浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

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好きだったら何をしてもいいの?

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『やっと日本にやってきた、正統派サメ映画I Love Japanese公開開始』
あらすじ
日本人はサメが好きらしい、じゃあ、襲ってしまうけども、それでも好きっていってくれるよね!と、サメの歪んだ愛が、日本人を次々に犠牲にしていく。

サメ映画好きにはちょっと知られたあの映画館は、サメ映画になると手書きの看板を地元の会社に頼むのである。
動く、光る、キュイーンと鳴くものも過去には製作されたのだが。

今回は『好きだったら何をしてもいいの?』というオリジナルのキャッチコビーを入れてもらうことになったが。
「まずは見てから作るんだが」
会社の人を先行上映にご案内(ポップコーンとドリンク付き)
他の仕事ならば一回で視聴は終わるのだが。
「ちょっともう一回見せてもらえるか」
デザインを起こすためには、何回か見てもらうことになっていた。
こんなことは他のところではやらないのだが。
「この映画館は特別なのです」
兄ザメトラジはそこは譲れないという。
「実際にサメ映画の監督が、この映画館に来たときに、誉めてくれるような看板でなければなりません」
私の映画がこんなに格好よく看板に、ありがとう、本当にありがとう。
そういわれるまではやはり迷ってた。
「お金は無限ではありません」
「足りないぶんは、マグロを獲ることで埋めるという意見はどこかであります」
あっ、兄トラジと弟タカミの本業はマグロハンターです。
その昔のことだ、長男のリュウが、学生だった頃に。
「夜にすんごい音がして、翌朝休校になったんだ」
ギャラクシーハダマグロが面白半分で、学校のそばに降り注ぎ、遊んで帰ったためである。
その走り回った衝撃で、窓ガラスが割れまくったのだ。
そこからだ、トラジとタカミは、あいつら絶対許さないという考えを持つようになり、ギャラクシーハダマグロとの戦いが始まった。
最初は勝てなかった、なめられていた、怪我はしなかったが、長兄に心配された。
「もう無理しなくていいよ、きちんと今日は寝るんだよ」
トラジとタカミは長兄がいなくなった部屋、タカミはベットの上でこう呟いた。
「悔しい」
「もちろんだ」
長兄に心配されないように、こっそり訓練を始めた。
元々河川ザメなので戦うことは飲み込みが早く、悔しさはバネとなり、ギャラクシーハダマグロが来ると、気配でわかるようになった。
「あいつらは、あいつらに似合わない美しい夕焼けの日によく現れるんだ」
風が強い日でもある。
「兄さん」
「今日は来るな」
そういう予報は高確率で今は当てられる。
「マグロ」
「来たよ、兄さん」
「油断してるぞ、横から落としていくぞ」
長兄は今では弟たちを止めることはない、何しろ彼らは一人前のギャラクシーハダマグロハンターでもある。
サメとしてギャラクシーハダマグロ猟師の資格も今は所有し、ギャラクシーハダマグロに苦しむ地域の商工会に招かれて、生態やそれに対してよく引っ掛かる罠の説明をしている。
他のマグロは漁師なのだが、ギャラクシーハダマグロだけは猟師の区分になり。山の主から教えてもらった威嚇を駆使して誘導したり、異世界に食料として出荷したりもしている。
「ギャラクシーハダマグロって食えるの?」
「人間、哺乳類は食べない方がいいです」
「ただ味はマグロですね」
兄弟から味を教えてもらった受講者の一人が、実際に食べて救急車に運ばれたので、そこからは味の話は興味を持つからするなといわれた。
「ハダマグロは異世界のあちこちに出荷されてますが、先日注文が止まったところがありましてね」
ギャラクシーハダマグロって、カロリー高いんですよ、だからそれがあれば人間を襲わなくてもいいという場合がありまして、そしたら、やっぱり出ましたよ、その近所で行方不明者が、家畜がやられているって。
「こちら側との境、そのそばの場所だったものでね、こちら側をKCJに依頼したんですよ」


「こいつはいるな」
「いますか?」
ナリタツが大麓を連れて、目的地に向かっていた。
ザシュ
ナイフでナリタツは地面、植物の幹を刺す、大麓には名前がわからない樹木である。
刺すと、いきなりびくびくっと痙攣し始め静かになった。
昼なのに、泥臭い空気が広まる。
「風通しが悪くなるほど、蔓延ってる、もし俺になんかあったら、車まで、もしも運転できない状態でも危険察知で危険区域から脱出はできるようにはしているが」
先日の秋澄の事件で、すぐに対処を考えたのだが、まだ完璧ではないが、聞いていけそうなものをどんどんと入れていた。
(こういうのにはお金を惜しまないんだな)
「ナリタツさんの目指すところはなんです?」
「なんだろうな?そういうのわからないままここにいるから、そういうのは考えるの任せたよ」
「変なこと聞いてすいませんでした」
「そうか?そういうの聞くもんじゃないのか」
「でもあんまり聞かれたくないですよね」
「まあ、な、面白い話じゃないだろう?」
「それでも知りたいといったら?」
「変わった奴だな、ただ興味本位でそれはやめておけ、聞いて、ああ、じゃあこれで解決すると思うけども、どう?ぐらいになったら聞いてくれ」
「そんな人いるんですか?」
「はっはっはっ」
笑ってながしに来た。


「施しして気分がいいのならばもらってやらるわ」
「すげぇな、なんでそんな態度なんだ」
「だってあんたにゃわからんだろうから」
「はぁ、そんなの?簡単に終わらせれるんですけども」
なめないでくださいますか?
KCJの管理名伏せはあまりムキになることはないのだが。
(自分じゃもうダメだ、諦めていたことを、解決されて、それで何事もなかったように生活をするのは、格好悪い話だろ)
そこからまず武芸を習い、仕事の手伝いをすることを許され、経験を積んで、KCJの許可証をとって独立した。
何が彼にそうさせたのか、そこは彼の美学というやつだ、それで説明はみな足りる。
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