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文化祭
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晴れて明と付き合うとこになってしばらくした頃。
「では文化祭の出し物はコスプレ喫茶に決定しました。接客か裏か決めたいと思います」
今どきの高校生はコスプレ喫茶っていうものをやるのね…。どこかの誰かさんなら、少女漫画的展開とかいらないから…なんて言いそうな感じ。
にしても、接客は人見知りで無理だし…何よりもコスプレするのは嫌だよー。
「ちょ、こよみ!接客だよ??」
「え、うそ!なんでー?」
(そら、可愛いからですとも… by クラス一同)
「坂倉さん、やってくれない??祭りで一番だったところにはホテルでバイキングがあるの!」
「…ケーキも…ある?」
「え?うん、あると…思うよ?」
じゃあやる。うん、絶対やる。なんたってケーキが待っているのだから!!
「ほんと?ありがとう!」
…まぁどうせこよみのとこのホテルでしょ、と菜緒が呟く。まぁ恐らくそうなんだろうけども。
「じゃあ私も接客まわるから、いいよね?」
菜緒がそう言ってから、何かあったら困るでしょ?と言ってきた。確かに…そうだよねー…。病気の事もあるしね。
そう言うと菜緒はそっちじゃないんだけどねー…と遠い目をして言うんだけどよくわからなかった。
「こよみのとこは何すんの?」
お昼休みに明と話すのが日課になった。
「コスプレ喫茶…。しかも接客になっちゃって」
すると明はすごーく嫌そうな顔をした。そんなあからさまに…笑
「明は?」
「俺のクラスは…」
「焼きそば、だよね。明」
だれ?いつの間にか知らない人がそばに来ていた。
「…なんできてんの?邪魔しないでくんない?」
「あー、ごめんね?」
「あの、明?」
完全においてけぼり…。このイケメンさんはだれ。
「こいつは矢野拓人。同じクラスで見た目はチャラいけど真面目なやつだよ」
「チャらくないでしょ。真面目だよ、俺は。彼女にも一筋だし。」
「はぁ、彼女…」
「つか、いたの拓人」
「いるよ?可愛いの」
まぁそりゃいるでしょうよ。こんな人女子は放っておかないでしょうし。でも待って…ヤノタクトってどこかで聞いたことのあるような気がするんだけど…。
「もしかして…彼女って…菜緒のことですか」
「うん?そうだよ、菜緒は俺の彼女」
やっぱり…。菜緒、思いのほかチャラい人だったね。
「そうだったのか?初耳」
私は菜緒も呼び出すことにした。
「こよみ、どうかしたの?…って明と拓人まで、どうしたの」
「たまたまだよ。私が明といたら矢野くんがきたの。菜緒、私…結局紹介してもらってないしね?」
「ごめ、わすれてたわ…」
可愛いけど、可愛いでごまかすな!
「…結構こよみちゃんって喋るの?」
「いや?こんな風に話すのはわ俺と菜緒くらいじゃねーかな」
「そーなの?…じゃあ、これから遊びに行かない?」
「どこ行くの、拓人。でも確か…拓人委員会じゃなかった?」
「それは明日ー。よし、カラオケ行こうよ」
ちょっと待って。みんなスルーしてるけど、矢野くんが委員会入ってるの…??というか、よく菜緒は付き合ってるんだね…。どういう経緯なんだろ…?
「こよみも用事ねーか?」
あ…病院。もう薬がないの…。実は家でよく発作が起きるようになっていた。…でも、カラオケ行ってからでも遅くないよね。うん。
「うん、行く」
なにもないと…いいなぁ。
「では文化祭の出し物はコスプレ喫茶に決定しました。接客か裏か決めたいと思います」
今どきの高校生はコスプレ喫茶っていうものをやるのね…。どこかの誰かさんなら、少女漫画的展開とかいらないから…なんて言いそうな感じ。
にしても、接客は人見知りで無理だし…何よりもコスプレするのは嫌だよー。
「ちょ、こよみ!接客だよ??」
「え、うそ!なんでー?」
(そら、可愛いからですとも… by クラス一同)
「坂倉さん、やってくれない??祭りで一番だったところにはホテルでバイキングがあるの!」
「…ケーキも…ある?」
「え?うん、あると…思うよ?」
じゃあやる。うん、絶対やる。なんたってケーキが待っているのだから!!
「ほんと?ありがとう!」
…まぁどうせこよみのとこのホテルでしょ、と菜緒が呟く。まぁ恐らくそうなんだろうけども。
「じゃあ私も接客まわるから、いいよね?」
菜緒がそう言ってから、何かあったら困るでしょ?と言ってきた。確かに…そうだよねー…。病気の事もあるしね。
そう言うと菜緒はそっちじゃないんだけどねー…と遠い目をして言うんだけどよくわからなかった。
「こよみのとこは何すんの?」
お昼休みに明と話すのが日課になった。
「コスプレ喫茶…。しかも接客になっちゃって」
すると明はすごーく嫌そうな顔をした。そんなあからさまに…笑
「明は?」
「俺のクラスは…」
「焼きそば、だよね。明」
だれ?いつの間にか知らない人がそばに来ていた。
「…なんできてんの?邪魔しないでくんない?」
「あー、ごめんね?」
「あの、明?」
完全においてけぼり…。このイケメンさんはだれ。
「こいつは矢野拓人。同じクラスで見た目はチャラいけど真面目なやつだよ」
「チャらくないでしょ。真面目だよ、俺は。彼女にも一筋だし。」
「はぁ、彼女…」
「つか、いたの拓人」
「いるよ?可愛いの」
まぁそりゃいるでしょうよ。こんな人女子は放っておかないでしょうし。でも待って…ヤノタクトってどこかで聞いたことのあるような気がするんだけど…。
「もしかして…彼女って…菜緒のことですか」
「うん?そうだよ、菜緒は俺の彼女」
やっぱり…。菜緒、思いのほかチャラい人だったね。
「そうだったのか?初耳」
私は菜緒も呼び出すことにした。
「こよみ、どうかしたの?…って明と拓人まで、どうしたの」
「たまたまだよ。私が明といたら矢野くんがきたの。菜緒、私…結局紹介してもらってないしね?」
「ごめ、わすれてたわ…」
可愛いけど、可愛いでごまかすな!
「…結構こよみちゃんって喋るの?」
「いや?こんな風に話すのはわ俺と菜緒くらいじゃねーかな」
「そーなの?…じゃあ、これから遊びに行かない?」
「どこ行くの、拓人。でも確か…拓人委員会じゃなかった?」
「それは明日ー。よし、カラオケ行こうよ」
ちょっと待って。みんなスルーしてるけど、矢野くんが委員会入ってるの…??というか、よく菜緒は付き合ってるんだね…。どういう経緯なんだろ…?
「こよみも用事ねーか?」
あ…病院。もう薬がないの…。実は家でよく発作が起きるようになっていた。…でも、カラオケ行ってからでも遅くないよね。うん。
「うん、行く」
なにもないと…いいなぁ。
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