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「姫扇ちゃんは自前の芸妓どす。せやから、うちとこではもう私生活には厳しい事言わしまへんのどす」
屋形のおかあさんが躊躇いがちに御幸にポツリポツリと話し始めた。
「でも姫扇ちゃんはお休みの日に誰に会うて、というだいたいの予定はうちにちゃんと報告してくれてましたさかい。その殆どはお花代付けてくれはるようなご贔屓の旦那はんばかりで。まさかこないな事に……。うちとこでも、その……お相手がどこの旦那はんか見当も……」
屋形とは、芸舞妓の置屋。姫扇を一人前の芸妓に育てあげた〝花扇〟という屋形は客をもてなすお茶屋も兼ており、二階はお座敷、一階はバーカウンターになっていた。日中、一階はコーヒーやお茶を出すカフェとして営業していた。
ここは、御幸がまた学生であった十代の終わりから「社会勉強だ」という父に連れられて通い始めた場所だった。かれこれ十年以上の長期に渡って付き合いのある言わば、第二の実家のような心和む場所だ。
〝良家のお坊ちゃん〟だった御幸も、今や大人の、一人前の男となり、最近ではここのおかあさんから相談事などを持ち掛けられるようになっていた。
御幸は東京在住ではあるが実家は京都の為、折に触れ帰って来る。そんな時は大抵この〝花扇〟に連絡を入れていたがここ半年程、多忙の為足が遠退いていた。久しぶりに京都に立ち寄る旨を花扇に連絡した昨日、おかあさんが言った。
『ちょうど、連絡せな、と思とりました。姫扇ちゃんの事で、相談したい事があるんどす』
姫扇の?
いつもは明るいおかあさんの思い詰めたような口振りと〝姫扇〟という名に心を捉えられた御幸は『時間を作ってそちらに伺います』と約束をした。
長く京都が、祇園が遠退いたのは、御幸の中に半年前の姫扇の姿と言葉が残っていたからだ。数年ぶりに再会したあの日、艶やかで美しい芸妓に成長していた姫扇は彼に言った。
『右京はん。恋はこれが最期と思ってするんどす』
彼女の心には、一人の男が深く深く根差していた。姫扇は、本当の恋を知り、御幸は初めて本当の失恋の痛みを知った。
それから、仕事も忙しい事も相まり祇園が遠退いていったのだ。
屋形は〝見習いさん〟と言われる少女や舞妓、まだ年季の明けない芸妓がおかあさんを中心に寝食を共にしている。彼女達がお稽古等に出掛け、おかあさんしかいない時間に姿を表した御幸は、仕事の合間を縫って訪れた。
店の前で打ち水をしていた涼しげな絽の着物を纏うおかあさんはスーツ姿の御幸が来訪すると直ぐに準備中の札を出し、今に至る。
カフェカウンターに出された茶菓を前に座る御幸右京は、屋形の女将である〝おかあさん〟の話を静かに聞いていた。
「姫扇ちゃん、都をどりを終えてからずっとお座敷を休んでいるんどす」
祇園の芸舞妓の、芸の発表会とも言える〝都をどり〟は四月だ。今は七月。
「都をどりから。もう二ヶ月も経ちますね」
姫扇から招待状が届いてはいたが、御幸は仕事で飛び回る日々に追われ観に来る事が出来なかった。
都をどり以後、姫扇からの沙汰が無く、御幸は気に掛けていた。
芸舞妓にとって、お座敷を休む、という事は、生命線を断たれるも同然だ。特に、常にひたむきでこの仕事を誇りに思う真面目な姫扇がお座敷を休むなど、よほどの事と思えた。
「姫扇は体調でも?」
不安に駈られる御幸は、表情を曇らせ聞いた。おかあさんは「それが……」と一瞬言いよどんだが、意を決したように話し始めた。
「この事は、姫扇ちゃんの面倒みてくれはってる旦那はんの御幸はんにはちゃんとお話しせなあかん、と思うてたんどす。実は、姫扇ちゃん、妊娠しとるんどす」
滅多に優美な表情を崩す事のない御幸は、聞かされた事実に僅かに眉根を寄せただけだった。しかし、その内面の慟哭は彼は今までに感じた事のないものだった。
まさか。
御幸は崩れそうな気持ちを必死に持ちこたえ、内面の動揺を押し隠す。
江戸以前から続く由緒正しい厳格な良家の子息である彼は、幼い頃からどんな事に直面しようとも決して取り乱さず冷静に対処する術を教え込まれている。御幸は目を閉じ一呼吸置き、思考を整理した。
「姫扇ちゃんからは、何も?」
おかあさんは遠慮がちに伺うように彼に聞いてきた。
「ええ、何もありませんね」
姫扇の事だ、話すべきか、相当に悩んでいるのだろう。御幸は愛しい女性の妊娠という事実よりも、悩んでいるであろう彼女を思い胸を痛めた。
思案する様子を見せていた御幸におかあさんがおずおずと続けた。
「姫扇ちゃんのお腹の赤ちゃんは今月で八ヶ月になるんどす。
もう堕ろす事もかないませんさかいに。
あの子、お腹も目立たなかったさかい、ずっと隠しとって。
着付けの男衆さんが体型の変化に気付かはって『姫扇ちゃん妊娠しとるんとちゃいますやろか』とうちとこにそっと耳打ちしてくれはったんどす」
男衆からの報告を受けたおかあさんは姫扇を呼び、刺激しないよう優しく聞き出したところ、妊娠が発覚した、という事だった。それが四月の事。
「姫扇ちゃん、堕ろしたくのうて。でも相手の男はんを隠しとうて。それで言われへんかったんどすな」
相手は恐らく、以前姫扇が話していた男。しかし、素性までは聞いてはいなかった。
「おかあさん、相手の見当は付いていますか」
「それがまるで」
おかあさんは悲しげに首を振った。
「とにかく、体調も心配やし、色々とありますさかいに、都をどりが終わったらお座敷はお休みするよううちが言ったんどす。その間は何とかうちとこや〝妹達〟が面倒みるさかい、って」
妹というのは、姫扇が面倒を見た舞妓達の事だ。
花街には、古からの古き良きコミュニティが今も息づいている。彼女達は、そこに支えられて生きているのだ。
この文化を御幸は守りたかったから、花街に通い続けていたのだが。
「姫扇ちゃんはまだまだこれから伸びるんどす。名妓と呼ばれる芸妓になれる妓なんどす」
恐らく、身元も素性もはっきりとした旦那の子なら、何とかどうにかしようもあるのだろう。
しかし、そんなご贔屓としてお茶屋に通い、芸舞妓を心から愛でる旦那なら、こんな〝失態〟は犯しはしないであろう。
御幸は内面で渦巻く感情を必死に治める。
「分かりました。僕が近いうちに一度姫扇に会います。その時に彼女とゆっくり話しをするとしましょう」
「そうしてくれはりますか!」
すっかり沈んでしまっていたおかあさんの表情がホッとしたかのように明るくなった。御幸は小さく肩を竦めて見せた。
「姫扇が会ってくれれば、ですけどね」
「姫扇ちゃんが御幸はんのお誘いお断りするわけあらしまへん!」
生き返ったかのような勢いを盛り返したおかあさんに御幸は、問題が解決した訳ではないのだが、と苦笑いする。
それだけ彼女の心の内を悩ませていたのだな。
腕時計を見た御幸は「ではそろそろ……」と立ち上がりながら言った。
「会う時は、姫扇にはちゃんとおかあさんに報告させますから、一日分のお花代を付けてあげて下さい」
おかあさんが、え、と御幸を見た。
「ええんどすか? 今回はうちからお願いしたようなもの……」
御幸は典雅な笑みを見せ優しく言った。
「お座敷に上がれない姫扇を少しでも助けてあげたい。何より、姫扇は誇り高き祇園の芸妓ですからね。その辺りはちゃんと僕もわきまえているつもりです」
〝お花代〟。
芸舞妓と共に過ごす時間には付加価値がある。それだけ彼女達は〝花〟なのだ。御幸はその価値を富に大事にしてきた。
それが彼女達の生きる糧となるのだから。
例え〝芸妓〟ではなく〝一人の女性〟として想っている相手だとしても。
「ではまた……」と、お茶屋の玄関口に立った御幸におかあさんが声をかけた。
「御幸はん」
御幸は振り返る。
「この事は、姫扇ちゃんのお母様には……」
御幸は顎に人差し指を掛けて微かに首を傾げ思案し、静かに口を開いた。
「伝えた方がいいでしょう。縁を切った、とは言っても母娘の関係はかけがえのない永遠のものですから。でも、姫扇には今は内緒で」
おかあさんは、そうどすね、と安堵の表情を浮かべ、御幸は優雅に頭を下げてお茶屋を後にした。
†††
屋形のおかあさんが躊躇いがちに御幸にポツリポツリと話し始めた。
「でも姫扇ちゃんはお休みの日に誰に会うて、というだいたいの予定はうちにちゃんと報告してくれてましたさかい。その殆どはお花代付けてくれはるようなご贔屓の旦那はんばかりで。まさかこないな事に……。うちとこでも、その……お相手がどこの旦那はんか見当も……」
屋形とは、芸舞妓の置屋。姫扇を一人前の芸妓に育てあげた〝花扇〟という屋形は客をもてなすお茶屋も兼ており、二階はお座敷、一階はバーカウンターになっていた。日中、一階はコーヒーやお茶を出すカフェとして営業していた。
ここは、御幸がまた学生であった十代の終わりから「社会勉強だ」という父に連れられて通い始めた場所だった。かれこれ十年以上の長期に渡って付き合いのある言わば、第二の実家のような心和む場所だ。
〝良家のお坊ちゃん〟だった御幸も、今や大人の、一人前の男となり、最近ではここのおかあさんから相談事などを持ち掛けられるようになっていた。
御幸は東京在住ではあるが実家は京都の為、折に触れ帰って来る。そんな時は大抵この〝花扇〟に連絡を入れていたがここ半年程、多忙の為足が遠退いていた。久しぶりに京都に立ち寄る旨を花扇に連絡した昨日、おかあさんが言った。
『ちょうど、連絡せな、と思とりました。姫扇ちゃんの事で、相談したい事があるんどす』
姫扇の?
いつもは明るいおかあさんの思い詰めたような口振りと〝姫扇〟という名に心を捉えられた御幸は『時間を作ってそちらに伺います』と約束をした。
長く京都が、祇園が遠退いたのは、御幸の中に半年前の姫扇の姿と言葉が残っていたからだ。数年ぶりに再会したあの日、艶やかで美しい芸妓に成長していた姫扇は彼に言った。
『右京はん。恋はこれが最期と思ってするんどす』
彼女の心には、一人の男が深く深く根差していた。姫扇は、本当の恋を知り、御幸は初めて本当の失恋の痛みを知った。
それから、仕事も忙しい事も相まり祇園が遠退いていったのだ。
屋形は〝見習いさん〟と言われる少女や舞妓、まだ年季の明けない芸妓がおかあさんを中心に寝食を共にしている。彼女達がお稽古等に出掛け、おかあさんしかいない時間に姿を表した御幸は、仕事の合間を縫って訪れた。
店の前で打ち水をしていた涼しげな絽の着物を纏うおかあさんはスーツ姿の御幸が来訪すると直ぐに準備中の札を出し、今に至る。
カフェカウンターに出された茶菓を前に座る御幸右京は、屋形の女将である〝おかあさん〟の話を静かに聞いていた。
「姫扇ちゃん、都をどりを終えてからずっとお座敷を休んでいるんどす」
祇園の芸舞妓の、芸の発表会とも言える〝都をどり〟は四月だ。今は七月。
「都をどりから。もう二ヶ月も経ちますね」
姫扇から招待状が届いてはいたが、御幸は仕事で飛び回る日々に追われ観に来る事が出来なかった。
都をどり以後、姫扇からの沙汰が無く、御幸は気に掛けていた。
芸舞妓にとって、お座敷を休む、という事は、生命線を断たれるも同然だ。特に、常にひたむきでこの仕事を誇りに思う真面目な姫扇がお座敷を休むなど、よほどの事と思えた。
「姫扇は体調でも?」
不安に駈られる御幸は、表情を曇らせ聞いた。おかあさんは「それが……」と一瞬言いよどんだが、意を決したように話し始めた。
「この事は、姫扇ちゃんの面倒みてくれはってる旦那はんの御幸はんにはちゃんとお話しせなあかん、と思うてたんどす。実は、姫扇ちゃん、妊娠しとるんどす」
滅多に優美な表情を崩す事のない御幸は、聞かされた事実に僅かに眉根を寄せただけだった。しかし、その内面の慟哭は彼は今までに感じた事のないものだった。
まさか。
御幸は崩れそうな気持ちを必死に持ちこたえ、内面の動揺を押し隠す。
江戸以前から続く由緒正しい厳格な良家の子息である彼は、幼い頃からどんな事に直面しようとも決して取り乱さず冷静に対処する術を教え込まれている。御幸は目を閉じ一呼吸置き、思考を整理した。
「姫扇ちゃんからは、何も?」
おかあさんは遠慮がちに伺うように彼に聞いてきた。
「ええ、何もありませんね」
姫扇の事だ、話すべきか、相当に悩んでいるのだろう。御幸は愛しい女性の妊娠という事実よりも、悩んでいるであろう彼女を思い胸を痛めた。
思案する様子を見せていた御幸におかあさんがおずおずと続けた。
「姫扇ちゃんのお腹の赤ちゃんは今月で八ヶ月になるんどす。
もう堕ろす事もかないませんさかいに。
あの子、お腹も目立たなかったさかい、ずっと隠しとって。
着付けの男衆さんが体型の変化に気付かはって『姫扇ちゃん妊娠しとるんとちゃいますやろか』とうちとこにそっと耳打ちしてくれはったんどす」
男衆からの報告を受けたおかあさんは姫扇を呼び、刺激しないよう優しく聞き出したところ、妊娠が発覚した、という事だった。それが四月の事。
「姫扇ちゃん、堕ろしたくのうて。でも相手の男はんを隠しとうて。それで言われへんかったんどすな」
相手は恐らく、以前姫扇が話していた男。しかし、素性までは聞いてはいなかった。
「おかあさん、相手の見当は付いていますか」
「それがまるで」
おかあさんは悲しげに首を振った。
「とにかく、体調も心配やし、色々とありますさかいに、都をどりが終わったらお座敷はお休みするよううちが言ったんどす。その間は何とかうちとこや〝妹達〟が面倒みるさかい、って」
妹というのは、姫扇が面倒を見た舞妓達の事だ。
花街には、古からの古き良きコミュニティが今も息づいている。彼女達は、そこに支えられて生きているのだ。
この文化を御幸は守りたかったから、花街に通い続けていたのだが。
「姫扇ちゃんはまだまだこれから伸びるんどす。名妓と呼ばれる芸妓になれる妓なんどす」
恐らく、身元も素性もはっきりとした旦那の子なら、何とかどうにかしようもあるのだろう。
しかし、そんなご贔屓としてお茶屋に通い、芸舞妓を心から愛でる旦那なら、こんな〝失態〟は犯しはしないであろう。
御幸は内面で渦巻く感情を必死に治める。
「分かりました。僕が近いうちに一度姫扇に会います。その時に彼女とゆっくり話しをするとしましょう」
「そうしてくれはりますか!」
すっかり沈んでしまっていたおかあさんの表情がホッとしたかのように明るくなった。御幸は小さく肩を竦めて見せた。
「姫扇が会ってくれれば、ですけどね」
「姫扇ちゃんが御幸はんのお誘いお断りするわけあらしまへん!」
生き返ったかのような勢いを盛り返したおかあさんに御幸は、問題が解決した訳ではないのだが、と苦笑いする。
それだけ彼女の心の内を悩ませていたのだな。
腕時計を見た御幸は「ではそろそろ……」と立ち上がりながら言った。
「会う時は、姫扇にはちゃんとおかあさんに報告させますから、一日分のお花代を付けてあげて下さい」
おかあさんが、え、と御幸を見た。
「ええんどすか? 今回はうちからお願いしたようなもの……」
御幸は典雅な笑みを見せ優しく言った。
「お座敷に上がれない姫扇を少しでも助けてあげたい。何より、姫扇は誇り高き祇園の芸妓ですからね。その辺りはちゃんと僕もわきまえているつもりです」
〝お花代〟。
芸舞妓と共に過ごす時間には付加価値がある。それだけ彼女達は〝花〟なのだ。御幸はその価値を富に大事にしてきた。
それが彼女達の生きる糧となるのだから。
例え〝芸妓〟ではなく〝一人の女性〟として想っている相手だとしても。
「ではまた……」と、お茶屋の玄関口に立った御幸におかあさんが声をかけた。
「御幸はん」
御幸は振り返る。
「この事は、姫扇ちゃんのお母様には……」
御幸は顎に人差し指を掛けて微かに首を傾げ思案し、静かに口を開いた。
「伝えた方がいいでしょう。縁を切った、とは言っても母娘の関係はかけがえのない永遠のものですから。でも、姫扇には今は内緒で」
おかあさんは、そうどすね、と安堵の表情を浮かべ、御幸は優雅に頭を下げてお茶屋を後にした。
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