浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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触手は焼くよりも生の方が味がいい

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サメ達からKCJに連絡があった。
「サッ」
「すいません、今、言葉がわかるものにかわりますね」
「あっ、どうもこんにちは、それで何の御用件ですか?」
「サッ」
「へっ?」
「サッ」
「え?え?それならばすぐ警備と向かいますので、その場でお待ちください」
電話の相手は慌て出した。
KCJの警備が物々しい雰囲気でやって来たのはそこから一時間後であったが、そこにいたサメは三匹であるが、一匹が何かおかしい、透明なものに巻かれている、コードリールみたいな状態といえばいいのか、でもコードじゃなくて、透明な触手に見える。
「サッ」
お疲れ様。
「これがそれですか、人体に、体内に寄生していたマグロ物質」
「サッ」
そうなんだよ。
先程ちょっとした事件があったそうな、まだその事件は捜査中らしいが、やけに怒りっぽい人がいた、それこそ難癖のようなクレーマーとでも言えばいいのか、事件とは関係もない。あまりにもうるさかったのでサメたちがなんだ、なんだと見に来たら、その人の膝からサメたちは、あれ?触手じゃない?となんか出てるのを発見する。
ヌルン
触手もサメ達に気づいて、体内に潜り込むかと思ったが、それでは逃げ切れぬと思ったのが、サメ達に向かって、襲ってきた、そこで体内から触手が出た人間は、倒れた、さっきまで興奮して叫んでいた人間がそうなったので、周囲の人は大丈夫か、救急車だになっていったらしい。
「もう犠牲者がいたとは」
聞いてなかったのでよう確認、興奮しすぎて倒れたと思われていたが、触手が絡めば話が変わる。
触手リールとなっていたサメは、巻き取った触手が逃げようとするたびにヒレでバシッと打つと、しばらくおとなしくなるそうだが、逃げぬのをやめないらしい。
「サッ」
いつもならば焼くんだけども、そちらもギャラクシーハダマグロのお仕事しているから、連絡しました。
「焼くのはどちらにせよ、行いますが、ご協力感謝します」
「サッ」
やっぱり人間に、これ悪さするんでしょ?
「しますよ、これ傷口から中に入り込んで、神経圧迫するんですよ、感情のコントロールができなくなるという症状も確認されるので、その倒れた人はこのせいもあるのではないでしょうか、しかし、こんなのが体内に潜り込むのか」
バシッ
サメがヒレで触手にどちらの立場が上か、わかってますよね?の意味で叩いたらしい。
「サッ」
こういうのは我々は許さないんだ、他のサメ(群れが違うもの)はどうかは知らないが、人間に、日本人に何かをするなんて許すわけないじゃないか。
他のサメもウンウンと唸っている。
このサメたちは、元々地域の人たちとも仲良くやっていた。さのため後から上位存在、ここでいう上位存在は、人間を下に見る存在といえばいいのだろうか、何かあっても話を聞くわけではない、勝手に力押しで何かする、そしてそれに人間はあがなえない。
そんな上位存在がいたのならば、同じような存在で、人間に友好的なものと対立することになる。
ここだとケットシーやこの河川ザメ辺りだろうか、人間と生活圏が近くや共にしており、向こうも人間には世話になってるし、遊んでくれると思っていたりする。
ケットシーは猫から生まれるが街中で生活していれば、ワンチャンあるが、河川ザメは現代ではそうそう会わない、河川ザメの社会進出はそれこそ感染症の蔓延、猫の手ならぬサメのヒレを借りることから始まってはいるが、やはり釣り人達の存在が大きかった。
昔から釣りを知ってたら、ひょっこり現れて、ご飯をあげれば、むしろ釣りのポイントを教えてくれる、歴史的に見ると、絵も残っていることから、彼らは生物というより妖怪として描かれていたっぽい。
そこから道楽の一つに釣りが数えられると、サメを愛でる人が増え、どのサメもいいに決まっているが、うちのサメを自慢したいので、 競(きそい)ザメなるコンテストも登場し、各地に愛好家があった、そしてその当時の有名人が…
「サメというものは…」
どこで見るのか、私はここで判断すると、自分の良いと思う好みの話をしたら、その良さがサメを見分けるポイントになった。浄水センターのおっちゃんは、そんなコンテストが盛んに行われていた地域のそば生まれなので、おそらくそんな時代の子孫であることは考えるに容易い。
パチパチ
触手を焼くことにしたら、炙った段階で良い匂いがした。
「サッ」
この匂いで、たぶん食べれるんじゃないかなって人は思っちゃって、挑戦する奴は昔からいたらしいよ。
「それは聞いてます、でも食べると中毒症状になるとか」
「サッ」
炙られてもこの匂いが美味しそうなうちは生きているから、かじりついたら、胃に穴があいたりするとかいってたな。
だからこそ。
「サッ」
松ぼっくりとか拾ってきたよ。
「サッ」
ありがとう。
焼くときは高温で焼かなければならない、だから金属の鍋が使えないぐらいの高温を出す松で焼く。
それでも触手が逃げ出さないように三匹が囲むように立ち点火。
「本当にいい匂いしますね」
「サッ」
食べちゃダメだよ。
「サメはこれ食べるんですか?」
「サッ」
触手は焼くより生の方が味としてはいいんだけどもね。
やっぱり食べたことはあるらしい。
「サッ」
人間に悪さした触手は食べる気にはならないよ。
ゴォォォ
サメの怒りのような炎は触手を飲み込んで、黒こげにしてしまった。
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