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ボーカル俺!ドラムお前!
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KCJの情報局は謎めいている。
コミュ障があるのに話術を磨いて、それを感じさせない矛盾させたスキルを持っている職員がいるらしい。
噂になるほどだ。
「噂は知ってますし、その人は実在しますけどもね」
どうやって?と聞かれるような話ではあるが、最初は好奇心だったらしい。
「本当にしゃべりたくないし、なんで自分の考えを言葉にしなければならないのだろうと思っていたぐらいだね」
その当人に聞いてみた。
「ただしゃべらないでいたら、どんどん勝手に他の人間に判断されるようになっちゃってさ、それで困るように、ついでにコミュ障みたいになったわけなんだよ、話聞いてる?」
ちゃんと聞いていますよ。
お話は居酒屋で聞いており、質問も答えるがわも多少酒が入ってます。
「俺たちゃ酒クズだから」
「クズ仲間に入っちゃってますか?」
「入っちゃってますね、俺が今、加入させました、新メンバーを紹介します!ボーカル俺!ドラムお前!」
酔ってますね、酔ってますね、酒特有のテンションに、面白くなってまいりました。
「話は戻しますけども、どうやってコミュ障克服したんですか?最近のKCJに来た職員からすると、コミュ障だったことも知らない人いるぐらいなので」
「それこそ実験だよ、ほら、コミュ障を克服するにはどうすればいいかって方法は色々あるでしょ?」
「ありますね、すいません、枝豆追加で」
「ここはにんにく枝豆が美味しいのよ!ねぇ!」
ねぇ!と同意を得ようとしているのはケットシーのぬいぐるみにである。
「それどっから持ってきたんですか」
「私物だよ、職場にシーがうようよいるのに、自宅に一匹もいないなんて信じられないでしょ」
「それはわかりますが」
「そうだな、君はコミュ障?」
「いえ、たぶん違います、ただ人間関係はもっと上手くやれないかなって、こっちから見ている分にはいつも楽しそうですからね、何考えているのかなって気になるじゃないですか」
「正解!ピンポン!ピンポン」
「あっ、どうも」
「結論からいうとコミュ障と話術は共存できるとは思うね、実例はオーレ!ただそうだな、そういう自分になりたいかどうかがまずあるとは思うよ」
「そういう自分ですか」
「なりたい自分ってもういる?」
「そこまで深く考えたことないですね」
「なりたくなったら、話は早いんだけどもね、そのイメージに近いことをひたすら繰り返せばいいし、時には壁もあるだろうけどもさ」
「話術の習得って大変じゃないんですか?」
「振り替えれば幸せだった、それ聞いて友達の名伏せ職員は、その思考回路はおかしいとか言われましたが」
「どういう練習や勉強してるんですか?」
「それこそ自分に合うものは何かだね、そこがマッチするまでが一番長かった、世の中に知られているやり方ってあるじゃん?検索したらすぐに出てくるようなやつ、それが合えば、結果が出ちゃうならばそこはそこでいいとは思うが、俺はそうじゃなかった、合わないたびに劣等感に悩まされたし、KCJにもいなかったからね」
この職員は相反する状態だったために、KCJから興味があればうちの中途採用を受けてみない?と言われたタイプです。
つまりKCJの記録、そこの一文を自力でサイン出来てしまうからのスカウトのお話。
「KCJは貪欲だから、データ持ってない人ほど欲しがるところがある」
「変人コレクター、または磁石とかも言われてますが」
「そうはいうけども、KCJ自体はコレクターとしてのレベルは非常に高いから、採用されたばかりの俺ぐらいじゃ、長く続けられなかったよ」
「採用された後は何が必要でした?」
「聞かれることが多かったから答えた、そこから転じて教えるということを鍛えていったが、それで正解だったと思ったね」
「えっ?でも教職免許持ちもいたはずですが、なんでそういう人じゃダメなんです?」
「ここで学校みたいな話し方されて、授業みたいになりたい」
「嫌ですね、美味しいお酒飲みながら馬鹿話の方がいいです」
「俺の需要はそこなのさ、疲れているときでも笑いが出る馬鹿さ含みで、伝えたいことを伝えるんですよ」
「なるほど、つまりこちらはその術中にはまったと」
「なんかこう、需要がね、バカやって、笑いがでてなおかつ、中身が残るぐらいのバランスでやると、人は聞いてくれるわけよ」
「ええ、そこまで考えていたんですか?」
「考えてましたよ、それが俺の話術ですよ」
習得は合うものを探せ、その悩みは先人たちも歩いたのだから。
「この方は先生なのでしょうか?」
「学校ではないけども教えたりはしております」
「面白かったので、先生に天婦羅俺の奢りでお願いします」
知らない酔っぱらいを話術で楽しませたため、天婦羅がやってきた。
「天婦羅分話しちゃうよ、何が聞きたい」
「じゃあ、先生は好きな子いますか?」
「おいおい、そりゃあトップシークレットだぜ」
酒の力だけでは説明が出来ない人の輪が出来ている。
「あの店はたくさんメニューがあるが、おすすめはお好み焼きとか、天婦羅は今の時期だと青魚らしいぞ」
常連客おすすめなどの話もきちんと聞き取り。
「昨日はどうも」
翌朝売店でお会いした。
「ああそうそう、昨日の話、酒飲んで曖昧かもしれないけども、まとめたものあるから、できれば後で読んでくれない?」
職員でもあるから、協力には応じる。
(酔っている人間の仕事量じゃないよな)
その話術は人をいい気分にさせる、故に様々な話が始まると、後はうんうん聞いている。彼の話術はそれが基本であり。
「だから俺がいると、酒がいつもより美味しくなると評判ですよ!」
自称かな?と思うのだが、自称ならば良かった。
お偉いさんから、話し相手として指名がかかるほどの腕である。
ただ本人としては…
「今日なんか毛並みいいね」
そういう仕事をしているから、偉い人と話たぶんだけケットシーと倍は話したいそうだ。
コミュ障があるのに話術を磨いて、それを感じさせない矛盾させたスキルを持っている職員がいるらしい。
噂になるほどだ。
「噂は知ってますし、その人は実在しますけどもね」
どうやって?と聞かれるような話ではあるが、最初は好奇心だったらしい。
「本当にしゃべりたくないし、なんで自分の考えを言葉にしなければならないのだろうと思っていたぐらいだね」
その当人に聞いてみた。
「ただしゃべらないでいたら、どんどん勝手に他の人間に判断されるようになっちゃってさ、それで困るように、ついでにコミュ障みたいになったわけなんだよ、話聞いてる?」
ちゃんと聞いていますよ。
お話は居酒屋で聞いており、質問も答えるがわも多少酒が入ってます。
「俺たちゃ酒クズだから」
「クズ仲間に入っちゃってますか?」
「入っちゃってますね、俺が今、加入させました、新メンバーを紹介します!ボーカル俺!ドラムお前!」
酔ってますね、酔ってますね、酒特有のテンションに、面白くなってまいりました。
「話は戻しますけども、どうやってコミュ障克服したんですか?最近のKCJに来た職員からすると、コミュ障だったことも知らない人いるぐらいなので」
「それこそ実験だよ、ほら、コミュ障を克服するにはどうすればいいかって方法は色々あるでしょ?」
「ありますね、すいません、枝豆追加で」
「ここはにんにく枝豆が美味しいのよ!ねぇ!」
ねぇ!と同意を得ようとしているのはケットシーのぬいぐるみにである。
「それどっから持ってきたんですか」
「私物だよ、職場にシーがうようよいるのに、自宅に一匹もいないなんて信じられないでしょ」
「それはわかりますが」
「そうだな、君はコミュ障?」
「いえ、たぶん違います、ただ人間関係はもっと上手くやれないかなって、こっちから見ている分にはいつも楽しそうですからね、何考えているのかなって気になるじゃないですか」
「正解!ピンポン!ピンポン」
「あっ、どうも」
「結論からいうとコミュ障と話術は共存できるとは思うね、実例はオーレ!ただそうだな、そういう自分になりたいかどうかがまずあるとは思うよ」
「そういう自分ですか」
「なりたい自分ってもういる?」
「そこまで深く考えたことないですね」
「なりたくなったら、話は早いんだけどもね、そのイメージに近いことをひたすら繰り返せばいいし、時には壁もあるだろうけどもさ」
「話術の習得って大変じゃないんですか?」
「振り替えれば幸せだった、それ聞いて友達の名伏せ職員は、その思考回路はおかしいとか言われましたが」
「どういう練習や勉強してるんですか?」
「それこそ自分に合うものは何かだね、そこがマッチするまでが一番長かった、世の中に知られているやり方ってあるじゃん?検索したらすぐに出てくるようなやつ、それが合えば、結果が出ちゃうならばそこはそこでいいとは思うが、俺はそうじゃなかった、合わないたびに劣等感に悩まされたし、KCJにもいなかったからね」
この職員は相反する状態だったために、KCJから興味があればうちの中途採用を受けてみない?と言われたタイプです。
つまりKCJの記録、そこの一文を自力でサイン出来てしまうからのスカウトのお話。
「KCJは貪欲だから、データ持ってない人ほど欲しがるところがある」
「変人コレクター、または磁石とかも言われてますが」
「そうはいうけども、KCJ自体はコレクターとしてのレベルは非常に高いから、採用されたばかりの俺ぐらいじゃ、長く続けられなかったよ」
「採用された後は何が必要でした?」
「聞かれることが多かったから答えた、そこから転じて教えるということを鍛えていったが、それで正解だったと思ったね」
「えっ?でも教職免許持ちもいたはずですが、なんでそういう人じゃダメなんです?」
「ここで学校みたいな話し方されて、授業みたいになりたい」
「嫌ですね、美味しいお酒飲みながら馬鹿話の方がいいです」
「俺の需要はそこなのさ、疲れているときでも笑いが出る馬鹿さ含みで、伝えたいことを伝えるんですよ」
「なるほど、つまりこちらはその術中にはまったと」
「なんかこう、需要がね、バカやって、笑いがでてなおかつ、中身が残るぐらいのバランスでやると、人は聞いてくれるわけよ」
「ええ、そこまで考えていたんですか?」
「考えてましたよ、それが俺の話術ですよ」
習得は合うものを探せ、その悩みは先人たちも歩いたのだから。
「この方は先生なのでしょうか?」
「学校ではないけども教えたりはしております」
「面白かったので、先生に天婦羅俺の奢りでお願いします」
知らない酔っぱらいを話術で楽しませたため、天婦羅がやってきた。
「天婦羅分話しちゃうよ、何が聞きたい」
「じゃあ、先生は好きな子いますか?」
「おいおい、そりゃあトップシークレットだぜ」
酒の力だけでは説明が出来ない人の輪が出来ている。
「あの店はたくさんメニューがあるが、おすすめはお好み焼きとか、天婦羅は今の時期だと青魚らしいぞ」
常連客おすすめなどの話もきちんと聞き取り。
「昨日はどうも」
翌朝売店でお会いした。
「ああそうそう、昨日の話、酒飲んで曖昧かもしれないけども、まとめたものあるから、できれば後で読んでくれない?」
職員でもあるから、協力には応じる。
(酔っている人間の仕事量じゃないよな)
その話術は人をいい気分にさせる、故に様々な話が始まると、後はうんうん聞いている。彼の話術はそれが基本であり。
「だから俺がいると、酒がいつもより美味しくなると評判ですよ!」
自称かな?と思うのだが、自称ならば良かった。
お偉いさんから、話し相手として指名がかかるほどの腕である。
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