68 / 83
Chapetr2
068 レティシアとこれでも頑張った水着回(14/20)
しおりを挟む
「海に行こうよ」
なんてマリーたちに言えば、自分たちじゃなくてアカリさんを誘えと言うんだろう。最近冷たいんだよねアイツら。
私だって誘えるものなら誘いたい、でも無理なの。
恥ずかしい?それもある。
お仕事の邪魔しちゃ悪い?それもある。
一番の理由は、私が彼の連絡先を知らないことにある。こんな状態じゃ付き合ってるとは言えないよね~。
「なるほど。向こうが積極的に参戦してこないなら、プールに行こう。仕事中バッタリ会っちゃった、ていうのも起こらないように」
「イヤだよ。逢いたいのは逢いたいんだから」
別にチャレンジをしているわけじゃない。確率が低いところに行く理由がどこにあるの?
「そう言わないでよ。こっちにも問い合わせが来てて面倒なんだからさ」
「問い合わせ?何の」
「レティシア、あなた秋ぐらいに男の子たちと親しくなりませんでしたか?」
「あ」
すっかり忘れてた……
「アイツらがどこか遊びに行こうってうるさくて……」
「あれ~」
だよね、私かなりヒドくないか?
「お詫びついでに、そっかぁ行くしかないね……どうして私に直接言ってこないんだ?何でソフィア?」
「あんたみたいに簡単な人間関係じゃないのよ」
おーい、こっちを見なさい。
てなわけで、都民プールだ。
そして水着も選べない女。だって水着なんてMANGAの世界だよ?あとはタウン誌で見るくらい。私服だって、お仕事でもらったものばっかりだし、着こなしのパターンはスタイリストさんに教えてもらったものを踏襲しているだけ。
「そ、ソフィアちゃん?ちょっとこれ、イヤかなり……可愛いわね!」
「そうでしょう、地球で19世紀後半に爆発的に流行った主流の……」
「そんなわけあるかぁ!」
私だって知っている。コレは禁断の「スクミズ」ってやつだ。ご禁制の品をどうやって……
「イヤ、そんなヤバいやつじゃないから。普通に機能的で良い水着だよ。はい、これ着て体のライン隠してね」
いわゆるラッシュガードという物を渡されて羽織る。もも上丈の完全ガードタイプだ。
「あ、アリガト。で二人はお洒落なセパレート。そういうわけね」
私の参加は必須だけど、男共にチヤホヤされたい君達にとって、私のパーフェクトボディは邪魔ってことね。
「なんて浅ましい!」
「……何考えてるのかは分かるけどさ」
「レティシア、こういうプール初めてでしょう?……「凄く見られる」のよ?」
「私たちはレティシアがプールを楽しめるようにって思ってるだけよ」
「ソフィア……」
私には勿体ないような友達だよ。
「ソフィアは別に思惑があるんだけどね」
「何のことかな!?」
台無しだよ。
ギルバートとジャーヴィそれともう一人、トーマスと言うらしい三人は、目立つイケメングループとなって注目されている。成る程な、見られてる。
「お待たせ~」
ソフィアがブンブン手を振ると向こうも手を振り返してくる。なんか打ち解けてるな、私が知らない間に何かあったの?
「お、お久しぶり……」
「レティシア、そうだね久しぶり」
ジャーヴィはどうでもいいとして、ギルバートにはなんか申し訳ない。
しばらくはプールサイドでおしゃべりタイム。どうやらソフィアのお目当てはトーマス君みたい。キラキラ笑顔で彼に話しかけてて、めちゃ可愛い。側で見てるマリーがちょっと怖いけど。
私たちはボソボソと近況報告。ああ、あれだけ親身に寄り添ってくれた、ギルバートの笑顔が今はしんどい。嫌いじゃないだけに、いたたまれない。私の心が君にないこと、気付いてるんだろうな……。
「そう言えば、アカリさんと会ったぜ」
バカがいた!……どうしてここで彼の話がでるの!?
あからさまに焦りだした私を見ても、ギルバートは優しく笑っている。え、それはそれで怖いんだけど。
「ソフィア情報で気になってたんだけどさ」
内通者め。
「あの人すごいな、怖い」
怖くないよ!
「良い人なんだよ。話しやすいし、昼飯も誘ってくれたりさ。でも、なんて言えばいいんだろ。自然の綺麗な雄大な景色も見てるとなんか怖い?そんな気分になる」
「生き物のレベルが違うって感じだったよ、オレ。だから、絶対航空隊に行きたくなったね」
「俺も。俺はアカリさんに憧れるけど、トーマスはレベッカさん狙いだろ?」
バカは飛び火させるのが上手い。
「だからって、君を諦める気はないんだ」
ジャーヴィがソフィアとじゃれ合いだしたので、ギルバートと二人になった。途端に彼は私を見て言う。
アカリさんがこんな目で私を見て、同じことを言ってくれたら……。
想像するともう恥ずかしくて、よくわからなくなったのでとにかくここから逃げよう!私はプールに飛び込んだ。
何だかんだでたっぷり楽しんでの帰り道。
当然のように一行の前を通り過ぎる、変な車。
私は思いっきり手を振って、運転手も軽く挨拶してくれる。
「また逢えた」
「そんなバカな。確率ってどうなってるの」
確率論じゃないのよソフィア。決まってる筋書きなの。
なんてマリーたちに言えば、自分たちじゃなくてアカリさんを誘えと言うんだろう。最近冷たいんだよねアイツら。
私だって誘えるものなら誘いたい、でも無理なの。
恥ずかしい?それもある。
お仕事の邪魔しちゃ悪い?それもある。
一番の理由は、私が彼の連絡先を知らないことにある。こんな状態じゃ付き合ってるとは言えないよね~。
「なるほど。向こうが積極的に参戦してこないなら、プールに行こう。仕事中バッタリ会っちゃった、ていうのも起こらないように」
「イヤだよ。逢いたいのは逢いたいんだから」
別にチャレンジをしているわけじゃない。確率が低いところに行く理由がどこにあるの?
「そう言わないでよ。こっちにも問い合わせが来てて面倒なんだからさ」
「問い合わせ?何の」
「レティシア、あなた秋ぐらいに男の子たちと親しくなりませんでしたか?」
「あ」
すっかり忘れてた……
「アイツらがどこか遊びに行こうってうるさくて……」
「あれ~」
だよね、私かなりヒドくないか?
「お詫びついでに、そっかぁ行くしかないね……どうして私に直接言ってこないんだ?何でソフィア?」
「あんたみたいに簡単な人間関係じゃないのよ」
おーい、こっちを見なさい。
てなわけで、都民プールだ。
そして水着も選べない女。だって水着なんてMANGAの世界だよ?あとはタウン誌で見るくらい。私服だって、お仕事でもらったものばっかりだし、着こなしのパターンはスタイリストさんに教えてもらったものを踏襲しているだけ。
「そ、ソフィアちゃん?ちょっとこれ、イヤかなり……可愛いわね!」
「そうでしょう、地球で19世紀後半に爆発的に流行った主流の……」
「そんなわけあるかぁ!」
私だって知っている。コレは禁断の「スクミズ」ってやつだ。ご禁制の品をどうやって……
「イヤ、そんなヤバいやつじゃないから。普通に機能的で良い水着だよ。はい、これ着て体のライン隠してね」
いわゆるラッシュガードという物を渡されて羽織る。もも上丈の完全ガードタイプだ。
「あ、アリガト。で二人はお洒落なセパレート。そういうわけね」
私の参加は必須だけど、男共にチヤホヤされたい君達にとって、私のパーフェクトボディは邪魔ってことね。
「なんて浅ましい!」
「……何考えてるのかは分かるけどさ」
「レティシア、こういうプール初めてでしょう?……「凄く見られる」のよ?」
「私たちはレティシアがプールを楽しめるようにって思ってるだけよ」
「ソフィア……」
私には勿体ないような友達だよ。
「ソフィアは別に思惑があるんだけどね」
「何のことかな!?」
台無しだよ。
ギルバートとジャーヴィそれともう一人、トーマスと言うらしい三人は、目立つイケメングループとなって注目されている。成る程な、見られてる。
「お待たせ~」
ソフィアがブンブン手を振ると向こうも手を振り返してくる。なんか打ち解けてるな、私が知らない間に何かあったの?
「お、お久しぶり……」
「レティシア、そうだね久しぶり」
ジャーヴィはどうでもいいとして、ギルバートにはなんか申し訳ない。
しばらくはプールサイドでおしゃべりタイム。どうやらソフィアのお目当てはトーマス君みたい。キラキラ笑顔で彼に話しかけてて、めちゃ可愛い。側で見てるマリーがちょっと怖いけど。
私たちはボソボソと近況報告。ああ、あれだけ親身に寄り添ってくれた、ギルバートの笑顔が今はしんどい。嫌いじゃないだけに、いたたまれない。私の心が君にないこと、気付いてるんだろうな……。
「そう言えば、アカリさんと会ったぜ」
バカがいた!……どうしてここで彼の話がでるの!?
あからさまに焦りだした私を見ても、ギルバートは優しく笑っている。え、それはそれで怖いんだけど。
「ソフィア情報で気になってたんだけどさ」
内通者め。
「あの人すごいな、怖い」
怖くないよ!
「良い人なんだよ。話しやすいし、昼飯も誘ってくれたりさ。でも、なんて言えばいいんだろ。自然の綺麗な雄大な景色も見てるとなんか怖い?そんな気分になる」
「生き物のレベルが違うって感じだったよ、オレ。だから、絶対航空隊に行きたくなったね」
「俺も。俺はアカリさんに憧れるけど、トーマスはレベッカさん狙いだろ?」
バカは飛び火させるのが上手い。
「だからって、君を諦める気はないんだ」
ジャーヴィがソフィアとじゃれ合いだしたので、ギルバートと二人になった。途端に彼は私を見て言う。
アカリさんがこんな目で私を見て、同じことを言ってくれたら……。
想像するともう恥ずかしくて、よくわからなくなったのでとにかくここから逃げよう!私はプールに飛び込んだ。
何だかんだでたっぷり楽しんでの帰り道。
当然のように一行の前を通り過ぎる、変な車。
私は思いっきり手を振って、運転手も軽く挨拶してくれる。
「また逢えた」
「そんなバカな。確率ってどうなってるの」
確率論じゃないのよソフィア。決まってる筋書きなの。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
ちょいダン? ~仕事帰り、ちょいとダンジョンに寄っていかない?~
テツみン
SF
東京、大手町の地下に突如現れたダンジョン。通称、『ちょいダン』。そこは、仕事帰りに『ちょい』と冒険を楽しむ場所。
大手町周辺の企業で働く若手サラリーマンたちが『ダンジョン』という娯楽を手に入れ、新たなライフスタイルを生み出していく――
これは、そんな日々を綴った物語。
Select Life Online~最後にゲームをはじめた出遅れ組
瑞多美音
SF
福引の景品が発売分最後のパッケージであると運営が認め話題になっているVRMMOゲームをたまたま手に入れた少女は……
「はあ、農業って結構重労働なんだ……筋力が足りないからなかなか進まないよー」※ STRにポイントを振れば解決することを思いつきません、根性で頑張ります。
「なんか、はじまりの街なのに外のモンスター強すぎだよね?めっちゃ、死に戻るんだけど……わたし弱すぎ?」※ここははじまりの街ではありません。
「裁縫かぁ。布……あ、畑で綿を育てて布を作ろう!」※布を売っていることを知りません。布から用意するものと思い込んでいます。
リアルラックが高いのに自分はついてないと思っている高山由莉奈(たかやまゆりな)。ついていないなーと言いつつ、ゲームのことを知らないままのんびり楽しくマイペースに過ごしていきます。
そのうち、STRにポイントを振れば解決することや布のこと、自身がどの街にいるか知り大変驚きますが、それでもマイペースは変わらず……どこかで話題になるかも?しれないそんな少女の物語です。
出遅れ組と言っていますが主人公はまったく気にしていません。
○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○
※VRMMO物ですが、作者はゲーム物執筆初心者です。つたない文章ではありますが広いお心で読んで頂けたら幸いです。
※1話約2000〜3000字程度です。時々長かったり短い話もあるかもしれません。
【毎日投稿中】エルフだったの忘れてた……
ころキャベ
SF
80歳の青山アリアは、ボランティアとして草むしり中に突然意識を失う。目覚めると、彼女はエルフの姿となって異世界。そこは彼女が80年間過ごした世界ではなく、現実の世界だった。以前いた世界が作られた世界だったと知る。アリアに寄り添うのは、かつてのロボット同僚である紗夜。紗夜から魔力を授かり、アリアは新たな冒険に向けて魔法を学びを始める。彼女の現実生活は、果たしてどんな展開を迎えるのか?
夫が浮気した
下菊みこと
恋愛
現実世界ジャンルにしましたがちょっと浮世離れしたお話。
ざまぁというほどきつい処分でもないかも。
でも浮気者二人に制裁は下しています。
御都合主義のハッピーエンド。
小説家になろう様でも投稿しています。
サイバーオデッセイ - バーチャル都市の守護者と精霊たち - (挿絵アニメ)
寄代麻呂人
SF
未来×リアル&バーチャル(サイバーパンク)×AI(神)×ファンタジー×サイバー攻撃の物語。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
西暦3666年、地球上のいくつかの都市がすでに水没。
それでも3つの人間の抗争が千年繰り返されており、度重なる戦いや環境破壊の影響のため、
人々は10万人規模の自給自足可能な水上都市上にリアルとバーチャルが融合したバーチャル都市で生活を営んでいた。
第一部 デジタル国家編
進化を望む人間の物語
人々は、自立分散国家を形成し、
・シーブリーズサンクチュアリ
・アクアメトロポリス
・ブルーホライゾン
・アトランティスリボーン
といった水上都市国家(アクアポリス)で生活を営んでいる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最初はゆっくりと物語は進んでいきます。
書きたいテーマとなんとなくの荒筋は決まっているので、
ちょっと退屈な「話」のときもありますが、読み進めていくとつながりがあり、
基本毎日更新するので、気長に読んでください。
AIやコンピュータ関連のネタをちりばめていきます。
第二部 デジタルゴット編
第三部 TOK YO編
クリックしてみてくださいとある挿絵は、挿絵が動きます。
(第14話~漆黒の女~ の最初の女性画像等)
挿絵みるだけでも面白いと思うので、ぜひご覧ください。
仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
天つ乙女と毛獣
あわ☆さくら
SF
巷のニュースで話題の"地方応援(再生)"と"絆"をテーマとした天つ乙女と毛獣という小説です。
西暦2010年の千葉県館山を舞台に百合子という少女が天女となり、ヨモツと名乗る獣とその首謀者らに立ち向かいつつ、仲間などの絆に気付くことを通して成長してゆく地域応援型和風SFファンタジーストーリーであります。
pixivでも公開しております。
■全体のあらすじ
千葉県館山、海と森などの自然に恵まれた街に広瀬百合子という女の子が住んでいた。
彼女は14歳で、君津にある私立中学校に通う""ごくふつうの中学生""だった。
しかし、ある時、学校から帰ろうと館山銀座商店街を歩いていた時、ゴリラのような獣の襲われ、迷子となっていた少女とともに拉致されそうになる。
百合子は、絶望の淵にさらされる中、突然発生した炎に包まれて茜色の衣を纏う天女タキリとなる。
それとともに、色違いで真紅色の衣を纏い、従妹と名乗る天女のトヨタマと協力し、獣やそれらを操る首謀者を館山の街から退ける。
このことをきっかけとし、彼女は天女として獣と闘いながら仲間との絆の大切さに気づいてゆく和風SFファンタジー小説です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる