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転生

第一話 転生させられました。

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 夏は終わり、学校が始まろうと思ったときに、彼は駄々をこねていた。家で布団に寝っころりながら。

「学校いきたくねぇ!!てか、夏休み終わるの早くねぇ??だってついさっき始まったばかりだぞ。宿題もまだ終わっていないし、工作もしてないし、読書感想文もしてない。てか、やること多すぎではありませんかね。子供は夏休みは忙しいぃのに分かっちゃいないな!!」

その、駄々をこねている間にもなにか課題は終わるはずなのに―。

夏休みが始まりカレンダー一枚を捲るぐらいに突入してきたので、蝉は泣き止み秋へ着々と向かっていた。

彼は、布団で何かを企んでいる。ただし、大したことではない。


 すると、絨毯から急にまばゆい光を彼を襲う。

「うぁあぁぁぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ま……眩しいぃぃぃ」

この眩しさはカーテンを開けた瞬間の≪太陽マブシイィ!!あれ?もう一三時?≫とは違う。

その光よりもっと強い光であった。彼は、ベットから寝落ちるほどびっくりしたようだ。

「ん?さっきの光でもしかして、い……異世界にいけえええええた!!
 
 勉強からも解放されるてきな感じだな。異世界って、あれでしょあれ。」

大体は、異世界に転生をしたら、冒険者になるというのが理想であり、Sランクまで出世街道と言うのが普通だろう。そんな彼はこれを思い描いている。とても顔から笑みがこぼれ落ちている。

「あれ?まだかな。目を開けても開けなくても、真っ暗。どーいうこーと~」

「よっ!わしは神様だ。説明は省略じゃ。インターネット投稿サイトやライトノベルなどでよく読むだろ!そう、あれだあれだよ。分かっているだろう。簡単に言うと異世界へ行け!!一応、死んだことになる。ということは一生戻って来れないと言うことだ。普通なら転移と言うことなるがめんどくさいから転生でいいだろう。」

「まあ、いいだろうぅ。てか、お前、神様だと。俺はチート級のステータスがいいな。だって、無双状態じゃん。そしてな。女の子を助けるのさ。はい!もう人生確定だ!!」

「……。」

「おーい。神様。聞いてます??」

「……。」


神様からの反応は無かった。

神様との会話はなく、ただ一方的に話をしたというだけで終わった。


そして、眠らされた

――グーグーガーガーグッ。グーグーグーグーガッ。スースースースー

彼は、気持ちよく寝ていた。日ごろの疲れは大変溜まっていたのかもしれない。―ゲームしていただけだが。



「ん?ここは?も……もしかして?異世界にキタのか。でも、どう見ても日本とは違う。ましてや、日本語で書かれた文字は何処にも見当たらないしかも部屋がとてもぉヨーフーじゃん。と言うことは

   ――異世界に来たぞ



「アイル起きとるのか。起きとるなら朝ごはん食べに来いよ。」

「あ……アイル。いやいやいや。俺はアイルではない……のか?鏡は近くにあるかな」

そう。彼は日本人改め異世界の貴族の子供アイルとなった。

「背が縮んでいる??というか顔も幼いような。そ!!!それよりも、この顔だれ。本当に転生してしまったようだ。」

ジンは、鏡の前で自分の顔を触っている。どう見ても変な人にしか見えない。顎のあたりを触っているのを見ると

―あれぇ?ニキビ出来ている??

と驚いている人に見える。

「早く降りてこい!ジン」

呼ばれている。ジンは階段が壊れる勢いで降りて行った。



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