恋愛事情に問題アリ?

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恋愛事情に問題アリ?⑦

恋愛事情に問題アリ?⑦

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気が付くと、
窓の外から明るい陽射しが差し込んでた。

どうやら朝が来てしまったらしい。

そのまま泣き疲れて寝てしまった
鏡の中に映る私の顔はひどいもんだった。

「シャワー浴びてこよ。」
時計を見ると、まだまだ学校に行く時間にはかなり余裕がある。

1階に降りてくと、シンと静まり返ってた
さすがに凪もまだ起きてはいないみたいだ。
少しホッとした自分がいる


脱衣室で服を脱いでると

≪ガチャッ≫

「ん?」

「・・・」


いきなりドアが開いたと思ったら凪が立ってた。
なんか気まずいなぁ・・
と思いつつも
「・・おはよ。」 と言った。
のに

≪バタンッ≫

脱衣所に入るわけでもなく、そのまま無言でドア閉められた!

「へっ?!」
な、なに?凪?
すぐさま今閉まったばかりのドアを開けて
「凪もシャワー浴びるんじゃないの?」
すでに背を向けてそこから立ち去ろうとしている凪をそう呼びとめた。

「・・いや、後でいい。」

振り向きもしない
私の顔も見たくないほど、まだ怒ってるの?

なんか・・
ムカッ

そう思った私は、止まらない
すぐに傍まで行って凪の腕を引っ張った。
「ねぇ!凪!」
「うわ!んだ、来んじゃねぇ!」
「っ!、まだ怒ってんの??」
「違ぇよ!、とにかく離れろ!」
「はあ??なんでよ!」
「いいから離れろ!」
「嫌!なんでか言ってくんなきゃ離れない!」
「っ」
ギュッ、
掴んでる腕に力を入れて意思表示した。

「―、っんな恰好してっからだろが、」
そう言って顔を横に背ける凪。

「は?恰好??恰好って?」
ふと、自分の姿を見直す。
別に普段と変わりない。
ただ、上半身はブラのみってだけだ。
真っ裸なわけではない。

「ん?なんか変?」
「っ!とりあえず、んな恰好のまま出てくんな!」
グっと両肩を掴まれたかと思うと強引にかつ俊敏に背を向かされた。
「はああ?!別に裸じゃないし、」
「は?お前、外でも、んな恰好できんのか?!」
「ここ、外じゃないじゃん!」
「いいから早く脱衣所戻れ!」
そんな押し問答が繰り広げられたが、
所詮、凪に力で敵うわけもなく・・
ポイっと脱衣所に放り込まれてしまった。

「ったく、何よ!凪のやつ~~!、絶対にまだ怒ってるんだ!
てきとーなこと言って、私と離れたいだけなんだ!」
そう思ったらまた泣けてきた。
「がっこ・・休みたいな。」
ボソッとつぶやいた。

「行けよ、学校」

「っ!?」
えっ?ドアの向こう側から凪がしゃべってきた!

「な、凪、そこに居るの??」
思わずドアノブに手が行く。
が、
「開けるな!」
即座に一言で静止させられる。

ううう~~~~~~~

「シャワー早く浴びろ、俺の時間が無くなる。」
む~~~
そういうイミかい!
「じゃ、一緒に入ればいいじゃん」
「・・・」
それには返答なしかい!
さっきはあ~~んな小さな声でも聞こえてたくせに!

「勝手なんだから」
そう捨て台詞を吐いて、バスルームに入って行った。
くやしいけど
さすがに遅刻はさせられないもんね

≪きゅ≫

少し熱目のお湯を出し
シャワーを頭からかけた。

「キモチいい・・」

さっきまで滲んでだ涙が一緒に温かく流れていく。

ついでに、昨日のことも
流れてくれるといいのにな・・

次に入る凪のコトを考えて、
軽くシャンプーだけして洗い流しバスルームから出た。


着替えが終わってドアを開けると、すぐに
凪が脱衣所に入ってきた。
「遅ぇ。」
そう言いながら、まだ脱衣所から出きってない髪をドライタオルで拭いてる私に構わず脱ぎだす凪。

「え・・」

目の前に
いきなり露わになる上半身。

ドキン

筋肉質なのに厚い胸板。

ドキンッ

肩から腕にかけてのキレイな曲線と筋。

ドキドキンッ

そして左肩から手首に向けてまっすぐ彫られているトライバル
それは元総長だった証のタトゥ―

ドキドキドッキン

そのしなやかな手がスエットのパンツに手がかかった。
とこで、
「脱ぎずれぇ。」
と、冷ややかな目を向け言われた。
「ハッ//あ、ご、ごめ//」
その目つきと言葉になぜか慌てて脱衣所から出ていく。
ドアがパタンと閉まった。
数秒後にシャワーの流れる音が聞こえてくる。

ドキンドキン///

まだ心臓が騒がしい。
凪のセミヌード・・久しぶりに見ちゃった////
・・っつか?!
アレ?
なんかおかしくない?
凪はあんな簡単に脱いだぞ?
ソレはいいのかい?
私はまだ、ブラ付けてたぞ?それなのに裸の凪はOKっておかしくない??
ん~~~~~
なんかふに落ちない・・

まだ濡れてる髪を拭き拭きしながら、悩んでると
どんだけマッハなん?ってぐらい早く脱衣所から出てきた凪。
「ね、凪・・」
って話かけようとしたとこで、
「今日会議っつーコト忘れてた、やっべーっ、」
と何やら慌ててる様子。
ばたばたと忙しく部屋を行き来してスーツを着込んでる凪に
話しかける間もなくて、
「じゃ、行ってくんな。舞、ちゃんと学校行けよ、」
と言って玄関を飛び出して行ってしまった。
その間、約5分。

すげ・・
男の人ってそんな短時間であれもこれも出来ちゃうんだ。
ま、化粧とかはしなくていいもんね。
着替えて、髪を少し整えれるだけでいいもんね。

シ・・ン

いきなり静まりかえった家の中。

「はぁ・・」私の溜息だけ響きわたる。

なんか・・
フツウに凪としゃべってる・・
昨日、あんな怒鳴って・・
めっちゃ怒ってたのに。
私・・凪に
嫌いって言っちゃったのに。

まるでなんもなかったみたい・・。
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