甘々顔総長様と地味顔女子

三三

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「自分の子どもじゃないですかっ、なんでこんなトコに閉じ込めて怪我までしてっ、心配じゃないんですかっ!」
私は止まらなかった。
ホント信じられない!ありえない! 
「親子なのにっ、」

「ぷっ」

え?今、笑った?


「あはははっ、」
え――、この状況でなんで笑ってるの??!
まさかのお母様の反応に私の言葉は止まってしまっていた。

「ふふふ、本当おかし。」

なんなのっ、こっちはそんな笑える状況じゃないって言うのに!

「はぁ。
・・平凡な家庭、平凡な顔、お金にもならない容姿。」

「!」なに?ソレって私の事を言ってる?

「私、綺麗でしょ、顔もスタイルも。」
そ、そりゃ・・そうだけど
「上の未那は元の主人の連れ子だから関係ないけど、亜弥とさくらも私に似て完璧でしょ。」
は、いえいえ、長男様もびっくりするくらいのイケメンですよ!

「2人は私の遺伝子がちゃんと受け継がれてる正真正銘、私の子どもだけど、

産んではないのよね。」

「え」

産んで・・ない?
・・って?

「だって、子ども産んだら体形崩れるじゃない、そんなの許せないでしょ?」

は?

「元の主人、亜弥とさくらの父親の精子と私の卵子を体外受精させて、それを代理出産で産ませたの。もちろん、代理出産する人材はちゃんとチョイスしたわよ、だって、せっかくの私の持っている美しさが受け継がれないと困るもの。
で、
見事にこんなにいいモノが出来上がったってわけ、」

は・・―――

「私とそっくりな顔のさくら、私の瞳を持ってる亜弥、最高の商品だと思わない?」

―――あ???!!


「な・・
にを言っているのかわかんないんですけど・・」

「ああ、まぁ凡人にはわからないわよ、」

「!」
この人、おかしい。普通じゃない、頭おかしいっ、
総長様もさくらちゃんの事も商品って、
ハッ!
「さくらちゃんは?さくらちゃんにも、こんな、」総長様のようなコト、
「あー、さくらは、亜弥が代わりになるって言うから、帰らせてあげるわよ、さっきからそう言ってるでしょ」
え?
「まぁ、付ける客の層が偏るさくらに比べたら、亜弥には最高のお客様がつくし、私としては都合いいからね、ふふ。」
「!!」
だ、
「だから、その、客とかってどうゆう・・」
「え?嘘、まだわからないの?―― ねぇ、亜弥~、あなたから教えてあげてよ、私、もう疲れたわ」

は?こんな状態の総長様に振った?第一、私の事もちゃんと認識できているかもわかんないっていうのに?

「・・・あ」
お母様からそう促され、言葉を発しようとする総長様
「い、いいよ、そんな怪我して無理しないで、何も言わなくていいからっ、」

「・・か、
・・え・・れ」

「えっ、」

「さくらと・・かえ・・」

「――っ、」
私の質問の答えなんかじゃなく、総長様の口から絞り出すようにして出た言葉


「たの
  ・・む」


――――――!!!
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