23 / 42
一章 元おっさん、異世界へ
22 魔獣
しおりを挟む
ダークゴブリンを倒し終わり、素材を拾う。さて、帰ろうか。と言うところで騎士団が通って居るのを目撃した。
弓兵、槍兵、防御兵…。
防御兵を前衛とし、中衛に弓兵、後衛に槍兵と構えていた。防御兵よりも前に出て居る人物がいた。遠目からで鎧の頭部を着ていて顔はわからないが、多分あれアンナさん。
いや~、まじで、『魔力探知』有能すぎ。顔までしっかりと見えるもん。ある意味この魔法の方が隠密魔法よりも断然と、有能じゃないだろうか?
そう言う思いで見ていると、肝心な事を忘れていた。どうして騎士兵達が森近くに存在する場所へ行っているのか。もし何かあるのだとしたら、あの森めちゃくちゃ治安悪いじゃん。けど、俺は嫌いじゃない。
隊列を乱さず進んでいく騎士団を見て、俺も少し気になって後をつけた。
(一先ず、何かあるといけないから魔力量は一定を保たないと……)
万が一Dランクより上の敵が出たら、正直無理だ。さて、そこら辺はどうするか…。
倒す。よし、これしかないな。
はぁ、晴れてくれればいいけどさ。
はぁ、ステータスとか確認出来たらいいのに。
よくゲームとかで存在するステータス画面。それがあれば自分の状況とか確認出来るけど、ここは異世界で、ゲームの世界じゃないからなぁ。
異世界でステータスとかは……。
そういや、ヘイルテさんが言ってたな。
『ギルドカードに自分のことを知れますよ』
その時言っていた自分のことを知れますよと言うのは、ステータスのことか?
そうだとしたら、めちゃくちゃ便利なんだけど……。流石そんなの………。
歩きながら俺は、ポッケに入っていたギルドカードを取り出す。そのギルドカードの自分の名前を触れる。
まさか~、とか思っていたが、
ひゅん!
と、現れてきて…。
【名前】ヴィーゼ
【種族】森の民
【状態】ーーー
【レベル】25
【HP(体力)】200/200
【MP(魔力)】500/500
【固有魔法】
・魔物使役
・鋼線
(おぉ! ゲームみたい!)
だけど、なんでそんなゲームシステムみたいなのを?ゲームの世界の異世界じゃないし…。
ゲームのステータス画面がなんで…?
はっ! もしや、ギルドを作った人は俺と同じ地球人!
……んな訳ないか。
と言うか、固有魔法スキル少なくね?もうちょっと強くならなきゃなぁ。かっこいい主人公になりたいし、死にたくないし。
スキル画面を見終わった後、もう一度名前の部分を触れる。するとステータス画面は無くなり、扱い方に関しては、なんとなく掴めた。
ギルドカードのシステムなんだろうと、強引的に思うようにした。
ギルドカードをポッケに入れ、再び騎士団の後をついていく。
「対象確認は」
「はい、もうすぐでその場所まで辿り着くようです」
騎士団の方では魔獣報告の事に関して話していた。
森の奥へと歩き続け、金属音がカチャカチャと鳴る。アンナは後輩からその報告内容を再度聞く。
「対象確認の魔獣は、Bランク。大丈夫でしょうか?」
「大丈夫。我々騎士団は祖国を守るため、日々鍛錬している。皆はギルドに入っているか?」
「いえ、そのような時間もございませんし…」
「そうか、私はお勧めする。ギルドに入るとギルドカードをもらえる。ギルドカードには特殊な機能がついており、自分のステータスが確認できるとのこと。
今自分がどのくらいなのか。それを確認できるのは、かなり良いと思うぞ」
と、アンナは後輩にそう言った。アンナがその事を知っていたのは、ヴィーゼが入っていると言うこと。
それで大方のことは知っていた。
魔獣はBランク。騎士団なら余裕ではあるが、油断はでき無さそうだった。
「———それにしても。昔から召喚の儀式が行われていると言われていますが、未だに勇者候補、聖女候補は来ているのでしょうか?」
「それは私にも分からない。だが、勇者様や聖女様が来てくだされば、この世界も平和になるだろう。でも、何でだろうな。私はそんなの必要ないと思うんだ」
「……それはどうしてですか?」
「…………さぁな。何故かそう思ったんだ」
アンナはそんな事を言い、灰色に染まっている雲を見る。
王国ではどうやら。王宮内にいる人たちしか知らない、召喚儀式が行われている。勇者候補と、聖女候補を召喚させ、世界の平和を守る。
それは、古から行われていた儀式なのだが、アンナは何故か。それを望まない。
後輩の人は疑問に思ったが、目の前にお目当ての魔獣が現れる。
ギャオーーーー!!
威嚇をし、逃したりはし無さそうだ。狼のような姿をしている魔獣。
【マーナガルム】狼の名前。
極めて凶暴な魔獣であり、マーナガルムの縄張りに足を踏み入れた冒険者は、絶え間なく生き絶えてしまうと言われている。
「マーナガルム……。いくぞ!!」
『おー!!』
アンナの掛け声により、騎士団は活性に溢れた声を出す。盾を持つ防御兵を前にし、そこから弓兵。後ろに槍兵と陣形を組み始める。
アンナは大剣を持ち、マーナガルムに襲いかかり、両手で思いっきりマーナガルムを斬りつける。
ギャーーーーーー!!
斬りつけられたり、火のついた矢が降ってきた攻撃を真正面から食らい、断末魔を叫び散らす。悲痛に満ちた叫び声は瞬く間に森の周囲に渡った。
それはもちろん。ヴィーゼにも聞こえていた。
(……!? どこかで戦っているようだ!)
途中で見失ってしまったが、どこかで叫び声が聞こえた。
ビクッとしてしまったが、直ちに『魔力探知』で辺りを探る。すると、発見した。
戦っている騎士兵たちと、大きな狼が戦っているところを。
(よし、あそこだな。そうと決まれば一っ飛びで行こう!)
風魔法を利用し、俺は空高くへと飛び立つ。空を飛んでいるのがわかったら、そこから浮遊魔法を使い、自分の体をうまくコントロールさせ、落ちないようにさせる。
空を飛び回り、断末魔が聞こえた場所を『魔力探知』で座標を割り出し、確認したのち、その場所まで急行した。
「よし、そのまま押し切れ!!」
「「「うぉおおおおおお!!!」」」
アンナは再び騎士兵たちにそう言う。いよいよと言ったところまでマーナガルムを追い込み、後一歩で倒せるぐらいまでいった。
ボロボロとなっているマーナガルムの後ろには、何かあった。マーナガルムの体で見えずにいたが、あれは剣だ。
石に刺さっている剣を見つけたアンナは、騎士兵たちに倒すことをやめさせるよう言う。
「皆、一旦止まれ」
「……ど、どうしてですか!? アンナ騎士団長!」
騎士兵たちはポカーンとした顔で、アンナを見る。何故、マーナガルムの後ろに石に刺さった剣があるのか。アンナは動物の言葉など分からない。ましてや、目の前にいるのは魔獣だ。
襲われてしまう可能性も高い。アンナは持っていた大剣を鞘に収め、ゆっくりとマーナガルムに近づく。
グルルルルル!
「ねぇ、あなたは何なの? 剣を守っていたの?」
ガルルルルル!!
意思疎通できない同志からしたら、マーナガルムからすれば、アンナは敵。アンナからもマーナガルムは敵。
だが、何故か。アンナは退ける行動はしなかった。
「アンナさん!」
「……!? ヴィーゼさん」
ついて来ていたヴィーゼがやっと追いついた状況であった。
やっと騎士兵の人たちに追いつき、俺は狼の後ろに剣がある事をアンナさんから聞いた。
まさにゲームとかでよくある、石に刺さっている剣を抜くには、剣に選ばれた人物。とかだろうけど、どうしてこの狼が後ろの剣を守っているのか。
話に聞くと、マーナガルムと言うのは、Bランクの魔獣だと。なら、俺は使役不可能という訳だった。レベルを上げることによって、使役できるランクが増えるのだろうが、今のところDランク。あんまし変わらない。
「…………あの、それって」
「お前、何か知っているのか?」
弓兵にいた人物が何か心当たりを言う事を言った。
何だ?何か知っているのか?
「その剣……。もしかして、【マーナガルムの魔剣】じゃないでしょうか?」
それ、めちゃくちゃ重要な事じゃないっすか。
その場にいたみんな、驚愕しましたとさ。
「え、ということは……」
「魔剣の守り神?」
いやまじで?なら、あれやん。ただ単にボコられたマーナガルムさんやん。
……。
………….。
………………。
なにこの沈黙。
マーナガルムが冒険者を襲ったのは、魔剣を取られると思ったからだった。今じゃあまり見かけなくなった、その魔剣は昔では冒険者や商人が狙い続け、それをマーナガルムが守っていた。
今回も魔剣を取るんじゃないという事を思ったらしく、マーナガルムは冒険者を襲った。と言うことだったらしい。
マーナガルムの魔剣は貴重価値がすごく、一つ買うのに金貨5000枚。と言うことは、日本円で言うと5000万円。という事。冒険者などがそう簡単に手を出せる品物じゃなく、流石に貴族でさえも手を出さないという事で、誰も買わないものらしい。
だが、その魔剣の価値は値段通り。
魔剣を一振りすれば、風を切り、木を200メートル先まで破壊し、それを人間や動物が切られれば、ミンチにされちゃう…いや、トマトフェスティバル開催されるぐらいの威力だという事だった。
騎士団の人たちはマーナガルムに一礼した。事情知らずといえど、やってしまい守り神であったマーナガルムを傷つけた事をお詫びに思い、全員で回復魔法をかけ、元気させた。
魔剣に関してはそのまま石に刺しっぱなしにさせ、俺は出来るかどうかは分からなかったが、一応話ができないかと、マーナガルムに近づく。
「『ごめんよ、マーナガルムさん』」
『キサマハ、ナニシニキタ』
「『お、できた。あぁ、大丈夫。魔剣狙ったりしないから。マーナガルムさんごめんよ』」
『ベツニカマワナイ。コノマケンハオレガマモル』
そう発し俺はその場所から去る事にした。まぁ、マーナガルムさんがいれば、魔剣を狙う人いないでしょ。と思いながら。
弓兵、槍兵、防御兵…。
防御兵を前衛とし、中衛に弓兵、後衛に槍兵と構えていた。防御兵よりも前に出て居る人物がいた。遠目からで鎧の頭部を着ていて顔はわからないが、多分あれアンナさん。
いや~、まじで、『魔力探知』有能すぎ。顔までしっかりと見えるもん。ある意味この魔法の方が隠密魔法よりも断然と、有能じゃないだろうか?
そう言う思いで見ていると、肝心な事を忘れていた。どうして騎士兵達が森近くに存在する場所へ行っているのか。もし何かあるのだとしたら、あの森めちゃくちゃ治安悪いじゃん。けど、俺は嫌いじゃない。
隊列を乱さず進んでいく騎士団を見て、俺も少し気になって後をつけた。
(一先ず、何かあるといけないから魔力量は一定を保たないと……)
万が一Dランクより上の敵が出たら、正直無理だ。さて、そこら辺はどうするか…。
倒す。よし、これしかないな。
はぁ、晴れてくれればいいけどさ。
はぁ、ステータスとか確認出来たらいいのに。
よくゲームとかで存在するステータス画面。それがあれば自分の状況とか確認出来るけど、ここは異世界で、ゲームの世界じゃないからなぁ。
異世界でステータスとかは……。
そういや、ヘイルテさんが言ってたな。
『ギルドカードに自分のことを知れますよ』
その時言っていた自分のことを知れますよと言うのは、ステータスのことか?
そうだとしたら、めちゃくちゃ便利なんだけど……。流石そんなの………。
歩きながら俺は、ポッケに入っていたギルドカードを取り出す。そのギルドカードの自分の名前を触れる。
まさか~、とか思っていたが、
ひゅん!
と、現れてきて…。
【名前】ヴィーゼ
【種族】森の民
【状態】ーーー
【レベル】25
【HP(体力)】200/200
【MP(魔力)】500/500
【固有魔法】
・魔物使役
・鋼線
(おぉ! ゲームみたい!)
だけど、なんでそんなゲームシステムみたいなのを?ゲームの世界の異世界じゃないし…。
ゲームのステータス画面がなんで…?
はっ! もしや、ギルドを作った人は俺と同じ地球人!
……んな訳ないか。
と言うか、固有魔法スキル少なくね?もうちょっと強くならなきゃなぁ。かっこいい主人公になりたいし、死にたくないし。
スキル画面を見終わった後、もう一度名前の部分を触れる。するとステータス画面は無くなり、扱い方に関しては、なんとなく掴めた。
ギルドカードのシステムなんだろうと、強引的に思うようにした。
ギルドカードをポッケに入れ、再び騎士団の後をついていく。
「対象確認は」
「はい、もうすぐでその場所まで辿り着くようです」
騎士団の方では魔獣報告の事に関して話していた。
森の奥へと歩き続け、金属音がカチャカチャと鳴る。アンナは後輩からその報告内容を再度聞く。
「対象確認の魔獣は、Bランク。大丈夫でしょうか?」
「大丈夫。我々騎士団は祖国を守るため、日々鍛錬している。皆はギルドに入っているか?」
「いえ、そのような時間もございませんし…」
「そうか、私はお勧めする。ギルドに入るとギルドカードをもらえる。ギルドカードには特殊な機能がついており、自分のステータスが確認できるとのこと。
今自分がどのくらいなのか。それを確認できるのは、かなり良いと思うぞ」
と、アンナは後輩にそう言った。アンナがその事を知っていたのは、ヴィーゼが入っていると言うこと。
それで大方のことは知っていた。
魔獣はBランク。騎士団なら余裕ではあるが、油断はでき無さそうだった。
「———それにしても。昔から召喚の儀式が行われていると言われていますが、未だに勇者候補、聖女候補は来ているのでしょうか?」
「それは私にも分からない。だが、勇者様や聖女様が来てくだされば、この世界も平和になるだろう。でも、何でだろうな。私はそんなの必要ないと思うんだ」
「……それはどうしてですか?」
「…………さぁな。何故かそう思ったんだ」
アンナはそんな事を言い、灰色に染まっている雲を見る。
王国ではどうやら。王宮内にいる人たちしか知らない、召喚儀式が行われている。勇者候補と、聖女候補を召喚させ、世界の平和を守る。
それは、古から行われていた儀式なのだが、アンナは何故か。それを望まない。
後輩の人は疑問に思ったが、目の前にお目当ての魔獣が現れる。
ギャオーーーー!!
威嚇をし、逃したりはし無さそうだ。狼のような姿をしている魔獣。
【マーナガルム】狼の名前。
極めて凶暴な魔獣であり、マーナガルムの縄張りに足を踏み入れた冒険者は、絶え間なく生き絶えてしまうと言われている。
「マーナガルム……。いくぞ!!」
『おー!!』
アンナの掛け声により、騎士団は活性に溢れた声を出す。盾を持つ防御兵を前にし、そこから弓兵。後ろに槍兵と陣形を組み始める。
アンナは大剣を持ち、マーナガルムに襲いかかり、両手で思いっきりマーナガルムを斬りつける。
ギャーーーーーー!!
斬りつけられたり、火のついた矢が降ってきた攻撃を真正面から食らい、断末魔を叫び散らす。悲痛に満ちた叫び声は瞬く間に森の周囲に渡った。
それはもちろん。ヴィーゼにも聞こえていた。
(……!? どこかで戦っているようだ!)
途中で見失ってしまったが、どこかで叫び声が聞こえた。
ビクッとしてしまったが、直ちに『魔力探知』で辺りを探る。すると、発見した。
戦っている騎士兵たちと、大きな狼が戦っているところを。
(よし、あそこだな。そうと決まれば一っ飛びで行こう!)
風魔法を利用し、俺は空高くへと飛び立つ。空を飛んでいるのがわかったら、そこから浮遊魔法を使い、自分の体をうまくコントロールさせ、落ちないようにさせる。
空を飛び回り、断末魔が聞こえた場所を『魔力探知』で座標を割り出し、確認したのち、その場所まで急行した。
「よし、そのまま押し切れ!!」
「「「うぉおおおおおお!!!」」」
アンナは再び騎士兵たちにそう言う。いよいよと言ったところまでマーナガルムを追い込み、後一歩で倒せるぐらいまでいった。
ボロボロとなっているマーナガルムの後ろには、何かあった。マーナガルムの体で見えずにいたが、あれは剣だ。
石に刺さっている剣を見つけたアンナは、騎士兵たちに倒すことをやめさせるよう言う。
「皆、一旦止まれ」
「……ど、どうしてですか!? アンナ騎士団長!」
騎士兵たちはポカーンとした顔で、アンナを見る。何故、マーナガルムの後ろに石に刺さった剣があるのか。アンナは動物の言葉など分からない。ましてや、目の前にいるのは魔獣だ。
襲われてしまう可能性も高い。アンナは持っていた大剣を鞘に収め、ゆっくりとマーナガルムに近づく。
グルルルルル!
「ねぇ、あなたは何なの? 剣を守っていたの?」
ガルルルルル!!
意思疎通できない同志からしたら、マーナガルムからすれば、アンナは敵。アンナからもマーナガルムは敵。
だが、何故か。アンナは退ける行動はしなかった。
「アンナさん!」
「……!? ヴィーゼさん」
ついて来ていたヴィーゼがやっと追いついた状況であった。
やっと騎士兵の人たちに追いつき、俺は狼の後ろに剣がある事をアンナさんから聞いた。
まさにゲームとかでよくある、石に刺さっている剣を抜くには、剣に選ばれた人物。とかだろうけど、どうしてこの狼が後ろの剣を守っているのか。
話に聞くと、マーナガルムと言うのは、Bランクの魔獣だと。なら、俺は使役不可能という訳だった。レベルを上げることによって、使役できるランクが増えるのだろうが、今のところDランク。あんまし変わらない。
「…………あの、それって」
「お前、何か知っているのか?」
弓兵にいた人物が何か心当たりを言う事を言った。
何だ?何か知っているのか?
「その剣……。もしかして、【マーナガルムの魔剣】じゃないでしょうか?」
それ、めちゃくちゃ重要な事じゃないっすか。
その場にいたみんな、驚愕しましたとさ。
「え、ということは……」
「魔剣の守り神?」
いやまじで?なら、あれやん。ただ単にボコられたマーナガルムさんやん。
……。
………….。
………………。
なにこの沈黙。
マーナガルムが冒険者を襲ったのは、魔剣を取られると思ったからだった。今じゃあまり見かけなくなった、その魔剣は昔では冒険者や商人が狙い続け、それをマーナガルムが守っていた。
今回も魔剣を取るんじゃないという事を思ったらしく、マーナガルムは冒険者を襲った。と言うことだったらしい。
マーナガルムの魔剣は貴重価値がすごく、一つ買うのに金貨5000枚。と言うことは、日本円で言うと5000万円。という事。冒険者などがそう簡単に手を出せる品物じゃなく、流石に貴族でさえも手を出さないという事で、誰も買わないものらしい。
だが、その魔剣の価値は値段通り。
魔剣を一振りすれば、風を切り、木を200メートル先まで破壊し、それを人間や動物が切られれば、ミンチにされちゃう…いや、トマトフェスティバル開催されるぐらいの威力だという事だった。
騎士団の人たちはマーナガルムに一礼した。事情知らずといえど、やってしまい守り神であったマーナガルムを傷つけた事をお詫びに思い、全員で回復魔法をかけ、元気させた。
魔剣に関してはそのまま石に刺しっぱなしにさせ、俺は出来るかどうかは分からなかったが、一応話ができないかと、マーナガルムに近づく。
「『ごめんよ、マーナガルムさん』」
『キサマハ、ナニシニキタ』
「『お、できた。あぁ、大丈夫。魔剣狙ったりしないから。マーナガルムさんごめんよ』」
『ベツニカマワナイ。コノマケンハオレガマモル』
そう発し俺はその場所から去る事にした。まぁ、マーナガルムさんがいれば、魔剣を狙う人いないでしょ。と思いながら。
0
お気に入りに追加
127
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
実はスライムって最強なんだよ?初期ステータスが低すぎてレベルアップが出来ないだけ…
小桃
ファンタジー
商業高校へ通う女子高校生一条 遥は通学時に仔犬が車に轢かれそうになった所を助けようとして車に轢かれ死亡する。この行動に獣の神は心を打たれ、彼女を転生させようとする。遥は獣の神より転生を打診され5つの希望を叶えると言われたので、希望を伝える。
1.最強になれる種族
2.無限収納
3.変幻自在
4.並列思考
5.スキルコピー
5つの希望を叶えられ遥は新たな世界へ転生する、その姿はスライムだった…最強になる種族で転生したはずなのにスライムに…遥はスライムとしてどう生きていくのか?スライムに転生した少女の物語が始まるのであった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる