぎを得意としており、また篝火自身と霧笛の相性の良さから魔力が増大し、大量の煙霧生成を可能としていた。
2人の視覚情報に大幅な制限を課すだけでなく、また霧による光の乱反射により2人の虚像が多く出現し同士討ちという危険もはらんでいたからだ
しかし篝火としても倒すには一手足りず状況は膠着しているのが実情だった
「長引けば長引くほど不利なのは貴方の方ですよ、ダストスモーキー。足止めならいざ知らず、まさか昨日のあの死にかけのお弟子さんに武王を討たせる算段ですか?」
「……」
雪姫の言う通りであった。現在篝火の魔力は凄まじい速さで消費されている。結界の維持、煙霧の生成、外で陽動している煙の兵隊の遠隔操作を常に行い続け、魔力量は既に半分は切っているだろう。常人と比較すると何倍もあるとはいえ、それでも常識の範疇にある以上、高密度の結界の維持は後、精々10分が限度といったところだった。そうなる前に篝火は何か手を打つ必要があった
しかし先に顔色を悪くしたのは玉藻の方であった。結界魔法"囲海"は対象を逃さない為に作り上げた魔法だ。故に外界との交信は断たれているが、玉藻は外にいる項遠の魔力が突然消えたのをハッキリと感じ取ることが出来たのだ
「────遠の魔力が消えた。し、死んだのか!?彼奴が。ぐぅぅ……わしはなにをして。いや、まだ辛うじて小さいが生きておる?急げばまだ……!」
何があったのかは分からない。が、何かがあったのは確実だ。空狐の玉藻が状況打開のために動いたのは必然といえよう
「やってくれたのう。空蝉の。なるほどわしらを足止めするハラじゃったか。むざむざ、それに乗せられたわしはとんだ阿呆じゃな」
無論、篝火としても桐壺が項遠と戦っているなど夢にも思わない。しかし、事情が分からない玉藻としてもこの状況は敵の思惑通りに進んでいるとしか判断出来ないのだ
「守るべき王都じゃ。それに此処には兵たちの骸がある。傷つけたくはない。しかし、わしにこうさせたのはお前じゃ!化け物の尾を踏んだ事を後悔するといい」
「玉藻様?」
それは予兆であった。何か巨大な異変が起こる前触れのように、一瞬だけ全ての音が消えた、
ただ音の消えた中心にいる玉藻の独白だけが静かに響いていた
「雪姫殿、どうかわしを見ないでくれ……
面を外し素顔を晒すというのはれでぃーとしてもちと勇気がいることでのう」
霧に隠れて、互いの姿の視認も難しいが、冗談混じりに言葉を洩らす玉藻にとって本当の姿を晒すというのは、それこそ本当に自分の恥を他者に見せる程の覚悟がいる事であった
そんな気持ちを少しでもひた隠そうと乾いた笑いを溢しながら、玉藻は面をゆっくりと外す所作をとる
外すのと同時に空気の重みがキシリッと音と共に増し、魔力により一瞬膨張した
雪姫の目には陽炎のように玉藻の人影が霧に映っているだけだ。だがその人影がみるみる巨大な獣の影へと変化していく
尾が8本ある四足歩行の巨大な獣。変化を終えた獣が力強く吼えた。魔力を伴わないにも関わらず、音の衝撃波は一息で周囲の煙霧を全て吹き飛ばす
「なんだ」
煙が晴れると其処には豊かな大地の実りを思わせる、黄金色の稲穂のような体毛に覆われた1匹の獣がいた
その姿にある者は恐れを。ある者は敬いを。ある者は……。果たして何を見い出すのだろうか
その姿は限りなく狐に近いだろう。しかしここまで神秘さと妖艶さと禍々しさが同和している幻想的な生物などいるだろうか。目が眩むほどの黄金の体毛には面と同じ血のような紋様が迸っており、自身の身体に負けず劣らずの大きな八つの尾、そして額には第三の眼があった
玉藻はそんな自分の姿を見られるのが心底嫌なのか、雪姫の方に肩をすくめて身体を少しでも小さく見せようと涙ぐましい無駄な努力をしていた
「綺麗じゃないですか」
「……わしの姿を見てそんな事を言ってくれるのは、彼奴らだけじゃと思っておったよ」
「存外タラシなのか?雪姫殿は」
「事実を口にしただけですよ」
揶揄うように告げて玉藻は雪姫を背中に乗せる。そしてそのまま天高く飛び上がった
置き去りにした地面を見下ろしながら、滞空する
「どうするつもりですか?」
「簡単じゃ。こうする」
「"集え焔 灯せ赤星 我が怒りを見よ"」
「八尾展開"火星明煌"」
玉藻は下を見て、自身の八つの尾全てに魔力を集めていく、それは玉藻の持ちうる中で最強の攻撃だ。圧倒的な熱の塊が収束され、全てを灰塵に帰する爆炎の星が地面に撃ち落ろされた
灼熱の業火が結界内にある全てのモノを焼き払った。逃げ場など何処にもあるはずが無かった
時間を少しだけ遡る。バルドラ王都フリューゲル第四層東軍事施設第4区画だった所では、雪姫と玉藻と篝火による肉弾戦と魔法の応酬が所狭しと繰り広げられている所だった
空蝉 篝火は紛うことなき実力者だ。魔力操作、魔法技術、身体能力と判断能力。そのどれをとっても一流と称していいだろう
だが、白雪姫と空狐の玉藻の2人を同時に相手取って優位にやり合えているのは、決して篝火が両者より実力的に優っているからではない。
やり合えている理由はたったの2つ
一つは白雪姫と玉藻両名の不調。玉藻は魔女の死印が消失したとはいえ依然万全には程遠く、白雪姫も魔法戦闘主体であるが故に現在龍王アーカーシャとの契約以降は魔力のリソースがそちらに大部分が割かれており満足な戦闘が出来る状態ではなかった
加えてもう一つは篝火が持っている魔導具有幻の霧笛の存在であった。
この魔導具は撹乱や陽動といったいわゆる目眩しによる時間稼ぎを得意としており、また篝火自身と霧笛の相性の良さから魔力が増大し、大量の煙霧生成を可能としていた。
2人の視覚情報に大幅な制限を課すだけでなく、また霧による光の乱反射により2人の虚像が多く出現し同士討ちという危険もはらんでいたからだ
しかし篝火としても倒すには一手足りず状況は膠着しているのが実情だった
「長引けば長引くほど不利なのは貴方の方ですよ、ダストスモーキー。足止めならいざ知らず、まさか昨日のあの死にかけのお弟子さんに武王を討たせる算段ですか?」
「……」
雪姫の言う通りであった。現在篝火の魔力は凄まじい速さで消費されている。結界の維持、煙霧の生成、外で陽動している煙の兵隊の遠隔操作を常に行い続け、魔力量は既に半分は切っているだろう。常人と比較すると何倍もあるとはいえ、それでも常識の範疇にある以上、高密度の結界の維持は後、精々10分が限度といったところだった。そうなる前に篝火は何か手を打つ必要があった
しかし先に顔色を悪くしたのは玉藻の方であった。結界魔法"囲海"は対象を逃さない為に作り上げた魔法だ。故に外界との交信は断たれているが、玉藻は外にいる項遠の魔力が突然消えたのをハッキリと感じ取ることが出来たのだ
「────遠の魔力が消えた。し、死んだのか!?彼奴が。ぐぅぅ……わしはなにをして。いや、まだ辛うじて小さいが生きておる?急げばまだ……!」
何があったのかは分からない。が、何かがあったのは確実だ。空狐の玉藻が状況打開のために動いたのは必然といえよう
「やってくれたのう。空蝉の。なるほどわしらを足止めするハラじゃったか。むざむざ、それに乗せられたわしはとんだ阿呆じゃな」
無論、篝火としても桐壺が項遠と戦っているなど夢にも思わない。しかし、事情が分からない玉藻としてもこの状況は敵の思惑通りに進んでいるとしか判断出来ないのだ
「守るべき王都じゃ。それに此処には兵たちの骸がある。傷つけたくはない。しかし、わしにこうさせたのはお前じゃ!化け物の尾を踏んだ事を後悔するといい」
「玉藻様?」
それは予兆であった。何か巨大な異変が起こる前触れのように、一瞬だけ全ての音が消えた、
ただ音の消えた中心にいる玉藻の独白だけが静かに響いていた
「雪姫殿、どうかわしを見ないでくれ……
面を外し素顔を晒すというのはれでぃーとしてもちと勇気がいることでのう」
霧に隠れて、互いの姿の視認も難しいが、冗談混じりに言葉を洩らす玉藻にとって本当の姿を晒すというのは、それこそ本当に自分の恥を他者に見せる程の覚悟がいる事であった
そんな気持ちを少しでもひた隠そうと乾いた笑いを溢しながら、玉藻は面をゆっくりと外す所作をとる
外すのと同時に空気の重みがキシリッと音と共に増し、魔力により一瞬膨張した
雪姫の目には陽炎のように玉藻の人影が霧に映っているだけだ。だがその人影がみるみる巨大な獣の影へと変化していく
尾が8本ある四足歩行の巨大な獣。変化を終えた獣が力強く吼えた。魔力を伴わないにも関わらず、音の衝撃波は一息で周囲の煙霧を全て吹き飛ばす
「なんだ」
煙が晴れると其処には豊かな大地の実りを思わせる、黄金色の稲穂のような体毛に覆われた1匹の獣がいた
その姿にある者は恐れを。ある者は敬いを。ある者は……。果たして何を見い出すのだろうか
その姿は限りなく狐に近いだろう。しかしここまで神秘さと妖艶さと禍々しさが同和している幻想的な生物などいるだろうか。目が眩むほどの黄金の体毛には面と同じ血のような紋様が迸っており、自身の身体に負けず劣らずの大きな八つの尾、そして額には第三の眼があった
玉藻はそんな自分の姿を見られるのが心底嫌なのか、雪姫の方に肩をすくめて身体を少しでも小さく見せようと涙ぐましい無駄な努力をしていた
「綺麗じゃないですか」
「……わしの姿を見てそんな事を言ってくれるのは、彼奴らだけじゃと思っておったよ」
「存外タラシなのか?雪姫殿は」
「事実を口にしただけですよ」
揶揄うように告げて玉藻は雪姫を背中に乗せる。そしてそのまま天高く飛び上がった
置き去りにした地面を見下ろしながら、滞空する
「どうするつもりですか?」
「簡単じゃ。こうする」
「"集え焔 灯せ赤星 我が怒りを見よ"」
「八尾展開"火星明煌"」
玉藻は下を見て、自身の八つの尾全てに魔力を集めていく、それは玉藻の持ちうる中で最強の攻撃だ。圧倒的な熱の塊が収束され、全てを灰塵に帰する爆炎の星が地面に撃ち落ろされた
灼熱の業火が結界内にある全てのモノを焼き払った。逃げ場など何処にもあるはずが無かった
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