恋愛事情に問題アリ?

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恋愛事情に問題アリ?㉒《水南斗side》

恋愛事情に問題アリ?㉒《水南斗side》

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そんな力関係のまま
舞も中学2年生になり、周りのトモダチの影響もあってか
洒落っ気が出てきたみてーで
髪の色を染めたいなどと言い出した。

「は?無理。」

「え~~~なんでぇ??凪だって水南斗だって金色じゃん!」
「―俺らと一緒に考えんな!」
「なんで?私も金色がいい!!」
「ぜってぇ無理!」
「ぶ~~~~~////じゃ、いいもん内緒で染めちゃうもん。」
ガン!
「ひゃ!」
その言葉に俺は近くにあったソファを蹴りあげた。

「てめ、んなことしてみろ、ぶっ殺すぞ。」
「――っ!!」

マジで思った。
柔らかく細い黒髪。
俺の大好きな舞の一部でもあった
それをなんで
傷めなきゃいけねぇ。
めちゃくちゃハラ立った。

舞の事だ、ぜってぇ反抗して何か言い返してくる
そう思ってたのに・・だ

ポロポロッ

――っ? は?

「ぅ//そんなっ、怒んなくたって・・っ、うぐっ」
え?!
「う、うわ!舞っ、//な、っ」

な、んだ?なんで今回に限って、そんな風に泣きやがるっ??!!
全く想定外だろがっ!

「悪ィ、その怒鳴って・・っ」 
あああっ、どーすりゃいいんだっ!!
「うぇ・・っえっ。」
泣きやまねぇしっ!

「頼むから泣きやんでくれ、舞。」
「っえぅっ・・」
「なんでも舞の欲しいもの買ってやっから。」
「うぇっ・・ううっ」
「どこでも好きなとこ連れて行ってやっから」
「うぐっ・・えっえっ・・」
あああっ、くそっ
泣きやまねぇぇ~~~~~~~~~~~~

「なんでもいう事聞いてやっからさ、舞、いい加減泣き・・」
「ホント?」
「っは?」
いきなり顔をあげやがった舞。
その顔に涙がない。


・・やられた。


「ホントにホントになんでも言うこと聞いてくれる?水南斗~」

こーゆうとこぜってぇ、兄貴に似たんだな。血も繋がってねぇくせに
変なとこ似やがって。

「じゃぁさ、髪の色・・」
「ソレはダメ。」
「え~~~~~~!!!なんで、水南斗、さっきなんでもいう事聞いてくれるって言ったじゃ~~~ん!!!」
「ウソ泣きヤローには言い分ナシ。」
「むむむ~~~~っ/////」

「大体、なんでそんな髪の色にこだわんだよ?そのままでいいじゃねぇか!」
「―・・だって」
「?」
「皆、おしゃれにカラーリングしてるから、彼氏とかすぐできたし・・」

はぁ
またソレか。

「そんなに彼氏ほしーの?」
「っえ//?あ、そりゃ、・・」
「なんで?」

「―///、その・・彼氏居る子たちとの話題とかでさ、私だけ居ないからついていけないし。」

「は?それだけのために?彼氏作る気かよ。」
「そ、それだけって///結構重要な事だよ!」
「話に入りてぇだけで、お前、ヤラレる気か?!」

「え?ヤラレ・・る?」

「彼カノになりゃ、SEXすっだろが!」
「――――っええっ///?!!」

つ!?
そんな驚くとこか?

「/////そんなはっきり言っちゃダメなんだよ//」
ぶっ
「顔真っ赤にしてんじゃねぇよ。」
「――///平気な顔して言う方がおかしいよ///」


ホント、こーゆうとこ可愛い。


「後、どー言やぁいいんだ?」

やべぇくらい可愛い。


「う//・・え、H・・とか?」
「は。可愛い。」
やべ、つい口に出しちまった

「っ//も!バカにしてっ!すぐそーやって子ども扱いするんだから水南斗はっ///」
ぷーとふくれた頬のまま睨んでくる。

「実際、ガキだろ、中2の分際でなにが彼氏だ、ばーか。」
バカにしたわけじゃねーよ。ただ可愛すぎてついいじめたくなっちまうだけなんすけど。

「ああっ、ソレ偏見だし!ジジィ水南斗!」
「は?誰がジジィだ!コラァ」
「ジジィじゃん!もう18歳じゃん」
「まだ、17歳だつーの!このくそガキ!!犯すぞ!」
「――////!!!」
ハッ、つい
いつもの癖でっ・・っ

「み、水南斗の頭ん中っていつもそんなことでいっぱいなんだ。」
「あ?」
「絶対にH発言出るし。」

そりゃ・・

「私、ソレ聞くの結構恥かしいんだけど///」

しょーがねぇだろ。

「だからもうしゃべんない」
「!!」

は?

「水南斗がそーゆう発言しなくなったらしゃべる」
「そんなん俺が納得すっと思ってんの?」
「っ//。だって水南斗、絶対に私のコト、女だって思ってない」
「ああ??」

「だってふつーはさ、男子って女子の前でそんな話出さないじゃん
男同士の中でしかしゃべんないじゃん。
なのに、水南斗はへーきで私にそーゆう話してくるじゃん。
それって、つまり私のコト女として見てないってことでしょ」


逆だ。

ばーか。

・・つか?

「なに?お前、俺に女扱いされてーの?」
「ぅ//」

え?
なんだ、その反応。

期待

しちまうじゃねぇか。



「して・・
やろうか?」

「え?」
「女扱い。」

「水南斗?」


「俺の女になれよ。」

「え」

「彼氏欲しいんだろ?俺が舞の彼氏になってやんよ。」
「え、っ、ええええっ////??」
「んだ?不服か?ジジィだから嫌か?ふ。」
「~////そ、そうじゃなくて////
ダ、ダメだよ」

「・・なんで」 

「だって水南斗は親類なんだし。」
「・・」
「凪にだって怒られるもん。」


「・・違うつったら?」

「え?」

「俺と舞が親類じゃねぇんだったらいいのか?」
「・・え」

「血ぃ繋がってねえんだったら
お前は俺の女になんのかって聞いてんの。」

「////・・っ、でも、実際繋がってるから、そんなこと言われても・・っ」



「・・ってねえ。」

悪ィ。兄貴
俺、言っちまうぞ


「え?」


「繋がってねぇよ。俺ら。」


「――??!え
だ・・って、水南斗は凪と兄弟でしょ?」

「ああ、俺と兄貴は正真正銘血ィ繋がった兄弟だ。」
「だったら、私とだって・・」

「・・」


「水南斗?」


「お前は・・兄貴の・・―――っ、」
あ――――っ

―――っくっそ!!


「な~んてな。」
「え?水南斗??」

「冗談に決まってんだろ、女なんてくさるほどいんのに、
なんでわざわざお前と付き合わなきゃなんねんだよ。ぷはっ♪」
「-!」
「あんま、お前が彼氏彼氏ってうるせーからからかっただけだよ、ばーか。」
「っ///」

「本気にしちゃった?恋愛経験0女ちゃん」
「――っ、////さ、最低っ、
やっぱ水南斗って最低っ////も、大嫌いっ!」

――っ ズキッ

てめ
ソレ言うな。
って俺が言わせたんか。


「私だって本気にしてないもんねーだ!
だってもう水南斗には彼女居ることぐらい知ってるもん!しかも3人も。」
「-」
「だから、驚いただけだもん!そこに私も入ったら4股になるじゃん?って!
それにそれにそんなの絶対に嫌だしー!」

確かに彼女らしき女は居る
3人どころじゃねぇと思う
ケド・・それは

「お前がさせてくれんなら別れてくっケド」
ハッ。
しまった。

「ぇ?」

やべ、さっき否定したばっかなのに、何言ってんだ俺。
舞のヤロも不思議な顔してんじゃねぇか、

はぁ・・バカだな。

「俺も・・一応、男なんでね、ヤリてぇ時とかあるわけ。」
「え」

でも、好きな女はできねぇから、

「・・発散すっきゃねぇから付き合ってるだけだし。」
「は?え?」
「舞が俺様に身を捧げてくれるんだったら、もう他の女には用はねぇから。」
「――//は??言ってるイミがわかんない。
なんで私がエロエロ大魔王に身を捧げなきゃいけないわけ??!!」
「エロエロ・・って。
はぁ、だってお前だと身近で楽じゃん?」
「は??ソレだけ?ソレだけで私は水南斗と・・
その・・Hするのっ??」

そんなに抵抗あんのか?Hって言葉。
「別にヤレねーなら、無理しなくていい、今まで通り、他の女ですますから。」

「-///そ、そんなんだけで
え、///Hってするもんなの?え?できるの??え?そこに愛はあるの??」

「-・・は?」

「だ、だから、その///好きな人なんでしょ?そーゆうことするんだから」
「まぁ、体はな。」
「へ?か、体///??」
「女であればいいんじゃね?」
「~~~////!!!」
「でも・・舞になら愛あるぜ」
「えっ??」
「家族っつー愛がな♪」
「-//それ・・そういうんじゃないから。」
「だから舞としてぇ、その愛ってやつ実感してえ」
「――///、だっ、だから私で実験的なこととかしないでってば///」

「ははっ」

これぐらいにしとくか。
これ以上、こんな話してると舞にマヂで退かれちまう。

それに・・
「兄貴、いつからそこに居んだ?」
「えっ?」

「バレてたか。」
「へっ、?凪??!」

「舞、ただいま。」

「凪~~おかえり~~♪」

「ち」
どんだけ感がいいんだよ、いつも、いいトコで登場しやがる。



「水~南~斗く~~ん」

「っ!!」

舞が兄貴に気づくとすぐにその胸の中に顔を埋めに行っているから、舞からは兄貴の顔が見えてない。
それをいいことに、
「う」
すっげ~~~~ぇ目つきで俺の事、睨んでるよっ!
おいおい現役引退した奴の目じゃねぇぞソレ。

ヤベぇ

「あー、俺、ちょっと、出かける用事思い出したわ、」
これは早く退散した方がいい。
俺の本能がそう言ってる。

だが、兄貴はそんな甘くはなかった。
グッ!
「―――っ!」

舞のことはしっかり胸に抱いたまま、片手で俺の腕を掴むと
「俺の部屋に来い、」
と、すげぇ低い声で凄まれた。
「っ、」

「凪?」
舞もいつもの兄貴の声色が違ったコトに気づいたんだろう、
不思議な顔をして兄貴を見上げてる
兄貴といえば、
舞には悟られないようすぐにいつもの声色に変え
「舞香、俺、腹へったなぁ~」
と、笑顔を見せやがる

こーゆう所がもう俺とは違う。
舞のコト、絶対に不安にさせない。


くそ。



舞が兄貴の為に何か作ると張り切ってキッチンに入っていくのを確認した後、
俺らは兄貴の部屋へと向かった。

ダンッ!!!

部屋に入るなり、いきなり首を掴まれ、壁に押し付けられた俺。
「―っ、」
舞の前では絶対に見せない顔、
それに加えて、相変わらずのオーラ、
しかも丸出しじゃねぇか、くっそ。

「水南斗、舞に何言おうとした?」
「―、ぇ」
「俺らが血ぃ、繋がってねぇってこと言おうとしてたよな」

「―――!!!」
そんなトコから居たのかよっ、


「次はねぇぞ、」

「――!!」

「恋愛沙汰に首突っ込みたくはないんだが、・・舞は家族だぞ。
もし、舞がお前を男として意識でもしたらどうする。」
「!」
「普通は血も繋がってねぇし、問題は無いんだろう。でも、ウチは違う。
舞が俺たちと他人だってわかってしまったら、傷つくのは舞香だろ。
わかってんのか」

「―――」

・・んなコト、言われなくてもわかってる


わかってんよ!!


俯いたままで動かなくなってる俺を見て兄貴は察したんだろう。
掴んでた手を首から離すと、部屋から出て行った。


くそがっ!
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