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これは、早めにあの妹さんとコンタクトを取ってお金だけでも渡そう!
そうは思っても、彼女に近づくのは至難の業だった。
絶えず、多数の信者が彼女をお守りしている。
半径10mの距離でやっと、ちらっと頭が見えるくらい。
こ、このミッションは私には荷が重すぎる。
む、無理ゲーだ。
今日はもう諦めて、学校が終わるとそのまま家へ帰って行った。
トボトボ歩いていると、あのコンビニが見えてきた。
「まゆさーん」
ん?誰か呼んだ?
「ま・ゆ、さ――ん♪」
声のする方へ目をやると、コンビニの方向で、
「・・え?」
いつものコンビニがお花畑になってる・・
って!違う!!
脇に立っているその人物から発されているオーラだっ!
その人物・・
「く、黒園さん?」
「やっほ~♪」
「え?ど、どうして??」
わたわたしている私に、なにやら鋭い視線を感じる。
フッと妹さんの後ろから、
「ひっ!」
あの教室で彼女の腕を引っ張って行った端正な顔立ちの男の子が負のオーラを出して私を睨んでいる!
それに気づいた妹さんが
「慧、うざい!」と、一括した。
途端、後ろを向く彼。
一体、ど、どーゆう関係なの?
僕(しもべ)とか?下僕(げぼく)とか?失礼だろ。
ま、
まぁ、とりあえず負のオーラからは逃れて良かった。
でも、「えっと、どうしたのこんな所で?」
「あんたを待ってたのに決まってんだろ!」
「ひぃ!」
「慧!」
「ちっ。」
端正なお顔立ちからは想像できない程の口の悪さに驚いた!
「ホントにごめんなさい、まゆさん。」
可愛い顔が覗きこんでる。
う//、妹さんのキレイな顔に免じて許す!どの立場で言ってる
「学校じゃ、ゆっくり話も出来なかったから、ここで待っていれば会えるかなっと思って♪」
そう言葉を続ける彼女。
はう//女の私まで赤面してしまうほどの愛らしい笑顔に一瞬、気を失いそうになった。
その時、
バババババババ――ッ!!!
もの凄い爆音がいきなり近くまで聞こえて止まった。え?止まった?
そこには、黒いバイクが1台停まっていて、そのバイクには
「音、うるさすぎ!お兄ちゃん!」
妹さんの口から出たその言葉。
お、兄、ちゃ、ん
てっ!!?
見ると、そこには紛れもない、昨日お会いしたあの赤刺繍の黒服を纏った甘々な顔の人!!
っと、あ、今日はその衣装ではない、白のロンTにジーンズ姿。
あ。こっちの方が好きかも。
?!す、好きってそーゆーイミでは決してなくて///ふわぁ何考えてんの私―、
「ん?」
なにやら、又変な視線が・・
もしやと思い、チラッと慧と呼ばれていた男の子を見る。が別の方を向いている。
??彼からの視線じゃない、
では、この視線は?
フッと前を見る。
「!!」
と!!?その視線は甘々な顔の人からでっ!!えっ?!なんで――??
ハッ!そ、そうか!昨日のお弁当代を払っていないからだ!
慌てて私はカバンの中から財布を取り出して、昨日のお弁当代分のお金を手に取り
「あの、昨日はすいませんでした!コレ昨日のお弁当代です。」
そう言って、甘々な顔の人の前に出した。
なのに。
甘々な顔の人はさっきよりもすごい機嫌の悪そうな顔で視線をおくってくる。
えええっ、これじゃあ、足りない?倍の金額かなっ!いや、それ以上?
「あ、あのいくらだったら受け取っていただけるんでしょう?」
私のその言葉に、
「ぷっ。」
え?笑い声?
「もう限界、きゃはははっ♪お兄ちゃんのその顔、笑える―」
その笑い声は妹さんで。
あのー。今、私はそんな笑っていられる状況では無いんですがぁ・・
「さくらうるさい、ホントこいつイミわかんね!」
「え?」
私の方を見て、そんな事を言い放つ甘々な顔の人。
こっちもイミわからないんですが?
「男に恥かかせる気かよ。」
そう言って、バイクのエンジンをかけ、「さくら、あんま遅くなるなよ。」
と言って走り去っていってしまった。
私の手にはお金がそのまま残ってて。
「ソレ、いらないよって、お兄ちゃん」
「え?」 い、いつそんな会話が出たっけ?
「ふふっ、まゆさんって、ホント面白い。」
私はちーっとも面白くは無いんですが?それに
「あ、あの、お金いらないってどうゆう・・」
「亜弥さんのおごりってことだよ!そんな事ぐらい察しろ、3年生のくせに。」
慧と呼ばれた男の子の相変わらずの毒舌。
ん?「亜弥さんって誰。」「ちっ、」 こわっ!この慧って子、怖っ!
「ああ、お兄ちゃんの名前♪黒園亜弥っていうの」
ぁあ//こちらも名前が素敵ですこと。
て、
「そうゆう訳にはいかないよ、私、お兄さんにおごってもらう理由がない!」
元々、知らない人だもん。
「ふふ。まゆさんならそう言うと思った。」
「?」
「だったらさ、そのお金で、お兄ちゃんの好きなモノ買ってさ、ウチに来ない?」
「はぁ。―――って、へっ?」
「は?」慧って子も驚いた声を出した。
言い出しっぺの当の本人だけはニコニコと笑っている。
そして、私の手を握ると、スタスタと歩き出す。
わあ。手もキレイ//ああ、今、そんな事を考えている場合じゃない!
「おい、さくら、その女マヂで家に連れて行く気かよっ?!」
慧って子はなぜかかなりお怒りらしく、声を荒げている。
「あ―、慧はもう帰っていいよ。」
えええ?めっちゃ塩対応!
「は?」
「だってうるさいもん。」
「ち。わかった、黙るよ。」
ん?て事はもしかして、あなたもご一緒するってイミですかっ?!
「うん♪じゃ、まゆさん、とりあえず行こ。」
また、スタスタ歩き出す。
そうは思っても、彼女に近づくのは至難の業だった。
絶えず、多数の信者が彼女をお守りしている。
半径10mの距離でやっと、ちらっと頭が見えるくらい。
こ、このミッションは私には荷が重すぎる。
む、無理ゲーだ。
今日はもう諦めて、学校が終わるとそのまま家へ帰って行った。
トボトボ歩いていると、あのコンビニが見えてきた。
「まゆさーん」
ん?誰か呼んだ?
「ま・ゆ、さ――ん♪」
声のする方へ目をやると、コンビニの方向で、
「・・え?」
いつものコンビニがお花畑になってる・・
って!違う!!
脇に立っているその人物から発されているオーラだっ!
その人物・・
「く、黒園さん?」
「やっほ~♪」
「え?ど、どうして??」
わたわたしている私に、なにやら鋭い視線を感じる。
フッと妹さんの後ろから、
「ひっ!」
あの教室で彼女の腕を引っ張って行った端正な顔立ちの男の子が負のオーラを出して私を睨んでいる!
それに気づいた妹さんが
「慧、うざい!」と、一括した。
途端、後ろを向く彼。
一体、ど、どーゆう関係なの?
僕(しもべ)とか?下僕(げぼく)とか?失礼だろ。
ま、
まぁ、とりあえず負のオーラからは逃れて良かった。
でも、「えっと、どうしたのこんな所で?」
「あんたを待ってたのに決まってんだろ!」
「ひぃ!」
「慧!」
「ちっ。」
端正なお顔立ちからは想像できない程の口の悪さに驚いた!
「ホントにごめんなさい、まゆさん。」
可愛い顔が覗きこんでる。
う//、妹さんのキレイな顔に免じて許す!どの立場で言ってる
「学校じゃ、ゆっくり話も出来なかったから、ここで待っていれば会えるかなっと思って♪」
そう言葉を続ける彼女。
はう//女の私まで赤面してしまうほどの愛らしい笑顔に一瞬、気を失いそうになった。
その時、
バババババババ――ッ!!!
もの凄い爆音がいきなり近くまで聞こえて止まった。え?止まった?
そこには、黒いバイクが1台停まっていて、そのバイクには
「音、うるさすぎ!お兄ちゃん!」
妹さんの口から出たその言葉。
お、兄、ちゃ、ん
てっ!!?
見ると、そこには紛れもない、昨日お会いしたあの赤刺繍の黒服を纏った甘々な顔の人!!
っと、あ、今日はその衣装ではない、白のロンTにジーンズ姿。
あ。こっちの方が好きかも。
?!す、好きってそーゆーイミでは決してなくて///ふわぁ何考えてんの私―、
「ん?」
なにやら、又変な視線が・・
もしやと思い、チラッと慧と呼ばれていた男の子を見る。が別の方を向いている。
??彼からの視線じゃない、
では、この視線は?
フッと前を見る。
「!!」
と!!?その視線は甘々な顔の人からでっ!!えっ?!なんで――??
ハッ!そ、そうか!昨日のお弁当代を払っていないからだ!
慌てて私はカバンの中から財布を取り出して、昨日のお弁当代分のお金を手に取り
「あの、昨日はすいませんでした!コレ昨日のお弁当代です。」
そう言って、甘々な顔の人の前に出した。
なのに。
甘々な顔の人はさっきよりもすごい機嫌の悪そうな顔で視線をおくってくる。
えええっ、これじゃあ、足りない?倍の金額かなっ!いや、それ以上?
「あ、あのいくらだったら受け取っていただけるんでしょう?」
私のその言葉に、
「ぷっ。」
え?笑い声?
「もう限界、きゃはははっ♪お兄ちゃんのその顔、笑える―」
その笑い声は妹さんで。
あのー。今、私はそんな笑っていられる状況では無いんですがぁ・・
「さくらうるさい、ホントこいつイミわかんね!」
「え?」
私の方を見て、そんな事を言い放つ甘々な顔の人。
こっちもイミわからないんですが?
「男に恥かかせる気かよ。」
そう言って、バイクのエンジンをかけ、「さくら、あんま遅くなるなよ。」
と言って走り去っていってしまった。
私の手にはお金がそのまま残ってて。
「ソレ、いらないよって、お兄ちゃん」
「え?」 い、いつそんな会話が出たっけ?
「ふふっ、まゆさんって、ホント面白い。」
私はちーっとも面白くは無いんですが?それに
「あ、あの、お金いらないってどうゆう・・」
「亜弥さんのおごりってことだよ!そんな事ぐらい察しろ、3年生のくせに。」
慧と呼ばれた男の子の相変わらずの毒舌。
ん?「亜弥さんって誰。」「ちっ、」 こわっ!この慧って子、怖っ!
「ああ、お兄ちゃんの名前♪黒園亜弥っていうの」
ぁあ//こちらも名前が素敵ですこと。
て、
「そうゆう訳にはいかないよ、私、お兄さんにおごってもらう理由がない!」
元々、知らない人だもん。
「ふふ。まゆさんならそう言うと思った。」
「?」
「だったらさ、そのお金で、お兄ちゃんの好きなモノ買ってさ、ウチに来ない?」
「はぁ。―――って、へっ?」
「は?」慧って子も驚いた声を出した。
言い出しっぺの当の本人だけはニコニコと笑っている。
そして、私の手を握ると、スタスタと歩き出す。
わあ。手もキレイ//ああ、今、そんな事を考えている場合じゃない!
「おい、さくら、その女マヂで家に連れて行く気かよっ?!」
慧って子はなぜかかなりお怒りらしく、声を荒げている。
「あ―、慧はもう帰っていいよ。」
えええ?めっちゃ塩対応!
「は?」
「だってうるさいもん。」
「ち。わかった、黙るよ。」
ん?て事はもしかして、あなたもご一緒するってイミですかっ?!
「うん♪じゃ、まゆさん、とりあえず行こ。」
また、スタスタ歩き出す。
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