アルビノ少女と白き真炎龍《ヴェーラフラモドラコ》〜家の近くの森で絶滅したはずの龍を見つけたので、私このまま旅にでます〜

辺寝栄無

文字の大きさ
上 下
6 / 48
ドラキャンセント

ルンルゥノ・クィンターゴイ

しおりを挟む
「だれか、お願い。私の声をきいて……誰でもいい。”ヴォ―コアウスクルト聞いて”!」

 頭の中に声が響く。気がつくと視界には木々が広がっていた。

 ここはどこだ、そもそもどこで何をしていたっけ。

 前後の記憶が朧げだ。

「フン、木っ端の雌ドラゴン風情が。いくら我に見初められたからといって調子に乗り負ったか。貴様ごときが龍の言葉ドラコヴォルトを発ししようなど、笑わせる」

 目の前で二匹のドラゴンいる。

 一匹は燃えるような赤い鱗をしていた。赤いドラゴンは見るからに好戦的で、溢れんばかりの自信に満ちており、常に他者を見下し、威圧しているかのような堂々たる雰囲気を身にまとっていた。

 一方のもう一匹は雪の様に真っ白な鱗をしていた。白いドラゴンは所作の一つ一つから慈愛の心が感じられ、守られているような、そんな気持ちにさせてくれる、優しい雰囲気が感じられた。事実、何かを守っているのだろう。白いドラゴンはなにかを抱え込むような体勢をとり、周りを常に警戒をしているように見えた。

 二匹のドラゴンを見て、まるで吸い込まれてしまいそうなほど純粋で綺麗な色をしている、そう思った。同時に随分現実味のない光景だとも思った。だってドラゴンはもう既に絶滅したはずだから。

 それにおかしいことがもう一つある。なんでこの光景を見ても喜びの感情が湧いてこないのだろう。――いや、そもそも私とは誰だ。何も思い出せない。

 轟く様な怒号が森中に響きわたった。

「聞け! 龍の言葉ドラコヴォルトとはこう発するのだ!!」

 赤いドラゴンは大きく息を吸い、肺に大量の空気を送り込む。胸が膨らみ、赤いドラゴンの口からが発せられた。

「”プロストラード平伏せ”!」

 瞬間、空間に歪みの様なものが生じ、。 

 周りを見渡すと、一帯すべての生物が赤いドラゴンに跪きこうべを垂れていた。唯一白いドラゴンだけが腰を浮かして少しばかりの抵抗を見せているが、先ほどよりも少し頭の位置が下がっているように見えた。

「フン、十大龍デ・グランドラコたる、このアログレンティコ=ヴェーラ=フラモドラコ直々のを聞いてもなお、抵抗して見せるか。相変わらず見た目に反し尊大極まりない奴め。まぁいい、その美しさに免じて我の言うことに従うのであれば特別に許してやろう。さぁ、貴様が後生大事そうに抱えている、その腹の中の物を我に寄こすのだ」

 白いドラゴンは非常にぎこちなくゆっくりとした動きで、先ほどよりも一層腹を抱え体を丸め込んだ。

 赤いドラゴンは白いドラゴンの返答を待っているようだが、白いドラゴンから返事をする素振りは見られない。

「あくまでも抵抗を続ける気か。気丈な雌めが、ならば仕方あるまい」

 赤いドラゴンが、徐々に白いドラゴンとの距離を詰めてきた。

「我のこの手で貴様の、その腹を掻っ捌き中を確認するとしよう」

 二匹のドラゴンの距離は、たやすく互いに触れてしまうほど近くなっている。

 赤いドラゴンが再びを発した。

「”アブドゥメロモントゥル見せろ”」

 に従うかのように、周辺の生物全てが赤いドラゴンに腹を見せ仰向けになった。

 唯一白いドラゴンだけは、赤いドラゴンの に従わず必至の抵抗を続けている。

「流石に煩わしくなってきたな。”ヴォネミアブドゥメロモントゥル見せろ・ブランカネーゴ=ドラコ”」

 白いドラゴン周辺の空間が歪み、薄い膜のようなものが張られた。最初こそ、お腹を抱え込む様な格好を続けていた白いドラゴンだったが、抵抗し続けることが難しくなったのか徐々に頭が上がり始め、ついには仰向けになり手を広げ腹を見せてしまう。白いドラゴンの腹はまん丸くパンパンに膨んでいた。

 赤いドラゴンは白いドラゴンの腹に爪を立て鱗と鱗の間の筋をなぞっていく。

「やはりな。いつからだ?」

 赤いドラゴンの問いかけに対して、白いドラゴンの返事はない。

「我のに抵抗していないのだから、もう喋れるはずだがな……」

 赤いドラゴンはわざとらしい間を作り返事を待っているようだったが、白いドラゴンは依然として沈黙を続けたままだ。

「まだ抵抗を続けるか。――カハッ、カハハハハッ!」

 突如、赤いドラゴンは大声で笑い始めた。

「ああ。い、いぞ、ブランカネーゴ。貴様ぐらいだろうよ、十大龍デ・グランドラコでもなんでもない、ただの雌ドラゴンの分際で我に抵抗し続けるのは――」

 赤いドラゴンは右手の爪を立て、白いドラゴンの鱗を突き刺さした。傷口から一雫の血が滲んだ。やがて、雫は重力に従い鱗の筋を伝いながら地面へと垂れ落ちていった。     

「”…ャ…ィ”」

「ん? この期に及んで龍の言葉ドラコヴォルトを発したのか? 小さすぎてなにも聞こえんなぁ。それじゃあのではないかぁ? 愛い、愛いなぁ貴様は、カハハッ! 特別だ、もう一度発してみてもよいのだぞ。カハハハ!」

 白いドラゴンは何も言わず、ただ赤いドラゴンをまっすぐ見据えている。

「ん? せっかくなのだ、もう一度発してみろ。何、邪魔などせぬわ、だから、ほれ……」

 この状況を楽しんでいるのか、赤いドラゴンは見る見る饒舌になっていく。

「そうだよなぁ! 発するわけがないよなぁ! だって無駄だものなぁ! 十大龍デ・グランドラコでもなんでもない、木っ端の雌ドラゴン風情が龍の言葉ドラコヴォルトを発せられるわけがないものなぁ!! カハッ、カハハ、カハハハハハ――!!」

 何がそんなにおかしいのだろうか、赤いドラゴンは世界を揺らす程の大声を上げ、笑い続けていた。

「――ハハッ! ……特別だ。ここまで我を楽しませた貴様に、褒美として今回ばかりは本心で話してやろうではないか」

 赤いドラゴンは初めて自ら、白いドラゴンと目線を合わせにいった。

「貴様と、その腹の中のものを殺すことを惜しいと思わんわけではない。貴様ほど気高く美しいドラゴンはそうそう現れんだろうからな。なんせ自身と子を殺されそうになってもなお、我に媚びぬドラゴンなのだから。そして今、その腹の中にあるのはそんな貴様と我の血を引いたドラゴンだ、我とて惜しいと思わんわけではない。だが、我の血を引くドラゴンなどいてはならぬ。世界に我以外の真炎龍ヴェーラフラモドラコは要らぬのだ」

 赤いドラゴンは左手で白いドラゴンの頬を掴み、自身の方へと無理矢理引き寄せた。

「愛い、本当に愛い奴よ。そんな目を我に向けるのは十大龍デ・グランドラコ以外では貴様だけだろうよ。――ああ、もう貴様を犯せなくなるのか。惜しい、実に惜しいな」

 白いドラゴンの鱗を貫く、赤いドラゴンの指先がより深く、深く突き刺さる。腹から流れる血がより一層勢いを増した。鱗の筋を沿っていた血は段々と量を増していき、やがて筋から溢れてしまった。

「なに、特別に他の雌ドラゴンが孕んだ子のように苦しませてから食うような真似はせん。だから安心して腹の中の物を我に寄越せ」

 赤いドラゴンは軽く爪を下に引いた。それでもなお、白いドラゴンは口を閉じたままだ。

「今度こそ最後だ。我の言葉が冥途の土産にならぬよう、よく考えて発言しろ」

 白いドラゴンは首を振り頬にかけられた手を解き、自身の膨らんだ腹に目線を合わせ口を開いた。

「エスペラ」

 白いドラゴンは顔を上げ赤いドラゴンと目線を合わせた。

「この子の名は、エスペラート=ヴェーラ=フラモドラコ」

 白いドラゴンから発せされた声を聞いた、その場にいる者全てが彼女の慈愛に包まれる様な感覚を覚えた。

「フラモドラコ……それにヴェーラだと――!」

 一瞬、空気が震えた気がした。

 赤いドラゴンがゆっくりと口から息を吐いた。口元がゆらゆらと揺らめいている。

「――……まあいい、どうせすぐに殺される命だ。我の前でヴェーラ=フラモドラコという名を与えた大罪は……、特別にその命を持って償わせてやろう! ブランカネーゴ!!」

 言葉と共に赤いドラゴンはスッと爪を引いた。真っ白な鱗が鮮血に染まる。赤に染まった白いドラゴンは掠れた微かな声でを発し始めた。

「”…ィ…ィ”、”ェ…”」

 白いドラゴンの口から、小さくか細い言葉が発せられた。最後の力を振り絞って発せられたのか、白いドラゴンは言葉の終わりとともに事切れてしまった。

「フン、最後に発した言葉が龍の言葉ドラコヴォルトとはな。死の直前まで我に歯向かうか」

 赤いドラゴンは、白いドラゴンの腹の裂け目に手を突っ込んで中をかき回し何かを探しているようだ。話の流れからして探しているのはおそらく卵だろうか。

 赤いドラゴンは泥の中に埋まった何かを探すかの様に、ぐちゃぐちゃと肉や臓物を掻き分け卵を探し続けている。だが一向に見つかる気配がしない。

「クソ!! 自我すら持たぬ卵風情が。煩わしい、煩わしいぞ! ”アスペクト姿アクトゥアラ現せ”」

 白いドラゴンの死体が歪み、ウネウネと肉と臓物が一人でに蠢きだす。

 肉の隙間から淡いピンク色の卵が姿を現した。

 赤いドラゴンは卵に向かって手を伸ばす。しかし指先が卵に触れた瞬間、するりと通り抜けてしまった。 

「どういうことだ?!!」

 赤いドラゴンは卵に手のひらを重ね、握ったり、手を振り回してみたりしているが、その手は空を切るばかりであった。

「なぜだ……」

 ギリリ、と歯と歯が擦れ、軋むような音がした。

「――まさか……、成功したと言うのか。いや、しかし、あり得ん、あり得てたまるものか。そこらに溢れるただの木端の雌ドラゴンごときがなど……。絶対にあってはならぬことだ!」

 赤いドラゴンが、驚き狼狽えているうちに卵の実態はどんどん薄なっていく。

 焦りでも感じたのだろうか、赤いドラゴンは慌てた様子でを発し始めた。

「”オヴロコレスティ留まりアスペクト姿アクトゥアラ現せ”!」

 によってこの場に存在する全ての卵が、赤いドラゴンの前に引き寄せられる。しかし肝心の白いドラゴンの卵はもうすでに実態を失ってしまっており、この場から完全に消え去ってしまっているようだった。

「クソオオオォオオ!! 許さん、許さんぞ! 許してたまるものか!!」

 周辺の空気が熱を帯び始め、パチパチと何かが弾ける音がした。赤いドラゴンが息を吐く度空気が揺らぐ。

「ならば、この森ごと燃やし尽くしてくれるわ!」

 赤いドラゴンの口から真紅の炎が噴き出された。辺一帯が炎に包まれる。

 周辺に潜んでいたであろう生物全てがこの場から離れていく。

 瞬間、赤いドラゴンが大声で叫んだ。

 「“フロスティ動くな!!!!”」

 赤いドラゴンの言葉の後、一帯全ての生物が動きを止めた。

 無抵抗のまま炎に焼かれ、様々な種類の悲鳴が重なり合い森中に響き渡る。

「良い、良いぞ。だがまだ足りぬ、もっとだ。さぁ、皆よ、さらに悲鳴を上げ、音を奏でろ――。」

 赤いドラゴンは一本の指を立て両手を広げた。

「“ シゥイアブドゥメロフンドからキリェギ悲鳴プリーガス上げろ”!!」

 悲鳴の量が増し、より一層音の圧力が増した。中には口から血を吹き出しながらも、悲鳴を上げ続ける生物もいた。吐き出された血が炎に焼かれ一瞬で蒸発していく。悲鳴に混ざり様々なものが焼かれる音がした。

 赤いドラゴンは所々でを発しながら指示を出す。体はまるで酩酊めいていしているかの如く上下左右に大きく揺れている。

 その姿はまるで指揮者の様だった。

「あぁ、悲鳴が我を突き刺す。そこまでして我を殺したいか、だが無駄だ無駄。ああ、良い、心地ぞ」

 徐々に、焼ける音と共に悲鳴が小さくなっていく。気がつく頃には木々や生物は消え失せ、辺りには焼け野原のみが広がっていた。

「ついつい興が乗ってしまったわ。カハハ! 皆よ、素晴らしい演奏であったぞ。カハハハハ!」

 誰に向けてのものなのか、死体すら残らぬ焼け野原に向かって赤いドラゴンは賛辞を送る。

「見事に何も無い。塵すら残っておらぬわ、カハハハハハ――! っんむ!?」

 赤いドラゴンの永遠に続くかと思われた笑い声が急に止んだ。

「気配が消えておらぬ。まだ潜んでいるのか? 名はなんと言ったか、エス…………クソ、思い出せん!」

 赤いドラゴンは地面を蹴った。塵が中を舞い、土が大きく抉り取られる。

「仕方あるまい。”アスペクト姿アクトゥアラ現せ”!」

 に従い姿を表す者はいない。

「やはり、名を呼ばねばならぬか」

 突如として地に足が付くような感覚がした。足元に目をやるともやもやした影が足にまとわりついているように見えた。

 じゃまだ。取り払うことはできるだろうか。

 影に向かって手を伸ばそうとするが、自分の体であるにもかかわらず思うように動かせない。どうすればいいのだろう。

 横着しているとドラゴンの首が、こちらを向いた。

「ん? なんだ! 卵ではない、か……。何者だ貴様!!」

 赤いドラゴンと目が合った。もしかしなくても、見えているのか。さっきまで気づかれてすらいなかったのに……。まずい、これは殺されてしまうのではないだろうか……――。

「ブランカネーゴなのか、死んだはずでは……。まさか、龍の言葉ドラコヴォルトの影響か!?」

 ちがう。私は白いドラゴンではない。私は――。

 自分が誰かはわからなかったが、とにかく、必死に首を横に振り否定する。

「卵はどこにある? ”レスポンド答えろ・ブランカネーゴ=ドラコ”!」

 身振りが通じていないのだろうか。

 赤いドラゴンは私の必死の否定を無視して言葉をつづけた。

「喋れないのか? カハ! なんと発したか知らぬが、龍の言葉ドラコヴォルトを発し、言葉そのものを失うとはな! カハハ!!」

 今度は首を縦に振る。正しく通じているかは定かではないが。

「我を笑っているのか? 喋ることすら出来ぬ、今の貴様が?」

 ――!? まずい。今度こそ殺される――。

 赤いドラゴンに今の私がどう映っているかはわからないが、考えうる限りの中の最悪の伝わり方をしてしまったようだ。

「舐めるのも大概にしろ……――。我こそが、ヴェーラなるドラコ、アログレンティコ=ヴェーラ=フラモドラコなるぞ!」

 あまりの恐怖に、見えてはいないが体が小刻みどころではないほど震えているのがありありと感じられた。

「存在すら危うい今の貴様が、我を笑うか。調子に乗るなよ!!」

 怒りを抑え切れないのか、意味は違えど赤いドラゴンも私と同じように小刻みに震えている。

 赤いドラゴンは翼を拡げ、空に浮び上がり大きく息を吸い込んだ。

「”マラぺリディ消え失せろ”!!!!」

 大陸全体に声が響く。

 雲が割れ、空間に亀裂が入る。

 この日、その場ありとあらゆるものがにより消え去った。
しおりを挟む
最後まで読んでくださりありがとうございます。よろしければ、評価、ブックマークもよろしくお願いいたします。感想、批評好評、誤字脱字報告などいただけるもの全てありがたく頂戴いたします。
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

完結 愛のない結婚ですが、何も問題ありません旦那様!

音爽(ネソウ)
恋愛
「私と契約しないか」そう言われた幼い貧乏令嬢14歳は頷く他なかった。 愛人を秘匿してきた公爵は世間を欺くための結婚だと言う、白い結婚を望むのならばそれも由と言われた。 「優遇された契約婚になにを躊躇うことがあるでしょう」令嬢は快く承諾したのである。 ところがいざ結婚してみると令嬢は勤勉で朗らかに笑い、たちまち屋敷の者たちを魅了してしまう。 「奥様はとても素晴らしい、誰彼隔てなく優しくして下さる」 従者たちの噂を耳にした公爵は奥方に興味を持ち始め……

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません

ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは 私に似た待望の男児だった。 なのに認められず、 不貞の濡れ衣を着せられ、 追い出されてしまった。 実家からも勘当され 息子と2人で生きていくことにした。 * 作り話です * 暇つぶしにどうぞ * 4万文字未満 * 完結保証付き * 少し大人表現あり

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持

空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。 その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。 ※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。 ※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?

シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。 クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。 貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ? 魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。 ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。 私の生活を邪魔をするなら潰すわよ? 1月5日 誤字脱字修正 54話 ★━戦闘シーンや猟奇的発言あり 流血シーンあり。 魔法・魔物あり。 ざぁま薄め。 恋愛要素あり。

処理中です...