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恋愛事情に問題アリ?⑬
恋愛事情に問題アリ?⑬
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「・・悪ィ、俺、頭痛くなってきた。」
頭を押さえ非常に落胆した顔を見せ立ち上がろうとする凪。
「っう///」あ、呆れちゃったのかな・・
こんなバカな娘に育てた覚えはないとかって思ってるのかなぁぁっ
「あ、あの凪さん、」
取り繕うように声をかけた有紀ちゃんに
「こっちから呼んでおいて悪いな。少し、部屋で横になってくる。」
そう言って、リビングから出て行ってしまった。
残された私と有紀ちゃん。
「・・舞、許せ。」
「いいよ。有紀ちゃん、ホントのことだもん。」
「凪さん、どう思っただろうね?」
「多分、頭のおかしい奴だと思われてるよ。」
「それは前からでしょ?」
「・・おい。」
お互い同じ方向を向いたままでそうしゃべり続け、
その空気もさすがに重くなってきたところで有紀ちゃんが「そろそろ帰るね。」
と立ち上がる。
「ん、今日はごめんね。」
「私の方こそ、ごめん。なんかあったら連絡ちょうだい。」
「ん、わかった。」
それだけ言葉を交わすと、有紀ちゃんは玄関の扉を閉めた。
今度は1人。
凪は居るケド、部屋に居る。
何も物音が聞こえてこないってことは、本当に寝てしまったのか。
そんな空間がさらに私を不安にする。
どうしよ・・
さっきまでは有紀ちゃんが居てくれてたから、制御してたけど、
今は無理だ。
すっごく怖い。
あんな事、言って・・凪にマジでひかれちゃって
もしかしたら、もう口もきいてもらえないかもしれない。
ううん!もしかしたら、避けられて二度と会えない状態になるかもしんない
そ、そんなの嫌だ。
ヤダよ凪・・っ
気づいたら、
凪の部屋のノブを回してた。
多分、無意識に凪の部屋の前まで来ていたんだろう。
不安な時、さびしい時は、必ず凪が傍に居てくれてたから。
それが当たり前になっていたから。
だから
これはフツウに私の防御作用なんだと思う。
ドアの隙間から見える。
ベッドに横たわる大好きな広く大きな背中。
向こうを向いているせいで顔は見えない。
でも、それは幸いだった。
ゆっくり部屋に入ると、凪が寝てるベッドの脇にチョコンと座りかけた。
その瞬間、
≪グイッ≫
「-っひゃ!!」
いきなり腕をひかれて、ベッドに、
今まで凪が横になってた場所に沈められた。
その凪は
いつのまにか、私の真上に居て、私のことを見下ろしてる。
その瞳はいつもよりもはるかに妖艶で・・
「な・・ぎ//?」
「望みどおりにしてやろうか?」
「え?」
な・・に?
凪・・
口が・・
凪の唇とひっつい・・
こ、これって
き・・
キスだよねっ////?!!
ヤバい///!!私、凪とキスしちゃってる?!!
「ぅあっ//」
いきなり声が出てしまった////
私の体は電気が走ったように反応を起こす。
頭がついていかない
わかんない
すごく熱い・・っ
すごく・・
ぅぅっ・・っ
「キスしたいって言ったんだよな?だったらこんなん、まだまだだぞ?」
な~んて言いやがる!!!
「続きはいいのか?」
そうやって色っぽい目で私の顔を覗き込んでくるっ////
「-っっ////!!!」
負けてる!
すでに
この時点で負けてるぞ!
つか、勝ったことはないのだが?!!
「覚悟きめろよ。」
「な、凪っ?なに・・言っ・・ひゃ//」
言いかけたとこで、いきなり凪の顔が首元に落ちてきた。
これは・・
本当に凪?
だから、確かめたくなる、
「凪っ?」
「ん」 首元から少し顔を上げてまっすぐ見る目は
まぎれもなく凪の目で。
やっぱり、上に乗っかっているのは凪で。
んでもって私の首に落ちてきた顔も凪で間違いなくて
でもでもでも
なんだか違う!
凪と違う!!
この凪は違う。
怖いっ
「ぅう」
あまりの恐怖に強張る体。
ギュっと瞑ってしまう目。
震えている手。
それを凪もわかっているハズ。
私が怯えてるの見抜いてるハズ。
だから、もうやめてくれると思った。
また、いつもの凪に戻ってくれると信じてた。
だけど。
凪の手は止まらない。
制服の上着もブラウスのボタンも次々と慣れた手つきで外していく。
「っえっ、やっ、凪っ、」
私の声なんか聞こえてないのか
・・っと、な、凪・・も、もしかして、本気で今、私と・・っ
「い、いやぁぁぁぁぁ~~~~~~~~//////!!!!」
その叫び声と途端に流れ出した涙。
「っう//っうぐ//っ」
「・・・」
いつもなら、私が泣いてれば
優しく頭を撫でてくれるのに今はしてくれない。
優しい言葉も言ってくれない。
「・・な・・ぎ」
涙声で優しさを求めた私の声に
「お前の覚悟ってそんなもん?」
と、凪はばっさり切り捨ててきた。
「これでわかったろ?俺に対するキモチは所詮、んなもんでしかねぇって事が。。」
凪・・っ
「親父となんて、元々出来るわけねーんだ、身に沁みたろ。」
な・・ぎっ・・っ
「これからは、ちゃんと外に目ぇ向けていくんだ。それは
俺の望みでもある。」
「-っ!!」
「もう俺に
依存するな。」
「!!!」
すごく冷たい目で
すごく最悪な事を言われた。
私から体を離すと、自分の部屋なのに出て行ってしまった凪。
そして部屋に残された私の耳に届く。
玄関の戸が閉まる音。
出ていっちゃった・・
部屋からも
家からも
私の傍からも・・。
凪の言葉が頭の中でぐるぐる回る。
≪依存≫
そんな風に思っていたの?
もしかして
私のコト、邪魔だったの?
私が居るから、凪の言う通り、依存してるから
彼女とかも作れなかった?
だったら
ご・・めん。
もう迷惑かけない。
ゆっくり凪に貰ったネックレスを外した。
頭を押さえ非常に落胆した顔を見せ立ち上がろうとする凪。
「っう///」あ、呆れちゃったのかな・・
こんなバカな娘に育てた覚えはないとかって思ってるのかなぁぁっ
「あ、あの凪さん、」
取り繕うように声をかけた有紀ちゃんに
「こっちから呼んでおいて悪いな。少し、部屋で横になってくる。」
そう言って、リビングから出て行ってしまった。
残された私と有紀ちゃん。
「・・舞、許せ。」
「いいよ。有紀ちゃん、ホントのことだもん。」
「凪さん、どう思っただろうね?」
「多分、頭のおかしい奴だと思われてるよ。」
「それは前からでしょ?」
「・・おい。」
お互い同じ方向を向いたままでそうしゃべり続け、
その空気もさすがに重くなってきたところで有紀ちゃんが「そろそろ帰るね。」
と立ち上がる。
「ん、今日はごめんね。」
「私の方こそ、ごめん。なんかあったら連絡ちょうだい。」
「ん、わかった。」
それだけ言葉を交わすと、有紀ちゃんは玄関の扉を閉めた。
今度は1人。
凪は居るケド、部屋に居る。
何も物音が聞こえてこないってことは、本当に寝てしまったのか。
そんな空間がさらに私を不安にする。
どうしよ・・
さっきまでは有紀ちゃんが居てくれてたから、制御してたけど、
今は無理だ。
すっごく怖い。
あんな事、言って・・凪にマジでひかれちゃって
もしかしたら、もう口もきいてもらえないかもしれない。
ううん!もしかしたら、避けられて二度と会えない状態になるかもしんない
そ、そんなの嫌だ。
ヤダよ凪・・っ
気づいたら、
凪の部屋のノブを回してた。
多分、無意識に凪の部屋の前まで来ていたんだろう。
不安な時、さびしい時は、必ず凪が傍に居てくれてたから。
それが当たり前になっていたから。
だから
これはフツウに私の防御作用なんだと思う。
ドアの隙間から見える。
ベッドに横たわる大好きな広く大きな背中。
向こうを向いているせいで顔は見えない。
でも、それは幸いだった。
ゆっくり部屋に入ると、凪が寝てるベッドの脇にチョコンと座りかけた。
その瞬間、
≪グイッ≫
「-っひゃ!!」
いきなり腕をひかれて、ベッドに、
今まで凪が横になってた場所に沈められた。
その凪は
いつのまにか、私の真上に居て、私のことを見下ろしてる。
その瞳はいつもよりもはるかに妖艶で・・
「な・・ぎ//?」
「望みどおりにしてやろうか?」
「え?」
な・・に?
凪・・
口が・・
凪の唇とひっつい・・
こ、これって
き・・
キスだよねっ////?!!
ヤバい///!!私、凪とキスしちゃってる?!!
「ぅあっ//」
いきなり声が出てしまった////
私の体は電気が走ったように反応を起こす。
頭がついていかない
わかんない
すごく熱い・・っ
すごく・・
ぅぅっ・・っ
「キスしたいって言ったんだよな?だったらこんなん、まだまだだぞ?」
な~んて言いやがる!!!
「続きはいいのか?」
そうやって色っぽい目で私の顔を覗き込んでくるっ////
「-っっ////!!!」
負けてる!
すでに
この時点で負けてるぞ!
つか、勝ったことはないのだが?!!
「覚悟きめろよ。」
「な、凪っ?なに・・言っ・・ひゃ//」
言いかけたとこで、いきなり凪の顔が首元に落ちてきた。
これは・・
本当に凪?
だから、確かめたくなる、
「凪っ?」
「ん」 首元から少し顔を上げてまっすぐ見る目は
まぎれもなく凪の目で。
やっぱり、上に乗っかっているのは凪で。
んでもって私の首に落ちてきた顔も凪で間違いなくて
でもでもでも
なんだか違う!
凪と違う!!
この凪は違う。
怖いっ
「ぅう」
あまりの恐怖に強張る体。
ギュっと瞑ってしまう目。
震えている手。
それを凪もわかっているハズ。
私が怯えてるの見抜いてるハズ。
だから、もうやめてくれると思った。
また、いつもの凪に戻ってくれると信じてた。
だけど。
凪の手は止まらない。
制服の上着もブラウスのボタンも次々と慣れた手つきで外していく。
「っえっ、やっ、凪っ、」
私の声なんか聞こえてないのか
・・っと、な、凪・・も、もしかして、本気で今、私と・・っ
「い、いやぁぁぁぁぁ~~~~~~~~//////!!!!」
その叫び声と途端に流れ出した涙。
「っう//っうぐ//っ」
「・・・」
いつもなら、私が泣いてれば
優しく頭を撫でてくれるのに今はしてくれない。
優しい言葉も言ってくれない。
「・・な・・ぎ」
涙声で優しさを求めた私の声に
「お前の覚悟ってそんなもん?」
と、凪はばっさり切り捨ててきた。
「これでわかったろ?俺に対するキモチは所詮、んなもんでしかねぇって事が。。」
凪・・っ
「親父となんて、元々出来るわけねーんだ、身に沁みたろ。」
な・・ぎっ・・っ
「これからは、ちゃんと外に目ぇ向けていくんだ。それは
俺の望みでもある。」
「-っ!!」
「もう俺に
依存するな。」
「!!!」
すごく冷たい目で
すごく最悪な事を言われた。
私から体を離すと、自分の部屋なのに出て行ってしまった凪。
そして部屋に残された私の耳に届く。
玄関の戸が閉まる音。
出ていっちゃった・・
部屋からも
家からも
私の傍からも・・。
凪の言葉が頭の中でぐるぐる回る。
≪依存≫
そんな風に思っていたの?
もしかして
私のコト、邪魔だったの?
私が居るから、凪の言う通り、依存してるから
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だったら
ご・・めん。
もう迷惑かけない。
ゆっくり凪に貰ったネックレスを外した。
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