自害したら転生して、異世界生活??~起きたら貴族になっていた~

棚から牡丹

文字の大きさ
上 下
55 / 59

第五十五話 今後に向けて 前半

しおりを挟む

 今、レオンは悩んでいるようだ。

「うーん。熱い。どこにいても暇だから、街に出たけど熱い。はぁー熱い。冷たいものが欲しいな。巷ではかき氷というものがあるらしいしな」

「君、熱い―熱いうるさいな!!。こっちまで熱くなってしまうがな。」

「だって、熱い。」

「知っとるがな。そんなことばかり言わずにわしの商品でも買ってってくれたまえ」

「それとこれとは別だ。」

「はぁ。なら、どいた。どいた。」

 気温は三十という矢印を優雅に超えようとしていた。どこもかしこも熱いようだ。

「そういえば、学園の近くにめろんそーだーという良くわからない飲み物が流行っているとリナから聞いたな。めろんは、東の国にある外が網目状の模様がついていて中は明るめの緑色になっている。甘くておいしいが喉が痒くなることもあると聞いた。」

 メロンは好みによって意外と左右されやすいのだ。しかも、めろんそーだーという飲み物はメロン果汁を入れてないということはレオンには知る由も与えないだろう。

 右のほうからレオンを読んでいる声がしている。

「誰か、読んでいる気がする。誰だろう―あ、勘違いだった。」

 レモンと聞き間違えたようだ。

「おっちゃん。レモンひとつ下さい。」

「おう。いらっしゃ…レモンな。銀貨1枚半だ。」

「一枚半ということは、銅貨五十枚という意味ですか?」

「そうだぞ。ほかにも、銀貨一枚と四分の一もある」

「うわっ。面倒。」

 まさか、レモンを買っていた。
 レオンは銀貨二枚を払い。ここの店主みたい言えば銀貨半分が返ってきた。レモンは、収納してまた歩き始めた。

 少し周辺を見て歩いていたら、学園のほうへ近づいてきたためギルドカードでリナを呼んだ。
 ギルドカードに連絡というところがあり、十分ほどで相手に連絡を取ることができる。もちろん、魔法で飛ぶわけだ。魔法がない者はギルドにてできる場所があり、一日五十回までという制限はあるが、使える。勿論一人で五十回ではない。



 一時間ほど立ったのであろう。リナが到着したらしい。

「ごめん。時間かかっちゃって。」

「俺が呼んだんだから謝る必要ない。」

「そだね。」 

「それ言いたいだけだな。」

「そうだよ。何か食べたいと言っていなかった?」

「この前言っていた、めろんそーだーというのが飲みたい。」

「分かったわ。まあ、見える場所にあるけどね。」

「え?」

「わからないの?斜め右に熊がモチーフになっているベーアちゃんが描かれているわ。」

「あ…あれ熊なの?てっきり、魔獣の一種かと思った。夢で出てくる。」

「まあ、確かに熊とは言いにくいわ。でも、オリジナルだから関係ないわ」

「そうか。オリジナルかぁ…はぁ」

「ここはめろんそーだーしかないお店だから、来店のお礼にメロンをくれるそうだわ」

「え?メロンしかないの?」

「ちなみに、水は銀貨八枚銅貨五〇枚いるそうよ」

「高すぎるだろ。」

 ここの地区は、東の国にとても影響をしやすい。なので、東の国で流行っているお店はいち早くお店ができる。東の国は転生してくる異世界人がおおいため、たくさんの食べ物が開発されている。近頃だとエビチリとかアメリカンドッグとか種類豊富に存在するらしい。この国では、お菓子などを東の国から情報を仕入れ、販売するということだ。最初はだれも食いたがらないので持っていけ泥棒状態にする。一番人気は、果物大福。

「コチラガめろんそーだーニナリマス。」

「へぇー。なんか変わった色をしているな。緑色とは、その辺の雑草でも混ぜたような…」

「そんなことないよ。おいしいわ。これだから年収銀貨400枚以下は!!」

「アハハ―てか、意外とおいしいものだな」

「知っていると思うけどメロンは入ってないわ。」

「…えぇーーーーー」

「まあ、秘密らしいわ。あとね、クリームというものを上に載せるのもおいしいらしい。」

「く…クリームだとぉ!!」

「ええ。」

「ウエニクリームをノセマスカ?」

「今日はいいや。」

「うん。あ、あと―」

 このあと、リナは何かを言おうとしている。それは今後においてとても大切なことであった。
「あ、あの。」

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

お願いだから俺に構わないで下さい

大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。 17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。 高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。 本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。 折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。 それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。 これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。 有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

処理中です...