自害したら転生して、異世界生活??~起きたら貴族になっていた~

棚から牡丹

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第五十八話 今後に向けて 中編 (2)

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「近くには居ないと思います」

「そうね。遠くても困るけど。まあ、見つけ次第ご報告お願いします。」

「はい。わかりました。」

 レオンは、依頼を受けずにギルドを出た。もう、夕方となっていたため屋敷に戻った。

☆☆

リナは、お店を出て、先ほどの勢いで家まで帰ろうとしている。

「はぁ。恥ずかしい。」

 他の店には全く興味を示さず、走っている。もちろん、息は途切れぐらいまではいっているかもしれないが恥ずかしさがうわまっている。

「はぁーはぁー。漸く家に着いたわ」

「ど、どうした??」

 父親が家の近くにいた。娘が猛ダッシュをしている所を見て、とてもびっくりしているような気がした。

「い……いや、何でもない。」

「ハッハッハ!!何でもないことないだろう。猛ダッシュで走ってきたのにも関わらず」

「色々あるのですよ。最近は……」

「ん??」

 リナは、もごもごしたまま家に入り、部屋へ戻った。布団へダーイッブ。てね。布団へはダイブしていないけれど、そわそわが抜けていない。お付きの女性の者は、少し察しているような感じであるが、黙って見守っていた。自分から言う必要があるためだ。

「うーん。やっぱり、パパには言う必要があるかもしれないような。でもしょせん他人事だとおもってしまうのだけど」 

「セナさん。パパに話があるから、行ってくるわ」

「かしこまりました」

 お付きのセナは漸く言う気になったのかと思い、すきっりしてニコニコとしていた。


コンコン

「どうした。」

「少し平常心を取り戻したようだな。」

先ほどの様子から見れば、息も整っていているが、でもそわそわしている。

「そう。今日はね。恋してきたの」

突然言う。そう、突然。

「恋かぁ。あ……相手の返事は!!」

父親は驚きを隠せない。一大事だぁ。なんて思っているかもしれない。

「父さん、落ち着いて。何も言っていなかった。やっぱり男子の方って鈍感なのかもしれないわ。」

父親がいることろでその話します?と父親は思った。母親がいる所ならば―。

「そ……そだな。俺が言うことではないかぁ。」

「何か言いましたか?」

「まあ、誰に行ったかは想像つくから、まあ今後のためにも話だけはしないといけない」

「そんな……でも、軽い気持ちなんかは言ってはいないわ。家に呼ぶ必要まではないだろう」

「おいおい。そんなのんきな話ではない。」

「こちらから確認をしないとないけないのだ。」

 貴族との結婚にはいろいろと面倒が付き物。いちゃもんを付けてくる貴族がいるが、ほっておいても大丈―と言いたいところだが、中々の曲者だと毒殺されることもある。そのような貴族はまれである。なぜなら、爵位を剥奪させられる。まだそれぐらいなら軽いものだろう。牢屋にはいることになり犯罪奴隷になることもしばしば。











☆☆

「レオン、オリオールの当主より手紙が届いておるぞ。」
「父上、なんで手紙なんか来ているのですか?」
「先ほどのことで何か言いたいことがあるらしいぞ。」
  ―――ということだ。

☆☆

次の日

普通ならば、次の日に行くのだがオリオールの当主は忙しいらしい。3日後と言うことになっている。
レオンはもちろんドラゴンを狩りに行こうとしている。

「ジン。少し、狩りに行ってくる。」

「レオン様かしこまりました。」

お付きのジンは何もなかったような感じで反応している。まさか、いまからドラゴンを狩りに行こうとはおもっていないだろう。

「よし。まずは、門をでて―。すこーし、門から離れ人を避ける。そして。

    ドラゴンがいることろまで転移。

 」
レオンしかできません。もちろんです。転移は東の国に行くときに使うがその時はマーキング(登録)。これが確実で転移したときの位置誤差はない。しかしながら、「ドラゴンがいるところ」などの不特定の場合は位置誤差が100mある。しかも、たまにいないこともある。―はずれだ。この時は帰りをマーキングする必要はある。

☆☆

 王都から大分離れたところへきたようだ。周りには叢で木がない。ここはどこでしょうね。地図には表示できないところで――分かるわけがねぇ。

「ここはどこだろう。木がなくて草原みたいなところだから、過ごしやすい。ひと眠り――いや、近くにドラゴンいるはずだけど…………あ!!!」

 ドラゴンは、目と鼻の先……じゃなくて、ドラゴンぽい?トカゲぽい?ぐらいの遠さである。転移自体あまりレオンが使ったことないので位置誤差がある。

「あれか?よし。でけぇドラゴンだ。一発で倒してしまおう」

 魔法で……行かない。鞘から出す勢いで、ドラゴンの首を切り落とした。

「あれ?余裕じゃん。こんなもんか」

 普通はね―――王都の近くへ戻った。

☆☆

3日後

「よく。来てくれた。いつもお世話になっている」

リナの家へ

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