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闘い2
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…いつものように過ごしていたある日。私は一日中元気だった。
「珍しいわね、元気なこよみちゃん。薬少し効いたのかしら」
「でも、元気すぎて怖い」
この後なにか大きなことが起きそうで。
その予感は的中した。その夜、午前二時四十五分。急に苦しくなって頭も痛い。ナースコールには手が届きそうで届かない。必死に手を伸ばすけど…ダメだった。
「っこよみちゃん…!数値がおかしいと思って来てみたら…。大変!万理、あなた応援を頼んで!あと心電図と酸素マスク、急いで!」
「はい!」
意識は…ある。けど、声は出ない。わかるのは私が今大変な発作を起こしているということだけ。
「こよみちゃん、白川です!わかる?!…意識あり、脈拍…かなり高いわね。よし、みんなちょっと頑張るわよ!」
______次に目がさめると、そこは明るかった。
「あ、おはよう。昨日は大変だったね。平気?こんなんつけてるけど…」
そのとき私は腕の点滴と酸素マスクに気がついた。どうりで話しづらい。
「こよみ!…あなたどうしたの?大変だったって…」
部屋にお母さんが入ってきた。
「こよみさんは重度の発作を起こしました。かなり身体へのダメージがあると思われます。今は薬を投与しています。ですが、そろそろ御覚悟をして頂いた方が宜しいかと…」
「そんなっ…。覚悟はしていたつもりだったけど…」
白川先生はきっと辛い思いをしている。だって、言われる方も辛いけど言う方も辛いのだから。
「…私が新しいブランドにあの名前をつけたのはあなたのためよ」
お母さんがゆっくりと口を開いた。
「可愛い天使…それはあなたのことなの。私と浩輔にとっての大切な子供だから。余命宣告をされて…私はこよみが生きた証をどうにか残したかったの。カタチとして…」
「そう、なの…?」
突然の話に驚いた。まさか、私のためのブランドだったなんて。どうりで私好みの服が多かった。
「あとどれくらいかわからない。でも私はずっとあなたの味方よ」
「うん…。ありがとう」
「珍しいわね、元気なこよみちゃん。薬少し効いたのかしら」
「でも、元気すぎて怖い」
この後なにか大きなことが起きそうで。
その予感は的中した。その夜、午前二時四十五分。急に苦しくなって頭も痛い。ナースコールには手が届きそうで届かない。必死に手を伸ばすけど…ダメだった。
「っこよみちゃん…!数値がおかしいと思って来てみたら…。大変!万理、あなた応援を頼んで!あと心電図と酸素マスク、急いで!」
「はい!」
意識は…ある。けど、声は出ない。わかるのは私が今大変な発作を起こしているということだけ。
「こよみちゃん、白川です!わかる?!…意識あり、脈拍…かなり高いわね。よし、みんなちょっと頑張るわよ!」
______次に目がさめると、そこは明るかった。
「あ、おはよう。昨日は大変だったね。平気?こんなんつけてるけど…」
そのとき私は腕の点滴と酸素マスクに気がついた。どうりで話しづらい。
「こよみ!…あなたどうしたの?大変だったって…」
部屋にお母さんが入ってきた。
「こよみさんは重度の発作を起こしました。かなり身体へのダメージがあると思われます。今は薬を投与しています。ですが、そろそろ御覚悟をして頂いた方が宜しいかと…」
「そんなっ…。覚悟はしていたつもりだったけど…」
白川先生はきっと辛い思いをしている。だって、言われる方も辛いけど言う方も辛いのだから。
「…私が新しいブランドにあの名前をつけたのはあなたのためよ」
お母さんがゆっくりと口を開いた。
「可愛い天使…それはあなたのことなの。私と浩輔にとっての大切な子供だから。余命宣告をされて…私はこよみが生きた証をどうにか残したかったの。カタチとして…」
「そう、なの…?」
突然の話に驚いた。まさか、私のためのブランドだったなんて。どうりで私好みの服が多かった。
「あとどれくらいかわからない。でも私はずっとあなたの味方よ」
「うん…。ありがとう」
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