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今日は激しい運動はできない
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私は教室の一番後ろにいる。
そこから同級生たちが授業をしているのを見ていた。
ふくしゅうしないの?
何かが聞いてくる。
ねぇ、ふくしゅうしようよ。
声は私にそれを願う。
あれあれ、くやしくないんですか?
そこで今まで起きたことがよぎる。
そんなことされてまでなにもしないってよわむしすぎやしませんか?
目を閉じる。
くやしいでしょう
それでも聞こえる。
いまが、ちゃんすですよ。
ヒュォォォォ
風は奥から吹いている。
「これ辿れば楽じゃないか」
「そうだな、じゃあ、誰が早くゴールできるか、勝負というか」
他の参加者がそんなことをいってる。
たぶん、ろくな結果に繋がらないなとわかっているので、少し距離をとっていく。
彼らと同じコースを選んでしまったことは不幸だったが。
(同行者によって難易度が変わるなんて、今に始まったことはないよ)
「あれ?なんかさ、早くなってない」
「大丈夫かよ」
ガコン
そこ音と共に彼らの声は聞こえなくなった、先に進んでいくと、さっきまでなかった壁ができていた。
別の道を探すことになりそうだ。
ヒュォォォォ
風が吹き出した。
焦っては命取り、そんなこともあるさで頑張ろう。
「みなさーん、楽しい試験受けてますか!」
選択した科目を突破すると、そこに待っていたのは。
「こんにちはサンタです、こっちは我々の仲間であるレッドノーズちゃんですよ!」
「サッ」
「サッ」
「サッ」
本日今月三回目の戦闘許可証申請の試験中である。
先程までのは選択科目のうち「幻覚」と「探索」の現在の様子であった。
そこからのサンタ。
この試験を受けるものならばほとんどが事前に、サンタはサンタではあるのだが、異世界転移者奪還チームでもあるサンタだということを知ってるし。
「活きの良さそうな受験生がいるってことで試しに来ました」
このサンタは、鮭狩りと異名があるサンタである。
「あれ?鮭狩りのやつは?」
「KCJの試験に飛び入り参加するそうです」
今回あまり暴れることができなかった鮭狩りさんは、レッドノーズを連れてKCJにいきました。
「飲もうと思ったのにな」
「どうせ後から来るでしょう」
他のサンタの意見にそれもそうだなと思ったので。
「じゃあ、せっかくこの支部で解散になったから、どこに行く?」
「モグラガードがいい」
「今日はサンタじゃなくて、モグラになるんだ!」
「でもあそこ混んでいるんじゃない?」
「詳しいやつ知ってるので、聞いてみますね」
メッセージを送ると、すぐに返信が来て。
「あの番組には登場はしてないけども、スタッフが気に入ってそのあとガチ飲み会したお店っていうのがあるそうです」
「いいて、それ行こう」
サンタが制服を脱ぐとサンタかどうかわからないように見えるが。
「サッ」
レッドノーズたちをつれて歩くからすぐわかる。
「お疲れ様でした」
乾杯とサンタはビールのグラスを鳴らした。
「と、ええっとまずレッドノーズ達用には、これなんかどうかな」
ブランドじゃがいも『コウダイナルダイチ』を使用した、素揚げ。
「これなんて良さそうじゃないか」
「サッ」
「そっか、食べてみたいか、すいません、それじゃあお願いします」
「調理には時間がかかりますが、お時間のほどは」
「サッ」
okだそうです。
大皿のポテトサラダを食べながら待つという。
「今日もこいつら頑張ってくれたから、美味しいものを食べさせてあげたいんだ」
あっ、ちょっとすいません、そこで店員さんに扮したサンタの一人が。
プスッ、プスッ、プスッっとレッドノーズに予防接種して、何事もなく座敷から去っていった。
バカめ、今期の予防接種はもう始まっているのだ!
精神的なダメージを受けたレッドノーズ達は、屍をさらっていたが。
「じゃがいもの素揚げお待ちどうさまです」
コウダイナルダイチの素揚げ15キロを見ると、レッドノーズは精神的なダメージを癒すように素揚げを食べ始めた。
旨い、旨いが…なんだこの葛藤は、でも旨い、葛藤しながらレッドノーズは食事をしている。
「じゃあ、受験生のみんなは、サンタさんに挑んでみようね!…おや?」
反応が薄い。
「もしかして…びびった?びびったか、それはしょうがないね」
さすがにここまで言われるとプライドに火をつけられる受験生もいるようで。
「ナメられたら商売にならねえよ」
「いいね、いいね、サンタさんはそういうの大好き!」
「サッ」
レッドノーズも大好きである。
「苦戦したら、レッドノーズが加勢されたらたまらねえぜ」
「あっ、それは大丈夫だよ、手を出さないって約束だし」
そこにKCJの職員が近づいてきて。
プスッ、プスッ、プスッとレッドノーズに予防接種した。
今日はね、レッドノーズは、予防接種って決まっているんだ、こっちにきたら後日?甘い甘い。
「容赦ねえな」
「だがしかし、これでレッドノーズは今日は激しい運動はできないから、加勢は絶対にないな」
勝算あるかもの中。
「今日受験できた君たちは大変運がいい、有力な子女、門弟の中にはもう不合格のものもいる、つまりだ本日合格ともなれば、君たちは自信を持って、自分の方が上であると、証明できるのだよ」
「こっちも武器ありだ、あんたもサッサッと武装しろよ」
「あれ、サンタは刃物とか持たないんだよ、知らない?お父さんから教わらなかった?」
「そんな話をする関係じゃないもので」
「そう、じゃあ、教えてあげる、私は仲間うちじゃ鮭狩りって呼ばれているってこともね」
川から熊が鮭をはたき落とせように、一発で受験生をぶっとばした。
「もうちょっと基礎力あげてね、そこまで飛ぶのは不意打ちで体ぐらついてる、支えられてないってことだから、練習メニューから見直して、じゃあ次は誰だい?」
狩りは始まったばかりである。
そこから同級生たちが授業をしているのを見ていた。
ふくしゅうしないの?
何かが聞いてくる。
ねぇ、ふくしゅうしようよ。
声は私にそれを願う。
あれあれ、くやしくないんですか?
そこで今まで起きたことがよぎる。
そんなことされてまでなにもしないってよわむしすぎやしませんか?
目を閉じる。
くやしいでしょう
それでも聞こえる。
いまが、ちゃんすですよ。
ヒュォォォォ
風は奥から吹いている。
「これ辿れば楽じゃないか」
「そうだな、じゃあ、誰が早くゴールできるか、勝負というか」
他の参加者がそんなことをいってる。
たぶん、ろくな結果に繋がらないなとわかっているので、少し距離をとっていく。
彼らと同じコースを選んでしまったことは不幸だったが。
(同行者によって難易度が変わるなんて、今に始まったことはないよ)
「あれ?なんかさ、早くなってない」
「大丈夫かよ」
ガコン
そこ音と共に彼らの声は聞こえなくなった、先に進んでいくと、さっきまでなかった壁ができていた。
別の道を探すことになりそうだ。
ヒュォォォォ
風が吹き出した。
焦っては命取り、そんなこともあるさで頑張ろう。
「みなさーん、楽しい試験受けてますか!」
選択した科目を突破すると、そこに待っていたのは。
「こんにちはサンタです、こっちは我々の仲間であるレッドノーズちゃんですよ!」
「サッ」
「サッ」
「サッ」
本日今月三回目の戦闘許可証申請の試験中である。
先程までのは選択科目のうち「幻覚」と「探索」の現在の様子であった。
そこからのサンタ。
この試験を受けるものならばほとんどが事前に、サンタはサンタではあるのだが、異世界転移者奪還チームでもあるサンタだということを知ってるし。
「活きの良さそうな受験生がいるってことで試しに来ました」
このサンタは、鮭狩りと異名があるサンタである。
「あれ?鮭狩りのやつは?」
「KCJの試験に飛び入り参加するそうです」
今回あまり暴れることができなかった鮭狩りさんは、レッドノーズを連れてKCJにいきました。
「飲もうと思ったのにな」
「どうせ後から来るでしょう」
他のサンタの意見にそれもそうだなと思ったので。
「じゃあ、せっかくこの支部で解散になったから、どこに行く?」
「モグラガードがいい」
「今日はサンタじゃなくて、モグラになるんだ!」
「でもあそこ混んでいるんじゃない?」
「詳しいやつ知ってるので、聞いてみますね」
メッセージを送ると、すぐに返信が来て。
「あの番組には登場はしてないけども、スタッフが気に入ってそのあとガチ飲み会したお店っていうのがあるそうです」
「いいて、それ行こう」
サンタが制服を脱ぐとサンタかどうかわからないように見えるが。
「サッ」
レッドノーズたちをつれて歩くからすぐわかる。
「お疲れ様でした」
乾杯とサンタはビールのグラスを鳴らした。
「と、ええっとまずレッドノーズ達用には、これなんかどうかな」
ブランドじゃがいも『コウダイナルダイチ』を使用した、素揚げ。
「これなんて良さそうじゃないか」
「サッ」
「そっか、食べてみたいか、すいません、それじゃあお願いします」
「調理には時間がかかりますが、お時間のほどは」
「サッ」
okだそうです。
大皿のポテトサラダを食べながら待つという。
「今日もこいつら頑張ってくれたから、美味しいものを食べさせてあげたいんだ」
あっ、ちょっとすいません、そこで店員さんに扮したサンタの一人が。
プスッ、プスッ、プスッっとレッドノーズに予防接種して、何事もなく座敷から去っていった。
バカめ、今期の予防接種はもう始まっているのだ!
精神的なダメージを受けたレッドノーズ達は、屍をさらっていたが。
「じゃがいもの素揚げお待ちどうさまです」
コウダイナルダイチの素揚げ15キロを見ると、レッドノーズは精神的なダメージを癒すように素揚げを食べ始めた。
旨い、旨いが…なんだこの葛藤は、でも旨い、葛藤しながらレッドノーズは食事をしている。
「じゃあ、受験生のみんなは、サンタさんに挑んでみようね!…おや?」
反応が薄い。
「もしかして…びびった?びびったか、それはしょうがないね」
さすがにここまで言われるとプライドに火をつけられる受験生もいるようで。
「ナメられたら商売にならねえよ」
「いいね、いいね、サンタさんはそういうの大好き!」
「サッ」
レッドノーズも大好きである。
「苦戦したら、レッドノーズが加勢されたらたまらねえぜ」
「あっ、それは大丈夫だよ、手を出さないって約束だし」
そこにKCJの職員が近づいてきて。
プスッ、プスッ、プスッとレッドノーズに予防接種した。
今日はね、レッドノーズは、予防接種って決まっているんだ、こっちにきたら後日?甘い甘い。
「容赦ねえな」
「だがしかし、これでレッドノーズは今日は激しい運動はできないから、加勢は絶対にないな」
勝算あるかもの中。
「今日受験できた君たちは大変運がいい、有力な子女、門弟の中にはもう不合格のものもいる、つまりだ本日合格ともなれば、君たちは自信を持って、自分の方が上であると、証明できるのだよ」
「こっちも武器ありだ、あんたもサッサッと武装しろよ」
「あれ、サンタは刃物とか持たないんだよ、知らない?お父さんから教わらなかった?」
「そんな話をする関係じゃないもので」
「そう、じゃあ、教えてあげる、私は仲間うちじゃ鮭狩りって呼ばれているってこともね」
川から熊が鮭をはたき落とせように、一発で受験生をぶっとばした。
「もうちょっと基礎力あげてね、そこまで飛ぶのは不意打ちで体ぐらついてる、支えられてないってことだから、練習メニューから見直して、じゃあ次は誰だい?」
狩りは始まったばかりである。
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