おっさん転生〜異世界に転生したおっさんは、かっこいい幼女になりたい〜

猫屋敷

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一章 元おっさん、異世界へ

21 再びギルド依頼

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ギルドに加入してから、一週間が経過した。お小遣いも結構溜まり、裕福とまではいかないが、うん。結構行った。

金貨 15枚
銀貨 30枚
銅貨 150枚

妙に銅貨だけがケタ違うが、そこら辺はまぁいいや。
通貨の価値としては、
銅貨1枚 100円。
銀貨1枚 1000円。
金貨1枚 10000円。

計算めんどいからまぁいいか。これで何を買おうかな。と言うより、この世界には甘いものが少ないようだ。タピオカとかクレープとか。
俺、おっさんだったけど甘いもん好きだったし。けどこの世界では異世界からの召喚———は、あるのか?そこら辺は聞いた事ないからわかんないけど。アンナさんに聞けば何かわかるかも知んない。

今日アンナさんは騎士団での仕事があるらしく、俺は今日は魔導書グリモワールでも読んでおく事にした。
ローズとカメリアはどうやら、ランスと共に外へ行っているようだ。
今の時刻は10時。普通に寝坊した。8時に目が覚め、もう家の中には誰もおらず。流石は早起き組だ。と言うより、この中で俺が一番遅く起きているんじゃないか?

(今日もギルドへ行くか……)

レベルアップに専念しよう。徐々に魔法の数々を覚え、魔物の中間ランクでも使役可能になったのはかなり大きいと思っている。
魔物にもランクが付けられているようで、

《Fランク》スライム、ゴブリン、コボルト。
《Eランク》ゾンビ、スケルトン、ミイラ。
《Dランク》ゴーレム、ダーク・ゴブリン
《Cランク》オーク、オーガ、グール、トロール。
《Bランク》ヴァンパイア、ケルベロス
《Aランク》オルトロス、ミノタウロス、キマイラ
《Sランク》ドラゴン、ワイバーン、クラーケン、リヴァイアサン。

俺の知っている限りではこんな感じ。恐らくこれぐらいでは無いだろ。種類的に。と言うより、俺が気になったのは《Dランク》のダーク・ゴブリン。これは聞いたことが無い。闇のゴブリン?どんな相手かは想像出来ないが、俺が使役できるランクは今の所《Dランク》辺りだ。
まだまだだなぁ。虫に関しては論外。専門外。


家から出てギルドが存在する場所まで足を進める。
「こんにちわ。ヴィーゼさん」
「あ、どうも。ヘイルテさん」

ギルドの受付嬢であるヘイルテさん。今日もギルドで金稼ぎだ!
というわけで掲示板に貼られている依頼を確認する。

・ドラゴンの卵回収

・スライムが屯している洋館退治

・ダークゴブリンの退治

気になるのはそれぐらいであるが、その中で1番気になったのが、ダークゴブリン退治。闇のゴブリンなんて見たことない俺からしたら、どんなゴブリンなのか想像も付かない。
黒い体をしているゴブリン?それとも闇魔法を操るゴブリン?

予測できるのはそれぐらいだ。

報酬金額 銀貨10枚

(よし、これにしよう)

その依頼の紙を取り、受付の方へ持っていく。
申請完了…と。

ダークゴブリンが居る場所は、王国より西の方面。湖近くにいるようだ。よし、早速出かけるか。

(今日はフィンが居ないからなぁ。ローズ達と一緒に行っているようだし。まぁ、いいか)

フィンは俺が起きるのが遅かったため、ローズ達と共に王都ここら辺を歩いているだろうな。そう思いながら、ギルドから出る。
今日はあまり天気が良く無い。太陽が曇りで覆い隠され、日の光が当たらない。曇りってなんか蒸し暑い気がする。




ギルドを出た後、王国の西側に存在する湖に行く。本来なら太陽の光でキラキラと反射しているのだろうが、曇りな為、そんな事はなかった。

(ここ辺りにその“ダークゴブリン”がいるようだな。どんな見た目だろうか……?)

湖の近くに行き腰を屈めた。今の所辺りには敵らしい影は存在しない。一先ず待ってみるか……。
依頼を受けたからには、放棄したりはしない。流石にずっと屈んでいるのはキツいため、草の上に座った。
上の空のような感じで、曇りを見る。ボケーと見ながら約1時間。

グォオオ!

(お、やっと来たか)

ゴブリンと言えばあまり高く無い。の、はずなのに。顔を見上げないと顔すら見えないほど、巨体だ。こんなゴブリン、見た事ない。だが、一応ゴーレムを使役する事は出来る。なら、目の前にいるダークゴブリンを使役する事も可能だな。

魔物使役モンスター・テイマーの印である、目のマークが描かれている手の甲を、目の前にいる敵に差し出す。

ピカッーーー!

と光、契約することが可能。の筈だが———。

「なっ!? 解除された!?」

何故か解除される。ダークゴブリンの爪攻撃が振り下ろされ、咄嗟に回避する。
解除された理由はどうかわからない。どう言うことだ……?

ギャオオオオオ!!

威嚇するダークゴブリンは俺を敵と認識している。使役することができれば、敵意を出さないのだが、どうやら無効になったようだ。こうなった場合には再び使役する事はできない。倒すしか方法はないようだ。

「ふぅ、———『竜巻トルネード』!!」

ダークゴブリンという名前だけあり、黒い体をしている。俺はそんな相手に上位風魔法を使う。
地面に大きな魔法陣が展開され、ピカッー!と光を放つ。

ダークゴブリンの足元にも同じように魔法陣が展開され、そこから大きな竜巻が現れる。それに巻き込まれて居るダークゴブリンは、ぐるぐると回っていた。

(多分、一匹だけじゃないんだろうけど)

目前でぐるぐると回り、竜巻に巻き込まれて居るダークゴブリンを見ながらそう思った。こういうのは中ボスかボス以外の敵は多分複数でやってくる。
それは多分お決まり。




俺の予感は的中し、次々とダークゴブリンがやって来る。

「ふっふっふっ……。俺が出てきた時点でお前らは負けなんだ!!」

アーハッハッハッ!

……。
………。
…………。
……………ふぅ。馬鹿みたい。

あまり調子には乗らないでおこう。
倒れたダークゴブリンから素材がドロップし、それを取る。布袋にそれを入れ、依頼達成だ。
ゴブリンの角、ゴブリンの爪…。だが、白磁とかじゃなく黒い。どこまで黒いんだ…。







ヴィーゼがダークゴブリンを倒して居る最中、アンナはハズキに呼び出されていた。
疑問に思ったが、ハズキはアンナに告げる。

「え、魔獣が発生? 他国の冒険者が襲われた? という事でしょうか?」
「あぁ、それでその対処はお前に任せたい。いいか?」
「はい、もちろんでございます」

アンナは了承する。後ろにいたランス達も話内容は聞いていた。そこで。ハズキはアンナにある事を聞く。

「それで……あの少女は?」
「……? あの少女?」
「あぁ。確か、ヴィーゼ……と言ったか?」
「あぁ、ヴィーゼさんならギルドの方に行っています」

ヴィーゼの事を聞くハズキの発言に疑問を思ったが、アンナは気にしない事にした。騎士団指揮者であるハズキには何か考えがあると思ったからだ。
ハズキはその場を去る前に、ランス達に一礼をしてから、背中を見せ、アンナ達の元から去る。
アンナはランス達を王宮の方へ連れて行くため、王宮が存在する場所へと3人を連れていく。

執務室ないたデルバー大臣に説明し、ローズとカメリアが王宮内に居る事を許可した。アンナは甲冑を着て、防具をしっかりと来て、愛用して居る大剣を持つ。
アンナが率いる騎士兵達を連れ、ハズキが言っていた場所へと急行していく。

ーーーー

・ヴィーゼ

魔物使役モンスター・テイマー、《Dランク》程度。
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