アルビノ少女と白き真炎龍《ヴェーラフラモドラコ》〜家の近くの森で絶滅したはずの龍を見つけたので、私このまま旅にでます〜

辺寝栄無

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‐1336年 日ノ炎月 5日《5月5日》‐

無常

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「たまには紳士的にいこうと……、努めてはいたんだがな――」

 男の腕が下に伸び、お嬢様とドラゴンの首にかかる。大騒ぎしていたドラゴンの鳴き声が止んだ。

「なのにノコノコと現れやがって、まぁ上手くいきすぎだとは思っていたが――。楽に稼がせてはくれんということか」

 男は、愚痴をこぼし終えると同時にこちらに目を向ける。

「分かっているだろうが。動くなよ――。」

 風が吹き、葉と葉の擦れる音とともに、男の低いドスの利いた声が広がる。

 頭が冷え、急激な速さで全身の血の気が引いていく。

 慎重に……、慎重に事を運ばなくては……。だが……――。

 身体の熱が下がっていくにつれて、ボヤけていた痛みが正常に感じられ徐々に呼吸が荒くなっていく。

 少したりとも動くわけにはいかない。しかし意識すればするほど痛みと疲労は増していき、つられてますます鼓動も速くなっていく。

「随分と疲れているようだな、肩が動いてしまっているぞ?」

 反射的に肩の動きを抑えようとして息を止めてしまう。

 鼓動の速度が跳ね上がった。ガンガン、ドクドク、うるさくてたまらない。

「随分早とちりだな、そんなに大事か?」

 お嬢様の喉元に当てられた短剣の刃に月光が反射し、キラキラと光っている。

「一旦落ち着こうじゃないか、互いにな……。ゆっくり呼吸するぐらい構わないとも」

 男に言われるがまま、大口を開け肺に大量の空気を送り込む。苦しさのあまり警戒を怠り餌に飛びついてしまう。

「おいおい、やけに大袈裟だな?」

 男が質問を投げかけてきた。しかし、答えるほどの余裕がない。

「おい、なんとか言えよ」

 ほんの少しだが、短剣が上に動いたように見えた。

 なんとか返事をしないと、でないとお嬢様が……――。

「どう、だろう……な……。」

 呼吸を続けることすら精一杯の中で、どうにして声を絞り出す。

「過剰――、すぎやしないか? 下手な演技はやめることだ。それともまさか、騙されるとでも?」

 ただただ必死に呼吸を続ける俺を見て、男は言葉を続ける。

「仲間として情けないことこの上ないが、あいつの攻撃が当たったようには見えなかったからな」

 返答を求めているのか、それとも独り言なのか、どっちつかずの言葉を投げかけながら男は品定めをするようにして引き続きこちらを見据えている。

 何か、返さねば……――。

 しかし、頭が重い。思考が回らない。

「そう、だ、な……」

 意識を保つのでやっとだ。

「肯定するのか……――? わからんな、どうした? まさか本当に演技ではないのか? たしかに狼犬人リカイナントらしからぬ動きではあったからな、それこそ猫人バスティートと遜色ないほどな。だから疲労困憊だとしてもおかしくない、とでも?」

 今度は、明らかにこちらに向かって話しかけてきている。それはわかる。が、内容が入ってこない。言葉が頭の中から滑り落ちていく。

「……――。混ざっているのか? か? だとしたら珍しい、なんてものじゃあないな。にしては外見があまりにも寄りすぎているようだが。まぁ、獣の差などわかる訳もないか。で、実際どうなんだ?」

 視界がぼやける。

 ま、ずい……、い、しき、が……。

「……!!」

 お、じょう……、さ、ま……、い、ま……た……、す……――。

「や……とか、ず……んとおそ……ざめだ…………――――」


==========


 支えていた糸が切れたかのように、ルイスは顔から地面に突っ伏して倒れた。

「むぃム!!」

 思わず声をあげてしまう。しかし、口全体を覆う腕が邪魔でうまく口が開かない。

「やっとか、随分とおそい目覚めだったな。そんなに気持ちよかったか?」

 ルイスが倒れ、後ろにシャルルが立っているのが見えた。

 口を塞いでいる腕の力が緩まった。頭を左右に振り、腕から少しずつ顔を出していく。

 舌打ちが聞こえた。シャルルの右足が地面を離れる。

「クソが! 飼い犬風情が――!!」

「やめて!!!!」

 まるで道端に転がる石ころを蹴飛ばすようにして、シャルルはルイスの腹を思いっきり蹴った。

「ルイス!」

 思わず体が前に乗り出す。

「おい、殺すなよ」

「わァってる、加減はした」

「ルイス! ルイス!!」

 シャルルの目がこっちに向いた。

「うるせェぞ! ガキ」

 シャルルに構わず私は、ひたすらルイスに叫びかけ続けた。

「おいガキ、無視してンじゃアねェぞ……、あンま調子こいてッと、殺――」

「殺すって言うんでしょ! 知ってるんだから!」

「ガ……キ……が――!」

 シャルルの体が小刻みに震え出した。私は言葉を続ける。

「ルイスが言ってたんだから! あなた達みたいな人はお金が目当てだからもし捕まっても何かされることはないって、ルイスが教えてくれたんだから!!」

「言ってくれるじゃねェか、あ? 本当に何もできねェと思ってンのか? エェエ!?」

 シャルルは声を荒げて、だんだんこっちに向かってくる。

「落ち着け」

 シモンの声が聞こえなかったのか、そのまま前進を続けるシャルルだったが、続く「傷がついては失敗するぞ」という言葉を聞き足が止まる。

 シモンの目がこっちに向いた。

「随分威勢がいいな、エレノア嬢。怖くはないのか? それとも信頼か? たしか喧嘩中だと聞いた気がするがな、いつの間に許したんだ?」

 私は、シモンとは反対方向に顔を背ける。

 瞬間、シモンに顎を掴まれた。互いの視線が合うように、無理やり顔を動かされる。

「随分と教育が行き届いているようだな。他にはなんて言われていたんだ、ん?」

 顎を掴む手の力が増し、グイっと持ち上げられる。

 私は口を目を思いっきり閉じて、自分の意思を示した。

「言えよ――」

 シモンは声が一段と低くなった。構わず私は抵抗の意思を示し続ける。顎を掴む手の力が弱まった。

「嫌われてしまったようだな。まぁやりようはいくらでもあるがな。おい――」

 左瞼に何かが触れた。しばらくして、ザクッと、地面に何かか刺さる音がした。直後、無理やり瞼を開かされた。

 目の前には、首元を刃で押さえつけられているルイスの姿があった。驚きのあまり閉じていた両目が思いっきり開いてしまう。

「や――!」

 シモンの指が瞼を離れ、肩に触れた。

「あまり、大人を舐めるなよ。それに、脅しの方法は一つじゃない、まだまだいくらでもある。一つ賢くなれたな、エレノア嬢?」

 シモンの口から発された言葉は私の心を見透かすかのようなものだった。シャルルがニヤついた顔でこちらを見ている。

「それにだ、たしかに金は多いに越したことはない。が、金額の上下より気分を優先させる奴らだっている、シャルルがいい例だ。しかも交渉次第では傷の有無はそこまで重要にならないことだってある。それに、俺なら一見無傷に見える傷だってつけれる……。こんなふうに……――」

 シモンが私の足の甲を踏んだ。

 徐々に重さを掛けられる。だんだん足の痛みが増していく。手が震えている。エスペラが震えている。

 大丈夫、何もされない……。ルイスが言ってた。何もせずにただ待っていればいいって、そう言ってた……。だから大丈夫だ……。助けに行くって、だから安心して待っててって言ってたから。きっとすぐに目を覚ます。だから大丈夫。大丈夫……、だいじょうぶ……だい、じょう……ぶ……だい、じょう――。

 足にかかっていた重さが消えた。シモンの声がした。

「まぁ、今はその予定はないがな。だからそう怖がることはない、安心してくれていい。友達の言うことだ、信じてくれるよな、なぁエレノア嬢」

 シモンは足を退け、私の顎から手を離し、再び口を開く。

「おいシャルル、そいつを起こせ」

「いや、さっきから起こそうとはしてンだけどよ、コイツ起きねェンだよ」

 顔を上げ正面を向くと、シャルルが地面に倒れているルイスに向かって、何度も何度も蹴りを入れているのが見えた。

 止めようとして声を出そうとするが、声が喉に詰まり表に出てこない。

 シャルルの目がこっちに向いた。

「おい、ガキ。今度は止めねぇのかよ?」

 口をパクパクとさせ声を出そうとしている私を見て、シャルルは心底楽しそうに顔をニヤつかせながら話し続けた。

「いいのかよ? 早く止めねェと、コイツもっとひでェコトになンぜ」

 シャルルは片足を大きく後ろに下げた。

「こンなふうに、な!」

 シャルルの放った力強い蹴りがルイスのお腹に突き刺さる。

 ルイスの体が少しだけ中に浮いた。しかしそれほどの衝撃を受けてもなお、ルイスの体はなんの反応も示してはいないようだった。

「マジかよ、コイツ……――」

「おい、まさか死んではいないだろうな……」

 シモンの言葉を聞き、シャルルはすぐさまその場にしゃがみルイスの顔に手のひらを近づけた。

「だ、だいじょうぶに決まってんだろ! 生きてるよ!!」

 シャルルは、語気を強めてはいたものの声色からして明らかに焦っているようだった。

「なら、さっさと起こせ」

「いや、けどコイツ、マジで起きねェン……、いや、ちょっと待て……マジかよコイツ!!」

 シャルルはその場から立ち上がり、ルイスの足を踏みつけた。

 瞬間、ルイスの体が大きく跳ねた。

「ヨぉ、気分はどうだよ?」

 シャルルの声に反応し、その場からすぐさま立ち上がり臨戦体制を取るルイス。が、すぐに足を庇うようにしてうずくまってしまった。

「そりゃそうなるだろうよ、むしろよく立ったぜ」

 シャルルはニヤけ顔で薄ら笑いを浮かべながら言った。

「おいシャルル、何をした――?」

「いや、コイツ――」

 シャルルは一度言葉を切り、クッ、クッ、クッ、と笑いを堪えているかのような声を漏らす。

「おい、気を抜きすぎだぞ!」

 怒鳴りつける、まではいかないものの、シモンの語気は明らかに強かった。

「しぃんぱい、クッ、すンなよ――」

 シャルルは口から空気を漏らしながら答えた。

 シャルルの体が大きく後ろにのけぞる。

 一度大きく息を吐き、シャルルは言った。

「コイツ、爪が全部抜けてやがるンだよ!!」

 シャルルはお腹を抱えながら大声で笑いだした。

 シャルルの言動全てがまるで理解できない。

「あー、なんてッたっけ……――? る――、るい、す? ――ルイス! テメェ! 随分いい家に使じゃアねェかよ、えェエ?!! いい主人を持ったもンだなァア! 爪切っ、いや、抜いてもらえるなんて! 最ッ高の主人じゃアねェかよ!!!!」

 シャルルは、ルイスを見下ろし、大声で笑い続ける。

「フォーサイスって家は犬が使われるにはこれ以上ないってぐらい最高の家だなァアア!!!!」

「お、れの、主、人を、侮辱、す、るな……――」

 苦しそうに搾り出すような声でルイスは答える。

「マァあァジかァコイツぅ!? 髄の髄まで洗脳されてやがるぜェ!!」

 しばらく笑い続けていたシャルルだったが、流石に笑い疲れたのか、目元を拭い、一度息を整えた後、再び口を開いた。

「まぁそうか、じゃねえとこんなガキのためにここまでしねぇか。いくら獣とはいえそこまで馬鹿なはずねェしな、いややっぱありえンのか? そうだな、獣だもンな」

 そう言ってシャルルは、懲りずに再び笑い始める。

「く、ちを、閉じ、ろ……――」

「は?」

 瞬間、シャルルの笑いがおさまった。

「口を、閉じろ、と言ったん、だ……」

 膝に手を置き、ゆっくりと立ち上がろうとするルイス。しかし、なかなか直立するには至らない。それどころか、膝に置いてある手を滑らせ、その場に倒れこんでしまった。

「ルイス!」

 思わず声が出てしまう。

 しかしルイスは、再度膝に手を置き、再び立ち上がろうとしている。

「健気だねぇ。……クッフ、ヤッベッ、涙で、……くッ、前が、見えねェ……、フッ――」

 出来はしないと高を括っているのだろうか、ルイスが立ち上がろうとしているにも関わらず、シャルルは何もするでもなく、ただただ笑いを必死にこらえながらルイスを眺めていた。

 ルイスが今立ち上がったところでおそらく何も変わらない、だからと言って何もしなければそれはそれで同じことだ。いや、ルイス自身が苦しい思いはしなくて済むのか、ならばじっとしていればいい。そのはずなのに、にもかかわらず、ルイスは何度も何度も立ち上がろうとしている。

 何のために? もちろん私を助けるために、だ。

「ルイス! ルイス! ルイス――! ――!」

 気が付くと呼んでいた。ルイスの名を叫んでいた。何度も、何度も、繰り返し、繰り返し、必死に叫んだ。

 のどに痛みを感じ始めたころ、気が付くとルイスは立っていた。自身の両の足で立っていた。しかし、その目は虚ろで、どこを見ているのかもわからず焦点があっていない。正直なところ、いつ倒れてもおかしくない、そう思った。

 ルイスの体が、下へと落ちる。倒れてしまう、素直にそう思った。しかし違った。

 あれは、そう、走りだそうとしているのだ。

 満身創痍の状態であろうとなお、意思はただ前だけを見て進もうとしているのだ。

「洗脳もここまでいくと不気味だな……。さすがに笑えねぇわ」

 そう言ってシャルルは、その場にかがみこんで何かを拾った。

「まぁ、いまさらどうしようがカンケぇねェ。もうおせぇンだよ」

 シャルルの腕が横に振られた。

 グチャ。

 体に石がぶつかる音がした。

 ストンと、ルイスの体が落ちた。

 もうルイスは立ち上がらない。それだけが理解できた。

「いやぁ、人生で一番笑わせてもらったわ。――さすがにもうねぇだろ。戻ろうぜ」

「おい」

 シモンの声がした。

「伝言でも残しておけ」

「あー、そっか。死体で見つかるってこともあンのか」

 シャルルはルイスに触れ、あちこち調べ始めた。

「お、いいね。あったあった」

 シャルルは、ルイスの服から紙を取り出し、指で何かを書き始める。

「――ッし。まぁ、読めー……、なくはねぇだろ。」

 シャルルは紙を何度か折り畳み、再びルイスの服へと戻す。

「いいか?」

 シモンが言う。

「おう」

 シャルルは肩を回し、一度背伸びをした。

「いやぁ長かったぜ。まぁ金には期待できるからいいけどよ」

「シャルル、こいつはお前が持て、ガキは俺が持つ」

 シモンはエスペラを指で指しながらシャルルに言った。

「は!? ヤだよ! うるせぇし、ぜってーオレのほうがめんどくせぇだろうが、俺もガキがいいわ!」

「負けた罰だ。これぐらいはやれ」

 不服そうではあったが、言い返す言葉がないのだろう、シャルルは何も言わず、私からエスペラをはぎ取り小脇に抱えた。

 案の定、エスペラは暴れだした。

「チッ、暴れるな! クソ、飛竜ワイバーンってどうやっ黙らせりゃいいンだ? うるさくてかなわねェ」

「下手なことはするな、死んだらどうする気だ? それぐらい我慢しろ」

「わァッたよ! しゃアねぇ、まぁ、これも金のためか……」

「ああ、金なんだが、ガキの方はもっといい使い道がある――」

 私とエスペラを抱え、たわいもない話を続けながら二人は歩を進める。

 もはや私に抵抗の意思はなかった。少なくともこの場では……――。
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