浜薔薇の耳掃除

Toki Jijyaku 時 自若

文字の大きさ
上 下
518 / 891

それでもKCJなんですか!

しおりを挟む
「というわけでみなさん、KCJの戦闘試験合格おめでとうございます、これから色んなことが本当に、本当にあるけども、ご活躍を信じてます!」
本当にの部分が気になる方は、浜薔薇の耳掃除を見直して見よう、ごく一部ですが、本当にの部分がわかるかと思います。
「はい、それでは今回のみなさんはラッキーです、合格点、ポイントに応じて本日限り、あちらの通りに出店してますお店から、色んなものを購入できたり、サービスを受けれてたりします、なおポイントの譲渡や売買はしないでね、そのままバイバイしちゃうことになるから」
説明の職員が、笑顔でいうのが怖かったという。
ポイントは試験の成績で割り出される。まだその基準は公表されてはいないが。
「すげぇな、お前大活躍だったもんな」
「そりゃあ天才だったもんな」
ああいう世間話で情報を漏らしてくれる人は正直助かる。
(それと…)
それぞれのお店はポイントが書いているので、二次試験の際にいち早く抜け出し突破した受験者が比較的高めのお店に入っていくのを見て。
(活躍、試験突破のスピードと、俺の想定外の方法による合格ってことかな)
たぶんその3つは確定なんだろうなと思った。
「ヘイヘイ、ラッキーボーイ迷っているのかい?」
未だにポイントを使わずに通りを行ったり来たりしているためか、試験管が話しかけてきた。
「買い物って困りません?」
「まあ、そうだけどもな、でも今日は本当にラッキーなんだぞ、このシステム本当は1ヶ月前ぐらいに始まる予定だったんだが、色んなものが噛み合わなくて」
「えっ?それじゃあ、その間に合格した人たちは?」
「別日にこのようなポイントセール、それでも参加が難しい人は通販で対応ってところかな」
「KCJ、本当にお金持ってますね」
嫌みではなく素直な気持ちだ。
「食料品とかこれで買えないんですか?」
「何を買うんだ?」
「納豆がいつも買っているところより安かったら、まずはそれかな」
「それで納豆を買おうとするのは想定外だったな」
「えっ?ないんですか?納豆、それでもKCJなんですか!」
「えっ、あっ、ごめん、そんなに納豆が」
「すいません、言葉をあらげてしまいました、申し訳ありません、自分がこちらの試験受けましたの、いや、受けれるのここしかなかったのもありますが、生活のためなので」
「最近はそういうタイプの受験者が被いな」
「だってKCJのこれ持ってると、ガソリンとタイヤも安くなるんですよ」
「そうだな、そこに洗車に車検に、あっ、知ってるかな?整備を利用すると特製ブレンドコーヒーと調理部のおやつもサービスされるんだ」
「KCJはもっと世間を知るべきだ」
「そうだな、よく言われることだ、支部内で全部賄えたりするものだから、たまに外に出るとびっくりすることはあるな、それならうちに意見をびっしり書いて送ってくれ、納豆もこれから取り扱うこともできるかもしれない」
「要望書は何枚でもいいですか?」
「特に決められてないぞ」

バサッ
「それでこの要望書ですか」
「きちんと反映できるものならばありがたいけどもね」
戦闘証試験の反省会、いや会議である。
「納豆を置いてくれって、ああこの子、食事制限して体を作ってるのか」
「日本の古式だと米と豆とかで作るとかありますからね」
飛脚や忍者とかはそのやり方が伝わっている。
「その話もそうですが、まずはこの導入のきっかけになった件からですが」
物価が高いのも知らないのかね?君?KCJだろう、何とかしたまえ
「ということから始まりました」
「その偉そうな人は?」
「これもまた流派を仕切っている人だね」
「まあ、お弟子さんの付き添いできたんですが、合格者は出ましたが、合格率が平均より以下でしたから、次はこないかもしれません」
「受験の制限はないんだけども、手痛く負けるとかになると、次もがんばるを選ばない人たち多くてびっくりする」
「下手なプライドが邪魔してるんでしょうね、ただまあ、そのときに一度情報が収集のために動いたので、合格者の点数に応じたポイントで、買い物やサービスが利用できる案に落ち着きました、導入が遅れた理由には別紙を参考にしてください」
「でも、ああいう形で始まったけども、合格者には概ね好評だったんじゃないかな」
「いっつもあの品質で、ポイント交換できるわけじゃないんだからね」
ポイントサービスの品質担当の管理名伏せの職員。
「むしろ、導入が遅れたせいで、1ヶ月分の目玉商品が一日で並んだんだよ」
「でもさ、シーズン商品もあるから、あそこで出さなかったら、価値がなくなるものもあったぜ」
「それもあるが、一度あそこであの品質で交換できるとなると、次も期待しちゃうでしょうに」
「そりゃあ、むしろ、毎週試験受けに来て交換するやつも出てくるんじゃないの?」
受験料に比べたら、合格おめでとうポイントはかなり高価な価値があります。
「落として欲しいという気持ちはありますが」
それは言い切れない歯がゆさ。
「じゃあ、難易度あげようか」
キラキラしながら、地獄の話をした。
「今から上げるの?」
「えっ?怪我せず、落とせばいいんでしょ?いつもの通り」
この職員は警備の人間である。
「それが増えるだけだよ」
そして警備を根本的に変えた男だ。
「ああ、不満がある人たちには先にいっておくけども、それなら俺より落とせて、コストが安く済むやり方で納得させてくれるとありがたいな」
「もしも改善案があるならば次の会議で紹介をお願いします」
「あっ、次、春ちゃん、イホデニコラスとアンセルモさんに試験官やってもらいたいと要請来てましたので」
「先方の都合は?」
「okはいただきました、それでですね、こちらの方がその試験受けたいと」
「ええっとこのプロフィールから見受けられますに、生まれはかなりいいのですが、腕が見合ってはいないのだと思われます、そしてお付きの人も一緒だと」
「はい、無理に試験を受けに息子が行ったようなので、ケガなく不合格にしてほしいと」
「腕としてはどのぐらいなの?」
「試験は間違いなく落ちますよ、毎日の稽古すらしてないので」
「ああ、それはダメだね」
「なので天道のヘットスパにご招待ですね、巻き込まれた受験者は気の毒かもしれませんが」
「いや、それはもう大丈夫だよ、天道のヘットスパ、春ちゃんが受験日にお店休むとなると、試験に来るってことで、いつもは予約がとれない春ちゃんのお店のヘッドスパを受けれるチャンスだから、受験してこなきゃって」
もう合格している人が、落ちても問題ないスタイルで受けてくるし。
「そんな余裕がある人でも落ちるとわかれば、多少は納得はするんじゃないかな、これは勘だけどもね」
落ちてもいつもの癇癪は起こさなかったという報告が後日届いた。
「最初はネタだったし、これからもネタとして登場しでもらうつもりだけども、こんな風に怪我をさせたくはない落としてもらう相手をピンポイントで失格させる手として使えるとは思わないから」
天道ヘッドスパ、されている間はなにもすることはないと目をつぶると、朝から試験を受けたはずなのに、目覚めると暗くなっていた。
あっ、不合格になった。と思ったが、でも今はどうでもいいと、二度寝させるという恐ろしいヘットスパである。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

パパー!紳士服売り場にいた家族の男性は夫だった…子供を抱きかかえて幸せそう…なら、こちらも幸せになりましょう

白崎アイド
大衆娯楽
夫のシャツを買いに紳士服売り場で買い物をしていた私。 ネクタイも揃えてあげようと売り場へと向かえば、仲良く買い物をする男女の姿があった。 微笑ましく思うその姿を見ていると、振り向いた男性は夫だった…

お尻たたき収容所レポート

鞭尻
大衆娯楽
最低でも月に一度はお尻を叩かれないといけない「お尻たたき収容所」。 「お尻たたきのある生活」を望んで収容生となった紗良は、収容生活をレポートする記者としてお尻たたき願望と不安に揺れ動く日々を送る。 ぎりぎりあるかもしれない(?)日常系スパンキング小説です。

お兄ちゃんが私にぐいぐいエッチな事を迫って来て困るんですけど!?

さいとう みさき
恋愛
私は琴吹(ことぶき)、高校生一年生。 私には再婚して血の繋がらない 二つ年上の兄がいる。 見た目は、まあ正直、好みなんだけど…… 「好きな人が出来た! すまんが琴吹、練習台になってくれ!!」 そう言ってお兄ちゃんは私に協力を要請するのだけど、何処で仕入れた知識だかエッチな事ばかりしてこようとする。 「お兄ちゃんのばかぁっ! 女の子にいきなりそんな事しちゃダメだってばッ!!」 はぁ、見た目は好みなのにこのバカ兄は目的の為に偏った知識で女の子に接して来ようとする。 こんなんじゃ絶対にフラれる! 仕方ない、この私がお兄ちゃんを教育してやろーじゃないの! 実はお兄ちゃん好きな義妹が奮闘する物語です。 

処理中です...