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KCJはケットシーの組織
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無茶苦茶な仕事からの一旦帰還。
「生きてたか」
そう言われたら、なんかホッとした。
「なんか食べた?食べてないなら、食堂部に注文するからさ」
「そこまで行かなくても、まずはちょっと食べたいかもしれない」
「饅頭とかはあるけども、天地(あめつち)っていうさ、贈答の奴、食べたら美味しかったよ」
パッケージからお上品、むしろこれどっから剥くの?
「お茶でいい?」
「ああ、お願いします」
ピリッと破れたが、なんかこう、取るの下手くそだな、まあ、いい、かまわぬ、パク!
「しかし、また大変なのが続くもんだね」
「連絡聞いて驚いたよ、あれ?これは向こうにも行かなきゃダメな奴かって」
「でもさ、別にお前ばっか行かなくてもいいんじゃないの?」
「それはね、いつも考えちゃうけどもね、お茶、うめぇ」
「そりゃあどうも」
「喫茶店でもやれそうなぐらいだな」
「さすがにそこまでは、でも趣味だからさ」
「あれだろ、趣味になったというか、探して作ったんだろう?」
「そう、書類仕事とか、あんまりあっちこっちに行かなくてもいいかなって思ったら、確かに楽にはなったんだけども、楽しみがな、何がいいかなって」
「それで茶になったと」
「お茶以外にもあるけどもね、後はここがKCJだからかな、始めた時に安く買えたから色々と試せたんだよ、そこが大きいかな」
「その時と同じ値段ではないけども、KCJ経由だとみんなお買い得だからな」
「それは本当にそうだよ、こういうときKCJに務めていて良かったなんて思ってしまうよ」
「職員だけじゃないんじゃないか?それこそ車のタイヤやガソリンスタンドを使ってる人なんて」
「だろうな、あそこじゃ珈琲もまだサービスで出しているし、でもお客さんの方から、お金は払いますよって言ってくるらしい」
「相変わらずいいお客さんばっかりだな」
「そういえば整備って今ちょっと変わったことやっててさ、洗車ショーみたいな」
「洗ってるところ見せるの?」
「そうそう、その時に、ガラス張りなんだよね、待合室側、そこに集まっているお客さんに、これがうちで使っている高圧洗浄機ですとかって前置きしてから、そのガラスに高圧洗浄器を右から左にかけて、その威力を体感してもらった後に洗い出す、ええっと、洗うや洗い流すをその窓ごしに体験してもらうってやつね」
「それじゃそのガラスも毎日ピカピカになるね」
「なっていると思うよ、しかし面白いことを考えるものだよね」
それでは泡洗浄ですっていうと、そのガラスが泡にまみれて見えなくなったりする、そこで「おお!」とお客さんから声が出たりするのである。
「おもしろいのは、免許を返納した人が、友達につれてきてもらって、楽しみに見ていたりするから、これ、今後他の支部でも行われていくんだろうな」
「KCJがそういう方針に乗り出すってことは、世間的にはあまりよくないことになっているってことか、ここってさ、そんな感じじゃん、辛いときほどよく笑うみたいなさ」
「あるね」
「ただそういうことをするKCJが嫌いじゃないんだよな」
「それはわかる」
「自分はKCJに拾ってもらった、そうでなかったらどうなってたかわからないようなもんだからさ、そこの役に立てるのならば立ちたいんだよな」
「十分役にたってるさ」
「そういってくれるのは嬉しいんだけどもね、精査てくださいって渡される資料が来ちゃうとさ、なんとかてやりたいと思っちゃうんで」
「それで休みがなかったり、こうして疲れた顔して戻ってこられてもさ」
「迷惑?」
「いや、そうじゃないが、もっと自分の好きなことをやればいいと思うよ」
「好きなことをやることが自分にとっての幸せだとは思てなくてさ」
「…」
「えっ?どうした?変なこと言った?」
「どうなんだろう、でもその言葉を聞くと色々と悩んじゃうな」
「どうしてよ」
「整備には整備、お前にはお前、代わりが利かない部分を担っている人たちがいるから、こっちはそんな人たちに甘えているのかなって」
「甘えてないよ、ちゃんと守ってくれているからあちこち行けるし、またその価値があると思っている」
「価値ね」
「こんな話をしたら、こいつ何考えているんだって言われそうだけどもね」
「そうだな」
「色んな思惑をもってさまざまな人がKCJにいるのはいいことだと思うし。それを現実的に支えれる人たちが揃っているのが強い、餅は絵に書かれても腹は空く、それでいいと思える人間はいるかもしれないが、耐えれるかって聞かれるとね、いないでしょ?」
「饅頭はもう1ついる?」
「いや、ここはもうちゃんと食べた方がいいや」
「お前、仕事モードの時って食べるもの選ばないところがあるものな」
「消化にいいものとか、これでも気を付けるところはたくさんあるんだけのも」
「気をつけていけよ」
「わかってる、でもまだなんも浮かんでないんで、とりあえず飯食ってくるわ、今日はあるんだろう」
「好きなものを食べてこいよ」
「ご褒美って奴?ああ、そうだな、今日はそうするかな」
しか食堂に行くとサメ達がたくさんいたので、我慢してお仕事の際、体に負担がかからないメニューに変えた。
サメに絡まれるのはごめんだからだ。
(美味しそうなものを頼むと、それは何?って集まってくるからな)
これは喜多方ラーメンっていうの?
そこで美味しいメニューを知ってしまうと、そこから食堂に怒濤の注文が入るが、お仕事用の定食などにすると、一応はチラッと見てくるがそれで終わりだ。
(あ~そうはいって全然気持ちの切り替えいかないな、後で購買だらだら見て、世間話してから、仮眠とるか)
予定をサクサク考えて、そのまま動くのが本当に素晴らしい。
「ニャー」
だがな、その働き方はケットシーが許さんのだよ。
一匹に飛び乗られて、「ギャー」いうと、戦闘許可証持ちがケットシーに翻弄されるなんて、お疲れじゃありませんか?支部でも強い発言力を持つシーが目の前に現れた。
これは仮眠室で始まるハラスメントの気配。
「すいません、眠れません」
寝るのを邪魔してくる。
KCJはケットシーの組織ではあるから、しょうがないとは言えるが、それでも疲れた職員に対して、構え、遊べは横暴じゃないでしょうか?
これはこの一件だけじゃありませんね、氷山の一角なのではありませんか?
恐ろしい、なんて恐ろしいんだ。
今やってる作業を中断させて、満足するまでケットシーのご機嫌をとらなければいけない、このような恐ろしいことな許されていいんですか?
このご時世でも結果を出しているKCJは、裏では職員にはこんなことを強いているらしい、やはり世の中上手い話なんてないのだ。
「生きてたか」
そう言われたら、なんかホッとした。
「なんか食べた?食べてないなら、食堂部に注文するからさ」
「そこまで行かなくても、まずはちょっと食べたいかもしれない」
「饅頭とかはあるけども、天地(あめつち)っていうさ、贈答の奴、食べたら美味しかったよ」
パッケージからお上品、むしろこれどっから剥くの?
「お茶でいい?」
「ああ、お願いします」
ピリッと破れたが、なんかこう、取るの下手くそだな、まあ、いい、かまわぬ、パク!
「しかし、また大変なのが続くもんだね」
「連絡聞いて驚いたよ、あれ?これは向こうにも行かなきゃダメな奴かって」
「でもさ、別にお前ばっか行かなくてもいいんじゃないの?」
「それはね、いつも考えちゃうけどもね、お茶、うめぇ」
「そりゃあどうも」
「喫茶店でもやれそうなぐらいだな」
「さすがにそこまでは、でも趣味だからさ」
「あれだろ、趣味になったというか、探して作ったんだろう?」
「そう、書類仕事とか、あんまりあっちこっちに行かなくてもいいかなって思ったら、確かに楽にはなったんだけども、楽しみがな、何がいいかなって」
「それで茶になったと」
「お茶以外にもあるけどもね、後はここがKCJだからかな、始めた時に安く買えたから色々と試せたんだよ、そこが大きいかな」
「その時と同じ値段ではないけども、KCJ経由だとみんなお買い得だからな」
「それは本当にそうだよ、こういうときKCJに務めていて良かったなんて思ってしまうよ」
「職員だけじゃないんじゃないか?それこそ車のタイヤやガソリンスタンドを使ってる人なんて」
「だろうな、あそこじゃ珈琲もまだサービスで出しているし、でもお客さんの方から、お金は払いますよって言ってくるらしい」
「相変わらずいいお客さんばっかりだな」
「そういえば整備って今ちょっと変わったことやっててさ、洗車ショーみたいな」
「洗ってるところ見せるの?」
「そうそう、その時に、ガラス張りなんだよね、待合室側、そこに集まっているお客さんに、これがうちで使っている高圧洗浄機ですとかって前置きしてから、そのガラスに高圧洗浄器を右から左にかけて、その威力を体感してもらった後に洗い出す、ええっと、洗うや洗い流すをその窓ごしに体験してもらうってやつね」
「それじゃそのガラスも毎日ピカピカになるね」
「なっていると思うよ、しかし面白いことを考えるものだよね」
それでは泡洗浄ですっていうと、そのガラスが泡にまみれて見えなくなったりする、そこで「おお!」とお客さんから声が出たりするのである。
「おもしろいのは、免許を返納した人が、友達につれてきてもらって、楽しみに見ていたりするから、これ、今後他の支部でも行われていくんだろうな」
「KCJがそういう方針に乗り出すってことは、世間的にはあまりよくないことになっているってことか、ここってさ、そんな感じじゃん、辛いときほどよく笑うみたいなさ」
「あるね」
「ただそういうことをするKCJが嫌いじゃないんだよな」
「それはわかる」
「自分はKCJに拾ってもらった、そうでなかったらどうなってたかわからないようなもんだからさ、そこの役に立てるのならば立ちたいんだよな」
「十分役にたってるさ」
「そういってくれるのは嬉しいんだけどもね、精査てくださいって渡される資料が来ちゃうとさ、なんとかてやりたいと思っちゃうんで」
「それで休みがなかったり、こうして疲れた顔して戻ってこられてもさ」
「迷惑?」
「いや、そうじゃないが、もっと自分の好きなことをやればいいと思うよ」
「好きなことをやることが自分にとっての幸せだとは思てなくてさ」
「…」
「えっ?どうした?変なこと言った?」
「どうなんだろう、でもその言葉を聞くと色々と悩んじゃうな」
「どうしてよ」
「整備には整備、お前にはお前、代わりが利かない部分を担っている人たちがいるから、こっちはそんな人たちに甘えているのかなって」
「甘えてないよ、ちゃんと守ってくれているからあちこち行けるし、またその価値があると思っている」
「価値ね」
「こんな話をしたら、こいつ何考えているんだって言われそうだけどもね」
「そうだな」
「色んな思惑をもってさまざまな人がKCJにいるのはいいことだと思うし。それを現実的に支えれる人たちが揃っているのが強い、餅は絵に書かれても腹は空く、それでいいと思える人間はいるかもしれないが、耐えれるかって聞かれるとね、いないでしょ?」
「饅頭はもう1ついる?」
「いや、ここはもうちゃんと食べた方がいいや」
「お前、仕事モードの時って食べるもの選ばないところがあるものな」
「消化にいいものとか、これでも気を付けるところはたくさんあるんだけのも」
「気をつけていけよ」
「わかってる、でもまだなんも浮かんでないんで、とりあえず飯食ってくるわ、今日はあるんだろう」
「好きなものを食べてこいよ」
「ご褒美って奴?ああ、そうだな、今日はそうするかな」
しか食堂に行くとサメ達がたくさんいたので、我慢してお仕事の際、体に負担がかからないメニューに変えた。
サメに絡まれるのはごめんだからだ。
(美味しそうなものを頼むと、それは何?って集まってくるからな)
これは喜多方ラーメンっていうの?
そこで美味しいメニューを知ってしまうと、そこから食堂に怒濤の注文が入るが、お仕事用の定食などにすると、一応はチラッと見てくるがそれで終わりだ。
(あ~そうはいって全然気持ちの切り替えいかないな、後で購買だらだら見て、世間話してから、仮眠とるか)
予定をサクサク考えて、そのまま動くのが本当に素晴らしい。
「ニャー」
だがな、その働き方はケットシーが許さんのだよ。
一匹に飛び乗られて、「ギャー」いうと、戦闘許可証持ちがケットシーに翻弄されるなんて、お疲れじゃありませんか?支部でも強い発言力を持つシーが目の前に現れた。
これは仮眠室で始まるハラスメントの気配。
「すいません、眠れません」
寝るのを邪魔してくる。
KCJはケットシーの組織ではあるから、しょうがないとは言えるが、それでも疲れた職員に対して、構え、遊べは横暴じゃないでしょうか?
これはこの一件だけじゃありませんね、氷山の一角なのではありませんか?
恐ろしい、なんて恐ろしいんだ。
今やってる作業を中断させて、満足するまでケットシーのご機嫌をとらなければいけない、このような恐ろしいことな許されていいんですか?
このご時世でも結果を出しているKCJは、裏では職員にはこんなことを強いているらしい、やはり世の中上手い話なんてないのだ。
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