浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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鳥のチャチャチャ(鳥のチャンピオン・チャーシュー・チャーハン)

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KCJの戦闘許可証の受験者というのは、みな、奇…いや、個性豊かなみなさんであるな、最近はまた毛色が変わった人たちが増えたという。
「国際ホウレン草煮干大盛りで」
「鳥のチャ(ピオン)チャ(シュー)チャ(ーハン)」
そう、ラーメンのファンのみなさんたちである。
これはどういうことなんでしょうか?
お忙しいところ申し訳ありません…
「私はこの支部の食堂を任されているのですが、戦闘許可証の試験日の食堂の利用率というのがどうしても安定しなかったんですよ」
長時間かかった場合などは、疲れたのですぐに帰ってしまわれたり、また一気に混んだりするので諦めるお客さんもいる。
「この問題をどうにか解決しないと食材のロスがでてしまうんですが、問題はそのままになったままだったんですが」
たまたまその悩みを知った管理が。
「あっ、じゃあそれなら情報と管理の試験の問題にそれだしましょうよ」
問題 戦闘許可証試験日に利用率が安定しない食堂の売り上げを維持し、利益を出すには?
「こちらからすると、解けるといいですねって感じだったんですが」
あ~これはですね。
すぐに解いた奴が出てしまいました。
「こういう問題は現実に可能であるかどうかで点数がもらえますが」
こんな試験を受けに来るような人間はそもそもその問題を解く適正がある。
「答えがラーメンを出すことだったんですよ」
受験者限定のラーメンを出すことという答えと、この支部で出すのならば人気店を四ヶ所ぐらい、この店とコラボした場合、確実にその店のファンは食べに来るだろうという話で、おもしろいので点数を与えて、実際にコラボをすることになったところ。
「KCJはよくわからないけども、ラーメンが食べたいっていう人たちがたくさん受けに来ました」
「えっ?」
ただこの場合そのラーメンファンは一般人なので、合格率が当たり前のように低くなる。
が、それも今少しばかり話が変わったのであった。
「ラーメンのためならば、いや、俺はラーメンと共にありたいのです」
ラーメンが好きすぎて覚醒したといわれる合格者が出てしまい、KCJはこれにはさすがに苦笑いしたという。
「先生、俺、もうあんなに悲しい気持ちで鳥のチャチャチャは食べたくはないっすよ」
こちらは傘目先生のKCJ戦闘許可証試験対策授業である。
悲しい気持ちになったのは落ちた後に食べたから、泣きながら食べてきたという。
「一度落ちたぐらいでは諦めちゃいけないし、なんで落ちたのかわかった?」
「俺の準備不足でした」
「そうだね」
始まってすぐといっていい時に落とされたらしく、それが本当にショックだったらしい。
相談相手としても傘目はぴったりだろう、何しろ毎週受けて合格している歴代二位の記録持ちだ。
「先生も落ちたことはあったんですか?」
「俺の時はすごいやつらがいっぱいいたんだよ、戦闘許可証なくても他のところの申請できるようなやつ」
「それはすごいですね」
「そのときは先生も特に目ぼしい何かがあっだけじゃなくて、続けたら今ちゃんと形になってるから、チャンスがあったらきちんとものにして、そのまま腕を磨き続けるのを忘れないようにして、んでもって大事なのはさ、落ちても人に当たったりはしない、そういうときこそ、いつもより優しくしてください、ラーメンじゃないけども、美味しいもの食べたりしてね、では新年一発目の授業はこれでおしまい」

『ありがとうございました』
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