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より強くなるために
修行の始まり
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「踏み込みが甘い!」
「動きに無駄が多い!」
「守りに徹しすぎない!」
「隙を見せたらそこを突く!」
アヤカによって早速始められた修行内容は実戦形式だった。
明らかに手加減されているのにもかかわらず、リンはアヤカとの実力差を見せられ、勝てる気がしなかった。
(この女……一撃一撃が重い!)
アヤカの竹刀を叩きつけるように放たれた攻撃に、リンはただ守る事しかできなかった。
素早い攻撃ながらも、その一撃を止めた時の衝撃はただ早いだけの攻撃ではない。
その全てが洗練された一撃だったのだ。
「どうしたでござるかリン殿? これではいつまでたっても勝てぬでござるよ」
「だろうな!」
後ろに下がり体勢を立て直そうとしても、アヤカから逃れる事ができない。
「中途半端な逃げ方はかえって自らを窮地へと追い込むものでござる 多用は厳禁でござるよ!」
そしてアヤカは竹刀でではなく、リンの腹部を脚で蹴りつけた。
「ぐっ!」
「勝負ありでござな リン殿」
壁に叩きつけられ、立ち上がろうとするもそのリンの首筋へ竹刀を突きつけそう宣言された。
完膚なきまでに叩きのめされたリンは、負けを認めるしかなかった。
「……ここまでされると逆に笑えてくるな」
「素直に負けを認めるのは強くなる為にも必要でござる 自分を客観的に見ることが出来ているという事でござるからなあ」
「そりゃあどうも」
差し出された手を持ってリンは立ち上がる。
疲れた様子も見せないアヤカと、満身創痍の自分とで実力がどれほどのものか、それだけで思い知らされてしまう。
「さて……今回はこれぐらいにして明日に備えるでござるよ」
「ん? もうそんな時間か」
外を見ると既に日が沈みかけていた。
集中していて、いつのまにか時間の感覚が鈍くなっていたのだ。
「今日はとりあえず様子見も兼ねて実戦形式にしてみたでござるが 明日からは基礎的な事を教えるでござる」
「基礎?」
「まずリン殿は基礎を学ぶことでござるな 今のままでは教えても『型』がなってないのでござる」
戦いにおいて自身に合った戦い方をするのが一番良いのだという。
それを学ぶためにも、土台となる『基礎』を疎かにしてはいけないとアヤカは語った。
「とまあ そういうわけでござるから 今日の夜ごはんでも作るでござるからそこで待ってるでござるよ」
「そうしてくれると助かるよ 俺はもう疲れた」
「まだ一日目でござるよ? これくらいで根を上げていたら強くなんてなれぬでござるな~?」
「そうならないように頼りにしてますよ」
アヤカはため息をつきながら稽古場を出て行く。
行儀が悪いと思いながらも、リンはその場にバタリと寝転ぶ。
(強くなるのは良い事だが……これがいつまで続くかだな)
何度も考えているが、長く同じ場所に留まる事はとてもじゃないが良い事だとリンは思えなかった。
「逆に考えれば魔王軍を迎え撃つのなら 留まってたほうが都合がいいか……」
今はそうやって無理やり納得させるしかなかった。
急がば回れよく言うように、焦ってしまえば出来る事も出来なくなってしまう。
(うん そう思おう それが嫌ならさっさとアヤカを倒せるようになってしまおう)
「待たせたでござるな!」
そんな事を考えていると、稽古場の戸を勢いよく開く。リンが思っていたよりもずっと早くアヤカは帰ってきた。
「腹が減っては何とやら 食事も立派な修行の一つ さあ! 遠慮なく食べるでござるよ!」
「……何だこれ? 鉄球か?」
そう言って差し出された皿の上に乗っていたのは黒い球体のような何かだった。
「おにぎりでござる」
「……ん?」
満面の笑みでアヤカはそう告げるが、リンは「何言ってんだ?」っといった表情を隠せずにいた。
「おにぎりでござる」
「それは聞いた」
「何でござるかリン殿? 不満があるなら言ったらどうでござるか」
「いやこれは……おにぎりなんだよな?」
「どう見てもおにぎりでござろう?」
「どう見ても違うから聞いてんだよ」
おにぎりの定義がこの世界では違うのか、あるいはアヤカが『これはおにぎりです』と言い張っているだけなのか、異世界人のリンには判断するのが難しい。
「味は保証するでござるよ」
「んなもん握るだけなんだから塩加減ぐらいしか失敗しようがないだろうが」
「まあまあそう言わずに一口!」
有無も言わせず笑顔で勧めてくるアヤカに、リンは仕方なく重くて鉄球のようなおにぎりを口に含む。
「……どうでござる?」
「固いんですけど」
味は思っていた以上に普通だった。
だが固い。噛めないほどではないが、とにかく固かった。
「ん~? 何がいけないんでござるかな~?」
「アンタのその馬鹿力のせいなんじゃ」
「おっと 乙女に対してそそんな事言ってはダメでござるよ?」
「乙女はおにぎりを鉄球に変えたりしないんだよ」
そしてその鉄球と化し、もはや凶器とも言えるおにぎりを投げつけられる。
「そう言うならリン殿が作るでござる」
プイッとそっぽを向き、頬を膨らませてアヤカ不機嫌になってしまう。
「そう拗ねるなよ 何か材料があれば俺が作る」
「いや 米しかないでござる」
「そこからじゃねえか」
「いや~! 一人だとそういうのめんどくさくて」
まるで人ごとのように「ハハハッ」と笑う見てリンは重いため息を吐く。
「明日は修行の前に買い出しが先だ これから一緒だってのにこんなんじゃ先が思いやられる」
「え~?」
「アンタが俺に作れって言ったんだから文句言うな この調子だと料理以外も色々決めた方が……」
「なんかめんどくさい彼女みたいでござるよリン殿」
「黙れ自称乙女 弟子入りしてやってるんだからこれからの事を考えるのは当たり前で……」
「あ~! わかったでござるわかったでござる! そういうのは明日決めて 今日はもう風呂にでも入って休むでござるよ!」
これはまずいと感じたのかアヤカはリンの言葉を遮り、とりあえず明日までの保留とした。
「風呂……か それならあんたから入ったらどうだ?」
「いや先を譲るでござるよ 疲れているのはリン殿でござろうから」
「不本意であるとはいえ 居候させてもらう身だからな……じゃんけんでもするか?」
「不本意って……まあそれは良いとしてはて? 『じゃんけん』とは?」
「なんだ? この世界にはじゃんけんが無いのか」
意外な事実を知って驚くがここは『勝敗を決する』事ができるじゃんけんをリンはしたかった。
「簡単だ この『ぐう』 に強いのが『ぱあ』 そのぱあに強いのがこの『ちょき』」
「そしてそのちょきに強いのがぐう……でござるな?」
「その通りだ その三すくみの内一つ選んで相手と同時に出す これに勝ったほうが先に風呂に入るというのはどうだ?」
「はは~ん? さてはリン殿 拙者に勝てなかったからせめてそのじゃんけんでぐらいは勝ちたいという事でござるな?」
意外にも負けず嫌いで子供っぽいリンの姿を見て、ニヤニヤしながらアヤカは拳を出す。
「相手にとって不足無し その勝負受けて立つでござるよ」
「ならいくぞ 合図と同時にさっき言ったのを出せよ」
「うむ では……」
「いくぞ……」
小規模でとても平和な真剣勝負、その戦いの火蓋が今切られた。
そして、結果は出た。
「いや~! 極楽極楽~」
「……」
数十回のあいこの末に、アヤカの勝利に終わった。
自分の提案した勝負で敗北するという悔しさに、リンはやらなきゃ良かったと今更後悔していた。
「簡単に勝負事ができるというのはなかなか良いものでござった! これからは物事を決めるときはじゃんけんで決めるとしよう!」
「そうですか それは良かったですね」
「それはそうともう少し火力が欲しいでござるな もし良ければ賢者の石で温めてはござらぬか?」
「賢者の石の力をなんだと……」
風呂の温度調節のため伝説の賢者の石の力を使わせようとするアヤカに、ちょっとお灸を据えてやろうと右手に力を込める。
「熱すぎても知らな……?」
「ん? どうしたでござるか?」
「どういう……事だ?」
リンは力を込めた右手の拳を解いて、手の平を見つめた。
「賢者の石が……出てこない?」
薪を燃やそうと、火の聖剣『フレアディスペア』を出そうとした。
だがリンの呼びかけに聖剣は、応じる事は無かったのだ。
「動きに無駄が多い!」
「守りに徹しすぎない!」
「隙を見せたらそこを突く!」
アヤカによって早速始められた修行内容は実戦形式だった。
明らかに手加減されているのにもかかわらず、リンはアヤカとの実力差を見せられ、勝てる気がしなかった。
(この女……一撃一撃が重い!)
アヤカの竹刀を叩きつけるように放たれた攻撃に、リンはただ守る事しかできなかった。
素早い攻撃ながらも、その一撃を止めた時の衝撃はただ早いだけの攻撃ではない。
その全てが洗練された一撃だったのだ。
「どうしたでござるかリン殿? これではいつまでたっても勝てぬでござるよ」
「だろうな!」
後ろに下がり体勢を立て直そうとしても、アヤカから逃れる事ができない。
「中途半端な逃げ方はかえって自らを窮地へと追い込むものでござる 多用は厳禁でござるよ!」
そしてアヤカは竹刀でではなく、リンの腹部を脚で蹴りつけた。
「ぐっ!」
「勝負ありでござな リン殿」
壁に叩きつけられ、立ち上がろうとするもそのリンの首筋へ竹刀を突きつけそう宣言された。
完膚なきまでに叩きのめされたリンは、負けを認めるしかなかった。
「……ここまでされると逆に笑えてくるな」
「素直に負けを認めるのは強くなる為にも必要でござる 自分を客観的に見ることが出来ているという事でござるからなあ」
「そりゃあどうも」
差し出された手を持ってリンは立ち上がる。
疲れた様子も見せないアヤカと、満身創痍の自分とで実力がどれほどのものか、それだけで思い知らされてしまう。
「さて……今回はこれぐらいにして明日に備えるでござるよ」
「ん? もうそんな時間か」
外を見ると既に日が沈みかけていた。
集中していて、いつのまにか時間の感覚が鈍くなっていたのだ。
「今日はとりあえず様子見も兼ねて実戦形式にしてみたでござるが 明日からは基礎的な事を教えるでござる」
「基礎?」
「まずリン殿は基礎を学ぶことでござるな 今のままでは教えても『型』がなってないのでござる」
戦いにおいて自身に合った戦い方をするのが一番良いのだという。
それを学ぶためにも、土台となる『基礎』を疎かにしてはいけないとアヤカは語った。
「とまあ そういうわけでござるから 今日の夜ごはんでも作るでござるからそこで待ってるでござるよ」
「そうしてくれると助かるよ 俺はもう疲れた」
「まだ一日目でござるよ? これくらいで根を上げていたら強くなんてなれぬでござるな~?」
「そうならないように頼りにしてますよ」
アヤカはため息をつきながら稽古場を出て行く。
行儀が悪いと思いながらも、リンはその場にバタリと寝転ぶ。
(強くなるのは良い事だが……これがいつまで続くかだな)
何度も考えているが、長く同じ場所に留まる事はとてもじゃないが良い事だとリンは思えなかった。
「逆に考えれば魔王軍を迎え撃つのなら 留まってたほうが都合がいいか……」
今はそうやって無理やり納得させるしかなかった。
急がば回れよく言うように、焦ってしまえば出来る事も出来なくなってしまう。
(うん そう思おう それが嫌ならさっさとアヤカを倒せるようになってしまおう)
「待たせたでござるな!」
そんな事を考えていると、稽古場の戸を勢いよく開く。リンが思っていたよりもずっと早くアヤカは帰ってきた。
「腹が減っては何とやら 食事も立派な修行の一つ さあ! 遠慮なく食べるでござるよ!」
「……何だこれ? 鉄球か?」
そう言って差し出された皿の上に乗っていたのは黒い球体のような何かだった。
「おにぎりでござる」
「……ん?」
満面の笑みでアヤカはそう告げるが、リンは「何言ってんだ?」っといった表情を隠せずにいた。
「おにぎりでござる」
「それは聞いた」
「何でござるかリン殿? 不満があるなら言ったらどうでござるか」
「いやこれは……おにぎりなんだよな?」
「どう見てもおにぎりでござろう?」
「どう見ても違うから聞いてんだよ」
おにぎりの定義がこの世界では違うのか、あるいはアヤカが『これはおにぎりです』と言い張っているだけなのか、異世界人のリンには判断するのが難しい。
「味は保証するでござるよ」
「んなもん握るだけなんだから塩加減ぐらいしか失敗しようがないだろうが」
「まあまあそう言わずに一口!」
有無も言わせず笑顔で勧めてくるアヤカに、リンは仕方なく重くて鉄球のようなおにぎりを口に含む。
「……どうでござる?」
「固いんですけど」
味は思っていた以上に普通だった。
だが固い。噛めないほどではないが、とにかく固かった。
「ん~? 何がいけないんでござるかな~?」
「アンタのその馬鹿力のせいなんじゃ」
「おっと 乙女に対してそそんな事言ってはダメでござるよ?」
「乙女はおにぎりを鉄球に変えたりしないんだよ」
そしてその鉄球と化し、もはや凶器とも言えるおにぎりを投げつけられる。
「そう言うならリン殿が作るでござる」
プイッとそっぽを向き、頬を膨らませてアヤカ不機嫌になってしまう。
「そう拗ねるなよ 何か材料があれば俺が作る」
「いや 米しかないでござる」
「そこからじゃねえか」
「いや~! 一人だとそういうのめんどくさくて」
まるで人ごとのように「ハハハッ」と笑う見てリンは重いため息を吐く。
「明日は修行の前に買い出しが先だ これから一緒だってのにこんなんじゃ先が思いやられる」
「え~?」
「アンタが俺に作れって言ったんだから文句言うな この調子だと料理以外も色々決めた方が……」
「なんかめんどくさい彼女みたいでござるよリン殿」
「黙れ自称乙女 弟子入りしてやってるんだからこれからの事を考えるのは当たり前で……」
「あ~! わかったでござるわかったでござる! そういうのは明日決めて 今日はもう風呂にでも入って休むでござるよ!」
これはまずいと感じたのかアヤカはリンの言葉を遮り、とりあえず明日までの保留とした。
「風呂……か それならあんたから入ったらどうだ?」
「いや先を譲るでござるよ 疲れているのはリン殿でござろうから」
「不本意であるとはいえ 居候させてもらう身だからな……じゃんけんでもするか?」
「不本意って……まあそれは良いとしてはて? 『じゃんけん』とは?」
「なんだ? この世界にはじゃんけんが無いのか」
意外な事実を知って驚くがここは『勝敗を決する』事ができるじゃんけんをリンはしたかった。
「簡単だ この『ぐう』 に強いのが『ぱあ』 そのぱあに強いのがこの『ちょき』」
「そしてそのちょきに強いのがぐう……でござるな?」
「その通りだ その三すくみの内一つ選んで相手と同時に出す これに勝ったほうが先に風呂に入るというのはどうだ?」
「はは~ん? さてはリン殿 拙者に勝てなかったからせめてそのじゃんけんでぐらいは勝ちたいという事でござるな?」
意外にも負けず嫌いで子供っぽいリンの姿を見て、ニヤニヤしながらアヤカは拳を出す。
「相手にとって不足無し その勝負受けて立つでござるよ」
「ならいくぞ 合図と同時にさっき言ったのを出せよ」
「うむ では……」
「いくぞ……」
小規模でとても平和な真剣勝負、その戦いの火蓋が今切られた。
そして、結果は出た。
「いや~! 極楽極楽~」
「……」
数十回のあいこの末に、アヤカの勝利に終わった。
自分の提案した勝負で敗北するという悔しさに、リンはやらなきゃ良かったと今更後悔していた。
「簡単に勝負事ができるというのはなかなか良いものでござった! これからは物事を決めるときはじゃんけんで決めるとしよう!」
「そうですか それは良かったですね」
「それはそうともう少し火力が欲しいでござるな もし良ければ賢者の石で温めてはござらぬか?」
「賢者の石の力をなんだと……」
風呂の温度調節のため伝説の賢者の石の力を使わせようとするアヤカに、ちょっとお灸を据えてやろうと右手に力を込める。
「熱すぎても知らな……?」
「ん? どうしたでござるか?」
「どういう……事だ?」
リンは力を込めた右手の拳を解いて、手の平を見つめた。
「賢者の石が……出てこない?」
薪を燃やそうと、火の聖剣『フレアディスペア』を出そうとした。
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