鬼畜執事のKING

三三

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誘惑

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へぇぇぇぇぇぇっつ???~~~~~////////////!!!
か、軽くだけどっ//でもしっかり触れた・・唇・・っえ?

ゆっくり唇を離す神さん。
なにがどーしたらそうなるのかがわからず動けないでいる私。
周りは皆、空に集中してるから、誰も私達の今行なわれたコトに気付かない
ソレは幸い・・
じゃなくてっ!!
「なっ//じ、神さんっ???////」 
顔を真っ赤にしたまま神さんを見上げると、
「空・・見てたな」
「は?」 えっ??//
神さんの言葉に、バッと空の方を見ると、
空はあいかわらずのニセスマイリーな顔をして周りの女の子たちにシャンパンが汲まれたグラスを手渡してる。
ホッ・・ 見られてないみたいだ・・
だよね、神さんの勘違いだよね。
大体、こんな混雑してる場所で、しかも、空にあたる光にくらべれば、ココはそんなに明るくないし、あんな一瞬のキスなんて・・って
そうじゃない!
「えっと、神さんっ//もうなにするんですかっ!///」
向き直って、そう言うと、
神さんはニッコリわらって 「手付け・・かな♪」
「は?」 手付け???
「ふふ♪3ヶ月後の予約みたいなもん♪」
「え?」 
「あー・・ごめん美未香ちゃん、俺の客が来ちゃったみたいだから、俺行くね♪」
「あ、」
そう言って、神さんは手をヒラッとさせると人混みの中へ消えてしまった。

ぽつー・・ん

え~・・っと、不安材料を残したままで放置っすか??
そういうプレイですか??神さん??

フッとホール中央を見ると、なにやら空の周りが騒がしい・・?
なんだろ?
少し踵をあげ、覗き込む。
と、

「え・・」

そこに見えたのは・・っ
空と・・空に抱きしめられてる女の子っ・・っ

な・・なに・・してんの?

すると、
辺りから、 「空~次、私っ♪」 「え~ダメダメ私だよ~♪」 と声が聞こえる。

だ・か・ら!
なにしてんの??????????

私の目は中央にいる空をガン見する!

他の執事様たちが、女の子たちを止めて、空から離そうとしているにも関わらず、
当の空は、
「おいで♪」と手を差し伸べ、その手を掴んだコを・・っ
抱きしめ・・

え・・っと、コレってイベントの中で行なわれてるなんかなんですか???
こんなコトするんですか??
でも、ソレは違うと言う事に、気付く、その声で。
「空!!いいっ加減にしろ!んな事は禁止してんだろ!」
少し年配なカンジの執事様が、空と抱きしめられてる女の子の間に入って引き剥がした。

「ちっ。」 と舌打ちしただろ!って顔をして空は奥へと引っ込んでしまう。
「え~~~~~~~」「終わりなの~~??空~~」
女の子たちは口々にそう言い、不満をこぼす。

「衣装替えです。すぐに戻りますので、その間、お食事等お楽しみください。」
違う執事様がすばやくホールへ出ると、そう皆に告げた。

・・・・一体・・今のはなんだったんだろ・・
さっきの執事様のお言葉からすると、どうやら、空のあの行動は予定されていないものだったらしいし。
て、事は、空が自分から望んで、あんなコト・・したの??
あんな、色んな女の子を抱きしめたり・・するの?

~~~~~~~~~~っ・・な、なんだろ、
なんか、すっごくすっごくすっごく!!!
う~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!!!

『なんかあったら、この部屋へ来てろ』
あの時、そう言ってたよね空。
おう!行ってやろーじゃねぇか!!

すぐに、ホールから出ると、すぐに空の部屋へ向った。
部屋の前に来ると、
いきなり中から扉が開いて、さっき空に向って怒鳴ってた年配っぽい執事様が出てきて、
私を見ると、
「鈴木様?」と聞いてくる。
あ・・年配って言っても・・この人近くで見ると意外と若いかも?
まぁ・・年上には変わりないんだろうけど・・。
「お嬢様?」
「あ、はい鈴木です!」 わわっ
「・・次のショーまで時間があまりないので、用件は手身近に済ませてくださいね。」
そう言い、ニコッと笑うと、廊下を歩いて行ってしまわれた。
次のショーってなんだよ??
また、あのエロ空になにやらすつもりなんだよ??
また、さっきの怒りが沸騰してきた!!
バン!!
いきおいよく扉を開けると、空の姿を探す!
右!居ない!左!居ない!下!(下??)い、居ない!上!(上って?!)
居ないだろ!!

て事は奥のあの部屋だなっ!
私は部屋の奥へとズンズン突き進んだ!

ん??アレ??居ないぞ??
もしかしてトイレとか?
がしッ! 「うわぁっ!!」 後ろから、いきなり抱き疲れたぁっ!!
この香水の香り・・
「そ、空っ??!!」振り向こうとしても、思いっきり抱きしめられてるから身動きがとれない!!
く~~~~~~~~~~
「は、離せ~~~~~っ!!!エロ空っ!見境いなしっ!!スキモノっ!!最低!!浮気ものぉ!!」
思いつく言葉を全て言ってやった!
動けないけど、口は動くもんねっ!!どうだ!参ったかっ!!!
・・て、アレ??そういえば・・
なんで、私・・こんなにイラついてんだ??
べ、別に彼氏でもなんでもない、ただの契約の中だけの執事相手に・・
う、浮気なんて事まで言っちゃってるし?????ソレはちょっと、違うよねっ????////
「・・浮気・・ね」
ハッ! 「あ、その浮気ってのは、まちがっ・・」
グイッ
「いっ・・!」 言葉の途中で、思いっきり空の方へ向かされた!
あのキレイな顔が近づく。あ、違うっ、ちょ~おっかない鬼畜の顔がまん前に来る!!
グッ、と顎を捕まれ、 「っ、」 き、キスされるっ!!
と思いきや、空は私の唇を指で撫で
「浮気もんはどっちだよ!」 と低い声で言われた!!
「へっ???」
「神のキス、良かったか?」
「えっ?」え・・??
「エロ、見境なし、スキモノ、最低、浮気もの、ソレはお前だろが。」
「は??」 
っ・・?も、もしかして・・
あの一瞬を・・あの条件の場所から・・
見てたってワケ???!!! 
じ、神さんが言ったとおり、空、見てたのか~~~~~~~~~~~っ????!!!

空の目つきがもっともっと鬼へと変化する。
ひぇぇぇぇぇ~~~~~~~~どうしよどうしよ
ちょ、ちょっと待て!!私の怒りとか、文句とかは??あったでしょーが!!
言え!言うんだ!!
「わ、私のはっ、不可抗力だもん!空のは自分から誘ってたじゃん!!」
そうだそうだ!!
「・・・」
ふん!なんも言えないでしょー!!よしっ!勝ったっ!!
「・・あんなトコ見せられて、平気でいられっかよ・・。」
うん!そうそう!そうやって・・
「ふえっ??!!」
・・・・・・
・・・・・っとぉ  
「ふへええええっ???」
ボボッ!!////
顔が瞬間湯沸かし器のごとく一瞬で真っ赤になった!!
「はっ??なになに言ってんの?空っ??」
ソレって、その・・つまり
えっと・・
「他のヤローにキスされてんの見て何とも思わないワケねえだろが!お前だって同じだろ?!俺が違う女、抱きしめた時、イヤだったろ!」
「うっ・・////」
あ!・・う・・・・・・
イヤ?
だったから?
 だから、私、あんなに怒って・・すごくイラついて・・
この部屋へ来たのか・・そ、そうなのかっ私っ?!(自分に聞いてどうするっ!
えっ??
てーことは、つまり
その、
空も、「ヤキモチ?」 やいたんすか??
「あん?!てめ、調子こいてんじゃねぇぞ!」
「ひっ!!」
ち、違うのかっ???

「はぁ・・」 大きなため息を一つついて、空は俯く。
俯いているって言っても、背が高いから、私からはその表情がまる見えで。
いつもの・・瞳の、煌き(鋭い眼光)が無い。
?・・なんで?そんな目してんの?
つーか、もともと、なんで、こんな風になってんの??
なんかさ・・これじゃ、まるで恋人同士の痴話げんかみたいじゃん。
私達、そんなカンケイじゃないしっ!///
へ・・「へんなの。」
つい言葉が出てしまった!
「お前がな。」
「は?」 どーゆーイミっすか??!!てか、そーゆーイミでの『へんなの』じゃぁ、ないんですケドっ??
「スキつくりやがって!」
「は?」
だ~か~ら~
「やっぱ、どんくせぇ女。」
「は?」ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ??????!!!!
「お前・・帰れ。」
「は??」
その言葉の後、扉の向こうから、空を呼びにきたと思われる執事様のお声がした。

「車、手配しておくから、ソレ乗って行け。」
「は?」
空はそう言うと、私の腕を掴んで、扉の近くまで追いやった。
「はっ??」 ちょっ、ちょっと、まだ、私、反撃に出てないっすけどっ!!
でも、空はそんな私にお構いなく扉を開けて、外へと放り出した!!
くそ~~っ!!放るなよっ!!私は人間だぞ!生ゴミじゃないんだぞ?!!
迎えにきていた執事様が、放り出された私を見て、一瞬驚いた顔をする。
が、
すぐに、空が
「こいつ、家まで送って行って。」とだけその執事様に告げると、さっさと部屋へ戻ってしまった。
「空っ!」 私の呼びかけにも返事しない。
扉は開いたままだけど、花のせいで空の姿はよく見えない。
つーか、私、『は』しか言ってねーし!てことは、私の意見は聞く耳無しかよ!
丸っきりスルーかよっ!!
イライラ~~~
リベンジを試みようと部屋へ戻ろうとしたら、
後ろに立つ執事様が、
「お嬢様。これから、空くん、ショーがあるので、申し訳ありませんが・・」
と言葉を濁す。
クルッと振り向き、その執事様をよ~く見るとっ、はう//!!な、なんと!!
見た目だんぜん!弟系美少年っっっ!!!!!
しかもそんな可愛いセリフを申し訳なさそうに言いやがる!
くそ~~///文句言えないでしょーっ!!(←バカだろ
「お送りいたしますので。」 そう言って、一歩下がる弟くん(既にあだ名かよ
う~~~~~~///しかたないっ(><)わかったよ!
帰るよ!帰ればいいんでしょ!何よ!自分から呼んでおいてっ、全く失礼な奴!!クソバカ空!エロ空! え・・
あ・・不安材料にぶち当たってしまった!
ん~~~~~~~~・・どうしよ・・
空は返事もしてくんないし・・
「あ・・、あの、ショーって・・何するの?」 弟くんに聞けばわかるでしょ。
すると、
「バンドだよ!」 
「へっ??!」 部屋の奥から、空が答えたっ?!!
「ステージ作られてっから、
客が近くへ来ることはねぇ!っつーか来れね!」
「!」 
「・・・だから・・心配すんな。」
「!!!」
その後、声は聞こえなくなった。

し、心配なんてしてない・・しっ//
なんか・・もう・・こんな思いをするくらいなら、いっそのこと・・
「・・死んでくれ。」 ボソッと呟いたハズだった。
だが、
「んだとぉ、コラァ!!」
と、再び、鬼の叫びが響きわたる!
「ひぇぇっ!」 じ、地獄耳~~~~っっっ!!!!
慌てて、部屋の側から、ダッシュで出口へ向った!!

ハァハァハァ・・
「ヤバイ、あいつマジで鬼畜生だっ!!く、喰われるトコだった!!」
そんな必死な私を見て、
後ろから着いて来ていた弟くんが 「クスクス」 笑う。
「~~~~~////」 は、恥ずかしいっ////
でも、笑い事じゃぁないのだよ!弟くん!
おねーさん、空には、ガチで命の危険を感じてるんだからねっ!!
「お姉さん、あ、間違った!お嬢様って面白いですね♪」
「え?//」いや、間違ってないし、逆に、お姉さんって呼んでもらった方が嬉しいしっ//
ていうか、あなたは、一体・・おいくつなんですか??


「空くんて、あー見えて、かなり硬派なんですよ。」
「?」 
お店側からタクシーを呼んでくれたみたいで、それを弟くんと一緒に待っていると、
いきなり、そんな話をし出す弟くん。
「指名も取らなければ、特定の彼女も作らないし。一体、どこで欲求不満を解消させてるんだろうって不思議に思ってたんですけどね。」
「は・・ぁ・・ ・・・て??
   へっ???!!//////」
今、サラッとサラッと、エッチーナコト言いませんでしたっ??///
「お嬢様って人が、ちゃんといたんだ♪」
「へ?//」
「ふふ♪」
ふ・・ふふ・・ふふ じゃない!!!
そのふふは、アレでしょ?完璧誤解してんでしょ!!
「ち、違うっ!//違う!!私達、そんなカンケイじゃ、ないからっ///!!」
思いっきり、否定した!!
「・・?」 
うっ!//?顔もカワイイぞ!!弟~~~~~~~////
「だ、だからね、ただの客と執事(←っぽくないけどね)なだけなんです!」
言い切ったぞぉ!!
だって・・だってホントだもん。
そりゃ・・ちょっとはあったけどっ//べ、別にアレはそういうんじゃないと思う・・
空の気まぐれ。イジメ。嫌がらせ!なんかムカついてきた。

沸々と怒りを湧き上がらせている私に、弟くんは
「ふ~ん、でも、まココって恋愛禁止だから、バレないといいね♪」
ああ・・そうよね、お店ではそーゆうの厳しいも・・
て! 「い、いや!だからね、バレるバレないじゃなくてっ!!」人の話、聞いてんのかっつ!!ソレ以前の問題なんだってばぁぁぁぁぁ!!
「なんか、お客と寝てる奴もいるから・・気をつけてね。」 そう弟くんは言葉を続ける。
「え・・?!」あ・・やっぱ、そーゆう関係になっちゃう人達もいるんだ・・
もしかして・・空も・・?
んー・・そういえば・・
前に電話で話してた、あの「昔からの・・」ってお客・・妖しい・・
う~~~~~~~~~~~~~~ん
「空くんは大丈夫だよ♪」
えっ??//心読まれたっつ??「!!やっ、別に、そんなこと!これっぽっちも考えてないですからっ////そ、それに空が誰と何しよーが・・」 ・・・・
「気になるでしょ?♪」
「///!!」
「ふふ♪お嬢様カワイイね♪」
「あ、///あのねっ!からかわないでくれる??////年下のくせにっ!!」
「え?年下??んー?お嬢様の方が外見、上っぽくは見えるケド、いくつ?」
「ん?・・と、16。」
「あ♪じゃ、僕と同い年だ♪」
「えええっ!!???」 こんな可愛くて幼い顔して16っ??同い年??
あ、でも、私より下だったら、中坊だもんね、ソレは違うよね!
「お化粧してるでしょ?お洋服も落ち着いているし、だから、上っぽく見えるんだね、きっと♪」
「あ・・」 はっきり地味だと言ってくれていいっす。
普段、着慣れないモノ着るとコレだ。
はぁ・・
空だって、私を見てもなんにも言わなかったもん・・
一応、軽くだけど、いつもよりはオシャレしてきたのに・・
「色がとってもお嬢様にあってますよ♪キレイです♪」
弟くんは、そう付け足して言ってくれた。
・・今のセリフ・・空に言ってほしかった・・な。
「!!」 て!ば、バカじゃないの??!!私??
あんな鬼畜に何を求めていんのよ~~~~~~
てか、私、変!!変!!変!!変!!変!!
あんな執事っぽくない奴なんてっ、大大大大大大代(←変換マチガイ
とにかくっ、大キライ~~~~~~~~~~~~~だったハズじゃん!!
なのに、なんで、こんなに気になるの??
なんで、こんなに頭ん中、あいつの事だらけになってんの???

思考停止状態になりかけたトコで、タクシーが到着する。
弟くんに手を引かれて乗り込むと、
「では、お気をつけていってらっしゃいませ♪」
と、弟くんに笑顔で見送ってもらった。

走るタクシーの車内でも、あいかわらず頭に浮かんでくるのは・・
空の顔。
ヤバイ・・マジでどうしたんだろ。
胸まで苦しくなってきたよ・・太ったのかな・・服のサイズ小さいのかな
く、くるしい・・

なんとか家に着くと、私はすぐに自分の部屋へと駆け込んだ!
リビングから、ママの「美未香?帰ったの?」と言う声が聞こえる。
でも、それよりまずは
ワンピースを脱ぎたい~~~~~~っ!

しっかしっ!
ワンピースを脱ぎ捨てても
「い、痛っ・・っ」 苦しみは無くなんないっ!!
パタン。 そのままベッドへ倒れこんだ。
はぁ・・ぅ・・く、くるしい・・くるしい・・くるしいよぉ
ゴロゴロ寝返りをうっていると、そのうち、睡魔の方が勝ってきて眠ってしまっていた。

~~~♪~~~♪
「ん?」 着音・・鳴ってる・・
え?今何時? ベッドに寝たまま、手だけを伸ばして、スマホが入っているバックを引き寄せる。
「ん~~・・」 スライドしてディスプレイを開く。
と!!
そ、その目に飛び込んできたのは・・っ
≪空≫ の文字!!??

「えっ?えっ?なんで?空??」 慌てて電話に出ると、
「・・寝てたか?」 
いつもと違う、空の声・・優しくて甘い。
「・・あ、う、うんっ//」 焦ってそう答える。
「悪い。」
「え・・」 えええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?????!!!!
い、今、なんて言いましたぁ???
侘び入れましたか??私に??空が??
「ね、熱あんの??」 
「は?」
「ホントに空?」 もしかして、マチガイ電話??
「俺じゃなくて誰なんだ?」
「え?オレオレサギとか・・」
「死ぬか?」
「いえ、申し訳ございません」
「・・・・」
「・・・・」 
「今、お前んちの前。」
「へ~・・・・・
  へっ??!!!」
「出てこれるか?」
「えっ//と、え?今何時??」
「2時半くらい」
「・・あ・・」 そんな時間になってたんだ。
「美未香?」
「あ、うん、ち、ちょっと待ってて!」
あのまま寝ちゃってたから、すぐに部屋儀にしてるスウェットに着替え、玄関へと急ぐ。
扉を開けると、門の所に金色が。あ、じゃなくて金髪の鬼畜が、だから違うって!いや、違わないか・・
そんなんをぶつぶつ言いながら、門の方へと駆け寄っていくと、
空は、そこにもたれかかるようにして立っていた。
その姿は、あの衣装じゃなく、普段着と思われる黒の長Tとダメージジーンズを履いた格好で、首元にはフェザーのシルバーネックレスがキラキラと輝いてる。
//// なんでも、サマになっちゃうんだな、このイケメンはっ!ちっ!
空は私の顔を見ると、「よ・・ぉ」
そう声をかけてきた。 ぅ///・・あっ!っ、い、「い、いたた・・」
「美未香?」  っう!な、なんで、またあの痛みがっ??
「どうした?どこ痛い?」 心配そうな顔を向け、私の背に手を回す空。
ビクッ・・「っ!!触らないで!!//」 
「え?」
「ハッ!」 咄嗟にそう言ってしまった!!!
ふぅあぁぁぁぁぁぁ(><)しまったぁぁぁ!!殺される~~~~~!!!
そう思って死を覚悟したのに、 空は
「・・・怒ってんの?」
と・・らしくない声を出す。
「えっ?」
っと・・・ううん、違う。そうじゃないよ。怒ってなんかいませんよ!
ただの草食動物の条件反射ですよ!なんとなくなんですよだから、構わないでいいんですよ!
だけど、空はしつこく
「・・怒ってんだろ?」 と、聞いてくる。
「だっ・・」  から、違うってば!!くどいなぁ・・いてて・・

「・・遅くに悪かったな、帰るわ」 「へ?」
そう言って、サッサと踵を返す空。
バッ!  「?!!」
あっ!  
思わず、長Tの裾を掴んでしまった!!
はわわわわわわわwwwwwwwwwwww
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・おい」
「・・・・・」
「・・なんなんだ?」
「・・・・・」
「・・・はぁ」
「・・・・・」
「・・大丈夫なのか?」
「・・え・・?」
「頭」
「なにを!」
「あ、悪ィ、間違えた。」
「!!(怒)」 いや、間違えてないだろ!絶対ワザとだろ!!
「痛いか?」
「頭なんて痛くないもん!」
「じゃ、どこ?」
「ぅ・・・」
「どこ痛いんだ!」
「・・・・胸・・」
「は?」
「////」
「成長期?」
「死ね!」
「てめ」
その後、がっちり腰の辺りを締め上げられ、自由を奪われた私はズルズルと、近くの公園まで空に引きづられていかれた。
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