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四章 元おっさん、和の国【皇御国】へ
39 国王からの命令
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マーナガルムが仲間になった!
ランクが20上がり、使役可能なレベルがBランクに成り上がった。それはかなり美味しい。
竜王・ロヴィーナを倒す事ができ、称号を得る。それは【竜殺し】
【名前】ヴィーゼ
【種族】森の民
【状態】ーー
【レベル】60
【HP(体力)】1000/1000
【MP(魔力)】1500/1500
【固有魔法】
・魔物使役
・鋼線
【称号】
『竜殺し』
新たな項目の【称号】が現れ、そこには『竜殺し』と書かれていた。竜王・ロヴィーナを倒してから翌日。俺はと言うと——。
「ひゃっほいぃぃぃぃぃ!!」
———酒場で盛り上がっていた。
「お嬢ちゃん、いい飲みっぷりだね!」
「見かけによらないってこう言う事だな!」
「ウォーい、飲め飲め!!」
「未成年者は飲んではいけないのに……」
「もしかしたら、私たちと同じで結構年齢言っている……とか?」
「確か、【森の民】って成長しない種族でしたね」
側からそんな声が聞こえる。そう、俺がこの世界に来てから約10年。だが、“俺が来た”と言うだけで、この体は前々から生きていた。
と言う事は、実質何歳かどうかは分からん!
酒を思いっきり飲んだ。飲みに飲みまくり、そのまた翌日。
「ぅおえっぷ」
普通に二日酔いとなった。頭が痛く、吐き気を催す。こんなに飲んだのは初めてかもしれない。前世でもこんなには飲んでいないし、と言うかお酒自体あまり飲まない。
「ヴィーゼ、ちょっといいかしら? ………………どうしたの? 顔が真っ青だけど」
「ただの………二日酔い………です」
アンナさんの家のベットで、寝込んでいた。どうも起きる気にならず、寝坊した。朝起きた時はもうすでに12時。朝かどうかも危ういぐらい。
「お父様がお呼びよ」
「へっ!? 国王直々!?」
(夢か何かでしょうか。それとも、「うちの娘をたぶらかしているのは貴様か! 死刑に処す!」とか言われるのかな……)
正直会った事がない。その為か、体が硬直する。緊張で心臓がバクバク鳴る。
国王。と言う事は、ランスの父親で、この国の王の人物。
何を言われるのか、正直不安でしかない。
♢♢♢
国王が住んでいる王宮の中へと入る。国王が主に住んでいる場所。行くと玉座に座っていた威厳ある男性がいた。
それはまさしくガイウマール国王の人。初めて見るその人はものすごい威圧感を感じた。
それとは別にもう一人の男性が、その国王の人と話をしていた。身なりの良さそうな人が。
歳は中年を超えていそうな見た目をしており、少してっぺんが禿げていた。
いや、失礼か…?
「お父様、連れて参りました」
「おぉ、ご苦労であった。其方がヴィーゼと言う子だな?」
「は、はい…。その通りでございます、陛下」
この感覚は、帝国に行った時に皇帝の御前の前で味わった感覚。玉座に座っている国宝陛下の前で膝を着いた。
「ランスから話は聞いている。ランスの初の友人になってくれて、本当にありがとう。まずはそれを言いたい」
思ったよりも優しい口調で言われた。だが、一番気になったのは、“初の友人”と言う言葉だった。
「君も知っていると思うが、ランスはグロウ皇子の婚約者であった。だが、あの事が起きてから、その噂は忽ち国にも噂が広がり、一時は誰もランスに近づこうと言うものはいなかった。お茶会に誘われても、その事が気になって集中できず、友達が出来ずにいた。そんな所に、君がやってきてくれた。今じゃ、笑顔に笑うランスを見れて、嬉しく思うよ。………………すまないね。君にこんなことを話してしまい」
「い、いえ。ですが、自分は会った時から、友人だと思ってました。初めて会った時は、アンナさんを酷く心配していました。それにあの笑顔…。とても素晴らしい笑顔でした」
「え、ちょ!?」
「そうか…。ランスは根は優しい子だ。これからも友人でいてくれると助かる」
「わかりました。ですが、いいのですか? ただの一般人である自分に……」
壁に寄りかかっていた男の人が、その発言の後、国王に耳打ちをした。先程まで穏やかな表情をしていたはずの陛下はみるみると、怖い顔に変わっていく。
先程の威厳ある顔……と言うべきか。
「なるほど、【竜王・ロヴィーナ】を倒したと…。ふむ、ヴィーゼくん。君には感謝もしきれないな」
「へ…?」
ついそんな間抜けな声が出てしまう。確かに竜王・ロヴィーナを倒し、【竜殺し】の称号を得た。その隣にいた男性がそのことを知っていたのか。それは少し気がかりであったが、風の噂で聞いたのだろうか。
「そんな君に、一つ命令を下す」
(……め、命令……?)
その顔に謎な恐怖感を感じてしまう。背筋がゾワっとくる。なんだ?何を言われるんだ?
「———【和の国】ヘ行ってくるといい。【竜殺し】ヴィーゼくん」
ランクが20上がり、使役可能なレベルがBランクに成り上がった。それはかなり美味しい。
竜王・ロヴィーナを倒す事ができ、称号を得る。それは【竜殺し】
【名前】ヴィーゼ
【種族】森の民
【状態】ーー
【レベル】60
【HP(体力)】1000/1000
【MP(魔力)】1500/1500
【固有魔法】
・魔物使役
・鋼線
【称号】
『竜殺し』
新たな項目の【称号】が現れ、そこには『竜殺し』と書かれていた。竜王・ロヴィーナを倒してから翌日。俺はと言うと——。
「ひゃっほいぃぃぃぃぃ!!」
———酒場で盛り上がっていた。
「お嬢ちゃん、いい飲みっぷりだね!」
「見かけによらないってこう言う事だな!」
「ウォーい、飲め飲め!!」
「未成年者は飲んではいけないのに……」
「もしかしたら、私たちと同じで結構年齢言っている……とか?」
「確か、【森の民】って成長しない種族でしたね」
側からそんな声が聞こえる。そう、俺がこの世界に来てから約10年。だが、“俺が来た”と言うだけで、この体は前々から生きていた。
と言う事は、実質何歳かどうかは分からん!
酒を思いっきり飲んだ。飲みに飲みまくり、そのまた翌日。
「ぅおえっぷ」
普通に二日酔いとなった。頭が痛く、吐き気を催す。こんなに飲んだのは初めてかもしれない。前世でもこんなには飲んでいないし、と言うかお酒自体あまり飲まない。
「ヴィーゼ、ちょっといいかしら? ………………どうしたの? 顔が真っ青だけど」
「ただの………二日酔い………です」
アンナさんの家のベットで、寝込んでいた。どうも起きる気にならず、寝坊した。朝起きた時はもうすでに12時。朝かどうかも危ういぐらい。
「お父様がお呼びよ」
「へっ!? 国王直々!?」
(夢か何かでしょうか。それとも、「うちの娘をたぶらかしているのは貴様か! 死刑に処す!」とか言われるのかな……)
正直会った事がない。その為か、体が硬直する。緊張で心臓がバクバク鳴る。
国王。と言う事は、ランスの父親で、この国の王の人物。
何を言われるのか、正直不安でしかない。
♢♢♢
国王が住んでいる王宮の中へと入る。国王が主に住んでいる場所。行くと玉座に座っていた威厳ある男性がいた。
それはまさしくガイウマール国王の人。初めて見るその人はものすごい威圧感を感じた。
それとは別にもう一人の男性が、その国王の人と話をしていた。身なりの良さそうな人が。
歳は中年を超えていそうな見た目をしており、少してっぺんが禿げていた。
いや、失礼か…?
「お父様、連れて参りました」
「おぉ、ご苦労であった。其方がヴィーゼと言う子だな?」
「は、はい…。その通りでございます、陛下」
この感覚は、帝国に行った時に皇帝の御前の前で味わった感覚。玉座に座っている国宝陛下の前で膝を着いた。
「ランスから話は聞いている。ランスの初の友人になってくれて、本当にありがとう。まずはそれを言いたい」
思ったよりも優しい口調で言われた。だが、一番気になったのは、“初の友人”と言う言葉だった。
「君も知っていると思うが、ランスはグロウ皇子の婚約者であった。だが、あの事が起きてから、その噂は忽ち国にも噂が広がり、一時は誰もランスに近づこうと言うものはいなかった。お茶会に誘われても、その事が気になって集中できず、友達が出来ずにいた。そんな所に、君がやってきてくれた。今じゃ、笑顔に笑うランスを見れて、嬉しく思うよ。………………すまないね。君にこんなことを話してしまい」
「い、いえ。ですが、自分は会った時から、友人だと思ってました。初めて会った時は、アンナさんを酷く心配していました。それにあの笑顔…。とても素晴らしい笑顔でした」
「え、ちょ!?」
「そうか…。ランスは根は優しい子だ。これからも友人でいてくれると助かる」
「わかりました。ですが、いいのですか? ただの一般人である自分に……」
壁に寄りかかっていた男の人が、その発言の後、国王に耳打ちをした。先程まで穏やかな表情をしていたはずの陛下はみるみると、怖い顔に変わっていく。
先程の威厳ある顔……と言うべきか。
「なるほど、【竜王・ロヴィーナ】を倒したと…。ふむ、ヴィーゼくん。君には感謝もしきれないな」
「へ…?」
ついそんな間抜けな声が出てしまう。確かに竜王・ロヴィーナを倒し、【竜殺し】の称号を得た。その隣にいた男性がそのことを知っていたのか。それは少し気がかりであったが、風の噂で聞いたのだろうか。
「そんな君に、一つ命令を下す」
(……め、命令……?)
その顔に謎な恐怖感を感じてしまう。背筋がゾワっとくる。なんだ?何を言われるんだ?
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