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貸し切りバスで行く!人気のKCJ食堂のご飯ツアー
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色々な川から選ばれたサメが集まるレッドノーズ、そこで例えば話された話…
KCJの食堂は本当に美味しいんだよな、だからみんなも食べてほしいよ、なんてそれぞれの川に伝わるのである。
最近は特にサメ好みの料理も別に作られている、ラーメンのスープをとった「げんこつ」などを使ったもので、あるサメはこの餃子を薦めていた。
「フライカレー二つ」
そういって市場の食堂で注文した二人は、KCJの食堂部と警備の人間。
「それでさ、さっきの話の続きなんだけどもさ、厨房の匂いってさ、客席にはしないような作りになっているはずなのにさ、餃子を焼くと、サメたちが一斉に餃子の方を見るからびっくりするんだよね」
ある一匹はパタパタとヒレを動かした。
「?」
何をしているんだい?
「サッ」
この匂いをもっと感じたいんだ。そして表情はうっとりとしてるので。
「人間には香りで癒えるアロマテラピーがあるんだけども、みんなにとっては餃子テラピーかな」
『餃子テラピー』
そこから生まれた言葉は、サメたちの間で一般的になっていった。
しかしだ、食堂部ではなかなか働きに来ているサメたちの地元、川の仲間たちまではご招待できなかったが、一匹のサメが何度も何度も、サメの方が都合を合わせますからどうぞ食堂に仲間を、代わりに私がめっちゃ働きますからと頼みにくる。
そこで悪いやつなら、へっへっへっ、それなら皮が擦りきれるまで扱き使ってやるぜ!なのだが、ここはKCJ、そんなことはしない、絶対にしない。
「事前予約…ああ、でも豊作だったら、なんとかなるか」
何回も計画を立て直してようやく、いいですよという話になったので、それならばと『貸し切りバスで行く!人気のKCJ支部食堂でご飯のツアー、添乗員付き』にすることにした。
「フライカレーお待たせしました」
「ありがとうございます」
「そのために逆に職員がその食材で作られたランチを今日は食べることになると」
「そう、さっき車に積んだ野菜は夕食のだけども、昼はポテトサラダがいつもより豪華になるよ、久しぶりだけどもフライカレー美味しいや」
「市場ってなんか入りにくくて、気にはなってはいましたが」
「特に最近はね、まだ一般人も歓迎とはあるけども、防犯のポスターとか見ちゃうとね」
飛来物のアラームが鳴ったら、係員の指示に従ってくださいとか、目が痛いほど煌めくマグロ(ギャラクシーハダマグロ)がいたらすぐに通報をとか貼り出されている。
「このフライカレーって旨いっすね」
「その日の魚介類がメインになるから、当日じゃないと具材はわからないけども、頼むとすぐに提供されるから、こういうのもKCJの食堂にはやっぱり必要じゃないかな」
「どこでしたっけ、支部によっては立ち食いゾーンがあって専用メニューがあるって」
「そうそう、食堂の入り口から右の壁側をそうやって作って、元々は緊急出動時の、それこそ緊急の食事提供から始まって…」
メニューは選べるのだが全部頼むとすぐにホカホカメニューが出てきます。
「そういうのが多いところは、今はどこも立ち食いスペースがあるんだよね」
「うちの支部はやらないんですかね?」
「客席にお座敷あるから、あれはあれでいるから、もしも作る場合は廊下側になるんじゃないかな」
「やっぱりなかなか難しいのか」
「食べ終えた皿の返却口がな、洗い場と遠いから、食べ終わった場合、そこに専用の食洗機とラックを置いてあるから、ラックに食べたお皿をセットして、食洗機があいてたら、その時のお客さんがセットすればいけるだろうけどもさ…」
「難しいんですね」
「そうだね、あっ、でもさ、全自動サメ洗いができるぐらいだから、どんなメニュー出した食器でも綺麗に洗えるようにはなるかもね」
「なんですか?全自動サメ洗いって」
「知らない、でも食堂で御飯食べたあとは全自動サメ洗い機でピカピカにって話だった」
「洗車みたいに前後左右からブラシとかで磨かれるんですかね?」
正解!
ブーン
サメがキャッキャ楽しそうに洗われていく、ヒレの下にもブラシが入ってきたので、両ヒレを上げて現れると。
チクッ
とした刺激、はーい、実は本日は予防接種の日でしたよ!
「あれほど始まる前は盛り上がっていたサメたちが、サメ洗いが終わるとみんなショボンとしているんですが、本当にこのツアー大丈夫かな」
添乗員さんが心配していると。
「あれでいいんだ」
「社長」
実家がサメと取引をしている会社社長が教えてくれる。
「そこは誰もが一度は通る道、私だって人間だからなんでサメの好みは把握できてはないさ、しかし、サメたちにとってあれは、油断しているわけではないが、油断させられてしまった体験でもあるから…」
こういったツアーずっと予約でいっぱいなんだ。
競合他社も進出してきそうなものなんだが、やっぱりこの会社じゃないとなとサメたちからの評価は著しく高かった。
KCJの食堂は本当に美味しいんだよな、だからみんなも食べてほしいよ、なんてそれぞれの川に伝わるのである。
最近は特にサメ好みの料理も別に作られている、ラーメンのスープをとった「げんこつ」などを使ったもので、あるサメはこの餃子を薦めていた。
「フライカレー二つ」
そういって市場の食堂で注文した二人は、KCJの食堂部と警備の人間。
「それでさ、さっきの話の続きなんだけどもさ、厨房の匂いってさ、客席にはしないような作りになっているはずなのにさ、餃子を焼くと、サメたちが一斉に餃子の方を見るからびっくりするんだよね」
ある一匹はパタパタとヒレを動かした。
「?」
何をしているんだい?
「サッ」
この匂いをもっと感じたいんだ。そして表情はうっとりとしてるので。
「人間には香りで癒えるアロマテラピーがあるんだけども、みんなにとっては餃子テラピーかな」
『餃子テラピー』
そこから生まれた言葉は、サメたちの間で一般的になっていった。
しかしだ、食堂部ではなかなか働きに来ているサメたちの地元、川の仲間たちまではご招待できなかったが、一匹のサメが何度も何度も、サメの方が都合を合わせますからどうぞ食堂に仲間を、代わりに私がめっちゃ働きますからと頼みにくる。
そこで悪いやつなら、へっへっへっ、それなら皮が擦りきれるまで扱き使ってやるぜ!なのだが、ここはKCJ、そんなことはしない、絶対にしない。
「事前予約…ああ、でも豊作だったら、なんとかなるか」
何回も計画を立て直してようやく、いいですよという話になったので、それならばと『貸し切りバスで行く!人気のKCJ支部食堂でご飯のツアー、添乗員付き』にすることにした。
「フライカレーお待たせしました」
「ありがとうございます」
「そのために逆に職員がその食材で作られたランチを今日は食べることになると」
「そう、さっき車に積んだ野菜は夕食のだけども、昼はポテトサラダがいつもより豪華になるよ、久しぶりだけどもフライカレー美味しいや」
「市場ってなんか入りにくくて、気にはなってはいましたが」
「特に最近はね、まだ一般人も歓迎とはあるけども、防犯のポスターとか見ちゃうとね」
飛来物のアラームが鳴ったら、係員の指示に従ってくださいとか、目が痛いほど煌めくマグロ(ギャラクシーハダマグロ)がいたらすぐに通報をとか貼り出されている。
「このフライカレーって旨いっすね」
「その日の魚介類がメインになるから、当日じゃないと具材はわからないけども、頼むとすぐに提供されるから、こういうのもKCJの食堂にはやっぱり必要じゃないかな」
「どこでしたっけ、支部によっては立ち食いゾーンがあって専用メニューがあるって」
「そうそう、食堂の入り口から右の壁側をそうやって作って、元々は緊急出動時の、それこそ緊急の食事提供から始まって…」
メニューは選べるのだが全部頼むとすぐにホカホカメニューが出てきます。
「そういうのが多いところは、今はどこも立ち食いスペースがあるんだよね」
「うちの支部はやらないんですかね?」
「客席にお座敷あるから、あれはあれでいるから、もしも作る場合は廊下側になるんじゃないかな」
「やっぱりなかなか難しいのか」
「食べ終えた皿の返却口がな、洗い場と遠いから、食べ終わった場合、そこに専用の食洗機とラックを置いてあるから、ラックに食べたお皿をセットして、食洗機があいてたら、その時のお客さんがセットすればいけるだろうけどもさ…」
「難しいんですね」
「そうだね、あっ、でもさ、全自動サメ洗いができるぐらいだから、どんなメニュー出した食器でも綺麗に洗えるようにはなるかもね」
「なんですか?全自動サメ洗いって」
「知らない、でも食堂で御飯食べたあとは全自動サメ洗い機でピカピカにって話だった」
「洗車みたいに前後左右からブラシとかで磨かれるんですかね?」
正解!
ブーン
サメがキャッキャ楽しそうに洗われていく、ヒレの下にもブラシが入ってきたので、両ヒレを上げて現れると。
チクッ
とした刺激、はーい、実は本日は予防接種の日でしたよ!
「あれほど始まる前は盛り上がっていたサメたちが、サメ洗いが終わるとみんなショボンとしているんですが、本当にこのツアー大丈夫かな」
添乗員さんが心配していると。
「あれでいいんだ」
「社長」
実家がサメと取引をしている会社社長が教えてくれる。
「そこは誰もが一度は通る道、私だって人間だからなんでサメの好みは把握できてはないさ、しかし、サメたちにとってあれは、油断しているわけではないが、油断させられてしまった体験でもあるから…」
こういったツアーずっと予約でいっぱいなんだ。
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