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二十話
しおりを挟むいつものように
外からの光で目を覚ます
鳥の囀りも聞こえてきて
とても気持ちのいい朝だ
ベッドから上半身だけ起こし
両手を上げ、伸びをした
バァァーン!!!!!
久しぶりに扉が勢いよく開かれる
「あれ?
最近ずっと鍵掛けてるのに
開いてるー!」
ウキウキしながら入ってきたのは
もちろんジーナ
「おっはよー、ナツ!
さ、目を見せてね~」
私のベッドに腰掛け、
顔を近づけるとジッと目を見つめてくれた
「はい、今日も昨日と同じ
ナツさんでぇーす」
「あ、ありがとう‥」
日課になっている目の確認を終え、
私はジーナに相談があると告げ
昨夜のことを話した
「マッチョナロン、
本当にナツのこと見てるよなー」
感心している‥
「で、ナツは言ってもいいと
思ってるんだね?」
素直に頷いた
「私は、ナツが言ってもいいと思うなら
言ってもいいと思うし、
言いたくないと思うなら
言わなくていいと思う」
それに、と続けた
「言っても言わなくても
ナロンは、ナツのこと傷つけたりは
しないと思うからさ」
ジーナと食堂に向かっている廊下で
新入隊の女の子3人が前からやってきた
そのうちの1人はユナだ
「おっはよー!」
ジーナが明るく3人に声をかけた
「おはようございます!」
元気がいい、ユナを除いては
「おはよう」
ユナを見て言ってみる
ビクッとしたユナは
「‥おはようございます」
と小さい声で応え、
私から逃げるように視線を外した
そのまま歩いていく後ろ姿を見つめていると
「あの子と何かあったのかい?」
ジーナが聞いてきた
「うーん?
何だろう?」
「まぁ、若い子っていろいろあるからさ
気にしないでおこうか!
早くご飯食べよう~!」
そうだねーと言いながら
またスキップして食堂まで行った
ジーナはスキップができないけど
この間私に付き合わされたから
これからもあるかもしれないと思い
練習中らしい
とてもぎこちないスキップだったけど
可愛かった
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