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カルテ22 衝撃の過去
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緒方君の言葉は、一つ一つが魔法のようだ。まるく収めてしまった。
近藤さん夫婦は。
「もう一度、ちゃんと話し合ってみます」
そう言って、なんと二人で帰って行った。
恵果さんは現在実家に帰っていたらしいけれど、何処に帰って行ったのか。
彼らが離婚するのか、このまま再び結婚生活というものを取り戻すのかは、まだ分からないけれど……とりあえず、調停から裁判へ、という泥沼の、互いに傷つけ合う形にはならなさそう。
後悔のない形に落ち着きますようにと願うけれど、わたしは二人が納得するのなら、どちらでもいいと今なら思える。
この状況まで持ってこられた今なら、玲さんと何とか渡り合える、気がする。
……願わくばその展開は避けたいけれど。
「翠川さん、お疲れ様。今日は一日走り回らせてしまったね」
二人が帰った後、看護師さんや受付嬢さん達にお礼を言ってきたわたしに緒方君が言った。
緒方君は、診察室で白衣を脱ぎながら優しく微笑んだ。
胸が一際大きく跳ねる。張り詰めていた緊張が別の緊張に変わった瞬間、そう思った。
「ううん、緒方君のお蔭で最悪の事態を招く事は避けられそう。ホントにありがとう」
笑って肩を竦めたわたしの頭に緒方君が手を乗せた。くしゃ、と髪が軽く絡んだ手に胸が痺れそう。
「送るよ。でもその前に、夕食をご一緒にいかがですか」
トクンと鳴る胸を抑えて頷いた。
「おねがい、します」
「良かった」と言った緒方君の笑顔が、少年みたいに見えた。
本気の恋をすると、いくつになっても十代の頃のような甘酸っぱい、切ない感覚を蘇らせることなんだって初めて知った。
想う人の気持ちを知らない不安は余計な切なさを生む、そんな感情は、大人になっても同じなのね。
穏やかな恋愛を望める、と思っていたけどそうはいかないのね。
本当に、心と心が結びついたという確証が得られなければ、いつまでも胸に柔らかな針が刺さったような痛みを抱え続ける。
緒方君の気持ち、まだ、わたしは分からないから――。
*
遅い時間になっていた為、ラストオーダーの時刻を過ぎてしまったお店が多かった。
緒方君が仕事の帰りにお医者さん仲間と食事をしたり呑んだりするお店を、ということになって、国道沿いのアジアンレストランに落ち着いた。
和風テイストとアジアンな雰囲気が絶妙にマッチしたお洒落なお店だった。
「ごめんね、ここぐらいしかなくて」と緒方君は言っていたけれど、通された席は個室で、雰囲気の良い席だった。
民族衣装風の着物を着た従業員さんが「ごゆっくり」と言い残して静かに戸を閉めた。
「わたしは好き、こういうお店」
「それならよかった」
少しお酒を注いでくれた緒方君は、わたしの言葉を聞いて柔らかに微笑んだ。
緒方君は運転をするので、お茶を。
緒方君の笑顔を見てわたしは、ちょっと苦笑いしてしまう。
「どうかした?」
緒方君は首をかしげてちょっぴり怪訝そうにわたしを見た。
ううん、何でもない、と答えながらわたしはクリニックを出てくる時の事を思い出していた。
看護師さんと受付嬢さん達の視線が、痛かった。全ての目が『あなたは緒方先生の何?』って言っていた。
そうよね。これだけ素敵な青年医師に周囲の人間、特に女性陣が無関心なワケがない。
いきなり現れた女が緒方君と親しげにしていたら鋭い視線を向けるのは当然の事ね。
でもね。
こうして緒方君が誘ってくれて、凄く傍に感じて触れることのできる距離にいられるわたしだけど、その実、心の距離はどのくらいなのか、分かっていないの。
だから〝わたしは緒方先生の高校の同級生なんです〟と心の中で必死に言い訳をしながら遠慮がちにあの場にいただけなの。
あの、針のような視線の中で、身を固くしているしかなかったの。
自然と俯いてしまったわたしの頭に、優しい手が触れた。
微弱な電流が流されたかのような痺れが伝わって、肩を竦めた。
好きな人に触れられた感触が胸を柔らかに刺すような痛みを催す感覚って心地いい。
わたしはそっと目を上げた。
こちらを見る緒方君はテーブルに頬杖ついていて、目が合うとフワリと微笑んだ。胸に、トクンと小さな波が立つ。
「翠川さん」
「はい」
思わずかしこまってしまう。
「今日は、お疲れ様」
あれ、ちょっぴりがっかりしている自分に気づいた。
何を期待してたの。
そうね、緒方君の、言葉かしら。
どんな? と考えて、馬鹿、と自分を嗤った。
こんなところで、緒方君の心を聞けるはずないじゃない。夕べ、あの雰囲気の中ではっきりとした言葉はなかったのに。
ふと思う。言葉がないと、自信が持てないの。
緒方君は、誠実な人だって分かる。
言葉があっても、躰の関係があっても信じられない男もいた。そんな男たちと違うと言える自信がある。
でもね、緒方君にはまだ、わたしの知らないことが――そう、緒方君は言っていた、いつか話すから、と。
心の中で沸き起こる葛藤を抑え込み、わたしは緒方君に微笑みかた。
「緒方君も、お疲れ様。改めて、今日は本当にありがとう。緒方君のおかげでトンネルだった道の先に光を見ることができた」
そう、今日の一大イベントは、あの夫婦の一件。
乾杯の要領で、緒方君のお茶のグラスと自分の持っていたお酒のグラスを合わせようとした時、わたしの顔の前にフッと影が出来た。
唇に緒方君を感じて頬に触れた手に、微かに痺れて、溺れそうになる。
ゆっくりと唇が離れて、顔がちゃんと見える距離まで離れた。
額を合わせて、視線を合わせる。
わたしと緒方君の間にはテーブルがあって、二人とも、ほんの少し腰を浮かせる。
挟んだテーブル越しに腕を伸ばして緒方君の首に絡めた。
わたし達はそのまましばらくテーブルを挟んで抱き合っていた。
仕切られた個の空間が、店内の喧騒を遮断してくれて、静かに時が流れていた。
緒方君に触れることができたおかげかもしれない。気持ちが、波が凪いでいくように落ち着いていく。
溢れる感情は、緒方君を包みたい、大事にしたい、そんな気持ち。
話してくれるのをただ待つんじゃなくて、ゆっくりゆっくり、少しずつ引き出していけたら?
「緒方君」
そっと、緒方君の耳元に囁くと。緒方君はわたしの頭を腕に抱いたまま「ん?」と答えた。
「さっきクリニックで、近藤さん夫婦に言った言葉で、とても心に響いた言葉があったの」
緒方君の腕がふっと緩んでほんの少し、離れた。顔を向き合わせてお互いの視線がしっかりと合った。
「どの言葉かな」
心の芯に深く響く柔らかな落ち着いた緒方君の声は、不思議な勇気をくれる。わたしはゆっくりと口を開いた。
「近藤さん夫婦に、最後に言ってあげた言葉よ。覚えてる? とても印象に残る響きが込められていたように感じたの」
緒方君は少し思案するような表情をして、ああ……、と思い出したように言った。
「大切な人を大事にしたいなら、自分を大事にして欲しい、って話した、あのことかな」
わたしは、そう、と頷いた。
「緒方君の言葉は、どれも聞く人の心にちゃんと響くものなのだけど、あの言葉は、特に強く心に響いたのね。もしかして、緒方君の経験に何か? って思ってしまって……」
そこまで話して、あ、とわたしは言葉を詰まらせた。少し、直截的に踏み込み過ぎてしまった気がする。
ドキドキしながらも、ここで目を逸らす訳にはいかない、とわたしは緒方君の瞳を見つめていた。
緒方君の腕が、再び、わたしを抱いた。
「僕の抱える患者さんの中には、どうしても現世からの逃避という思考に傾倒してしまう人がいる。
そんな患者さんに、もし大切な人が一人でもいる時は、必ずその言葉を掛ける事にしているんだ。
もう沈み切れない程の深淵に落ち込んでしまった患者さんが僕の言葉を思い出してくれる可能性がどれほどかは分からないけどね。
とにかく、大事な人の為に、自分を大事にして欲しいと願って止まないから」
「緒方君……」
精神科医としての緒方君の言葉なのだと思う。でもどこか、緒方君個人の心の底にある感情が滲んでいるようにも感じた。
緒方君?
抱き締めたい。
素直にそんな想いが込み上げて来て顔を上げようとした時だった。
ごめん……、と囁く微かな声が、耳を通してわたしの心に落ちた。
ドキン、と胸が大きく波打った。
どうして、謝るの?
「緒方君?」
少しの沈黙を経て、わたしを胸に抱いたまま、緒方君が言った。
「僕は一度、結婚しているんだ――」
近藤さん夫婦は。
「もう一度、ちゃんと話し合ってみます」
そう言って、なんと二人で帰って行った。
恵果さんは現在実家に帰っていたらしいけれど、何処に帰って行ったのか。
彼らが離婚するのか、このまま再び結婚生活というものを取り戻すのかは、まだ分からないけれど……とりあえず、調停から裁判へ、という泥沼の、互いに傷つけ合う形にはならなさそう。
後悔のない形に落ち着きますようにと願うけれど、わたしは二人が納得するのなら、どちらでもいいと今なら思える。
この状況まで持ってこられた今なら、玲さんと何とか渡り合える、気がする。
……願わくばその展開は避けたいけれど。
「翠川さん、お疲れ様。今日は一日走り回らせてしまったね」
二人が帰った後、看護師さんや受付嬢さん達にお礼を言ってきたわたしに緒方君が言った。
緒方君は、診察室で白衣を脱ぎながら優しく微笑んだ。
胸が一際大きく跳ねる。張り詰めていた緊張が別の緊張に変わった瞬間、そう思った。
「ううん、緒方君のお蔭で最悪の事態を招く事は避けられそう。ホントにありがとう」
笑って肩を竦めたわたしの頭に緒方君が手を乗せた。くしゃ、と髪が軽く絡んだ手に胸が痺れそう。
「送るよ。でもその前に、夕食をご一緒にいかがですか」
トクンと鳴る胸を抑えて頷いた。
「おねがい、します」
「良かった」と言った緒方君の笑顔が、少年みたいに見えた。
本気の恋をすると、いくつになっても十代の頃のような甘酸っぱい、切ない感覚を蘇らせることなんだって初めて知った。
想う人の気持ちを知らない不安は余計な切なさを生む、そんな感情は、大人になっても同じなのね。
穏やかな恋愛を望める、と思っていたけどそうはいかないのね。
本当に、心と心が結びついたという確証が得られなければ、いつまでも胸に柔らかな針が刺さったような痛みを抱え続ける。
緒方君の気持ち、まだ、わたしは分からないから――。
*
遅い時間になっていた為、ラストオーダーの時刻を過ぎてしまったお店が多かった。
緒方君が仕事の帰りにお医者さん仲間と食事をしたり呑んだりするお店を、ということになって、国道沿いのアジアンレストランに落ち着いた。
和風テイストとアジアンな雰囲気が絶妙にマッチしたお洒落なお店だった。
「ごめんね、ここぐらいしかなくて」と緒方君は言っていたけれど、通された席は個室で、雰囲気の良い席だった。
民族衣装風の着物を着た従業員さんが「ごゆっくり」と言い残して静かに戸を閉めた。
「わたしは好き、こういうお店」
「それならよかった」
少しお酒を注いでくれた緒方君は、わたしの言葉を聞いて柔らかに微笑んだ。
緒方君は運転をするので、お茶を。
緒方君の笑顔を見てわたしは、ちょっと苦笑いしてしまう。
「どうかした?」
緒方君は首をかしげてちょっぴり怪訝そうにわたしを見た。
ううん、何でもない、と答えながらわたしはクリニックを出てくる時の事を思い出していた。
看護師さんと受付嬢さん達の視線が、痛かった。全ての目が『あなたは緒方先生の何?』って言っていた。
そうよね。これだけ素敵な青年医師に周囲の人間、特に女性陣が無関心なワケがない。
いきなり現れた女が緒方君と親しげにしていたら鋭い視線を向けるのは当然の事ね。
でもね。
こうして緒方君が誘ってくれて、凄く傍に感じて触れることのできる距離にいられるわたしだけど、その実、心の距離はどのくらいなのか、分かっていないの。
だから〝わたしは緒方先生の高校の同級生なんです〟と心の中で必死に言い訳をしながら遠慮がちにあの場にいただけなの。
あの、針のような視線の中で、身を固くしているしかなかったの。
自然と俯いてしまったわたしの頭に、優しい手が触れた。
微弱な電流が流されたかのような痺れが伝わって、肩を竦めた。
好きな人に触れられた感触が胸を柔らかに刺すような痛みを催す感覚って心地いい。
わたしはそっと目を上げた。
こちらを見る緒方君はテーブルに頬杖ついていて、目が合うとフワリと微笑んだ。胸に、トクンと小さな波が立つ。
「翠川さん」
「はい」
思わずかしこまってしまう。
「今日は、お疲れ様」
あれ、ちょっぴりがっかりしている自分に気づいた。
何を期待してたの。
そうね、緒方君の、言葉かしら。
どんな? と考えて、馬鹿、と自分を嗤った。
こんなところで、緒方君の心を聞けるはずないじゃない。夕べ、あの雰囲気の中ではっきりとした言葉はなかったのに。
ふと思う。言葉がないと、自信が持てないの。
緒方君は、誠実な人だって分かる。
言葉があっても、躰の関係があっても信じられない男もいた。そんな男たちと違うと言える自信がある。
でもね、緒方君にはまだ、わたしの知らないことが――そう、緒方君は言っていた、いつか話すから、と。
心の中で沸き起こる葛藤を抑え込み、わたしは緒方君に微笑みかた。
「緒方君も、お疲れ様。改めて、今日は本当にありがとう。緒方君のおかげでトンネルだった道の先に光を見ることができた」
そう、今日の一大イベントは、あの夫婦の一件。
乾杯の要領で、緒方君のお茶のグラスと自分の持っていたお酒のグラスを合わせようとした時、わたしの顔の前にフッと影が出来た。
唇に緒方君を感じて頬に触れた手に、微かに痺れて、溺れそうになる。
ゆっくりと唇が離れて、顔がちゃんと見える距離まで離れた。
額を合わせて、視線を合わせる。
わたしと緒方君の間にはテーブルがあって、二人とも、ほんの少し腰を浮かせる。
挟んだテーブル越しに腕を伸ばして緒方君の首に絡めた。
わたし達はそのまましばらくテーブルを挟んで抱き合っていた。
仕切られた個の空間が、店内の喧騒を遮断してくれて、静かに時が流れていた。
緒方君に触れることができたおかげかもしれない。気持ちが、波が凪いでいくように落ち着いていく。
溢れる感情は、緒方君を包みたい、大事にしたい、そんな気持ち。
話してくれるのをただ待つんじゃなくて、ゆっくりゆっくり、少しずつ引き出していけたら?
「緒方君」
そっと、緒方君の耳元に囁くと。緒方君はわたしの頭を腕に抱いたまま「ん?」と答えた。
「さっきクリニックで、近藤さん夫婦に言った言葉で、とても心に響いた言葉があったの」
緒方君の腕がふっと緩んでほんの少し、離れた。顔を向き合わせてお互いの視線がしっかりと合った。
「どの言葉かな」
心の芯に深く響く柔らかな落ち着いた緒方君の声は、不思議な勇気をくれる。わたしはゆっくりと口を開いた。
「近藤さん夫婦に、最後に言ってあげた言葉よ。覚えてる? とても印象に残る響きが込められていたように感じたの」
緒方君は少し思案するような表情をして、ああ……、と思い出したように言った。
「大切な人を大事にしたいなら、自分を大事にして欲しい、って話した、あのことかな」
わたしは、そう、と頷いた。
「緒方君の言葉は、どれも聞く人の心にちゃんと響くものなのだけど、あの言葉は、特に強く心に響いたのね。もしかして、緒方君の経験に何か? って思ってしまって……」
そこまで話して、あ、とわたしは言葉を詰まらせた。少し、直截的に踏み込み過ぎてしまった気がする。
ドキドキしながらも、ここで目を逸らす訳にはいかない、とわたしは緒方君の瞳を見つめていた。
緒方君の腕が、再び、わたしを抱いた。
「僕の抱える患者さんの中には、どうしても現世からの逃避という思考に傾倒してしまう人がいる。
そんな患者さんに、もし大切な人が一人でもいる時は、必ずその言葉を掛ける事にしているんだ。
もう沈み切れない程の深淵に落ち込んでしまった患者さんが僕の言葉を思い出してくれる可能性がどれほどかは分からないけどね。
とにかく、大事な人の為に、自分を大事にして欲しいと願って止まないから」
「緒方君……」
精神科医としての緒方君の言葉なのだと思う。でもどこか、緒方君個人の心の底にある感情が滲んでいるようにも感じた。
緒方君?
抱き締めたい。
素直にそんな想いが込み上げて来て顔を上げようとした時だった。
ごめん……、と囁く微かな声が、耳を通してわたしの心に落ちた。
ドキン、と胸が大きく波打った。
どうして、謝るの?
「緒方君?」
少しの沈黙を経て、わたしを胸に抱いたまま、緒方君が言った。
「僕は一度、結婚しているんだ――」
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