空からのI LOVE YOU

番外編2

8.5 明side

「あれ、明。また何かあったの？」

「言わなきゃならないことがある」

俺はその夜、優の部屋を訪れていた。

「…こよみのこと？」

「ああ。実は…余命宣告されたらしい」

「今の日本で余命宣告されることなんて滅多にないのに…そう。そっか…辛いね。こよみも、菜緒ちゃんも…明も」

俺？何故自分が出てきたのか一瞬分からなかった。

「俺だっら夏希…彼女が、余命宣告されたらもっと酷くなってるよ。色々あっての恋人だから余計にかもしれないんだけどね。だから、明は大丈夫かなって」

どこまで優は優しいんだろうか。これは女が好きそうなタイプだなと柄にもなく考えてしまった。

「大丈夫かと聞かれたら、大丈夫じゃないけど。でもこよみが一番辛いと思うから、とりあえずはこよみになんと言われようとそばは離れないつもりでいる」

「うん…そうだね。できるだけ、そばにいてあげるといいよ。こよみはなんだかんだ、心が弱い子だからね」

「ああ」

しっかり決意の意味を持って頷いた。