恋愛事情に問題アリ?

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恋愛事情に問題アリ?⑯

恋愛事情に問題アリ?⑯

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次の日、とっても学校に行く気になれない私は
初めてズル休みというものをしてしまう。

朝早くに凪は会社に行ったみたい。

寝れなかった私のぼーっとした頭の中にかすかに聞こえてくる凪の動きを感じる音を
ベッドの中で聞いていた。
玄関の扉が閉まった音がした時、
なぜだか
ホッとしてしまってた。
いつもならありえない感情だ。
いつもなら、凪が私の傍から少しでも遠くに行くことが嫌で嫌でたまらなかったのに。

はぁ・・
出てくるのは溜息ばかり。

体もだるいし、寝不足もあって
そのまま朝ごはんも食べず、お昼近くまでベッドでダラダラ過ごしていると
ピンポーン♪
とインターホンが鳴った。

「誰だろ?」
有紀ちゃんや、安藤くんじゃないハズ。だってこの時間、学校に行ってる時間だもん
じゃぁ、誰だっ??
凪は会社だし・・
この頃、帰りは早いケド、さすがにお昼前には帰ってこないでしょ。
ということは・・
宅配の人ぐらいかなぁ??
ま、シカトしても大丈夫でしょ。不在票入れてくだろーし。
そんな結論が出たところで
再び、ベッドでゴロゴロする私。


≪ガチャ≫

「へ?」
その時、私の部屋のドアがいきなり開けられた!
そして
「おい。不良娘♪」
と、そんなセリフを付けて入ってきたのは
ビジュアル部門の仙さんだった! 

「わ!仙さんっっ////えっ、なんで??!!ていうか、もしかして今、インターホン鳴らした?」
「ああ、一応鳴らしておかないと♪と思ってね♪」
相変わらず行動パターンが読めません。仙さん。
たしか、何かあった時、すぐに入ってこれるよう
仙さんには家の合鍵渡してある。
だからわざわざインターホン鳴らす手間はいらないのだ。
なのに押すのだ。
それが仙さんという人なのだ。
はぁ・・っ。

「ん?
でも、どうしたの?凪なら仕事だよ?」
私がそう首を傾げると
「うん。知ってる♪」
「え?」
「あいつから、頼まれたんだよね。」
「へ?」
・・凪に?

「多分、今日は舞ちゃんは学校行かないだろうと思うから様子を見に行ってくれーだってさ。」
「!!」
「あいつの読みは当たってたな♪ま、昔っから勘だけはよかったケドさ。」

は・・?


・・に
「・・よっ。・・ソレ。――っ、凪の・・ばかっ。」
「お?」
「何にも言ってくれないくせに、っ、こーゆうことはするんだからっ、」
「ん?どうしたんだ?舞ちゃん。やっぱあいつと喧嘩でもしたのか?」
「・・喧嘩できるならいいです、
でも、凪はその喧嘩すら私としてくれないんだもん」
「・・・」
「こうやって仙さんを来させたり・・っ、私のコト心配って言ったりっ
でも、凪の本当の気持ちは言ってくれない。」
「舞ちゃん?」
「あ、ご、ごめんなさい////こんな事言ってわかんないですよねっ、あははっ//
あのただ、私が拗ねてるだけなの///明日はちゃんと学校に行くんで大丈夫です
わざわざ来てもらっちゃって申し訳ないです///ファンの人たちに怒られそ~~」

「無理するなよ舞ちゃん。」
「え・・?」
「俺、知ってるよ?舞ちゃんがあいつのこと好きなこと。」
「っえっ?!!」 なっ、仙さん??
「ふ。俺を誰だと思ってんの?」

・・ラブラブ番長です。

とは、さすがに口に出しては言えない。

「ですよね・・・仙さんだったらわかっちゃうの納得かも。
凪なんか、私が言うまでわかんなかったみたいだし。」
「え?告った?もしかして?」
「っう////う・・ん////」

「は・・あ
あーそっか、それであいつ変な顔してたのか」
「っ」 
凪はいつでもイケメンですよっ!(怒

「んーでもさ、舞ちゃんが告る前々から、あいつだってそこそこは気づいてたぜ?」

「えっ?」

「ただ・・」
「ただ??!」
「それは親父だから。そういう愛情なんじゃねぇか、て、その度、思い返してたみてーだケドな。」
「―!」

「違うのにね♪」
「―////・・はい///。」仙さんには何でもお見通しらしい。

「しっかし、舞ちゃん、ナイスだぜ」
「は?」
「あいつにマジ告したんだろ?」
「っ////」
「くはっ♪あいつ、多分!かなり!
確実に!!すげー戸惑ってるよ。」
「えっ?!」
そう言って仙さんはお腹をかかえて笑い出した。

それはもう・・ビジュアルなお顔に似合わないほどの大音量で。

「あ・・あの仙さん?楽しんでません?」
顔を引きつらせそう聞くと、
「あっ、ああ、めっちゃ楽しい♪」
また笑いだした。

はぁ・・
私も凪もこーんなに悩んでるというのに
つーか、凪が戸惑ってるって・・
「ソレ、困ってるの間違いなんじゃないの?」
「へ?」
あ、やっと笑うの止まった。

「えと、
凪は、私が告った事で、ホントはすごく迷惑してるんでしょ?
だから、自分じゃなくて、仙さんにここに来させたんだろうし?私の顔なんて見たくないと思ってるからっ、だから凪はっ、」 っ・・言ってて悲しくなってきた。

「舞ちゃんの顔が見たくない?ソレありえねぇだろ。」
「っだっ・・てっ、現にこうして
私の傍に居てくれないじゃない!いつもだったら絶対に凪が傍に居てくれてた!
それが当たり前だったのに!」

「は?
・・・なんだソレ。」
「-っ?」

いきなり目つきが変わった?
せ・・仙さん?

「・・居てくれさえすればいいわけ?」

「え」

「つか?傍に居るのが当たり前ってさ、
・・完璧家族愛の世界だよね?」

「-っ?!!」


「だから、あいつはいつもそこで引っかかって悩むんだな。
なんとなくわかったよ。」

「・・っえ?」

「聞くけど、舞ちゃんてさ。
フツウの男と同じ事、あいつとできる?」
「え?」
同じ事・・って

「あいつとしたい?つか?できんの?」

「-////!!!」

「・・・・」

「あ・・あ・・の///
仙さんもひいたりしないでね
えっと、そういう気持ちはある。逆に凪とじゃなきゃそーいう事ってしたくない///
出来ない。」

「・・」

「へ、変だよね?親子なのにそんな事までしたいだなんてね////だから、凪に距離置かれちゃうんだよね///」
「別に、したい相手とすりゃいんじゃね?」
「えっ///あ、あの、それがっ」
恥をしのんで
昨日の凪とのやりとりを(つまりベッドでの事)を仙さんに言ってみた。


「は?」

綺麗な口の形を崩してそう一言、言われた。

「~~~/////」

「マジで言ってんの?」
「・・うん。」
「え?ごめん、もう一回聞いていい?」
「ええっ///もう無理です!!こんな恥かしいことっ///」
聞きなおすってマジ有りえないんですケド~~~////////
ただでさえ今にも顔から火が出そうなくらい恥かしいのにっ///

「も//、仙さんだから言ったのに・・っ///」
「あ、ああ悪イ悪イ、ただ
その・・あー・・う~ん、なるほどね。」

「???」
なんだ?一人で自問自答したぞ?仙さん。

そしてしばし考え込んで
「舞ちゃんどうして拒んだの?」

「////!!!」

だと??!!

めっちゃ、ストレートなご質問ですがっ!!

「あいつが好きなんだろ?抱かれたかったんだろ?」
「~~~~~///////」
「凹んだろーなぁ。あいつ。」
「っ!///な、凪は私の事なんてなんとも思ってないから、そ、そんなことはないと思う///
それよりめちゃくちゃ怒ってる。私のわがままをきいてくれようと凪は一生懸命我慢してそこまでしてくれようとしてたのにっ・・」
「・・・」
「私に勇気がなかったばかりにさ・・。」
「勇気?」
「う・・ん///だって
その・・そういうの初めてだったから////やっぱりまだ///は、恥かしくて////」
/////
「あー・・バージンかよ。」
「////!!!」
だから
仙さん。
キレ―な顔と反比例に下品な発言止めてほしいですがっ///

「それじゃ、そうなるのはまぁ、想定内だろーなぁ。」
「む??」
「でもなぁ、あいつ、経験無し子ちゃんとはしたことねぇからなぁ。」
「むむ???」
「わかってねーんじゃねぇか?もしかすっと。」

「せ、仙さん、私もわかりません。なにを言ってるのかさっぱりですが。」

「ああ、だから、舞ちゃんが拒んだ理由だよ、ソレぜってぇあいつわかってねぇ。
単に嫌がられたと思ってると・・思うぞ?」
「へっ??!!え??いやいや、凪の事嫌がるなんて絶対にありえないしっ!
つか?なんでそう思っちゃうのかわかんない??」

「さっきも言ったけど、経験ない子との行為はしたことねぇんだ、あいつ。」
「-えっ///??」
「だから、そんな反応示すなんてしらねぇってこと。」
「!」
・・そうなの?
だからなの?
つか、経験値低い相手とはしないってこと?
じゃ、私なんてダメじゃん
相手にもしてもらえないってことじゃん。

はぁ・・っ

「まぁ、そう落ち込むなよ。」
「落ち込みますよ、凪は結局、プロ級にそーゆうのが上手い人としかしないってわかって。」
「は?いやいや、そうじゃなくてさ・・」
「え・・、でも?ママって確かすっごく真面目な人だったって聞いてたケド
経験値は低くなかったってこと??」
仙さんは凪とは学生時代からの悪友。とーぜんママの事も知っている。

「あ・・ああ、
それは・・どうだったかな?」
「?」
めずらし・・仙さんが言葉を濁した。

「ママとも仲良かったんでしょ?仙さん。」
「んー・・、まぁ」

???


「あの・・さ、舞ちゃん。」

「ん?」

いきなり私の手をとって床に腰を降ろす仙さん。
その表情のいつもとは違う。
綺麗な顔には違いないのだけど、

目も・・口も笑っていない。


「・・仙さん?」


「まだ・・ダメか?」

「え?」
なに?

「まだあいつを・・」
「ぇ・・?」

添えられてただけの手にギュッと少しだけ力が加わるのを感じた。


なに?仙さん。

「・・いつまで・・」
そう言いかけた所でいきなり、
ダンダンッと大きい音が部屋のすぐ外で鳴った。
「え?」
部屋の戸は開いてるためその音はひどく
そして、その音がやんだ後
部屋に入ってきたのは

「凪?!」

しかもすごい形相!
その顔で、仙さんの事をガン見(いや、この人たちからすると、ガンつけ)してる。
粗々しい足取りで仙さんに近づくと
胸倉を掴んで立ち上がらせた。
それと同時に、私の手は仙さんの手から離れていく。


「なに言おうとしてんだよ。」
地から響くような低い声と
鬼のような目つきで仙さんを威嚇している凪。


「・・
見てらんねぇ。」
顔を歪ませながらもその目を外そうとはしない仙さん。

「あ?
じゃあ、見んな!」
「-!、だと?こらぁ?!」
「ああ??誰に向かってんな口聞いてんだ!こらぁ!」

ひぃぃぃぃぃっ??!!!

なになに?なんでいきなり元ヤンモードになってんですかぁぁぁ~~~~
しかも、こえーし!
マジ、パなく怖いんですけどぉ~~~~~この2人~~~~??!!

凪を止めれるのは仙さんだけ。
でも今回はその仙さんが相手だからソレ無理だし~~~~
うぉぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~~
どうすればいいんだぁぁぁぁ~~~~~!!!!!


「いい加減、手ぇ離しやがれっ、水南斗っ、」



「っせ!、てめぇもう帰れっ!」



「自業自得なくせにキレやがって!」
掴まれたその手をバッと外し、部屋から出て行こうとする仙さん。

っ・・て


「待って。」

小さく消え去りそうな声が部屋に
仙さんに、
そして
凪にも届く。

「ん・なに?舞ちゃん」
私には優しい顔を向けてくれる仙さん。


「あのね、

水南斗って誰?」


「――!!」
「っ!!!」

2人の顔が一瞬強張った。


なんでかわかんないケド。

「さっき、凪の事、
水南斗って言ったよね。」

「・・・」
「・・・」


なんで黙るのかな

「凪も
なにも不思議に思ってなかったよね?」

「-・・」
「っ・・」

なんで顔を歪ませるの?

「なんで?
凪は凪だよ?
水南斗なんて名前じゃない。」

「――!!」
「・・だ 」
「ん?」 

凪がなにか・・


「そうだ、俺は凪だ。」
「っ、おま・・」


「だよね♪」


「ああ。」

「――っ、」


「あ、ていうか!凪、会社は?」

「ん?あ、ああ。そうだな、。
学校、ズル休みしたお前と一緒になりたくねぇかんな。」
「~~////もぉ。」
「はは、じゃ、また行ってくる、大人しくしてろよ。」
「うん///」

昨日の出来事がまた夢のように現実を帯びてこない

ほら、いつもの凪じゃん。

何もかわらない。


部屋から出て行く凪とその後をついて出ていく仙さん。
その後ろ姿に手を振った。


パタン

と閉じられた
扉。
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