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私はその後、さくらちゃんの部屋から出た。
すぐにでもお母さんの所へ電話したいんじゃないかと思って、それは私が居ない方が話もいっぱい出来るだろうと思ったから。
リビングに戻ると、慧って子が心配そうな顔をして待ってた。
「さくらは、」
「う、ん、多分大丈夫だと思うけど、もう少し一人にさせてあげて」
もう電話しているのかもしれない、だから。
「あ、ああ。そっか、わかった。」
ホント、さくらちゃんの事だと素直なんだ。
それにしても、
総長様はまだ帰ってきていないの?あんなさくらちゃんをほっぽって一体どこに行ったんだろ。
しばらくそこで慧って子と2人で居た。
その時に、今日の私の欠席理由の真相が聞けた。
内容はこうだ。
登校途中、たまたま目の前で交通事故に遭遇して、両者の言い分が食い違っている為、近くで目撃していた私が警察に事情聴取できな?ことを受けていて式に間に合わなかったと。
す、すごいわーその設定すごすぎるわー
この慧って子も、さくらちゃんのスマホに、私の家わかるか?って総長様から電話が来て倒れた事を知って、とりあえず私の担任に↑の内容を伝えたんだって。
どうも、総長様から欠席扱いにならないような理由を言っとけって指示があったみたい。
私が欠席するのを嫌がっているの、どうして総長様は知っていたのかはわかんないけど
おかげで欠席扱いは免除してもらえる事になってらしいから、これはこれで感謝しておかなきゃだね。
そんな話をしていたら、奥からさくらちゃんが私の事を呼んでる声がした。
「?」
「まゆさーん、ちょっと来て~」
と?
どうしたんだろ?すぐにリビングからさくらちゃんの部屋へと向かった。
「慧は呼んでない」
「え?」
見ると、すぐ後ろに慧って子も居た、
いつの間にっ!!
さくらちゃんに言われ、渋々元居たリビングへと戻って行く彼。
ちょーっと可哀そうかも、はは。
部屋に入ると、さくらちゃんはスマホを私に向けて来て
「連絡先交換しよ」
と言ってきた。
「う、うん」そう言えばまだ、知らなかったな。
ポケットからスマホを取り出して、さくらちゃんのスマホに向けた。
お互いの番号を登録した後、
さくらちゃんは私に「さっき、ママに電話した。」と教えてくれた。
その顔は多分、泣いてしまったのだろうまだ、瞳の縁に涙が見える。
でも表情はとても嬉しそうだった。
「良かったね。」ホント良かった。
「うん、まゆさんのおかげ、ありがとう!」
満面の笑みで私の手を握りそう言ってくれた。
「でね、明日、会う約束したの」
「え」
それはまた急な・・
あ、でも急がないとお母様、近々、遠くへ行くって言ってたっけ。
「それで、その・・今回の事もあるし・・」
さくらちゃんの言いたい事はなんとなくわかった。
「いいよ。さくらちゃんの良いように私を使って」
お母様もさくらちゃんもお互い会いたがっている。
でもお兄様達はそれを許さない。
だったら、私くらいはさくらちゃんの味方になってあげたい。
そんな気持ちだった。
そして私たちはあるプランを立てた。
明日の午前10時にここらへんでは大きな商業施設で待ち合わせ、そこまではあの慧って子が付いてくる事も想定して。その後、女子だけしか入館出来ないメイクショップへと入る。
ここにはさすがに慧って子も入れないだろう。お兄様達にも、私がさくらちゃんからメイクを教えてもらうという名目を付けておけば疑われる事は無い。
そして、そのメイクショップは、さくらちゃんにとって勝手知ったる場所。もちろん入口とは別に抜け道がある事を知っていた。
そこまで決めて私は家へと戻り、明日を待った。
すぐにでもお母さんの所へ電話したいんじゃないかと思って、それは私が居ない方が話もいっぱい出来るだろうと思ったから。
リビングに戻ると、慧って子が心配そうな顔をして待ってた。
「さくらは、」
「う、ん、多分大丈夫だと思うけど、もう少し一人にさせてあげて」
もう電話しているのかもしれない、だから。
「あ、ああ。そっか、わかった。」
ホント、さくらちゃんの事だと素直なんだ。
それにしても、
総長様はまだ帰ってきていないの?あんなさくらちゃんをほっぽって一体どこに行ったんだろ。
しばらくそこで慧って子と2人で居た。
その時に、今日の私の欠席理由の真相が聞けた。
内容はこうだ。
登校途中、たまたま目の前で交通事故に遭遇して、両者の言い分が食い違っている為、近くで目撃していた私が警察に事情聴取できな?ことを受けていて式に間に合わなかったと。
す、すごいわーその設定すごすぎるわー
この慧って子も、さくらちゃんのスマホに、私の家わかるか?って総長様から電話が来て倒れた事を知って、とりあえず私の担任に↑の内容を伝えたんだって。
どうも、総長様から欠席扱いにならないような理由を言っとけって指示があったみたい。
私が欠席するのを嫌がっているの、どうして総長様は知っていたのかはわかんないけど
おかげで欠席扱いは免除してもらえる事になってらしいから、これはこれで感謝しておかなきゃだね。
そんな話をしていたら、奥からさくらちゃんが私の事を呼んでる声がした。
「?」
「まゆさーん、ちょっと来て~」
と?
どうしたんだろ?すぐにリビングからさくらちゃんの部屋へと向かった。
「慧は呼んでない」
「え?」
見ると、すぐ後ろに慧って子も居た、
いつの間にっ!!
さくらちゃんに言われ、渋々元居たリビングへと戻って行く彼。
ちょーっと可哀そうかも、はは。
部屋に入ると、さくらちゃんはスマホを私に向けて来て
「連絡先交換しよ」
と言ってきた。
「う、うん」そう言えばまだ、知らなかったな。
ポケットからスマホを取り出して、さくらちゃんのスマホに向けた。
お互いの番号を登録した後、
さくらちゃんは私に「さっき、ママに電話した。」と教えてくれた。
その顔は多分、泣いてしまったのだろうまだ、瞳の縁に涙が見える。
でも表情はとても嬉しそうだった。
「良かったね。」ホント良かった。
「うん、まゆさんのおかげ、ありがとう!」
満面の笑みで私の手を握りそう言ってくれた。
「でね、明日、会う約束したの」
「え」
それはまた急な・・
あ、でも急がないとお母様、近々、遠くへ行くって言ってたっけ。
「それで、その・・今回の事もあるし・・」
さくらちゃんの言いたい事はなんとなくわかった。
「いいよ。さくらちゃんの良いように私を使って」
お母様もさくらちゃんもお互い会いたがっている。
でもお兄様達はそれを許さない。
だったら、私くらいはさくらちゃんの味方になってあげたい。
そんな気持ちだった。
そして私たちはあるプランを立てた。
明日の午前10時にここらへんでは大きな商業施設で待ち合わせ、そこまではあの慧って子が付いてくる事も想定して。その後、女子だけしか入館出来ないメイクショップへと入る。
ここにはさすがに慧って子も入れないだろう。お兄様達にも、私がさくらちゃんからメイクを教えてもらうという名目を付けておけば疑われる事は無い。
そして、そのメイクショップは、さくらちゃんにとって勝手知ったる場所。もちろん入口とは別に抜け道がある事を知っていた。
そこまで決めて私は家へと戻り、明日を待った。
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