自害したら転生して、異世界生活??~起きたら貴族になっていた~

棚から牡丹

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第四十五話 賑やかでござる。

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 武器屋の中に入ると、いかにもというおっさんがいた。

「おう。いらっしゃい。どんな武器がお求めだ?」

「その前に、玄関の前に置いてある剣は、抜けないのか?」

「あぁーあれか。あれは、ただの置物だぞ。もし折ったりしたら、弁償だからな。」

「そうか……伝説の剣だと思ってしまった。」

「アハハハハ。何処かの洞窟の一番下にあるとは聞いたことがあるな。兄ちゃんたちにはまだ早いな」

「そ、そうですか。それで僕は剣を見に来た。違う国だと違うものがあるのかなと思って」

「そうか。じゃあ見回ってきな。ほしい物があればまた声を掛けてくれ。」

 お店の中はごちゃごちゃしていると思っていたが、そんなことはなく、きっちりと並んでいた。剣などには、普通の剣であれば、素材が記載されており、攻撃力なども一緒に書かれていた。それも沢山だ。

 素材は、木で出来ている物からミスリルで出来ている物まで多種様々である。

「レン君、いっぱいあるよね。いつもの武器屋がへなちょこに見えてきたよ」

「そんなことはないと思う。まあ、これには勝てない」

「そうだよね。向こうに魔法剣があるよ。行ってみよう。」

「わかった。弓はいいのだろうか。」

 魔法剣は属性によって、値段が違い、闇と光以外は誰でも買えそうな値段だ。魔法が使えないと意味がないので、買う前に魔法の属性を見える機会に触れることが無駄買いにならないだろう。

「私は魔法剣はうまく使う自信ないよ。」

「待て。待て。弓はどこ行った??」

「あー弓ね。持っているよ。」

「そこじゃない。見て行かないの?」

「あ、そういうことね。見る見る。」

「はぁ。」

 レオンはそっと溜息を吐き、弓が売っている処へ向かった。弓は、糸の部分で結構変わる。ランクBの魔物、毒錦蜘蛛は、金貨20枚といったところだろう。結局は消耗が早いか遅いかだけでうまい下手が物をいう。

「おー。いっぱいあるじゃん。うちらのところとは大違いだ」

「そうだね。私はまだまだ使えるからまた今度でいいよ。」

「そう。僕も剣はあるからいらないしな。次の店でも行こうか」

 二人は、店を出て宿屋とは別の方向へ向かった。

「リナ。なんか変わったお店がある。本のマークをしている看板が立っているよ」

「本当だわ。本が売っているお店。見たことが無いね。ちょっと中入ってみようよ」

「そうだね。少し気になる」

 中に入ると、季節のおすすめの本と大々的に掲示されていた。怖い話集のシリーズ化になっているのもが置かれていた。稲谷巡五郎作の作品で帝国では大人気で増版が次々に行われている。右手の方には、誰でも読みやすい本と掲示してあった。そこには〈移転したらゴブリンだったような〉が置かれており、大人気らしい。次々と本が減っていった。左手には、〈誰でも簡単!!貴族の接し方〉が置いてある。まさに二人のことだ。平民(商人も含む)は貴族とは普通は出会うこともないため、接し方がいまいちわからないのだ。だから、この本はうってつけのものだった。最後奥の方には、〈だれでもわかる魔法の本〉などが置いてあった。隣の国紹介という本もあり、いろいろとおいてある店だ。

「レン君、こんなに本があるのは家ぐらいだとは思っていたけど、それよりここにはあるよね」

「そうかな。屋敷にあるのはこのお店と同等ぐらいだと思う。ただ、屋敷にある本は難しい本ばかりだったけれども」

「そうなんだ。本棚は見たけど、本の中身までは見たことは無かった。」

「普通はそうだと思う。じゃあ、誰でも読める本は少しばかり買っていくよ」

「そうだね。私も買うわ」

 レオンは、勿論〈転移したらゴブリンだったような〉を買うようだ。ミニ色紙がついており少し得した気分となる。王都に戻ったときには販売していないため、二冊ほど買ったようだ。

 彼女は、巷で有名な衣服が載っている雑誌を買ったようだ。まあ、年頃の女の子だ。家に戻ると怒られるのは確かである。まあ、寛容な貴族のところなのでなんとかなるだろう。

 他には、勇者の本を貰ったようだ。これは無料で自由に持っていくことができる。


☆☆☆☆☆☆☆☆

 宿屋に戻り、次の日の準備をした。帝国から東の国までは3時間程度と意外と近い。もちろん、馬車での話である。3時間程度でいけるため、途中に宿屋はない。でも、蚤の市が帝国の1時間先までは一定間隔で並んでいる。
 
 二人はワイワイ叫び、笑い、少し迷惑だったようだ。

「おい。うるさいぞ。わしらは寝るから静かにしてくれ!!まだ起きているようだったらギルドの酒場へ行け。ここでは迷惑だ!!」

「「はい。すいません。」」

「よろしい。」

なにが……
 
=========
なんだろう。

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