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恋愛事情に問題アリ?⑫
恋愛事情に問題アリ?⑫
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教室を入るとなぜか賑わってる。
と言っても、教室の中心に陣取ってる派手なグループがいつもにも増してテンションあがってるだけのようだ。。
その中心に居るのは私にとっては仮の彼氏、安藤くんで、
どうやら、昨日凪に殴られた頬と口元の傷のことで騒いでるらしかった。
どうしよ・・
安藤くんのキレイな顔に傷をつけたのは私の恋人・・じゃなかった
親ですとは言いだせない・・
そんなんあそこに居るメンバーに知れたら、もはや命はない。
ハッ!で、でも、安藤くんが皆に言っちゃってたらどっちみちおしまいじゃないかっっ!!!
どうなの?どうなのだ??安藤くん??!!
その視線(念力?)に気づいたのか、私に気づく安藤くん。
すぐさま、取り巻きをどかし、一直線に向かってくる。
うわ!、もしかして仕返しかっ?!皆の前に吊るし上げるつもりですか??
「舞。」
「わ!昨日は、ごめっ・・」
そう言いかけたところで、しなやかな大きい手で口を塞がれた。
「~~~~~~~っ??!!」
「昨日の事はしゃべんな」
え?
耳元で小さくそう囁かれ
「わかった?」
と言う安藤くんの言葉にコクコクと頷くと、その手を口から離してくれた。
そして、今度は大きな声で
「おは♪舞。」
と笑顔で言ってくる。
「・・お・・は。」 全くイミがわからない男である。でも、とりあえず仕返しをされるわけではなみたいだ。
それに・・しゃべるな・・ってことは
知られたくないって事だよね?
つー事は?
その傷の詳細を皆さんに言ってないって事だよね?
つー事は?
とりあえず命の保証はされたってわけだ!
はぁ~~~~~っ良かった~~~~
助かった~~~~~~~~~
安堵に胸を撫で下ろしてると
「朝から熱いじゃん♪」
「あ。」
只今、有紀ちゃん出勤。
「おう♪榎本、おは♪」
「おは、安藤・・って!?なにその顔っ!」
すぐに安藤くんのキレイな顔に不釣り合いな痣があることに気づく。
「まぁ・・いろいろと。」
言葉を濁す安藤くん。
これは、後から、有紀ちゃんに言っといたほうがいいかな。
凪に殴られたんだってこと。
「凪さんにやられたの?」
「え?」
「今、言うな。」
「あ、ごめん」
ん?ん??
なんだこの2人の会話。
しかも、私別に何にも言ってないのに、なんで有紀ちゃんすぐに
凪にやられたって・・
「あ、舞。後から、教えてよ、何があったか。」
不可思議な顔をしてる私に気づいたのか、有紀ちゃんは私にそう言ってくる。
「・・う・・うん。」
戸惑いながらもそう答えると、
「じゃ、後からね。」
早々に立ち去ろうとする有紀ちゃん。
この頃、やけに忙しそう。
つか?
私と一緒に居るのさけてるみたい。
その後、すぐに始業のチャイムが鳴ったから、単に授業が始まるから自分の席に戻っただけかとも、とか。それは私の考えすぎなんじゃ?とも思いなおし席についた。
「あ。」
そういえば、
そこで私は重要なことを思い出す。
凪に、今日有紀ちゃんを家に呼ぶよう言われてたんだ。
10分休憩のときにでも言ってこよ。
早く言っておかないと、彼氏さんとの約束入ったらもうアウトだし。
そう思って、2時限目の後の10分休憩を待った。
そして2時限目が終わり、すぐさま、立ち上がって有紀ちゃんの元へ向かった
のに?
そこには既に有紀ちゃんの姿は無い。
「あれ?」
「どうしたの?」
有紀ちゃんの後ろの席の子がそう声をかけてきた。
「ああ、有紀ちゃんどこ行ったか知らない?」
「?榎本さんだったら、授業終わると同時に教室から出ていったよ?
あっちに行ったみたいだけど・・」
有紀ちゃんの席は廊下側だから、教室から出た後の行方ぐらいは見える場所だ。
私は軽くお礼を言って廊下に飛び出し、
その子が言った方向へと足を進めた。
「っったく、どこ行ったのよ~」
階段に続く廊下を曲がろうとした時だった。
「なによ、それで帰ってきたの?」
アレ?この声。
壁からチラッと顔を覗かせると
そこには間違いなく有紀ちゃんの姿があった。
だけど
その隣には
「情報少なすぎだろ、あんな強ぇなんて聞いてなかったし」
・・安藤くんも居た。
なんで、こんなとこで2人で話してんの?
「言ってなかったっけ?凪・・」
「わ!待て、榎本!」
「は?」
有紀ちゃんの言葉を遮った安藤くんはどうやら私の存在に気づいたらしい。
ていうか?
私の前ではしゃべれない事を話してたって事だよね?
それって。
すぐさま、私の方に向き直った有紀ちゃんは
「あ、ああ。どうしたの?舞?」
と美人な顔をひきつらせ笑う。
・・言えないんだ。
そう思うと、なんだか、無理して聞いちゃいけない事なんじゃないか?って
気を回してしまうのは私の悪いとこで。
「え?あ、・・あの有紀ちゃんに伝えるの忘れてた事があって。」
これまた顔をひきつらせて笑いかえす。
「ん?なに?」
次からはもうフツウの顔で聞いてくる有紀ちゃん。
毎度思うが、さすがだ。
「あ・・の、凪が今日家に来てほしいって。」
私は相変わらずグダグダだ。
でも、次の瞬間、
「え?凪さんが?」
思いっきり顔をひきつらせた。
??
「う・・ん。ダメ?」
どうしたの?
「いや・・ダメじゃないケド・・」
いつもは凪に会うの喜んでいたのに。
「じゃ、今日、一緒に帰ろうね。」
なんだか無理強いしてでも連れて帰りたくなった。
「え、あ、ああ。うん。」
よし。
「じゃ、私行くね。」
「え?あ、待ってよ、舞、私も教室戻る~」
気を利かせて1人でその場を去ろうとしたのに、有紀ちゃんはすぐ後を付いてくる
「安藤くん・・いいの?」
今のはちょっとした嫌味に聞こえただろうか。
「いいのいいの。」
そんな風には捉えていないらしい。有紀ちゃんは笑って手を横に振った。
「おじゃましま~~す♪」
久しぶりに有紀ちゃんが我が家に来た。
有紀ちゃんの声に反応が返ってこない室内で
凪はまだ帰ってないってことがわかる。
「とりあえず座ってて、なに飲む?」
すぐにキッチンに入り冷蔵庫を開く。
「アイスコーヒーある?」
「うん。今、持ってく」
私はオレンジジュースと。
ここんとこが、もう有紀ちゃんとは、大人度の差がだんちなのだ。
長ソファに腰かけてる有紀ちゃんに
グラスに移した飲み物を運んでいくと同時に
「おー帰ったぞ。」
凪ご帰還。
昨日同様、お早いご帰宅である。
すぐさま、リビングでくつろいでる有紀ちゃんの姿を見つけ
「今日は、無理いって呼んで悪かったな。」
と声をかけた凪。
「いえ。凪さんの申し出だもん。断れないですよ~」
「はは。そりゃ、どうも。」
眩しいっ!
美しい2人が微笑みあってるこの光景は
なんと眩しいのであろうかっ
凡人な私には到底、出来そうもないっす!
つか、その空気ん中すら入っていけないっす!
と言う事で、
隅っこに追いやられてあるオッドマンに腰かける。
つまり2人から離れた距離での傍観である。
そんな私に目もくれない美しいお2人は
話しをし始めた。
「昨日のこと、有紀ちゃんならもう聞いてるよな?」
「え?・・ああ。まぁ」
ん?昨日のこと??私、なんも言ってないぞ?
言おうと思ったケド、有紀ちゃんに何気に話を変えられて話しできなかったぞ?
「俺の事、嫌いだったのか?」
「えっ!そんなまさか、」
なぬ??それはどーいうイミなんだい??
「じゃあ、なんで?」
「だから・・それは・・」
「ちょっ、と、ちょっと待ってよ。」
ソレ。恋人同士の痴話げんかにしか聞こえないんですがっ??
あまりのセリフに耐え切れず私がそう口を挟むと
凪はチラっとこっちを向き、また視線を有紀ちゃんに戻しただけだった。
スル―かよ!
しかも正確に言うと、チラっとではなく、ギロンと威嚇されました。
そして、
そんな私に構うことなく話しを続ける2人。
「どういう事か、説明してほしいんだが?」
「・・・」
「・・・」
「・・はぁ・・っ。」
少しの沈黙の後、最初に折れたのは有紀ちゃんだった。
なになに?どんな言い訳するんだい?
つか、2人が恋人という設定のままでいいのかっ?私!
「ホント、凪さん勘鋭すぎなんだから。」
そう言って思いっきり項垂れる有紀ちゃんを見て、
私は確信した。
「・・知らなかったよ。」
「ん?」 「あ?」
「2人がそんな関係だったなんて!ひどいよ凪、私のことは子ども扱いしてるくせに、有紀ちゃんなら付き合えるってどういうこと?そりゃ、有紀ちゃんは大人っぽいし、キレイだし、いう事ないよ!でも歳は私と同じじゃん!
由紀ちゃんだって!この頃、私のコト避けてたよね?それって凪とのことが後ろめたかったから?私が凪を好きって知ってて、自分が付き合ってるの悪いって思ったから?!!
2人とも、最低だよっっ!!!」
ハァハァ、ゼェゼェ。
「バカ?」
「ああ、バカだな。」
「なぬ??!」
この期に及んで、純粋無垢な私に向かってバカ連発するのはどーいう了見だいっ!!
「誰が誰と付き合ってるって?」
「は?なにとぼけちゃってるワケ?凪と有紀ちゃんに決まってんじゃん!」
「はあ?それ、有りえないから。つか、私、彼氏居るの知ってるよね?」
「っう!、ううでも、その彼氏は凪なんでしょ。」
「たしか、写メも、プリも見せたよね?」
「う!!」
「そこに映ってたのは凪さんでしたかぁ??」
「く!」
違った、確かにそこには凪じゃなく他のイケメン男子だった。
「あんたじゃあるまいし。確かに凪さんはイイ男だし?憧れても尊敬もしてるよ?でも、そこに恋愛感情はないからね。」
「っえ?で、でも、今の2人の話・・っ」
「すげー読解力なしだね。舞。」
「現国の成績はいいんだけどな?」
お?
「じゃぁ・・そうじゃないなら(100歩譲って)
一体、なんの話ししてたの?」
2人が目を合わせる。
ううっ///私も目ぇ合わせたいぞ~~~/////
そして大きく息を吐いて一人掛けのソファに沈み込んだ凪が
「あいつのことだよ。」
と言った。
「へ?」
あいつ・・?
「安藤のこと。」
続いて有紀ちゃんがそう言い、長ソファにこれまた沈み込んだ。
へ・・えぇ
安藤くんのこと話してたのかぁ
って?!?は?
「安藤くん?え?」
なぜにそこに安藤くんが出てくるのだ??!
つか?さっきの話の中でどうやったら安藤くんに繋がっていくのかわかんないですが??
変わらず首を傾げる私を見て
改めて2人は深い息を吐いた。(別に改めてしなくとも・・)
「昨日のお前の話しを聞いてさ。
これはぜってぇ、あいつと有紀ちゃんは組んでんなと思ったんでな。」
「へ?有紀ちゃんが??ど、どこで??どの部分で??」
確かに話の中には有紀ちゃんは登場しましたが??
それだけですが??
「最初っからだが・・」
「へっ??!!」さ、最初っから??て??!
「ま、あ。絶対的に確信したのは、
あいつの申し出断れば、俺が困るだの俺のためだと言ったとこ・・だな。」
「え?・・だって実際そうじゃないの?」
「普通の奴ならまだしも、俺だぞ。」
「っ///」あ・・その俺様的なとこも好き///(←おい
「そうなる前にあいつ潰してやんよ。」
「!!」
そ、うだ・・。
そうだね!凪ならそうくるよね!
「それを、お前ならまだしも、有紀ちゃんがわからねぇわけねぇ。」
「あ!」
「なのに、あえてそう言い、お前をけしかけた。」
「え・・あ。
・・有紀ちゃん・・?」
私はやっとなんとなく状況が読めてきた。
でも、な、なんで?
なんでそんなこと・・っ
ゆっくり有紀ちゃんの方へ向きなおす。
「はぁ・・やっぱ、凪さんにはかなわないな。全部お見通しじゃん。」
「ゆ、有紀ちゃん?」
「有紀ちゃんも、俺からの呼び出しって聞いて覚悟してたんだろ?」
「ええ、まぁ」
「賢いな。」
「どうも。はぁ//・・ずるいな凪さん、そうやって言うとこも」
「ふ。一応、大人なもんでね。
で?有紀ちゃんの企みってーの教えてくんない?」
「は~い。わかりました。もうお手上げだぁ」
そう言って有紀ちゃんは両腕を上げた。
そして、すぐに私をまっすぐに見つめてくる。
「??」
「・・舞が、」
え?私?
「舞が、いつまでのこのままじゃ・・って、
あ、ほら、さっきも言ってたみたいに、凪さんしか見えてないもんだからさ。
私としてはものすごく心配なわけで。
確かに凪さんほどの男なんてざらにいないし、私だって凪さんの事は親友のパパとか、親友の好きな人でさえなければ好きになっていたと思う。
でもね、それは私が他人だからできる事であって、舞は違う!舞は他人じゃない、
血の繋がった親子なんだよ?」
「!!」
「それはどう考えたって無理でしょ!」
「・・・」
「だから、凪さんの事、忘れさせたかったの。他の男とちゃんと恋愛できるようにしたかったの!」
「!!」
「そのために・・安藤のキモチ、利用させてもらった。」
「―!」
「あ、言っておくけど、私の計画とは関係なく安藤はホントに舞のこと好きだよ。」
「えっ//」
「・・・」
「私は、安藤に協力するって形で・・安藤の事を利用させてもらった。
そのうち、舞が安藤に惹かれていけばいいなと思った。凪さんの事はただの娘としての感情だけだったんだって思える日が来ればいいなって思ってた。」
「っ、」 「・・」
「・・ごめんね、この頃、私、舞との距離離してるでしょ?」
「え・・あ、う・・ん」
有紀ちゃんわかってて・・
「こんなことしてるから、なんだか顔合わせるのが辛くてさ。」
有紀ちゃん・・
「・・だから
・・なんだね。」
「ん?」
「だから、朝、安藤くんの顔の痣見たとき、すぐに凪の名前が出たんだ。」
「うん。昨日、舞んちに安藤が行くってのも知ってた・・つか、安藤にそうしろって言ったの私だし。」
「っえ?」
「今日も、安藤と2人で話してでしょ、アレ、進行状況を聞いてたんだよ。」
「あ・・」それで、あんなとこで・・
「ごめん!騙したみたいで!。」
「え、いや有紀ちゃんは悪くないよ、そんな謝らないで・・っ」
「お取込み中、悪いんだが。」
「ん?」 「なに?凪」
「俺のせいか?」
「え?」 「は?」
「俺が舞の人生狂わせてるんか?」
「・・」 「・・」
「言っておくが、俺と舞の間には血の繋がり以外なんもねぇぞ?」
「それは知ってます。でも、それは凪さんだけでしょ、」
「あ?」
「舞は違うんですよ。」そう言ってチラっと私を向く有紀ちゃん。
そして、
「いい?言っちゃって?」
と聞いてくる。
「・・・うん。ていうか、私の口からもう言ってある。」
「そっか。じゃ、もう言うね。」
「?」
「凪さんが思ってるより、ずっと舞は凪さんの事好きなんです。凪さんしか見えてないんです。凪さんとキスとかそれ以上の事もしたいとまで考えてます!」
「!!」
「って!ゆ、有紀ちゃん///それはっ///」言い過ぎだっっ!!
「え?ここまで言っちゃダメだった?」
「~~~~~//////」
だ、ダメですとも~~~~~/////
と言っても、教室の中心に陣取ってる派手なグループがいつもにも増してテンションあがってるだけのようだ。。
その中心に居るのは私にとっては仮の彼氏、安藤くんで、
どうやら、昨日凪に殴られた頬と口元の傷のことで騒いでるらしかった。
どうしよ・・
安藤くんのキレイな顔に傷をつけたのは私の恋人・・じゃなかった
親ですとは言いだせない・・
そんなんあそこに居るメンバーに知れたら、もはや命はない。
ハッ!で、でも、安藤くんが皆に言っちゃってたらどっちみちおしまいじゃないかっっ!!!
どうなの?どうなのだ??安藤くん??!!
その視線(念力?)に気づいたのか、私に気づく安藤くん。
すぐさま、取り巻きをどかし、一直線に向かってくる。
うわ!、もしかして仕返しかっ?!皆の前に吊るし上げるつもりですか??
「舞。」
「わ!昨日は、ごめっ・・」
そう言いかけたところで、しなやかな大きい手で口を塞がれた。
「~~~~~~~っ??!!」
「昨日の事はしゃべんな」
え?
耳元で小さくそう囁かれ
「わかった?」
と言う安藤くんの言葉にコクコクと頷くと、その手を口から離してくれた。
そして、今度は大きな声で
「おは♪舞。」
と笑顔で言ってくる。
「・・お・・は。」 全くイミがわからない男である。でも、とりあえず仕返しをされるわけではなみたいだ。
それに・・しゃべるな・・ってことは
知られたくないって事だよね?
つー事は?
その傷の詳細を皆さんに言ってないって事だよね?
つー事は?
とりあえず命の保証はされたってわけだ!
はぁ~~~~~っ良かった~~~~
助かった~~~~~~~~~
安堵に胸を撫で下ろしてると
「朝から熱いじゃん♪」
「あ。」
只今、有紀ちゃん出勤。
「おう♪榎本、おは♪」
「おは、安藤・・って!?なにその顔っ!」
すぐに安藤くんのキレイな顔に不釣り合いな痣があることに気づく。
「まぁ・・いろいろと。」
言葉を濁す安藤くん。
これは、後から、有紀ちゃんに言っといたほうがいいかな。
凪に殴られたんだってこと。
「凪さんにやられたの?」
「え?」
「今、言うな。」
「あ、ごめん」
ん?ん??
なんだこの2人の会話。
しかも、私別に何にも言ってないのに、なんで有紀ちゃんすぐに
凪にやられたって・・
「あ、舞。後から、教えてよ、何があったか。」
不可思議な顔をしてる私に気づいたのか、有紀ちゃんは私にそう言ってくる。
「・・う・・うん。」
戸惑いながらもそう答えると、
「じゃ、後からね。」
早々に立ち去ろうとする有紀ちゃん。
この頃、やけに忙しそう。
つか?
私と一緒に居るのさけてるみたい。
その後、すぐに始業のチャイムが鳴ったから、単に授業が始まるから自分の席に戻っただけかとも、とか。それは私の考えすぎなんじゃ?とも思いなおし席についた。
「あ。」
そういえば、
そこで私は重要なことを思い出す。
凪に、今日有紀ちゃんを家に呼ぶよう言われてたんだ。
10分休憩のときにでも言ってこよ。
早く言っておかないと、彼氏さんとの約束入ったらもうアウトだし。
そう思って、2時限目の後の10分休憩を待った。
そして2時限目が終わり、すぐさま、立ち上がって有紀ちゃんの元へ向かった
のに?
そこには既に有紀ちゃんの姿は無い。
「あれ?」
「どうしたの?」
有紀ちゃんの後ろの席の子がそう声をかけてきた。
「ああ、有紀ちゃんどこ行ったか知らない?」
「?榎本さんだったら、授業終わると同時に教室から出ていったよ?
あっちに行ったみたいだけど・・」
有紀ちゃんの席は廊下側だから、教室から出た後の行方ぐらいは見える場所だ。
私は軽くお礼を言って廊下に飛び出し、
その子が言った方向へと足を進めた。
「っったく、どこ行ったのよ~」
階段に続く廊下を曲がろうとした時だった。
「なによ、それで帰ってきたの?」
アレ?この声。
壁からチラッと顔を覗かせると
そこには間違いなく有紀ちゃんの姿があった。
だけど
その隣には
「情報少なすぎだろ、あんな強ぇなんて聞いてなかったし」
・・安藤くんも居た。
なんで、こんなとこで2人で話してんの?
「言ってなかったっけ?凪・・」
「わ!待て、榎本!」
「は?」
有紀ちゃんの言葉を遮った安藤くんはどうやら私の存在に気づいたらしい。
ていうか?
私の前ではしゃべれない事を話してたって事だよね?
それって。
すぐさま、私の方に向き直った有紀ちゃんは
「あ、ああ。どうしたの?舞?」
と美人な顔をひきつらせ笑う。
・・言えないんだ。
そう思うと、なんだか、無理して聞いちゃいけない事なんじゃないか?って
気を回してしまうのは私の悪いとこで。
「え?あ、・・あの有紀ちゃんに伝えるの忘れてた事があって。」
これまた顔をひきつらせて笑いかえす。
「ん?なに?」
次からはもうフツウの顔で聞いてくる有紀ちゃん。
毎度思うが、さすがだ。
「あ・・の、凪が今日家に来てほしいって。」
私は相変わらずグダグダだ。
でも、次の瞬間、
「え?凪さんが?」
思いっきり顔をひきつらせた。
??
「う・・ん。ダメ?」
どうしたの?
「いや・・ダメじゃないケド・・」
いつもは凪に会うの喜んでいたのに。
「じゃ、今日、一緒に帰ろうね。」
なんだか無理強いしてでも連れて帰りたくなった。
「え、あ、ああ。うん。」
よし。
「じゃ、私行くね。」
「え?あ、待ってよ、舞、私も教室戻る~」
気を利かせて1人でその場を去ろうとしたのに、有紀ちゃんはすぐ後を付いてくる
「安藤くん・・いいの?」
今のはちょっとした嫌味に聞こえただろうか。
「いいのいいの。」
そんな風には捉えていないらしい。有紀ちゃんは笑って手を横に振った。
「おじゃましま~~す♪」
久しぶりに有紀ちゃんが我が家に来た。
有紀ちゃんの声に反応が返ってこない室内で
凪はまだ帰ってないってことがわかる。
「とりあえず座ってて、なに飲む?」
すぐにキッチンに入り冷蔵庫を開く。
「アイスコーヒーある?」
「うん。今、持ってく」
私はオレンジジュースと。
ここんとこが、もう有紀ちゃんとは、大人度の差がだんちなのだ。
長ソファに腰かけてる有紀ちゃんに
グラスに移した飲み物を運んでいくと同時に
「おー帰ったぞ。」
凪ご帰還。
昨日同様、お早いご帰宅である。
すぐさま、リビングでくつろいでる有紀ちゃんの姿を見つけ
「今日は、無理いって呼んで悪かったな。」
と声をかけた凪。
「いえ。凪さんの申し出だもん。断れないですよ~」
「はは。そりゃ、どうも。」
眩しいっ!
美しい2人が微笑みあってるこの光景は
なんと眩しいのであろうかっ
凡人な私には到底、出来そうもないっす!
つか、その空気ん中すら入っていけないっす!
と言う事で、
隅っこに追いやられてあるオッドマンに腰かける。
つまり2人から離れた距離での傍観である。
そんな私に目もくれない美しいお2人は
話しをし始めた。
「昨日のこと、有紀ちゃんならもう聞いてるよな?」
「え?・・ああ。まぁ」
ん?昨日のこと??私、なんも言ってないぞ?
言おうと思ったケド、有紀ちゃんに何気に話を変えられて話しできなかったぞ?
「俺の事、嫌いだったのか?」
「えっ!そんなまさか、」
なぬ??それはどーいうイミなんだい??
「じゃあ、なんで?」
「だから・・それは・・」
「ちょっ、と、ちょっと待ってよ。」
ソレ。恋人同士の痴話げんかにしか聞こえないんですがっ??
あまりのセリフに耐え切れず私がそう口を挟むと
凪はチラっとこっちを向き、また視線を有紀ちゃんに戻しただけだった。
スル―かよ!
しかも正確に言うと、チラっとではなく、ギロンと威嚇されました。
そして、
そんな私に構うことなく話しを続ける2人。
「どういう事か、説明してほしいんだが?」
「・・・」
「・・・」
「・・はぁ・・っ。」
少しの沈黙の後、最初に折れたのは有紀ちゃんだった。
なになに?どんな言い訳するんだい?
つか、2人が恋人という設定のままでいいのかっ?私!
「ホント、凪さん勘鋭すぎなんだから。」
そう言って思いっきり項垂れる有紀ちゃんを見て、
私は確信した。
「・・知らなかったよ。」
「ん?」 「あ?」
「2人がそんな関係だったなんて!ひどいよ凪、私のことは子ども扱いしてるくせに、有紀ちゃんなら付き合えるってどういうこと?そりゃ、有紀ちゃんは大人っぽいし、キレイだし、いう事ないよ!でも歳は私と同じじゃん!
由紀ちゃんだって!この頃、私のコト避けてたよね?それって凪とのことが後ろめたかったから?私が凪を好きって知ってて、自分が付き合ってるの悪いって思ったから?!!
2人とも、最低だよっっ!!!」
ハァハァ、ゼェゼェ。
「バカ?」
「ああ、バカだな。」
「なぬ??!」
この期に及んで、純粋無垢な私に向かってバカ連発するのはどーいう了見だいっ!!
「誰が誰と付き合ってるって?」
「は?なにとぼけちゃってるワケ?凪と有紀ちゃんに決まってんじゃん!」
「はあ?それ、有りえないから。つか、私、彼氏居るの知ってるよね?」
「っう!、ううでも、その彼氏は凪なんでしょ。」
「たしか、写メも、プリも見せたよね?」
「う!!」
「そこに映ってたのは凪さんでしたかぁ??」
「く!」
違った、確かにそこには凪じゃなく他のイケメン男子だった。
「あんたじゃあるまいし。確かに凪さんはイイ男だし?憧れても尊敬もしてるよ?でも、そこに恋愛感情はないからね。」
「っえ?で、でも、今の2人の話・・っ」
「すげー読解力なしだね。舞。」
「現国の成績はいいんだけどな?」
お?
「じゃぁ・・そうじゃないなら(100歩譲って)
一体、なんの話ししてたの?」
2人が目を合わせる。
ううっ///私も目ぇ合わせたいぞ~~~/////
そして大きく息を吐いて一人掛けのソファに沈み込んだ凪が
「あいつのことだよ。」
と言った。
「へ?」
あいつ・・?
「安藤のこと。」
続いて有紀ちゃんがそう言い、長ソファにこれまた沈み込んだ。
へ・・えぇ
安藤くんのこと話してたのかぁ
って?!?は?
「安藤くん?え?」
なぜにそこに安藤くんが出てくるのだ??!
つか?さっきの話の中でどうやったら安藤くんに繋がっていくのかわかんないですが??
変わらず首を傾げる私を見て
改めて2人は深い息を吐いた。(別に改めてしなくとも・・)
「昨日のお前の話しを聞いてさ。
これはぜってぇ、あいつと有紀ちゃんは組んでんなと思ったんでな。」
「へ?有紀ちゃんが??ど、どこで??どの部分で??」
確かに話の中には有紀ちゃんは登場しましたが??
それだけですが??
「最初っからだが・・」
「へっ??!!」さ、最初っから??て??!
「ま、あ。絶対的に確信したのは、
あいつの申し出断れば、俺が困るだの俺のためだと言ったとこ・・だな。」
「え?・・だって実際そうじゃないの?」
「普通の奴ならまだしも、俺だぞ。」
「っ///」あ・・その俺様的なとこも好き///(←おい
「そうなる前にあいつ潰してやんよ。」
「!!」
そ、うだ・・。
そうだね!凪ならそうくるよね!
「それを、お前ならまだしも、有紀ちゃんがわからねぇわけねぇ。」
「あ!」
「なのに、あえてそう言い、お前をけしかけた。」
「え・・あ。
・・有紀ちゃん・・?」
私はやっとなんとなく状況が読めてきた。
でも、な、なんで?
なんでそんなこと・・っ
ゆっくり有紀ちゃんの方へ向きなおす。
「はぁ・・やっぱ、凪さんにはかなわないな。全部お見通しじゃん。」
「ゆ、有紀ちゃん?」
「有紀ちゃんも、俺からの呼び出しって聞いて覚悟してたんだろ?」
「ええ、まぁ」
「賢いな。」
「どうも。はぁ//・・ずるいな凪さん、そうやって言うとこも」
「ふ。一応、大人なもんでね。
で?有紀ちゃんの企みってーの教えてくんない?」
「は~い。わかりました。もうお手上げだぁ」
そう言って有紀ちゃんは両腕を上げた。
そして、すぐに私をまっすぐに見つめてくる。
「??」
「・・舞が、」
え?私?
「舞が、いつまでのこのままじゃ・・って、
あ、ほら、さっきも言ってたみたいに、凪さんしか見えてないもんだからさ。
私としてはものすごく心配なわけで。
確かに凪さんほどの男なんてざらにいないし、私だって凪さんの事は親友のパパとか、親友の好きな人でさえなければ好きになっていたと思う。
でもね、それは私が他人だからできる事であって、舞は違う!舞は他人じゃない、
血の繋がった親子なんだよ?」
「!!」
「それはどう考えたって無理でしょ!」
「・・・」
「だから、凪さんの事、忘れさせたかったの。他の男とちゃんと恋愛できるようにしたかったの!」
「!!」
「そのために・・安藤のキモチ、利用させてもらった。」
「―!」
「あ、言っておくけど、私の計画とは関係なく安藤はホントに舞のこと好きだよ。」
「えっ//」
「・・・」
「私は、安藤に協力するって形で・・安藤の事を利用させてもらった。
そのうち、舞が安藤に惹かれていけばいいなと思った。凪さんの事はただの娘としての感情だけだったんだって思える日が来ればいいなって思ってた。」
「っ、」 「・・」
「・・ごめんね、この頃、私、舞との距離離してるでしょ?」
「え・・あ、う・・ん」
有紀ちゃんわかってて・・
「こんなことしてるから、なんだか顔合わせるのが辛くてさ。」
有紀ちゃん・・
「・・だから
・・なんだね。」
「ん?」
「だから、朝、安藤くんの顔の痣見たとき、すぐに凪の名前が出たんだ。」
「うん。昨日、舞んちに安藤が行くってのも知ってた・・つか、安藤にそうしろって言ったの私だし。」
「っえ?」
「今日も、安藤と2人で話してでしょ、アレ、進行状況を聞いてたんだよ。」
「あ・・」それで、あんなとこで・・
「ごめん!騙したみたいで!。」
「え、いや有紀ちゃんは悪くないよ、そんな謝らないで・・っ」
「お取込み中、悪いんだが。」
「ん?」 「なに?凪」
「俺のせいか?」
「え?」 「は?」
「俺が舞の人生狂わせてるんか?」
「・・」 「・・」
「言っておくが、俺と舞の間には血の繋がり以外なんもねぇぞ?」
「それは知ってます。でも、それは凪さんだけでしょ、」
「あ?」
「舞は違うんですよ。」そう言ってチラっと私を向く有紀ちゃん。
そして、
「いい?言っちゃって?」
と聞いてくる。
「・・・うん。ていうか、私の口からもう言ってある。」
「そっか。じゃ、もう言うね。」
「?」
「凪さんが思ってるより、ずっと舞は凪さんの事好きなんです。凪さんしか見えてないんです。凪さんとキスとかそれ以上の事もしたいとまで考えてます!」
「!!」
「って!ゆ、有紀ちゃん///それはっ///」言い過ぎだっっ!!
「え?ここまで言っちゃダメだった?」
「~~~~~//////」
だ、ダメですとも~~~~~/////
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