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ちりり
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「それでね、プリンアラモードっていうのがあるんだけども」
「わぁ食べてみたい」
そんな話を同級生とした。
「じゃあ、今度一緒に…えっ?」
その話をしていたはずの同級生が消えた。
「先生、傘目(かさめ)先生いますか!」
生徒の一人が飛び込んできた。
「大変なんです」
歩きながらしゃべっていた同級生が消えたという。
「よし、わかった」
そのまま帯剣をし。
「最後に見たのはどの辺りだ」
「案内します」
旧校舎、廊下。
「ええっとこの辺ですね、彼女と私、プリンの話をしてて」
「ここを歩いてか」
傘目はキョロキョロと探していると、階段を上がり始めた。
こちらは鍵のかかった教室や倉庫があるのだが、傘目は壁に向かって剣を振りかざして壊し始めた。
(えっ?まさか、中にいるんですか?)
そのまさかである、中に憔悴しきった同級生の姿が見えたとき。
「大丈夫!」
と同級生は友人の名前を呼んだ。
「じゃあ、後は私に任せてほしいわ」
女性の声が聞こえ、彼女は持ってる鈴をちりりと鳴らした。
「あら、あなた、この子の親族なのね」
「先生、あの人は誰ですか?」
「呪いを返せる魔法使い」
「そんな人いるんだ」
「さすがになんでここにいるかまではわからないけども、腕は確かだよ」
ちりり
「あなた、自分では呪っているつもりだけども、あなた自身も色んなところから随分と恨みをかってるじゃない」
ちりり
「あら、大変、お閉じ込めをお願いしたんだけども、引き受けてくださる神様がいないわ」
ちりり
「でも安心してですって、代わりに別の場所を教えてくださったわ、まずはそこに行きましょうね」
不気味な気配がそこで薄まっていく。
ちりり
「あら、すごい、普通は恨みをかったとしても、絡み付く腕というのは一本か、二本なのよ、でもあなたのはほぼ一面ね」
ちりり
「どうぞ、この方をお離しにならないでくださいませ」
ちりり
「あなたは好き勝手生きたぶん、これから好き勝手されることになるのよ」
ちりり
ここで彼女は一息をついた。
「終わったわ、疲れた」
「助かった」
「先に被害があった子を安全な場所までつれていきましょう」
「そうしよう」
こうして生徒は救助された。
そのまま警備に守られ、今は治療をしている。
「それで坂久(さかく)はどうしてここに?」
「KCJがニューバンに対して本腰を入れたのよ、それで能力的に相性もいいから、私が雇われたってわけよ」
ニンゲンは弱々だから守護らなければならない、そこにうちの子、職員である秋澄(あきすみ)が襲われて負傷。
「んでもって縄張りに入られたってことで怒ってるってことか」
「そういうことね、しかし、さっきあなたは壁壊していたけども、あれって異界の境界よね、どうすれば壊せるのよ」
「無我夢中だよ、ほら、今とんでもなく手が痛くなってるし」
「あなたは変わってないわね」
「そういう言い方をするとさ」
「わかってるよ、前に元カノに間違えられたものね、何?彼女できたの?いや、これはいないわね」
「そういう詮索と邪推すると俺もそっちを追及したくなるんだけども」
「この話はやめておきましょう、下手に知ってるから、泥試合になるのは目に見えているわ、ああ、もしこういうのがまた起きたら、すぐに連絡入れてちょうだい」
「わかった、恩にきる」
「仕事だからそんなこと言わなくてもいぃよ、あなたはそんなんだから…いい先生なのね」
「誉めても何もでないよ」
「嬉しそうな顔をして何をいってるのよ」
「あんまり誉められないから嬉しいよ」
そういって傘目は報告のために出向きにいった。
「わぁ食べてみたい」
そんな話を同級生とした。
「じゃあ、今度一緒に…えっ?」
その話をしていたはずの同級生が消えた。
「先生、傘目(かさめ)先生いますか!」
生徒の一人が飛び込んできた。
「大変なんです」
歩きながらしゃべっていた同級生が消えたという。
「よし、わかった」
そのまま帯剣をし。
「最後に見たのはどの辺りだ」
「案内します」
旧校舎、廊下。
「ええっとこの辺ですね、彼女と私、プリンの話をしてて」
「ここを歩いてか」
傘目はキョロキョロと探していると、階段を上がり始めた。
こちらは鍵のかかった教室や倉庫があるのだが、傘目は壁に向かって剣を振りかざして壊し始めた。
(えっ?まさか、中にいるんですか?)
そのまさかである、中に憔悴しきった同級生の姿が見えたとき。
「大丈夫!」
と同級生は友人の名前を呼んだ。
「じゃあ、後は私に任せてほしいわ」
女性の声が聞こえ、彼女は持ってる鈴をちりりと鳴らした。
「あら、あなた、この子の親族なのね」
「先生、あの人は誰ですか?」
「呪いを返せる魔法使い」
「そんな人いるんだ」
「さすがになんでここにいるかまではわからないけども、腕は確かだよ」
ちりり
「あなた、自分では呪っているつもりだけども、あなた自身も色んなところから随分と恨みをかってるじゃない」
ちりり
「あら、大変、お閉じ込めをお願いしたんだけども、引き受けてくださる神様がいないわ」
ちりり
「でも安心してですって、代わりに別の場所を教えてくださったわ、まずはそこに行きましょうね」
不気味な気配がそこで薄まっていく。
ちりり
「あら、すごい、普通は恨みをかったとしても、絡み付く腕というのは一本か、二本なのよ、でもあなたのはほぼ一面ね」
ちりり
「どうぞ、この方をお離しにならないでくださいませ」
ちりり
「あなたは好き勝手生きたぶん、これから好き勝手されることになるのよ」
ちりり
ここで彼女は一息をついた。
「終わったわ、疲れた」
「助かった」
「先に被害があった子を安全な場所までつれていきましょう」
「そうしよう」
こうして生徒は救助された。
そのまま警備に守られ、今は治療をしている。
「それで坂久(さかく)はどうしてここに?」
「KCJがニューバンに対して本腰を入れたのよ、それで能力的に相性もいいから、私が雇われたってわけよ」
ニンゲンは弱々だから守護らなければならない、そこにうちの子、職員である秋澄(あきすみ)が襲われて負傷。
「んでもって縄張りに入られたってことで怒ってるってことか」
「そういうことね、しかし、さっきあなたは壁壊していたけども、あれって異界の境界よね、どうすれば壊せるのよ」
「無我夢中だよ、ほら、今とんでもなく手が痛くなってるし」
「あなたは変わってないわね」
「そういう言い方をするとさ」
「わかってるよ、前に元カノに間違えられたものね、何?彼女できたの?いや、これはいないわね」
「そういう詮索と邪推すると俺もそっちを追及したくなるんだけども」
「この話はやめておきましょう、下手に知ってるから、泥試合になるのは目に見えているわ、ああ、もしこういうのがまた起きたら、すぐに連絡入れてちょうだい」
「わかった、恩にきる」
「仕事だからそんなこと言わなくてもいぃよ、あなたはそんなんだから…いい先生なのね」
「誉めても何もでないよ」
「嬉しそうな顔をして何をいってるのよ」
「あんまり誉められないから嬉しいよ」
そういって傘目は報告のために出向きにいった。
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