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盈月
123
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翌日、午前九時三分。待ち合わせ場所の改札には私と瑠璃しか居なかった。
「行かないの?」
「まだ、もうちょっと待って」
瑠璃はぼんやりと電車の路線図を見上げた。路線図を見ているようでも、何を考えている風でもない。しかしその瞳にすら、探るような光がある。
彼女は何を思っているのだろう。そんなことが分かれば楽なのに。こんなにもぐちゃぐちゃしなくていいのにな。
「よお」
そんな時、おずおずと声がした。
「遅かったじゃん」
「ごめん」
わたしは、ちゃんと約束を守った幼馴染に口では文句を言いながら、心の中で笑みを送った。
「行かないの?」
「まだ、もうちょっと待って」
瑠璃はぼんやりと電車の路線図を見上げた。路線図を見ているようでも、何を考えている風でもない。しかしその瞳にすら、探るような光がある。
彼女は何を思っているのだろう。そんなことが分かれば楽なのに。こんなにもぐちゃぐちゃしなくていいのにな。
「よお」
そんな時、おずおずと声がした。
「遅かったじゃん」
「ごめん」
わたしは、ちゃんと約束を守った幼馴染に口では文句を言いながら、心の中で笑みを送った。
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